2 / 35
第2話 何か呼び出されましたよ、ハイ。
しおりを挟む
前回のあらすじ:ある程度落ち着いた状況での近況報告でした。
時は遡(さかのぼ)る。といっても、そんなに時間は経っていないけどね。とはいえ、どうしてこうなってしまったのかを説明しないといけない。(「アイスさんの転生記~貴族になってしまった~」の状況からになります。)
私が目覚めると、周りは白い大理石のようなもので覆われた空間であった。この風景は何度も見ている。そう、ここはアマデウス神のおわす場所であり、アイスをこの世界へと転生させた張本人(神?)である。時たま、ここに呼び出されては、話をしたりするので、今回もそんな気持ちでいたので、いつも通りにアマデウス神のおわす場所へと進んでいく。
そのまま真っ直ぐ進むと、広間となっており、真っ白な大理石の部屋に似つかわしくないコタツが備えられており、ミカンを食べながらすでに到着していたマーブル達と楽しそうに話している老人がいた。その老人こそアマデウス神である。
「おお、アイスよ、来たか。まあ、コタツに入ってくれ。」
「では、失礼しますね。」
お言葉に甘えて、コタツに入る。場所はアマデウス神の正面で、隣にマーブル達もおり、私が座ると、左肩にマーブル、右肩にジェミニ、頭の上にライムがそれぞれピョンっと飛び乗る。いつもの定番の位置なので、特に違和感はなく、むしろモフモフプヨプヨで心地よかった。アマデウス神もその光景には慣れているので、微笑ましくこっちを見ていた。
「それで、アマさん、今日は私達だけですか?」
「うむ、今日はお主達だけじゃ。」
「最近としては珍しいですね、私達だけとは。」
「うむ、今回はお主に頼みがあってのう、、、。」
アマデウス神とは、何度も顔を合わせており、何かと親しくなっているので、私はアマデウス神を「アマさん」と呼んでいる。失礼に値するのではと思われるかも知れないけど、最近は逆にそう呼ばないと向こうが返事をしない。ある意味じいちゃんと孫の関係みたいになっている。そんな仲であるので、今回申し訳なさそうにしているアマさんを見るのは珍しい。でも、こういうときって碌な頼みではないのが定番であるので、多少、いや、かなり不安でもある。
「頼み、ですか? 何か面倒なことが起こったので?」
「うむ。それでのう、お主に頼みたいことなんじゃが、ちと別世界に転生をしてもらいたくてのう、、、。」
「はい? 転生ですか? なんでまた? というか、あの場所はどうなるので?」
「先に言っておくと、あの場所はそのままじゃ。どちらかというと、こっちにも存在した上で、別の世界に転生して欲しいのじゃ。」
「なるほど、何だかんだ言っても、こっちの世界は気に入っておりますので、異動してしまうのは勘弁して欲しいですね。マーブル達と離れたくないので。」
「うむ。こっちの世界にもお主は存在している状態にするから、そこは安心して欲しい。平たく言うと、分体を向こうの世界へと飛ばす感じになるかのう。ちなみに、向こうで経験したことは、こっちの世界でも役に立つじゃろうし、こっちの世界の知識や技能も向こうで活かせるようにするから、そこは安心して欲しい。」
「まあ、それに関しての返事は後にするとして、どうして私が向こうの世界へと転生しないとならないのですかね?」
