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一章 自分ともうひとりの自分
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朝から目覚めて、窓の外を観ると、雲が一つも無い明るい空が見えた。
体育祭や運動会の校長先生が、言いそうなセリフを思い浮かべながら、ベットを出て、洗面所の鏡を見た。
やはりあった。そう、僕が最近悩んでいるのだが、毎朝体の何処かに怪物に襲われたような傷が出でいる。
中学2年後半あたりから出始めた。これを誰かに相談が出来ない。
例えば、病院に行けば地域に騒がれ挙句の果てには、ニュースに取り入れられ、家族に迷惑をかけたくないからだ。
とくよくよしていると、
「昂良朝ごはん食べて行きなさーい!遅刻するわよー!」
母さんに怒られながら、食卓に行った。
やはり母さんの朝飯は、プロの料理人を超えている真珠のようなツヤツヤしている白飯、出汁の匂いが効いている味噌汁、その他のおかず等々美味しそうと、思いながら食べていた。
チャイムがなり、彼女が来た。僕の幼馴染で、最近僕に好意を寄せていると思う。
じゃ何故告白しないのか、もしも、うっかりこの傷を見せると怖がられるかもしれないからだ。
「おはよう、鳳凰くん♪」
「おはよう、七瀬さん」
「あらあら、二人共お似合いね~♪」
「ん・・・」「ん・・・」
すっごく恥ずかしい、もう母さんったら。いつもこれだ。
お母さんに、ニヤニヤされながらも登校していった。気まずいながらも
「項辺りに傷ができているよ。どうしたの?」
ヤバい! 気づいていなかった。どう、ごまかす?
「あ~昨日下校してた時に、小枝にでも引っかかっただと思う。あははは、、、」
「そう、、、」
んーこれは上手く誤魔化せたのか? さっきのも合間って気まずい。教室に入り自分の席について、
「よう! モテモテ主人公くん♪ 」
「何なんだよ~斗真~」
「はーい、みなさ~ん席についてくださ~い」
いつもながらなる気のなく、髪はボサボサヘアーで以下にも徹夜をした様な神楽先生が来た。すると突然!
「慧!ここにいるのは、分かってるんだから!」
モデル並みの体型と相反する胸の大きさを物語っている、女の子が大きな声で叫んでいる。
クラス全員がざわつき始めた。それもそのはず、このクラスにはケイと言う名前がいないからだ。
「お前だよ! お・ま・え! 」
吐息を漏らしながら、彼女は僕の方に近付いてきた。
「え、僕? 君と面識がないはずなんだけど、、、」
「しらばっくれるつもりか!!」
「本当に! 知らないよ、、、」
「は~ん、ここでは優等生キャラを演じてるのか。」
先生やクラス達も同様が隠せるもなく、静まり帰ったのが、っえマジ最低、お前の彼女くらい覚えててやれよ、と野次馬が飛んできながらざわつき始めた。
「とりあえず、こっち来い。」
「ちょっと待ちなさーい。」
女の子とは思えない握力で廊下に引っ張られ、幼馴染は不安そうな表情をしているように思えた。
僕は問い詰めた。
「そもそも、何故君は慧と言う人物と間違えるんでしょうか。そもそも君との関わりがないじゃないですか。」
「まだそれを言うか、さすがの私も傷つくぞ⤵」
「だって! 僕が慧っていう証拠あるのですか?」
「あるじゃん、項のところに傷が!」
なるほど確かにこんなところに、傷ができるのは、滅多に無いと思う。だが何故? こんなところにあるのだろうか、
「何でこんな所に傷ができているのですか。」
「ハアー⤵ あんた忘れたの! 」
ち、近い、、、パーソナルスペースがないのだろうか
「命令無視して、突撃して行ったのあなたでしょう!!」
「だから近いです。」
「だって、(こんなに近寄っても反応しなかったのに可愛い反応になったからよ!)」
ボソボソ声で赤面させた。が
「とにかくなぁ~会議があるんだ、急ぐぞ!」
「待ってください、会議ってなんですか? それに、生徒会にも入ってないですし、会議室は二階ですよ。」
彼女は、凄く呆れ顔で頭を手で抑えながらキレる寸前で
「はあー! 何言ってんの!あんた忘れたの?! 隊長がオリエンテーションをやるから8:30に集合せよとかなんとか言ってたから、ほら行くよ!」
何を言ってるのか、さっぱりわからない絡まっている糸が更に絡まっている状態だ。
「ですから、本当に違うんですってば!!」
「そこまで違うと証言してるのならそうかもね、スッ…よく見たら髪の色が違うわ。慧だったら白髪だけど、あなたは黒髪だしね。」
「焦った…いや本当に良かったよ。もしもそうだったらチェンジですよ。」
