真実の神々の偽りの神話

麗韻

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100歳までの道

戦闘訓練

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「それじゃあレンデーア今日も最初は座学から始めますよ」
「はい母様」
「今回学ぶことは神技及び我々神の歴史です」
俺は今神技の特訓という名目のもと、色々な勉強をしている大した苦にはならないがさすがに休む暇もないというのは大変な事だった。この世界も都合のいい事に、1日24時間1年365日なのだが、朝は5時に起きて朝食をとり、すぐに座学だ。1時に昼食をとり、そこからは夜の10時まで実技訓練だった。なかなかのハードスケジュールの中、俺はもうすぐ勉強を始めてから1年の月日が経つこの世界の知識も充分知れたし、神技も飛躍的に進化した。1年前とは大違いだ。
「と、この様に神技は原初の神ウォルドが創り出したものなのです。それじゃあ今日の座学はおしまい。もうすぐ昼食よ」
「はい母様」

◆◆◆

「レンデーア最近勉強の方はどうだ?」
「順調です」
「そうかそれはよかった。それなら今日実戦訓練をしてみようと思うんだが」
「実戦訓練ですか?」
「あぁ、今までの実技訓練とは違い戦う事を主にした訓練だ。神技は戦闘型と非戦闘型があると言ったがお前の神技はどちら側なのかを見極めるつもりだ」
「わかりました。では、食事の後に訓練所に――」
「いや部屋で休んでいるといい初の戦闘訓練だ万全の状態をしておけ」
「はい、父様」
そして食事を終えた俺は自室に戻って行った。

◆◆◆

「それじゃあ今から戦闘訓練を始める」
「はい」
訓練所には今ここには俺を含めた3神と2者(者とは神により創られた眷属のことだ)がいる。俺、ゾルド、サテナが3神、それに加えゾルドの眷属である執事のセスサテナの眷属であるメイドのルーの2者がいる。
「2人とも怪我しないようにしてね」
「大丈夫だしっかり手加減はするさ」
「はいがんばります」
2人は訓練所の端と端に立ち開始の合図を待った。
「お2人とも良いですな?では......始めっっ!!」
先に動いたのはゾルドだった。1歩の踏み込みで剣の間合いに入り上段から真っ直ぐ切り込んできた。そして剣はそのまま俺に当たった………………ということもなく生命を与えた地面が俺の周りを包み込み剣をはじき返した。イメージはシャコ貝、未だ高い知能の生物は作れないが命令に沿って動くだけの物なら強力な物もつくることも可能になったのだ。
「なるほど」
そう言うと父様はその上に登り剣を突き刺した。
「なっっ!!」
突き刺したところから亀裂がはいり真っ二つになった。
「っっっ!!行けハウンドドッグ羽ばたけエルウィング」
そう言うと4匹の犬が現れゾルドに襲い掛かった。さらに俺の背中からは白い天使の様な羽が生えた。ハウンドドッグは土で作った4匹の犬で4匹の連携で相手を翻弄する。戦闘能力はそれほどでもないが足止めには最適だった。エルウィングは俺の体を媒体にして作った羽で20秒程度しか飛べないが体制を立て直す為に使った。しかし…………
「邪魔だな」
その時、風が吹いたーーー
次の瞬間ハウンドドッグは粉々になりゾルドは俺の前まで跳んでいた。
「えっ?」
気づいた時には俺の意識は落ちていた。

◆◆◆

「あー頭痛い」
俺が起きた時は既に自分の部屋で寝ていた。
「レンデーア起きたか」
「あっ!!父様」
「なかなかのセンスだった。このまま訓練を続けていけば俺に追いつくのもそう遠くないな」
直後廊下から足音が聞こえてきた。
「レンデーア!!目が覚めたのね。よかった心配したのよ」
「すいません、母様」
 


そして俺の訓練漬けの日々がまた続くのであった。
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