「それなんじゃがのう、向こうの世界で主神として存在していた神がおったのじゃが、そいつがいろいろやらかしたらしくての、それで何故か知らんが、ワシがその後釜としてその世界で主神として異動させられたんじゃよ、、、。」
「神様が異動ですか、、、。って、神様の世界にも上下関係が存在するんですか?」
「ああ、その辺は人の世界と同様だと思ってくれて構わん。いや、それ以上に面倒かもしれんのう、、、。何せ拒否権は存在せんからのう、、、。」
「え? 拒否権がない? あれまぁ。神の世界もいろいろと大変なんですねぇ。」
「厳密に言うと、あるにはあるのじゃが、ワシの身分じゃと基本的には存在しないと言った方が早いかも知れん。」
「一応話はわかりましたが、アマさんはこっちの世界からいなくなるんですか?」
「いや、こっちの世界と兼任となるようじゃな。ワシ自身知らんかったことじゃが、何故か評価が高いみたいで、本来なら兼任ではなく、転任の予定だったようじゃが、評価のおかげでこっちにも籍を置いたままらしいのう。」
「なるほど。でも、主神として君臨できるなら、別に兼任でなくてもよかったのでは?」
「お主は何を言っておるのじゃ!? 兼任でなくなったら、お主が作り上げた数々の美味いものが食えなくなるではないか! これは食の神として譲れん!!」
「そっちかよ!!」
「当たり前じゃ! そもそも、ワシは主神なんて面倒な地位なぞ欲しくないのじゃ。下っ端としてのんびりと過ごす方がワシに合っておるからのう。お主ならわかってくれるじゃろう?」
「まあ、わかりますけどね。で、アマさんの異動の件と私の転生の件はどんな関係があって? って、まさか、そっちでも私のメシ目当てで!?」
いや、神様に、しかも食の神様にそう思ってもらうのは光栄ですよ、でもねぇ、そんなしょうもない理由で転生させられるこっちの身にもなって欲しいと思うのは失礼ですかね?
「まあ、正直に言ってしまうと、それも大きな要員ではあるな。しかし、それ以上に大事なことがあってのう、お主を連れて行くのが一番いいのじゃよ、、、。」
「なるほど。ただ、転生となると、能力がリセットされるでしょ? そうなると、調理スキルとかもリセットされるのでは?」
「いや、そこは、向こうに異動するに当たって、数人だけ能力そのままで転生させてもよいと許可をもぎ取ってきた。」
「なるほど。それで、料理以外で大事なことって?」
「うむ、それはな、お主の戦闘能力じゃよ。最初に言ったのを覚えておるか? 前担当の神がやらかしたと。基本的には不干渉である神の世界で異動させられるほどのことをやらかしているのじゃぞ? かなり面倒な世界になっているのは想像に難くないじゃろう?」
「まあ、確かにそうですね。それで、そこまで私を買ってくれるのは光栄ですがね、それでも、私だけの転生は勘弁して欲しいですね。」
「わかっておる。皆まで言うでない。それに言ったじゃろう? 戦闘能力が必要じゃと。お主の身近にいる戦闘能力の高い者達と言えば?」
「あ、とすると、マーブル達も一緒ということですか!!」
なるほど、マーブル達も一緒なら、私に異存はない。しかし、アマさんが呆れたようにため息をついたのは何でだろう? あれ? マーブル達も何かこっちをジト目で見ている、、、。まさか? マーブル達は一緒なのを喜んでいない!?
