[完結]ある日突然『異世界を発展させて』と頼まれました

真那月 凜

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45.妖精

4

レイは私のステータスを確認しながら黙り込んでしまった
「今日は妖精のお客さんが多いみたいね?」
バルドが入ってきた後から5人の妖精が一緒に入ってきた

『シアに風の祝福を』
『シアに火の祝福を』
『バルドに水の祝福を』
『レイに光の祝福を』
『レイに闇の祝福を』
『レイに水の祝福を』
それぞれがそう言い始めると辺りがキラキラと輝いた

「な…?」
「きぁきぁー」
レイは驚き、シアは目を輝かせ、バルドは呆然としている

『みんな大好きよ』
「は、え?」
突然聞こえた言葉にレイがキョロキョロする

「まさかこれが妖精?」
たまに見かけていた光のサイズの人の形で羽を持つ生命体

「どうしたの皆?今日は祝福や加護の大放出?」
『違うよサラサ。本当はもっと前からしたかったんだ』
『でもね、今さら感が大きくてきっかけが…』
『シナイがバルドと契約してくれたから私たちもチャンスだと思っただけなの』
口々に言う

「シアに風と火、バルドに水、レイには光と闇に水の祝福を授かったみたいよ?」
「じゃぁそれで姿が見えたり声が聞こえたりするようになったのか?」
『そうだよー。レイはサラサを助けてくれるからずっと祝福したかったんだ。これからよろしくね』
ブロンドの髪と瞳をした妖精がそう言いながらレイの手の上に止まる

「よろしくな。けど俺契約とかしてないぞ?」
「契約がいるのは加護だけ。祝福は妖精や精霊が気に入った人に授けてくれるのよ。加護は契約してるから離れた場所にいてもお互いの場所に呼ぶことも出来るけど、祝福はその属性のスキルが使える様になったり耐性の効果ついたりするのよね」
『そうだよ。僕たちも気に入った人の役に立ちたいからね』
『私たちは基本的には気まぐれだから契約するのはよっぽど離れたくない人だけ』
「え、じゃぁシナイは…?」
そんな気まぐれな妖精と自分が契約できたのかと驚いている

『ボクはバルドと離れたくないもん』
『シナイにとってバルドの側は天国なのよね?』
『そうだよ。だから契約してもらえてよかった』
シナイはそう言ってバルドにほおずりしている

「あはは…くすぐったいよ」
そう言いながらも嬉しさが溢れている

「レイ祝福貰ったから光魔法闇魔法、あと水魔法使えるよ」
「は?」
レイは自分のステータスを確認した

「まじか…こんなことが起こるなんて知らなかった」
「バルドも水魔法使えるようになってるよ。今度教えてあげるわ」
「本当?やった!」
バルドは嬉しそうだ

「それにしても何でこんなにたくさん妖精がいるんだ?…違うな。サラサを保護したころからこの光はよく見てた気がする?」
レイがふと尋ねた
「ふふ…ずっといたよ。薬草探しとか時々手伝ってくれるの」
「…マジか」
レイが脱力した

『この家にいる人間の魔力は皆優しいから心地いいんだよ?』
「魔力が心地いい?」
『そう。中でもサラサは格別。側にいるだけで僕たちは元気をもらえるからサラサの周りには妖精も精霊もたくさんいるんだ』
『サラサのお腹の中にいる双子ちゃんも極上の魔力だよ』
『サラサには負けるけどね』
そこで予想外の言葉が飛んできた

「ちょっと待て、今双子って…?」
『そうだよ。お腹の中に双子がいるよ』
私たちは顔を見合わせ絶句する

「…大きいとは思ってたけど双子…?」
『シアの魔力も凄いけど2人も負けてないよ』
『生まれてくるのが楽しみだね』
妖精たちはしばらくしゃべってから帰っていった

「シナイは帰らなくていいの?」
『ボクはずっとここにいたい。ダメ?』
シナイが尋ねるとバルドが私たちの方を見る

「契約したのはバルドだ。好きにするといい」
「やった!」
『ありがとう』
2人は本当に嬉しそうだ

「そうだバルド、町に行くときこれ持って行って」
「なに?」
「パンクボールって言って、ピンを抜いて投げると着弾点の半径5mの範囲内が爆発するものよ」
「めったにないけどもし帰ってくるときに魔物に出会ったら使え」
「魔物…わかった。ちゃんと持っていく」
「そうだこれもやるよ」
「これは?」
レイに渡されたウェストポーチタイプのバッグを不思議そうに見る

「マジックバッグだ。こないだ迷宮で見つけたけどみんな自分の持ってるからな」
「いいの?」
「ああ。納品行くときに使えるだろ」
『よかったねバルド』
「うん。ありがとう。今日さっそく使ってみる」
バルドは嬉しそうに言いながら荷物を移し替えていた

「薬草もたまってるけどついでに売りに行く?」
「うん。そうする」
渡した薬草もすぐにしまい込んだ
自分専用のモノってやっぱり嬉しいものなんだろう

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