瞬間移動がやりたくて〜空間魔法編〜

ストレットフィールド

文字の大きさ
70 / 265

第70話 ローブって魔法使いっぽいよね

しおりを挟む
ポートランド出発の日

冷たい風が吹き、朝も薄暗い

寒空の中、東門へ行くと馬車が2台止まっている

「おはようございます、祝福探しです」

「おうわけーのきたか」

アルが挨拶もすると返事をしてくれたのは、緑の光の一人。

緑の光は年代がバラバラで規模でいうと10人程で構成されたPTのようだが、今回は3人の参加のようだった

今回はこの緑の光が護衛のリーダーのようだ

人のよさそうなヒューマンのおじさんだが、シスレーを見る目つきはいやらしさがあった

集合時刻に連れて、破壊僧と中和の力のPTもそろったことで出発となった

破壊僧はモンクなのだろか、軽装の鎧に武器はなく小手を二人ともつけている。中和の力は服装は鎧を着ているが持っている武器は杖のようだ

決められた隊列場所に並び、1っか月の旅へと出発するのだった

「帰ってくる頃にはまた、岩街の雰囲気もかわっているのでしょうね」

「だねー、無事に帰ってこようね」

少し目に焼き付けるかのように、岩街を見つめ歩き出す

東門からでると一日目の野営場所は、討伐隊でも行きに野営した橋の手前となった。ポートランドまではこの川沿いを歩く簡単な陸路だそうだ。馬車を率いていなければ船にのれば3日ほどでつくようなのだ

距離的に一日で野営する場所がここと決まっているなら、簡易な村や町をつくればいいのにと思うが簡単ではないのかな?