~~~~~~~~
ブラックホールにいるかと思うくらい何も聞こえなく、真っ暗である。
「貴方は誰ですか? と言うか、ここはどこですか?」
「ここは精神の宮殿とかかな、そして俺が慧だ。」
僕の目の前にいるのが彼女が言っていた、慧と言う人なのだろうか。それによく見ると、体格も顔がそっくりでまるで自分を鏡で見ているかというくらい似ているのだが、髪の色が真逆で白色だった。目は鋭く、生気を含んでいた。その目は僕に夏の光を思わせた。鋭く水中に差し込んで屈曲し輝いて散るあの夏の光のようだった。
「君は何処から来たんだ!!」
「外で喋る時とは、全然違うなア"。いつもは敬語なのによう~」
「当たり前だ! 自分の中に知らない人が入ってたら動物を追い払うようになるだろう!」
「まぁまぁ落ち着けって、俺はお前に作られたと言ってもいい。」
驚いて、フナのように口を開けたまま動かない
「まあ、すべての発端を話すとしようかなア"
てめぇが、父さんに約束を破られた時、一瞬自分が遠のいていくようだったよなア“ その時に俺が出来かけたって訳だ。」
目が二倍ほどにも見開いた。
「そして、俺たちの父さんが交通事故で亡くなったんだァ。それで、俺が誕生したって訳だア"。」
どっと悲しみに襲われた。だがこれで、分かった。この男の子は、正真正銘僕から生まれたものだ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「おいおい、ずっと待たせ放しかよおい! しかも、催眠術にかかったみていによ~たっく困ったりゃありゃしねぇ。」
そっと息を潜むように、物陰にいた。
(いったい何をしているのかしら、 鳳凰くんとその彼女さんは、鳳凰くんは立ってるだけだし、彼女さんは怒ってるように見えるし、いったいどう言う関係なのかしら。)
偶然落ちていた木の枝を踏んでしまった。すると、獲物を見つけたように、彼女の方へ振り向いた。
(どうしょう~バレたら終わりだよね。)
「誰だ~? うーん気のせいっか!」
(よかった~~これ以上は辞めておこう。)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「ねぇ、あの女性は誰なんだ?」
「俺の相棒兼監視役さぁー。それに」
「それに?」
「いや、なんでもねぇ。
なぜ監視役だということとなア” 俺の能力の性質上極 稀によう
暴走してしまうんだよう、だからそれを抑えるためにいるって訳だ。」
「暴走? 何でそうなるんですか?」
「中二病に聞こえるかもしれねぇけどよう、俺は放射線を吸収し任意で出すことができる能力だア”」
「緑の怪物みたいにですか?」
「いや、エネルギーが放出だけだア”。まぁそういうやつもいるけどなぁ」
「いるんですね」
「まぁなぁ、それより早く会議に出ないと行けねぇんだ。」
お互いうなずき合い、数秒間見つめあったとき目つきを鋭くして口を開いた。
「どうしたんだア”」
「帰り方が、、、」
困惑して問い直したら
「チェンジって言えばいいんだよ!」
「分かるわけ無いだろ。唐突にこの空間に呼び出しておいて、君の言うこと聞いてられない。」
「ほう~そうか、なら!!!」
相手に威嚇するように、拳を鳴らし一瞬にして僕の目の前に飛んできた。すると、空中回し蹴りで僕の胸を突いてきた。僕は仰向けになりやつは覆いかぶさった。そして最後の忠告を言ってきた。
「さっさといえこのやろう。」
「、、、わかりました。 チェンジ」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
フラッシュを受けたのように背景が真っ白になり、目を開けると視界がかすみだんだんと、合うようになっていた。そして彼と入れ替わるように、彼女が、腕を組みながら待っていた。
「慧! やっとを起きた? さっさと行くわよ!」
「ちょっと待って下さい、慧さんは、第2人格で僕は、多重人格者なんです!」
「はぁ~~そいうことねさあ、行きましょうか。」
僕はかなり困惑した。自分でもおかしいことを言っているのに、彼女はあっさりと受け入れたのだった。何故か聞いてみると
「今から私達が行く、オリュンポスって言う組織では、一般の人間じゃ無く、あんたみたいな特殊能力を持っているの。それじゃ行こうぜ!」
しばし彼女についていくこと20分、隣町の路地裏に着いた。
僕は、こんな所へ何をするのか皆目検討もつかない。ほとんどの人はビルの入口から入るというのに。
「よし、ついたぞ。」
「ここがオリュンポスですか? 入口向こうですけど。」
ちょっと心配になってきた、こんな所に隠し通路なんかあるのだろうか?