「ああ、うん、マーブル達も一緒に来てもらうから安心せい。あと、マーブル達が変な目で見ておるのは別にお主と一緒に行きたくないから、という訳ではないぞ。しかし、真っ先にマーブル達の名前が出てくるのはいいとしても、、、。彼女たちが不憫じゃのう、、、。」
アマさんの言葉が本当かどうかちょっと心配である。もし嘘だったら、二度と立ち直れないぞ、、、。私の表情を見たマーブル達はそのモフモフを押しつけてきた。ああ、癒やされる、、、。
「アイスさん! また、アイスさんと一緒でワタシ達は嬉しいですよ、これは本当です!! でも、それはそれ、これはこれなんです!!」
ジェミニがフォローしてくれているのが正直ちょっと痛々しいけど、私と一緒に行けて嬉しいのはどうやら本当のようだ。
「マーブル達も一緒なら、私に否やはないです。」
「まあ、どちらにせよ、お主が一緒に来てくれるなら心強いの。一応聞いておくが、今回は身分はどうしたいのじゃ? 一応、今回は状況が状況じゃから、一庶民として予定しておるが。」
「それで構いません。もう、貴族とかそういったものは勘弁して欲しいです。」
「そうか、今回も一冒険者として活動するつもりなのかのう?」
「いや、どういった世界になっているのか知らないので、、、。」
「おう、そうじゃった、忘れておった。今回はのう、自制の効かぬ魔物がもの凄く多くなっておると聞いておる。」
「なるほど。とはいえ、また冒険者として活動するのは面倒ですかね。そういえば、アマさん、ワタシ達の能力はそのままなんですよね? でしたら、やばい魔物がいる森で適当に魔物を狩って過ごしてみるのもアリなんじゃないですかね?」
「ふむ、確かに、お主達の戦闘能力なら、それでもどうにかなるかもしれんのう。よし、わかった、お主の希望通りにするぞい。まあ、魔物の討伐が主ではあるが、いつもどおり好きに過ごして良いぞ。で、美味いものが作れたら、ワシにも食べさせてもらえたら嬉しいぞい。」
というわけで、こんな感じで転生することになったけど、面倒だな、と思う反面、向こうの世界でもマーブル達と一緒というのはありがたい。
「では、これより転生してもらうが、心の準備は大丈夫かの?」
「いつでもどうぞ!」
「では、また会おうぞ!」
アマさんのその言葉を最後に、私の意識は遠のいていった。さて、どんな世界に飛ばされるのだろうか、、、。
「ふう、ここまでマーブル達にしか気が向いていないとは思わなかったのう、、、。まあよい、後でいろいろと手を打つとするかのう。」
もちろん、このアマデウス神のつぶやきはアイスには聞こえていなかった。
時は遡(さかのぼ)る。といっても、そんなに時間は経っていないけどね。とはいえ、どうしてこうなってしまったのかを説明しないといけない。(「アイスさんの転生記~貴族になってしまった~」の状況からになります。)
私が目覚めると、周りは白い大理石のようなもので覆われた空間であった。この風景は何度も見ている。そう、ここはアマデウス神のおわす場所であり、アイスをこの世界へと転生させた張本人(神?)である。時たま、ここに呼び出されては、話をしたりするので、今回もそんな気持ちでいたので、いつも通りにアマデウス神のおわす場所へと進んでいく。
そのまま真っ直ぐ進むと、広間となっており、真っ白な大理石の部屋に似つかわしくないコタツが備えられており、ミカンを食べながらすでに到着していたマーブル達と楽しそうに話している老人がいた。その老人こそアマデウス神である。
「おお、アイスよ、来たか。まあ、コタツに入ってくれ。」
「では、失礼しますね。」
お言葉に甘えて、コタツに入る。場所はアマデウス神の正面で、隣にマーブル達もおり、私が座ると、左肩にマーブル、右肩にジェミニ、頭の上にライムがそれぞれピョンっと飛び乗る。いつもの定番の位置なので、特に違和感はなく、むしろモフモフプヨプヨで心地よかった。アマデウス神もその光景には慣れているので、微笑ましくこっちを見ていた。
「それで、アマさん、今日は私達だけですか?」
「うむ、今日はお主達だけじゃ。」
「最近としては珍しいですね、私達だけとは。」
「うむ、今回はお主に頼みがあってのう、、、。」
アマデウス神とは、何度も顔を合わせており、何かと親しくなっているので、私はアマデウス神を「アマさん」と呼んでいる。失礼に値するのではと思われるかも知れないけど、最近は逆にそう呼ばないと向こうが返事をしない。ある意味じいちゃんと孫の関係みたいになっている。そんな仲であるので、今回申し訳なさそうにしているアマさんを見るのは珍しい。でも、こういうときって碌な頼みではないのが定番であるので、多少、いや、かなり不安でもある。
