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尖閣諸島奪還戦
撤退
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巨大な大和の艦体がググーッと旋回し始める頃に
上からの徹甲爆弾が降り注ぐ
一番機の投下した爆弾は大和を逸れて
右舷に巨大な水柱をいくつも立てて全長263mの巨体を覆い隠す
二番機は修正するも今度は左舷に
そして四番機からは大和の艦体そのものに降り注ぐ
ズズン ズズンと大和から悲鳴が上がる
硝煙が晴れた後、大和の甲板は散々たる有様だった
艦首部忘失 後部艦橋並びに電探室大破
一番副砲塔貫徹損傷不明応答なし、左舷中央部対空火器全損
四番副砲大破、VLS収納庫温度上昇中、水平装甲各所貫徹…
「応急要員持ち場につけェ!艦内各所損傷報告!」
「一番副砲塔応答なし弾火薬庫温度上昇 赤ランプ点灯 注水許可を」
(※赤ランプとは弾火薬庫の
温度を知らせるセンサーのこと赤は誘爆の可能性ありを示す)
「やむをえん 許可する」
「後部艦橋員全滅 直撃弾三発」
後部艦橋は真上から巨大な斧で切り裂かれたかのような跡を残して
部屋の中には焦げてこびりついた肉片と臓腑 それに硝煙の香りが漂っていた
「四番副砲大破 弾火薬庫へは
すでに注水済みのため誘爆の可能性はなし」
「右舷VLS収納庫、火災発生 CO2による消火を行いました」
「帝国海軍秘蔵の大和がこの有様か…」
そこに唯一のいい報告がもたらされる
「応急員が舵の修理に成功 操舵可能です!」
「本当か」
「はい 応急修理なので迎角10度までですが」
「十分だ 機関は異常はないのだな」
「はっ 水平装甲各所貫通しましたが機関は異常なし
まだ、大和は動きますよ」
大和の機関部は未だ快調
最大速力29ノットを発揮可能との報告が出る
「護衛の各艦へ告ぐ 大和を中心とする輪形陣を形成
作戦は大和大破により中止 艦隊速度24ノットで沖縄本島へ撤退す」
「かがにも伝えておけ 肝心の大和がこのザマじゃ無理だ引くぞ」
「はっ」
こうして尖閣諸島奪還作戦は大和を含む丙艦隊の消耗によって
作戦中止に追い込まれた
ちなみに連絡がつかなかったもがみとみくまは伊藤長官がぼやいた通り
衝突して連絡機器が破損していたらしく
2時間後くらいに丙艦隊と合流した
上からの徹甲爆弾が降り注ぐ
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艦首部忘失 後部艦橋並びに電探室大破
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四番副砲大破、VLS収納庫温度上昇中、水平装甲各所貫徹…
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衝突して連絡機器が破損していたらしく
2時間後くらいに丙艦隊と合流した
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