「大丈夫 大丈夫、心配すんなって。」
そう言うと、ビルの壁に手をかざした。男心くすぐられるサイバー感溢れる入口の開きだった。
「ボサッとしてないで早く来い。」
言われたまま入るとビルの奥行きが嘘みたいに広く某宇宙戦争のような基地だった。
「どうだ、ここがオリュンポスだ。すげぇだろ!」
「は、ハイすごいですけど、こんな広かったですか?」
「ああ、ここか?ここは別の場所に繋がっている。入口がポータルみたいな役割をしてんだとよ。」
「なるほど・・・」
適当な返事をし、近未来にいるかと思う基地をじっくりと目に焼き付けた。
「無駄話もこれくらいにして、時間がねぇさっさと行くぞ!」
「はい!」
いかにも会議室の扉にたどり着いた。扉を開けると8人以上のものの人達がそこに座っていた。
円形状の机の奥でボスみたいな人が
「やっと来たかさっさと、、、何か雰囲気変わったなぁ。」
「隊長こいつは、エイションじゃなくてもう一人の人格というか、こいつがオリジナルです。」
「ほぉ、二つタルタロスを持っているのか、それとも人格ごとにタルタロスを持っているのか興味深いな。たが、、、」
っと、ブツブツ言っていた。すると、僕くらいの青年が
「タルタロスって言うのは、超人間のことを指す言葉だ。」
さっきの基地の驚きが抜けてないので困惑しながら
適当に僕は数回頷いた。
「まっ、とりあえず座りたまえ。」
座ったあとに周りを見渡してみると、時代背景があっていない人が居たり、スナイパーライフルを磨いていたり、手榴弾を肩から掛けていたり、挙句の果てには、火、氷、雷で一緒に遊んでいたり(?)と、かなり特殊な人たちだ。
「さて、3ヶ月前に起こしたモンスターズとの全面戦争で我々関東と関西のチームが大打撃を受けた。」
そんなものは、ニュースに報道されていたか。。と思いながら隊長ぽい人が話を続けた。
「最も多くの犠牲を伴ったのは、関西チームだ。隊長と副隊長を入れて4人しかいないその為3人程移籍することになった。それで、トヒル、ユーピテル
ウルル宜しく頼む。」
「「「はい」」」
かなり息の揃った返事だった。きっと兄妹達なのだろう。だが今までの経緯が分からない為質問をすることにした。
「そうか君は、知らなかったのか。だったらこれまでの情報を整理しておこう。」
「「「了解」」」
「まずは自己紹介と行こう。だが一つ前にオリュンポスのルールがある、お互いの事を本名で呼び合うのではなく、ニックネームで呼び合う。」
「敵に正体をさらさないためですか?」
「いや、その身近な人をさらさない為だ。わかったか?」
なるほど人質を出来るだけ少なくしてこっちに不利な状況を作らせないためかぁと、思いながら話を聞いていた。
「私から見て左側が、うちのエース、アイアス剣士だ。そして、アイアスはタルタロス持ちで、再生能力だ。 次に、隣の女性は氷使いのウルル、その次は、炎使いのトヒル、雷使いのユーピテルだ。こいつらは三つ子の兄妹なんで、とっても息のあったチームワークをするんだ。」
確かに返事も、顔つきもよく似ているなぁと思った。しかし、アイアスという男の人のニックネームだが、
その隊長さんとの間の空席と、反対側にもう一つの空席が気になる。用事で来られないのだろうか。その隊長らしき人が話を続けた。
「次に、君が座っているところは、エイションという男で放射線を使って戦う。たしか、二重人格とか言っていたな、エイションを表に出せることは、可能か?」
「できるか分かりませんが、やってみます。」
さっきみたいに、チェンジって言えばいいのかなぁ。
「チェンジ!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
又もや精神世界みたいな所に来た。そこに現れたのは、脚を組みながら座っている、慧又はエイションという男だ。
「どうしたァ、今は会議中だろぅ。」
「隊長?と呼ばれている人が、表に出て来いだそうです。」
「何だぁ~俺カツアゲされるのか~?」
「あっいえ、違います。」
「冗談もまわあなう、俺たちは光と影すなわちどっち側が表と裏にいなくちゃならねぇ。しかも日中はお前、夜中は俺だア"」