僕達が付くころには他の冒険者もテントを張っているのが見えるからだ

この野営をする場所、サイシアールへと続く橋の手前。シスレーが絵を描いていて、そこで出会った場所だ

あの時とは違い、日はもう落ちている。同じ時間、同じ場所にたっているのに風景は違い季節を感じた

「ノエル、シスレー夜間の警備について聞いてくるから、自由にしていてくれ」

アルが夜間の警備をPT同士で話し合ってくるようだ

「シスレー、僕達があった場所ですねここ」

「だね・・・」

あちゃぁ・・・昔の仲間の事おもいだしているのかな

失敗したと思い、そこから何も話しかけれずに無言が続いてしまった

「ノエル君やアル君、ティアちゃんやナタリーちゃんはいなくならいよね」

「大魔法使いですよ?忘れました?」

「アハハそうだったね」

「危険な状況になったらまた火山地帯のように、僕の近くにいてくださいね。アルよりシスレーを優先するので」

「了解です」
そういって僕の手を握った

「え?今危険ですか?」

「ううん、でもこの場所ちょっと昔を思い出すから・・・少しだけ」

「・・・気分転換に橋の上いってみましょうか」

やっぱり人はそこまですぐに吹っ切れたりは出来ないようだ

この大きな橋のアーチになっている部分にブリンクを3回経由して、たどり着いた

「うわぁー思ったより風が・・・シスレー大丈夫ですか」

「うん、すっごい怖いし寒い!」

「アハハ、僕の手話したら死ぬと思った方がいいですよ」

「笑いごとじゃないーー!」

ビュービューと風が音とともに、顔に突き刺さる

もう日は沈み、紺色が空に広がり、しみじみと秋だなと感じる

「思ったほどいい場所じゃないですね、こういうのは遠くから見るのがいいんですね」

「何冷静に分析してるの!もどろ!」

「せっかくきたのにもうですか?」

「私の服装みて!寒いの!」

シスレーは夏とほぼ変わらない服装だ。チューブトップが長袖になっただけでミニスカートなのは変わりなかった

熱と冷気の耐性両方ついた万能の服かとおもったが、そうではないようだった

下に戻るとアルも打ち合わせから戻っていたようだ

「どこいってたんだ?うぉ!?シスレーの髪どうなってんだ・・・」

シスレーは強風にさらされ髪がめちゃくちゃになっていた

「何をどうやったらそんな風になるんですかアハハ」

「ノエルーー!なんで君はなんともないの!こっちは鼻水は垂れそうだし、お腹もいたくなりそうだし」

「僕は気合という名のメルさんのローブが守ってくれていますから」

「またこいつ一人だけ準備してきてんのか・・・」

予想とはんした結果だったが、シスレーも落ち込んだ気分は払拭されたかな

「俺たちの見張り番は、今日は9時から12時となったからな」

アルが本日の見張り時間を伝えると

「飯にしようぜ」

「だね、ぺこぺこー」

「了解」

テント前に焚火を準備し、オーク肉を焼いていく。やはり野宿ならこれだろうと、イベントリに入れているため勝手に準備を始め

「やっぱオークはうめぇな!」

「うちはちょっと飽きてきちゃった・・・」

「僕もこれ好きですけどね、シスレーさっきのお詫びに僕の秘蔵の焼き立てパンをだしましょうか」

「はい許します、3種類ほど並べてください」

ウェッジコートで買いだめしておいたクロワッサンや甘みのある白パン、フランスパンのような少し硬いものをだした

「美味しい・・・それに焼き立てだ・・・」

シスレーはクロワッサンを食べ始めたので、アルは白パンをてにとった

「じゃあ俺はこれもらうぜ」

「あっそれもうちのでしょ!とるなー!」

「うめぇ!オーク肉にあうわ!」

「勝手に人のとらないでよ!ノエル君、白パン追加でだして」

「えっ・・・もう駄目ですよ、あまり量がないので一気に食べたら無くなってしまいます」

そうなのだ、小麦や麦はたくさん買っているが、パンは店頭に並んでいるのを買っていただけなので、恐らく残り600個ほどしかないのだ

毎日1個ずつ食べたら2年ももたないし、ブレッド村があの惨状だと当分買えないのだと思っている

「・・・ケチ」

そう言われそっとフランスパンを収納した

「えっ・・・なんで!」

「ケチって・・・これPT資金でなくて僕のお金で買ってるやつなので、もうシスレーにはあげません!」

「ギャハハハ、ノエルがすねたぞ!シスレー惜しいことしたな!」

「もとはと言えば、あんたが私のパン食べたからでしょ!」

僕は一人だけフランスパンにジャムを塗って、パリパリパリといういい音を立てながら2人に見せつけるように食べたのだった

食事の後、シスレーは寒いからテントへ、僕とアルは焚火を囲ってゆっくりしていると

僕らが座っている所へ、中和の力の4人が来たようだ

「ちょっと軽い自己紹介もかねて、ここいいかい?」

「あぁ座ってくれ中和の力のレインさんだ、こっちがメンバーのノエル、テントの中にもう一人いる」

アルは打ち合わせで顔を合わせているので、僕に紹介をしてくれた

特に一人一人の紹介はなくPT名で今朝は挨拶をしたので、名前までは知らなかったのだ

「ノエルです」

「レインだ、こっちのがミムにメイサ、オルテッドだ。君と同じみんな魔法使いさ」

武器が杖ということでやはり全員魔法使いのようだった

緑の光はみんな20代中盤ぐらいの年のようだ、でもミムさんやメイサさんは女性なのだがサーヤさんみたいな色気は無かった

「珍しいですね」

「まぁね、でも魔法使いだけに呼びかけていたからね」

「こだわりですか?」

「そうだ、前衛がいたら誤射の危険があるからね。魔法を敵に当てるのにも神経を使うのにそこから味方にも意識を向けないといけないと分かったら、自ずとこうなったんだ」

それは有りな様で、奇襲にすごく弱そうだと思ったが口にはしなかった

恐らく同じ年ぐらいの木漏れ日の午後がCランクでBランクに上がる手前と、この人達がDランクのままというのが分かったような気がしたからだ

話を聞く節々で、魔法使いこそもっと大事にされるべきや、待遇がよくてもいいなんて事をいっているので、アルが怒りださないか心配になり目を向けるが気にした素振りもなく、どうでもいいかのように酒を飲んでいた

延々愚痴を聞いた後に、見張りの時間だからと告げると上機嫌に帰っていったのだ

「・・・もうあの人達とは絡みたくないですね」

「あぁ良く聞いてたな?あれは万年Dランクだな」

アルも同じ事を思っていたようだ

「それに・・・サーヤさん達ってすごかったんですね」

「だな、あの時俺が言っていたことが分かっただろ」

「ですね、僕が間違ってましたよ」

見張りの時間となり、シスレーもテントから出てきた

この時間になるとかなり冷え込んでいるのだ

11月でこの寒さだと、本格的な冬はほとんど活動なんて出来ないのではないかと思える寒さだ

薪とかも集めといた方がいいかもしれないな、この旅が終わるとアルにいって木材集めもしとこうかな

「ふーーさみーな」
「さむいさむい・・・」
「あっ息が白いですよ」

メルさんに感謝だなー。今回の冷気耐性用の深紅色のローブ。このローブはエンチャントだけでなく、素材からして温かいのだ。裏生地もホーンラビットの毛を使用しているだけはありモコモコして肌触りもいい

アルはいつもの皮鎧の上に外套を羽織り、シスレーもケープのようなものを肩にかけて、布に来るまれているだけだ

どうして耐性装備をつけないのだろうか

「なんで二人とも耐性ある装備もってこないんですか?」

「前もいったろ、そんな効果はほとんどいみねーって後、なんか変なやつにしかそれついてないんだよな」

「うんうん、ださいローブとかしかないじゃん」

「ふ~ん・・・まぁいいですけど・・・」

ださくないし!ローブって魔法使いっぽいし!