「頼み、ですか? 何か面倒なことが起こったので?」
「うむ。それでのう、お主に頼みたいことなんじゃが、ちと別世界に転生をしてもらいたくてのう、、、。」
「はい? 転生ですか? なんでまた? というか、あの場所はどうなるので?」
「先に言っておくと、あの場所はそのままじゃ。どちらかというと、こっちにも存在した上で、別の世界に転生して欲しいのじゃ。」
「なるほど、何だかんだ言っても、こっちの世界は気に入っておりますので、異動してしまうのは勘弁して欲しいですね。マーブル達と離れたくないので。」
「うむ。こっちの世界にもお主は存在している状態にするから、そこは安心して欲しい。平たく言うと、分体を向こうの世界へと飛ばす感じになるかのう。ちなみに、向こうで経験したことは、こっちの世界でも役に立つじゃろうし、こっちの世界の知識や技能も向こうで活かせるようにするから、そこは安心して欲しい。」
「まあ、それに関しての返事は後にするとして、どうして私が向こうの世界へと転生しないとならないのですかね?」
「それなんじゃがのう、向こうの世界で主神として存在していた神がおったのじゃが、そいつがいろいろやらかしたらしくての、それで何故か知らんが、ワシがその後釜としてその世界で主神として異動させられたんじゃよ、、、。」
「神様が異動ですか、、、。って、神様の世界にも上下関係が存在するんですか?」
「ああ、その辺は人の世界と同様だと思ってくれて構わん。いや、それ以上に面倒かもしれんのう、、、。何せ拒否権は存在せんからのう、、、。」
「え? 拒否権がない? あれまぁ。神の世界もいろいろと大変なんですねぇ。」
「厳密に言うと、あるにはあるのじゃが、ワシの身分じゃと基本的には存在しないと言った方が早いかも知れん。」
「一応話はわかりましたが、アマさんはこっちの世界からいなくなるんですか?」
「いや、こっちの世界と兼任となるようじゃな。ワシ自身知らんかったことじゃが、何故か評価が高いみたいで、本来なら兼任ではなく、転任の予定だったようじゃが、評価のおかげでこっちにも籍を置いたままらしいのう。」
「なるほど。でも、主神として君臨できるなら、別に兼任でなくてもよかったのでは?」
「お主は何を言っておるのじゃ!? 兼任でなくなったら、お主が作り上げた数々の美味いものが食えなくなるではないか! これは食の神として譲れん!!」
「そっちかよ!!」
「当たり前じゃ! そもそも、ワシは主神なんて面倒な地位なぞ欲しくないのじゃ。下っ端としてのんびりと過ごす方がワシに合っておるからのう。お主ならわかってくれるじゃろう?」
「まあ、わかりますけどね。で、アマさんの異動の件と私の転生の件はどんな関係があって? って、まさか、そっちでも私のメシ目当てで!?」
いや、神様に、しかも食の神様にそう思ってもらうのは光栄ですよ、でもねぇ、そんなしょうもない理由で転生させられるこっちの身にもなって欲しいと思うのは失礼ですかね?
「まあ、正直に言ってしまうと、それも大きな要員ではあるな。しかし、それ以上に大事なことがあってのう、お主を連れて行くのが一番いいのじゃよ、、、。」
「なるほど。ただ、転生となると、能力がリセットされるでしょ? そうなると、調理スキルとかもリセットされるのでは?」
「いや、そこは、向こうに異動するに当たって、数人だけ能力そのままで転生させてもよいと許可をもぎ取ってきた。」
「なるほど。それで、料理以外で大事なことって?」
「うむ、それはな、お主の戦闘能力じゃよ。最初に言ったのを覚えておるか? 前担当の神がやらかしたと。基本的には不干渉である神の世界で異動させられるほどのことをやらかしているのじゃぞ? かなり面倒な世界になっているのは想像に難くないじゃろう?」
「まあ、確かにそうですね。それで、そこまで私を買ってくれるのは光栄ですがね、それでも、私だけの転生は勘弁して欲しいですね。」
「わかっておる。皆まで言うでない。それに言ったじゃろう? 戦闘能力が必要じゃと。お主の身近にいる戦闘能力の高い者達と言えば?」
「あ、とすると、マーブル達も一緒ということですか!!」
なるほど、マーブル達も一緒なら、私に異存はない。しかし、アマさんが呆れたようにため息をついたのは何でだろう? あれ? マーブル達も何かこっちをジト目で見ている、、、。まさか? マーブル達は一緒なのを喜んでいない!?