「それじゃ、無理ってこと?」
「そうだア"隊長に宜しくと伝えてこい。」
はぁ~っと、ため息をつきあの言葉を言った。
「チェンジ」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
視界が戻り、全員がこっちの様子をうかがうように、視線をこちらに向けた。
「で、どうだエイションか? いや違うなあいつは、髪が白色だったからな。何故か、教えていただいても?」
「エイション? によると、日中は私夜中はエイションにしか表に出られないらしいです。」
「ご迷惑をかけたな。」
いえいえと、軽くお辞儀をした。
「それじゃ話を続けよう、君の隣にいるそこの女性は、アテーナ。レイピアを使う見習いの剣士だ、そして」
「僕の中にいるエイションの監視役ですよね。」
少し困惑の顔をしながら、頷いていた。しかしさっきから、僕の右後方にいるのは誰なのだろう? また後で聞いてみよう。
「そして次に、そいつのニックネームは、プレゼンター爆弾関連や潜入作戦を得意とする。その次に、アルテミス 武器のスペシャリストだ。次に江戸時代からタイムトラベルしてきた、石川六右衛門、忍者や武士として戦う。」
僕は、かなり目を大きく見開いた。こんなに顔がきれいで、黒曜石でも作られたかのようなショートヘヤーで、しかもモデル並のスレンダーだから信じられない。
さっき忍者? と言っていたから、後で見せてもらいたい! と心に誓ったのだった。
「そして最後に、私隊長だ。関東チームの長官を務めさせていただいている。馬鹿力が出せると言った所だ。」
「かなり気になっていたのですが、オリュンポスというのは関東と関西に分けられていますが、どのくらいの数を締めているんですか。そもそもなんの理由で作られたんですか。」
「そうだねぇ、我々オリュンポスはG11と同じ数がある。そしてその思想は、神から貰った力を仇で返すのではなく恩で返せというものだ。」
「それじゃ何故国一個ではなく2つと別れていんですか」
「広いからなぁ、すぐに出動出来るようにしないとダメだから」
確かに言われてみれば、アメリカ何かは世界的に見てもかなりの広さを誇っている。
日本のように、2分割されているのか州事にあるのか定かでは無いけど、かなりの規模になっている。
だけど、これだけの規模にも関わらず、よく世に出されていないなぁと思った。と頭の中で考えていると、
隊長さんがなにか質問はあるのかと聞かれた。そして、さっきの女性を質問することにした。
いたのか、アスクレーピオス前に出てきてくれ。」
姿を表すと、アニメやマンガで見られる白衣を着ており、髪も腰ぐらいに伸びていて、その上スタイルも抜群なお姉さんだった。
「あら気づかれちゃった♪ こう見えても影は薄い方なのに。さてと隊長、検査するって言ったのに、なかなか来ないなぁと思ったら、会議中だったのね。」
「そうだった、会議と被っていてすっかり忘れてしまったよ。新人くん、後で紹介をしようと思ったが手間が省けた。こちらが、アスクレーピオス
いりょ、、、」
「医療関係ですよね。」
「よくわかったな、たがどうしてだ?」
「オリュンポスというので、神話に出てくるものですし、その次にアイアスは戦士の神というところから、それぞれの能力に合わせたニックネームだということがわかりました。」
「流石だ。素晴らしい、君のニックネームをどうしようかと、、、」
「ちょっと待って下さい! 何故私が、入る前提になってるんですか。」
体育祭や運動会の校長先生が、言いそうなセリフを思い浮かべながら、ベットを出て、洗面所の鏡を見た。
やはりあった。そう、僕が最近悩んでいるのだが、毎朝体の何処かに怪物に襲われたような傷が出でいる。
中学2年後半あたりから出始めた。これを誰かに相談が出来ない。
例えば、病院に行けば地域に騒がれ挙句の果てには、ニュースに取り入れられ、家族に迷惑をかけたくないからだ。
とくよくよしていると、
「昂良朝ごはん食べて行きなさーい!遅刻するわよー!」
母さんに怒られながら、食卓に行った。
やはり母さんの朝飯は、プロの料理人を超えている真珠のようなツヤツヤしている白飯、出汁の匂いが効いている味噌汁、その他のおかず等々美味しそうと、思いながら食べていた。
チャイムがなり、彼女が来た。僕の幼馴染で、最近僕に好意を寄せていると思う。
じゃ何故告白しないのか、もしも、うっかりこの傷を見せると怖がられるかもしれないからだ。
「おはよう、鳳凰くん♪」
「おはよう、七瀬さん」
「あらあら、二人共お似合いね~♪」
「ん・・・」「ん・・・」
すっごく恥ずかしい、もう母さんったら。いつもこれだ。
お母さんに、ニヤニヤされながらも登校していった。気まずいながらも
「項辺りに傷ができているよ。どうしたの?」
ヤバい! 気づいていなかった。どう、ごまかす?
「あ~昨日下校してた時に、小枝にでも引っかかっただと思う。あははは、、、」
「そう、、、」
んーこれは上手く誤魔化せたのか? さっきのも合間って気まずい。教室に入り自分の席について、
「よう! モテモテ主人公くん♪ 」
「何なんだよ~斗真~」
「はーい、みなさ~ん席についてくださ~い」
いつもながらなる気のなく、髪はボサボサヘアーで以下にも徹夜をした様な神楽先生が来た。すると突然!
「慧!ここにいるのは、分かってるんだから!」
モデル並みの体型と相反する胸の大きさを物語っている、女の子が大きな声で叫んでいる。
クラス全員がざわつき始めた。それもそのはず、このクラスにはケイと言う名前がいないからだ。
「お前だよ! お・ま・え! 」
吐息を漏らしながら、彼女は僕の方に近付いてきた。
「え、僕? 君と面識がないはずなんだけど、、、」
「しらばっくれるつもりか!!」
「本当に! 知らないよ、、、」
「は~ん、ここでは優等生キャラを演じてるのか。」
先生やクラス達も同様が隠せるもなく、静まり帰ったのが、っえマジ最低、お前の彼女くらい覚えててやれよ、と野次馬が飛んできながらざわつき始めた。
「とりあえず、こっち来い。」
「ちょっと待ちなさーい。」
女の子とは思えない握力で廊下に引っ張られ、幼馴染は不安そうな表情をしているように思えた。
僕は問い詰めた。
「そもそも、何故君は慧と言う人物と間違えるんでしょうか。そもそも君との関わりがないじゃないですか。」
「まだそれを言うか、さすがの私も傷つくぞ⤵」
「だって! 僕が慧っていう証拠あるのですか?」
「あるじゃん、項のところに傷が!」
なるほど確かにこんなところに、傷ができるのは、滅多に無いと思う。だが何故? こんなところにあるのだろうか、
「何でこんな所に傷ができているのですか。」
「ハアー⤵ あんた忘れたの! 」
ち、近い、、、パーソナルスペースがないのだろうか
「命令無視して、突撃して行ったのあなたでしょう!!」
「だから近いです。」
「だって、(こんなに近寄っても反応しなかったのに可愛い反応になったからよ!)」
ボソボソ声で赤面させた。が
「とにかくなぁ~会議があるんだ、急ぐぞ!」
「待ってください、会議ってなんですか? それに、生徒会にも入ってないですし、会議室は二階ですよ。」
彼女は、凄く呆れ顔で頭を手で抑えながらキレる寸前で
「はあー! 何言ってんの!あんた忘れたの?! 隊長がオリエンテーションをやるから8:30に集合せよとかなんとか言ってたから、ほら行くよ!」
何を言ってるのか、さっぱりわからない絡まっている糸が更に絡まっている状態だ。
「ですから、本当に違うんですってば!!」
「そこまで違うと証言してるのならそうかもね、スッ…よく見たら髪の色が違うわ。慧だったら白髪だけど、あなたは黒髪だしね。」
「焦った…いや本当に良かったよ。もしもそうだったらチェンジですよ。」
~~~~~~~~
ブラックホールにいるかと思うくらい何も聞こえなく、真っ暗である。
「貴方は誰ですか? と言うか、ここはどこですか?」
「ここは精神の宮殿とかかな、そして俺が慧だ。」
僕の目の前にいるのが彼女が言っていた、慧と言う人なのだろうか。それによく見ると、体格も顔がそっくりでまるで自分を鏡で見ているかというくらい似ているのだが、髪の色が真逆で白色だった。目は鋭く、生気を含んでいた。その目は僕に夏の光を思わせた。鋭く水中に差し込んで屈曲し輝いて散るあの夏の光のようだった。
