チートな親から生まれたのは「規格外」でした

真那月 凜

文字の大きさ
63 / 444
1-16.報告

1

しおりを挟む
希望するタイミングでエンドレスを出現させることが出来るようになった俺達に持ちあがる問題が一つ
どう考えてもランクアップが早くなるってことだ
そこで俺は弾丸と依頼をこなした後に、カルムさんと父さんと共にギルマスと話をしにいくことになった

俺達がギルドに足を踏み入れるなり職員には応接室に通された
後から入ってきたギルマスはこっちを見据えてから口を開いた
でもその目は少し揺らいでる
「…で?」
カルムさんと父さんが揃うとギルマスの顔はいつも引きつっている
昔何か怒らすことでもしたのか?
そう思いながらも聞くわけにもいかず、俺はいつもその様子を見てるだけだ

「シアの事でちょっと報告しとこうと思ってな」
「シアの?報告?」
意味が分からないという顔のギルマスに、この先の言葉を聞いたらどうなるのだろうかとちょっと心配になった

「実はだな…」
カルムさんが言いかけつつも言葉が続かない
「お前らが揃ってるくらいだからとんでもないことなんだろうが…それほどなのか?」
「まぁ…」
父さんが苦笑する

「その…なんだ、こいつの称号に面白いものが追加されてな」
「称号?二つ名が付いたりスキルを極めた時に付くあれか?成人前に増えるなんて聞いたことないが…」
「その称号だ」
「…一体何が?」
「“エンドレスの申し子”」
「は?」
ギルマスは完全に固まった

「これまでシアがかなりの確率でエンドレス引いてたのはギルマスも知ってるな?」
「あ、あぁ…」
「それがシアの望んだタイミングで引けるようになったらしい。先週こいつらが迷宮に潜ったのは3日、エンドレスを引いたのは3回だ」
「…へ?」
あ、ギルマスが壊れた?
カルムさんの言葉にキョトンとしながら間抜けな声を出すギルマス
正直あまり見たくなかったかも
普段の冒険者に怖がられてるギルマスは一体どこに行ったんだ?

「なぁ、そんなことがあり得るのか?」
「信じたい気持ちは分からなくもないが…あり得るから表示されてるんだろうが」
「父さん…」
呆れたように言う父さんに苦笑する

「とにかくだ、そのおかげでシアは勿論ルークとシャノンは、ランクアップの一番のネックになる累計討伐数を稼ぎやすくなるわけだ。マリクたちのパーティーもたまに同行してるみたいだが…そんなに頻繁じゃないから大した問題にはならないだろう」
「ギルドカードに記録される以上不正のしようがないとは言え、変な言いがかりをつけられても面倒だからな」
「…言いたいことはわかった。職員には周知しておく。勿論口外しないという魔法契約も交わしておこう」
「助かるよ」
「あんがと。ギルマス」
俺が言うとギルマスは恨めしそうな目を向けて来た

「何だよ…?」
「…全く…サラサで充分驚かされてたと思ってたんだがな」
「え~」
「サラサとレイも大概だからな。その血を一番濃く引いたシアが平凡なわけがない」
豪快に笑いながらカルムさんが言った

「一番濃くって…」
「ルークとシャノンはまだましだからな。と言っても規格外には変わりないが」
「ひでぇやカルムさん」
「お前は少し自覚を持て。ソロで成人前にBランクになってる時点で前代未聞だ」
「…」
「父さんだって似たようなもんじゃん」
「俺は時々弾丸に同行してたからな。それでもBになったのは成人した後だ」
「実力は成人前からBだったはずだが?」
「…」
ギルマスの言葉に父さんも黙り込む

「やっぱ父さんのせいでもあるじゃん」
「あーうん。そうだな。そういうことらしいからもう諦めろ」
その言葉に俺は項垂れる
変な称号も付いたし流石に自覚はあるけどあんま認めたくない

「ま、こうなったらとことん突き進め」
「そうだな。次は何が出て来るか楽しみにしとくよ」
カルムさんとギルマスがそう締めくくってこの日の話は終わった
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

3歳で捨てられた件

玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。 それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。 キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。

処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜

放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!? 「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」 不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。

婚約破棄されて去ったら、私がいなくても世界は回り始めました

鷹 綾
恋愛
「君との婚約は破棄する。聖女フロンこそが、真に王国を導く存在だ」 王太子アントナン・ドームにそう告げられ、 公爵令嬢エミー・マイセンは、王都を去った。 彼女が担ってきたのは、判断、調整、責任―― 国が回るために必要なすべて。 だが、それは「有能」ではなく、「依存」だった。 隣国へ渡ったエミーは、 一人で背負わない仕組みを選び、 名前が残らない判断の在り方を築いていく。 一方、彼女を失った王都は混乱し、 やがて気づく―― 必要だったのは彼女ではなく、 彼女が手放そうとしていた“仕組み”だったのだと。 偽聖女フロンの化けの皮が剥がれ、 王太子アントナンは、 「決めた後に立ち続ける重さ」と向き合い始める。 だが、もうエミーは戻らない。 これは、 捨てられた令嬢が復讐する物語ではない。 溺愛で救われる物語でもない。 「いなくても回る世界」を完成させた女性と、  彼女を必要としなくなった国の、  静かで誇り高い別れの物語。 英雄が消えても、世界は続いていく―― アルファポリス女子読者向け 〈静かな婚約破棄ざまぁ〉×〈大人の再生譚〉。

異世界で目覚めたら、もふもふ騎士団に保護されてました ~ちびっ子だけど、獣人たちの平穏のためお世話係がんばります!!~

ありぽん
ファンタジー
神のミスで命を落とした芽依は、お詫びとして大好きな異世界へ転生させてもらえることに。だが転生の際、またしても神のミスで、森の奥地に幼女の姿で送られてしまい。転生の反動で眠っていた瞳は、気づかないうちに魔獣たちに囲まれてしまう。 しかしそんな危機的状況の中、森を巡回していた、獣人だけで構成された獣騎士団が駆け付けてくれ、芽依はどうにかこの窮地を切り抜けることができたのだった。 やがて目を覚ました芽依は、初めは混乱したものの、すぐに現状を受け入れ。またその後、同じ種族の人間側で保護する案も出たが、ある事情により、芽依はそのまま獣騎士団の宿舎で暮らすことに。 そこで芽依は、助けてくれた獣騎士たちに恩を返すため、そして日々厳しい任務に向かう獣人たちが少しでも平穏に過ごせるようにと、お世話係を買って出る。 そんな芽依に、当初は不安だった獣人たちだったが、元気で明るい瞳の存在は、次第に獣人たちの力となっていくのだった。 これはちびっ子転生者の芽依が、獣人や魔獣たちのために奮闘し、癒しとなっていく。そんな、ほっこりまったり? な物語。

ゴミスキルと追放された【万物鑑定】の俺、実は最強でした。Sランクパーティが崩壊する頃、俺は伝説の仲間と辺境で幸せに暮らしています

黒崎隼人
ファンタジー
Sランク勇者パーティのお荷物扱いされ、「ゴミスキル」と罵られて追放された鑑定士のアッシュ。 失意の彼が覚醒させたのは、森羅万象を見通し未来さえも予知する超チートスキル【万物鑑定】だった! この力を使い、アッシュはエルフの少女や凄腕の鍛冶師、そして伝説の魔獣フェンリル(もふもふ)といった最強の仲間たちを集め、辺境の町を大発展させていく。 一方、彼を追放した勇者たちは、アッシュのサポートを失い、ダンジョンで全滅の危機に瀕していた――。 「今さら戻ってこい? お断りだ。俺はこっちで幸せにやってるから」 底辺から駆け上がる痛快逆転ファンタジー、ここに開幕!

捨てられ侯爵令嬢ですが、逃亡先で息子と幸せに過ごしていますので、邪魔しないでください。

蒼月柚希
恋愛
公爵様の呪いは解かれました。 これで、貴方も私も自由です。 ……だから、もういいですよね? 私も、自由にして……。 5年後。 私は、ある事情から生まれ育った祖国を離れ、 親切な冒険者パーティーと、その地を治める辺境伯様のご家族に守られながら、 今日も幸せに子育てをしています。 だから貴方も勝手に、お幸せになってくださいね。 私のことは忘れて……。 これは、お互いの思いがこじれ、離れ離れになってしまった一組の夫婦の物語。 はたして、夫婦は無事に、離婚を回避することができるのか?

追放されたけど実は世界最強でした ~元下僕の俺、気ままに旅していたら神々に愛されてた件~

fuwamofu
ファンタジー
「お前なんか要らない」と勇者パーティから追放された青年リオ。 しかし彼は知らなかった。自分が古代最強の血筋であり、封印級スキル「創世の権能」を無意識に使いこなしていたことを。 気ままな旅の途中で救ったのは、王女、竜族、聖女、そして神。彼女たちは次々とリオに惹かれていく。 裏切った勇者たちは没落し、リオの存在はやがて全大陸を巻き込む伝説となる――。 無自覚にチートでハーレムな最強冒険譚、ここに開幕!

お子ちゃま勇者に「美味しくないから追放!」された薬師、田舎でバフ飯屋を開く

ファンタジー
現代日本から転生した味覚オタクの薬師ユージンは、幼い勇者パーティの“保護者枠”として命を守るため口うるさくしていたが、「薬が苦い」「うるさい」と追放される。 田舎ミズナ村で薬膳小料理屋「くすり香」を開いた彼の“バフ飯”は冒険者を覚醒させ、村を救い、王都の薬利権すら揺らす。 一方、追放した子どもたちはユージンの真意を知って大泣きするが、彼は戻らない──自分の人生を取り戻すために。

処理中です...