「シスレー!俺は言葉を濁したっていうのに!お前ローブなんて直球すぎるだろ!」

「アル君だってもう答えいってるようなもんじゃないの!」

ぼくはイベントリからスープを出してすする

ふーふー、ずずず

「はぁー美味しい」

「ノエル!一人だけずりーぞ」

「美味しそう・・・」

「ケチでダサい魔法使いの特権です」

「ぐっ・・・こいつ」

「晩御飯の時のことも根に持ってる・・・」

もう遅いのだ、こんなに乏しめられるとは思っていなかった

僕は寒空だが、美味しいスープを片手に一人いい気分に浸って見張り番をしていくのだった
しおりを挟む
感想 29

あなたにおすすめの小説

帰国した王子の受難

ユウキ
恋愛
庶子である第二王子は、立場や情勢やら諸々を鑑みて早々に隣国へと無期限遊学に出た。そうして年月が経ち、そろそろ兄(第一王子)が立太子する頃かと、感慨深く想っていた頃に突然届いた帰還命令。 取り急ぎ舞い戻った祖国で見たのは、修羅場であった。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

おっさん料理人と押しかけ弟子達のまったり田舎ライフ

双葉 鳴
ファンタジー
真面目だけが取り柄の料理人、本宝治洋一。 彼は能力の低さから不当な労働を強いられていた。 そんな彼を救い出してくれたのが友人の藤本要。 洋一は要と一緒に現代ダンジョンで気ままなセカンドライフを始めたのだが……気がつけば森の中。 さっきまで一緒に居た要の行方も知れず、洋一は途方に暮れた……のも束の間。腹が減っては戦はできぬ。 持ち前のサバイバル能力で見敵必殺! 赤い毛皮の大きなクマを非常食に、洋一はいつもの要領で食事の準備を始めたのだった。 そこで見慣れぬ騎士姿の少女を助けたことから洋一は面倒ごとに巻き込まれていく事になる。 人々との出会い。 そして貴族や平民との格差社会。 ファンタジーな世界観に飛び交う魔法。 牙を剥く魔獣を美味しく料理して食べる男とその弟子達の田舎での生活。 うるさい権力者達とは争わず、田舎でのんびりとした時間を過ごしたい! そんな人のための物語。 5/6_18:00完結!

断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜

深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。 処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。 なぜなら彼女は―― 前世で“トップインフルエンサー”だったから。 処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。 空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。 タイトルは―― 『断罪なう』。 王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。 すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、 国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。 そして宣言される、前代未聞のルール。 支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。 処刑台は舞台へ。 断罪はエンタメへ。 悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。 これは、 処刑されるはずだった悪役令嬢が、 “ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。 支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、 それとも――自由か。

異世界へ行って帰って来た

バルサック
ファンタジー
ダンジョンの出現した日本で、じいさんの形見となった指輪で異世界へ行ってしまった。 そして帰って来た。2つの世界を往来できる力で様々な体験をする神須勇だった。

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

神様の忘れ物

mizuno sei
ファンタジー
 仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。  わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。

文字変換の勇者 ~ステータス改竄して生き残ります~

カタナヅキ
ファンタジー
高校の受験を間近に迫った少年「霧崎レア」彼は学校の帰宅の最中、車の衝突事故に巻き込まれそうになる。そんな彼を救い出そうと通りがかった4人の高校生が駆けつけるが、唐突に彼等の足元に「魔法陣」が誕生し、謎の光に飲み込まれてしまう。 気付いたときには5人は見知らぬ中世風の城の中に存在し、彼等の目の前には老人の集団が居た。老人達の話によると現在の彼等が存在する場所は「異世界」であり、元の世界に戻るためには自分達に協力し、世界征服を狙う「魔人族」と呼ばれる存在を倒すように協力を願われる。 だが、世界を救う勇者として召喚されたはずの人間には特別な能力が授かっているはずなのだが、伝承では勇者の人数は「4人」のはずであり、1人だけ他の人間と比べると能力が低かったレアは召喚に巻き込まれた一般人だと判断されて城から追放されてしまう―― ――しかし、追い出されたレアの持っていた能力こそが彼等を上回る性能を誇り、彼は自分の力を利用してステータスを改竄し、名前を変化させる事で物体を変化させ、空想上の武器や物語のキャラクターを作り出せる事に気付く。

処理中です...