「君は何処から来たんだ!!」
「外で喋る時とは、全然違うなア"。いつもは敬語なのによう~」
「当たり前だ! 自分の中に知らない人が入ってたら動物を追い払うようになるだろう!」
「まぁまぁ落ち着けって、俺はお前に作られたと言ってもいい。」
驚いて、フナのように口を開けたまま動かない
「まあ、すべての発端を話すとしようかなア"
てめぇが、父さんに約束を破られた時、一瞬自分が遠のいていくようだったよなア“ その時に俺が出来かけたって訳だ。」
目が二倍ほどにも見開いた。
「そして、俺たちの父さんが交通事故で亡くなったんだァ。それで、俺が誕生したって訳だア"。」
どっと悲しみに襲われた。だがこれで、分かった。この男の子は、正真正銘僕から生まれたものだ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「おいおい、ずっと待たせ放しかよおい! しかも、催眠術にかかったみていによ~たっく困ったりゃありゃしねぇ。」
そっと息を潜むように、物陰にいた。
(いったい何をしているのかしら、 鳳凰くんとその彼女さんは、鳳凰くんは立ってるだけだし、彼女さんは怒ってるように見えるし、いったいどう言う関係なのかしら。)
偶然落ちていた木の枝を踏んでしまった。すると、獲物を見つけたように、彼女の方へ振り向いた。
(どうしょう~バレたら終わりだよね。)
「誰だ~? うーん気のせいっか!」
(よかった~~これ以上は辞めておこう。)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「ねぇ、あの女性は誰なんだ?」
「俺の相棒兼監視役さぁー。それに」
「それに?」
「いや、なんでもねぇ。
なぜ監視役だということとなア” 俺の能力の性質上極 稀によう
暴走してしまうんだよう、だからそれを抑えるためにいるって訳だ。」
「暴走? 何でそうなるんですか?」
「中二病に聞こえるかもしれねぇけどよう、俺は放射線を吸収し任意で出すことができる能力だア”」
「緑の怪物みたいにですか?」
「いや、エネルギーが放出だけだア”。まぁそういうやつもいるけどなぁ」
「いるんですね」
「まぁなぁ、それより早く会議に出ないと行けねぇんだ。」
お互いうなずき合い、数秒間見つめあったとき目つきを鋭くして口を開いた。
「どうしたんだア”」
「帰り方が、、、」
困惑して問い直したら
「チェンジって言えばいいんだよ!」
「分かるわけ無いだろ。唐突にこの空間に呼び出しておいて、君の言うこと聞いてられない。」
「ほう~そうか、なら!!!」
相手に威嚇するように、拳を鳴らし一瞬にして僕の目の前に飛んできた。すると、空中回し蹴りで僕の胸を突いてきた。僕は仰向けになりやつは覆いかぶさった。そして最後の忠告を言ってきた。
「さっさといえこのやろう。」
「、、、わかりました。 チェンジ」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
フラッシュを受けたのように背景が真っ白になり、目を開けると視界がかすみだんだんと、合うようになっていた。そして彼と入れ替わるように、彼女が、腕を組みながら待っていた。
「慧! やっとを起きた? さっさと行くわよ!」
「ちょっと待って下さい、慧さんは、第2人格で僕は、多重人格者なんです!」
「はぁ~~そいうことねさあ、行きましょうか。」
僕はかなり困惑した。自分でもおかしいことを言っているのに、彼女はあっさりと受け入れたのだった。何故か聞いてみると
「今から私達が行く、オリュンポスって言う組織では、一般の人間じゃ無く、あんたみたいな特殊能力を持っているの。それじゃ行こうぜ!」
しばし彼女についていくこと20分、隣町の路地裏に着いた。
僕は、こんな所へ何をするのか皆目検討もつかない。ほとんどの人はビルの入口から入るというのに。
「よし、ついたぞ。」
「ここがオリュンポスですか? 入口向こうですけど。」
ちょっと心配になってきた、こんな所に隠し通路なんかあるのだろうか?
「大丈夫 大丈夫、心配すんなって。」
そう言うと、ビルの壁に手をかざした。男心くすぐられるサイバー感溢れる入口の開きだった。
「ボサッとしてないで早く来い。」
言われたまま入るとビルの奥行きが嘘みたいに広く某宇宙戦争のような基地だった。
「どうだ、ここがオリュンポスだ。すげぇだろ!」
「は、ハイすごいですけど、こんな広かったですか?」
「ああ、ここか?ここは別の場所に繋がっている。入口がポータルみたいな役割をしてんだとよ。」
「なるほど・・・」
適当な返事をし、近未来にいるかと思う基地をじっくりと目に焼き付けた。
「無駄話もこれくらいにして、時間がねぇさっさと行くぞ!」
「はい!」
いかにも会議室の扉にたどり着いた。扉を開けると8人以上のものの人達がそこに座っていた。
円形状の机の奥でボスみたいな人が
「やっと来たかさっさと、、、何か雰囲気変わったなぁ。」
「隊長こいつは、エイションじゃなくてもう一人の人格というか、こいつがオリジナルです。」
「ほぉ、二つタルタロスを持っているのか、それとも人格ごとにタルタロスを持っているのか興味深いな。たが、、、」
っと、ブツブツ言っていた。すると、僕くらいの青年が
「タルタロスって言うのは、超人間のことを指す言葉だ。」
さっきの基地の驚きが抜けてないので困惑しながら
適当に僕は数回頷いた。
「まっ、とりあえず座りたまえ。」
座ったあとに周りを見渡してみると、時代背景があっていない人が居たり、スナイパーライフルを磨いていたり、手榴弾を肩から掛けていたり、挙句の果てには、火、氷、雷で一緒に遊んでいたり(?)と、かなり特殊な人たちだ。
「さて、3ヶ月前に起こしたモンスターズとの全面戦争で我々関東と関西のチームが大打撃を受けた。」
そんなものは、ニュースに報道されていたか。。と思いながら隊長ぽい人が話を続けた。
「最も多くの犠牲を伴ったのは、関西チームだ。隊長と副隊長を入れて4人しかいないその為3人程移籍することになった。それで、トヒル、ユーピテル
ウルル宜しく頼む。」
「「「はい」」」
かなり息の揃った返事だった。きっと兄妹達なのだろう。だが今までの経緯が分からない為質問をすることにした。
「そうか君は、知らなかったのか。だったらこれまでの情報を整理しておこう。」
「「「了解」」」
「まずは自己紹介と行こう。だが一つ前にオリュンポスのルールがある、お互いの事を本名で呼び合うのではなく、ニックネームで呼び合う。」
「敵に正体をさらさないためですか?」
「いや、その身近な人をさらさない為だ。わかったか?」
なるほど人質を出来るだけ少なくしてこっちに不利な状況を作らせないためかぁと、思いながら話を聞いていた。
「私から見て左側が、うちのエース、アイアス剣士だ。そして、アイアスはタルタロス持ちで、再生能力だ。 次に、隣の女性は氷使いのウルル、その次は、炎使いのトヒル、雷使いのユーピテルだ。こいつらは三つ子の兄妹なんで、とっても息のあったチームワークをするんだ。」
確かに返事も、顔つきもよく似ているなぁと思った。しかし、アイアスという男の人のニックネームだが、
その隊長さんとの間の空席と、反対側にもう一つの空席が気になる。用事で来られないのだろうか。その隊長らしき人が話を続けた。
「次に、君が座っているところは、エイションという男で放射線を使って戦う。たしか、二重人格とか言っていたな、エイションを表に出せることは、可能か?」
「できるか分かりませんが、やってみます。」
さっきみたいに、チェンジって言えばいいのかなぁ。
「チェンジ!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
又もや精神世界みたいな所に来た。そこに現れたのは、脚を組みながら座っている、慧又はエイションという男だ。
「どうしたァ、今は会議中だろぅ。」
「隊長?と呼ばれている人が、表に出て来いだそうです。」
「何だぁ~俺カツアゲされるのか~?」
「あっいえ、違います。」
「冗談もまわあなう、俺たちは光と影すなわちどっち側が表と裏にいなくちゃならねぇ。しかも日中はお前、夜中は俺だア"」
「それじゃ、無理ってこと?」
「そうだア"隊長に宜しくと伝えてこい。」
はぁ~っと、ため息をつきあの言葉を言った。
「チェンジ」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
視界が戻り、全員がこっちの様子をうかがうように、視線をこちらに向けた。
「で、どうだエイションか? いや違うなあいつは、髪が白色だったからな。何故か、教えていただいても?」
「エイション? によると、日中は私夜中はエイションにしか表に出られないらしいです。」
「ご迷惑をかけたな。」
いえいえと、軽くお辞儀をした。
「それじゃ話を続けよう、君の隣にいるそこの女性は、アテーナ。レイピアを使う見習いの剣士だ、そして」
「僕の中にいるエイションの監視役ですよね。」
少し困惑の顔をしながら、頷いていた。しかしさっきから、僕の右後方にいるのは誰なのだろう? また後で聞いてみよう。
「そして次に、そいつのニックネームは、プレゼンター爆弾関連や潜入作戦を得意とする。その次に、アルテミス 武器のスペシャリストだ。次に江戸時代からタイムトラベルしてきた、石川六右衛門、忍者や武士として戦う。」
僕は、かなり目を大きく見開いた。こんなに顔がきれいで、黒曜石でも作られたかのようなショートヘヤーで、しかもモデル並のスレンダーだから信じられない。
さっき忍者? と言っていたから、後で見せてもらいたい! と心に誓ったのだった。
「そして最後に、私隊長だ。関東チームの長官を務めさせていただいている。馬鹿力が出せると言った所だ。」
「かなり気になっていたのですが、オリュンポスというのは関東と関西に分けられていますが、どのくらいの数を締めているんですか。そもそもなんの理由で作られたんですか。」
「そうだねぇ、我々オリュンポスはG11と同じ数がある。そしてその思想は、神から貰った力を仇で返すのではなく恩で返せというものだ。」
「それじゃ何故国一個ではなく2つと別れていんですか」
「広いからなぁ、すぐに出動出来るようにしないとダメだから」
確かに言われてみれば、アメリカ何かは世界的に見てもかなりの広さを誇っている。
日本のように、2分割されているのか州事にあるのか定かでは無いけど、かなりの規模になっている。
だけど、これだけの規模にも関わらず、よく世に出されていないなぁと思った。と頭の中で考えていると、
隊長さんがなにか質問はあるのかと聞かれた。そして、さっきの女性を質問することにした。
いたのか、アスクレーピオス前に出てきてくれ。」
姿を表すと、アニメやマンガで見られる白衣を着ており、髪も腰ぐらいに伸びていて、その上スタイルも抜群なお姉さんだった。
「あら気づかれちゃった♪ こう見えても影は薄い方なのに。さてと隊長、検査するって言ったのに、なかなか来ないなぁと思ったら、会議中だったのね。」
「そうだった、会議と被っていてすっかり忘れてしまったよ。新人くん、後で紹介をしようと思ったが手間が省けた。こちらが、アスクレーピオス
いりょ、、、」
「医療関係ですよね。」
「よくわかったな、たがどうしてだ?」
「オリュンポスというので、神話に出てくるものですし、その次にアイアスは戦士の神というところから、それぞれの能力に合わせたニックネームだということがわかりました。」
「流石だ。素晴らしい、君のニックネームをどうしようかと、、、」
「ちょっと待って下さい! 何故私が、入る前提になってるんですか。」
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