「ああ、うん、マーブル達も一緒に来てもらうから安心せい。あと、マーブル達が変な目で見ておるのは別にお主と一緒に行きたくないから、という訳ではないぞ。しかし、真っ先にマーブル達の名前が出てくるのはいいとしても、、、。彼女たちが不憫じゃのう、、、。」
アマさんの言葉が本当かどうかちょっと心配である。もし嘘だったら、二度と立ち直れないぞ、、、。私の表情を見たマーブル達はそのモフモフを押しつけてきた。ああ、癒やされる、、、。
「アイスさん! また、アイスさんと一緒でワタシ達は嬉しいですよ、これは本当です!! でも、それはそれ、これはこれなんです!!」
ジェミニがフォローしてくれているのが正直ちょっと痛々しいけど、私と一緒に行けて嬉しいのはどうやら本当のようだ。
「マーブル達も一緒なら、私に否やはないです。」
「まあ、どちらにせよ、お主が一緒に来てくれるなら心強いの。一応聞いておくが、今回は身分はどうしたいのじゃ? 一応、今回は状況が状況じゃから、一庶民として予定しておるが。」
「それで構いません。もう、貴族とかそういったものは勘弁して欲しいです。」
「そうか、今回も一冒険者として活動するつもりなのかのう?」
「いや、どういった世界になっているのか知らないので、、、。」
「おう、そうじゃった、忘れておった。今回はのう、自制の効かぬ魔物がもの凄く多くなっておると聞いておる。」
「なるほど。とはいえ、また冒険者として活動するのは面倒ですかね。そういえば、アマさん、ワタシ達の能力はそのままなんですよね? でしたら、やばい魔物がいる森で適当に魔物を狩って過ごしてみるのもアリなんじゃないですかね?」
「ふむ、確かに、お主達の戦闘能力なら、それでもどうにかなるかもしれんのう。よし、わかった、お主の希望通りにするぞい。まあ、魔物の討伐が主ではあるが、いつもどおり好きに過ごして良いぞ。で、美味いものが作れたら、ワシにも食べさせてもらえたら嬉しいぞい。」
というわけで、こんな感じで転生することになったけど、面倒だな、と思う反面、向こうの世界でもマーブル達と一緒というのはありがたい。
「では、これより転生してもらうが、心の準備は大丈夫かの?」
「いつでもどうぞ!」
「では、また会おうぞ!」
アマさんのその言葉を最後に、私の意識は遠のいていった。さて、どんな世界に飛ばされるのだろうか、、、。
「ふう、ここまでマーブル達にしか気が向いていないとは思わなかったのう、、、。まあよい、後でいろいろと手を打つとするかのう。」
もちろん、このアマデウス神のつぶやきはアイスには聞こえていなかった。
1
あなたにおすすめの小説
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
俺、何しに異世界に来たんだっけ?
右足の指
ファンタジー
「目的?チートスキル?…なんだっけ。」
主人公は、転生の儀に見事に失敗し、爆散した。
気づいた時には見知らぬ部屋、見知らぬ空間。その中で佇む、美しい自称女神の女の子…。
「あなたに、お願いがあります。どうか…」
そして体は宙に浮き、見知らぬ方陣へと消え去っていく…かに思えたその瞬間、空間内をとてつもない警報音が鳴り響く。周りにいた羽の生えた天使さんが騒ぎたて、なんだかポカーンとしている自称女神、その中で突然と身体がグチャグチャになりながらゆっくり方陣に吸い込まれていく主人公…そして女神は確信し、呟いた。
「やべ…失敗した。」
女神から託された壮大な目的、授けられたチートスキルの数々…その全てを忘れた主人公の壮大な冒険(?)が今始まる…!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる