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ホデリ(釣りが得意な兄)&ホオリ(狩りが得意な弟)
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ある日ホデリとホオリが、それぞれの道具を手入れしていた時だった。ホオリが兄に、釣り道具を貸してくれとお願いした。しかし、ホデリは貸してくれなかった。それでもなんとか粘って、ホオリはやっと借りることができた……。
しかし、ホオリは大切な釣り針を釣りの最中に無くしてしまいました………
「え…えっ!?や、やばいやばいやばい!!岩に引っかかった?…怒られる……。」
サァッと血の気が引いたホオリの後ろから、自分を呼ぶ声が聞こえた。
「おーーい。ホオリ!なんか釣れたかぁー?」
ホデリだった。手を振りながらこっちに近づいてくる。
「俺の方はダメだったよ。やっぱり、慣れてない道具はダメだなぁ。……ホオリ?」
「…兄貴…。悪ぃ…。」
そう言ってホオリは、針がなくなった釣竿を恐る恐るホデリの前に差し出した。
その後、ホオリはこっぴとぐ怒られた。
ずっと謝ってるが許してもらえなかった。だから、自分の十拳の剣をつぶして、500本の針を作ったが、許してもらえず。さらに1000本の針を作った。それでもホデリは許してくれなかった。
ホオリは落ち込んで海を眺めて泣いていた。すると後ろから、
「どうかなさいました?」
と、シオツチという神様が声をかけた。そして、ワタヅミと言う神の元へ行く方法を教えた。
「ワタヅミ…?イザナギとイザナミが産んだ海の神じゃないか!…そうか、それなら助けてくれそうだ!ありがとう!」
こうして、ホオリはワタヅミの元へ行った。
一方その頃…
ホデリは落ち込んでいた。ホオリを怒りすぎたと思っていたのだ。
「はぁ~…。流石にやりすぎたな…。ホオリ、落ち込んでるよな。」
そう呟くと、ホデリはホオリを探した。しかし、ホオリは見つからなかった。
「ホオリ…?なんで…どこ行ったんだよ!アイツがいなかったら俺は………。」
ホデリは海へ歩いた。海へ着くと、手に握った針をボーっと眺めた。十拳の剣から作られた針は、陽に照らされ輝いていた。
「ホオリ…。早く帰ってきてくれ…。」
それから3年後、ホオリがひょっこり帰ってきた。
「兄貴!久しぶり。…兄貴の針、やっと見つけたよ!!」
3年間ずっと心配していたのに、ホオリが前と変わらない様子で現れて、少し腹が立った。
「ホオリっ!!!お前…3年もどこ行ってたんだよ!なんだ。俺が怖くて逃げ出したものだと思ったよ。」
「…ちょっと、海の方に行ってたんだ。はいこれ!」
ホオリは取ってきた針を渡した。ホデリの針だった。
「え?俺の…針だ。わざわざ取ってきてくれたのか?ありが…」
「あ、ごめん。ちょっと待って。」
ホオリが急に後ろを向きながら針を渡してきた。そして、いかにも怪しい呪文を唱える。
「…何?あのいかにも怪しい呪文…。」
「別に?」
その後、ホデリは毎日不幸になった。
あの怪しい呪文は、ワタヅミから教わった、人を不幸にする呪文だったようだ。
「ホオリ…。お前!!やっぱりあの呪文に意味があったんだろう!!ふざけんな!!」
そう言ってホデリは、自分の十拳の剣を抜いて、ホオリに襲いかかった。
“俺はこんなにも思っているのに……。どうして!!!”
ホデリが襲いかかった瞬間、ホオリがワタヅミから貰った《潮満珠(シオミツタマ)》をホデリに向けた。その瞬間、潮満珠から水が出てきて、ホデリの体を覆う。
“苦…しい……。息が、でき…”
ホデリの顔が真っ青になる。
「兄貴!観念して僕に遣えるんだな!」
「ぶふっっ!!がぼぼぼっ!」
ホデリは必死に訴えたがなかなか出してもらえなかった。
しばらくしてからホデリは、《潮干珠(シオヒルタマ)》を掲げた。すると、さっきまでまとわりついていた水が、一気に珠に吸い取られた。
ホデリは立っていられず、その場で四つん這いになった。
「ガハッッッ!ゴホッ。ゴボッ!」
「だ、大丈夫?兄貴。」
ホオリが心配して覗き込むと、
「…今後は…隼人として…。はぁはぁ……。お前に遣えてやる。はぁはぁ…俺の子孫もみんなな……。クソッ。」
“俺が…針のお詫びに、アイツとヤるつもりだったのに…。”
そんなことを考えていると、
「ん?クソ?」
「なんでもないデス。…ちゃんと遣えマス。」
_____世の中のBL好き様、今日は11/5
縁結びの日ですね。好きなキャラが結ばれますよう、お祈りください。
しかし、ホオリは大切な釣り針を釣りの最中に無くしてしまいました………
「え…えっ!?や、やばいやばいやばい!!岩に引っかかった?…怒られる……。」
サァッと血の気が引いたホオリの後ろから、自分を呼ぶ声が聞こえた。
「おーーい。ホオリ!なんか釣れたかぁー?」
ホデリだった。手を振りながらこっちに近づいてくる。
「俺の方はダメだったよ。やっぱり、慣れてない道具はダメだなぁ。……ホオリ?」
「…兄貴…。悪ぃ…。」
そう言ってホオリは、針がなくなった釣竿を恐る恐るホデリの前に差し出した。
その後、ホオリはこっぴとぐ怒られた。
ずっと謝ってるが許してもらえなかった。だから、自分の十拳の剣をつぶして、500本の針を作ったが、許してもらえず。さらに1000本の針を作った。それでもホデリは許してくれなかった。
ホオリは落ち込んで海を眺めて泣いていた。すると後ろから、
「どうかなさいました?」
と、シオツチという神様が声をかけた。そして、ワタヅミと言う神の元へ行く方法を教えた。
「ワタヅミ…?イザナギとイザナミが産んだ海の神じゃないか!…そうか、それなら助けてくれそうだ!ありがとう!」
こうして、ホオリはワタヅミの元へ行った。
一方その頃…
ホデリは落ち込んでいた。ホオリを怒りすぎたと思っていたのだ。
「はぁ~…。流石にやりすぎたな…。ホオリ、落ち込んでるよな。」
そう呟くと、ホデリはホオリを探した。しかし、ホオリは見つからなかった。
「ホオリ…?なんで…どこ行ったんだよ!アイツがいなかったら俺は………。」
ホデリは海へ歩いた。海へ着くと、手に握った針をボーっと眺めた。十拳の剣から作られた針は、陽に照らされ輝いていた。
「ホオリ…。早く帰ってきてくれ…。」
それから3年後、ホオリがひょっこり帰ってきた。
「兄貴!久しぶり。…兄貴の針、やっと見つけたよ!!」
3年間ずっと心配していたのに、ホオリが前と変わらない様子で現れて、少し腹が立った。
「ホオリっ!!!お前…3年もどこ行ってたんだよ!なんだ。俺が怖くて逃げ出したものだと思ったよ。」
「…ちょっと、海の方に行ってたんだ。はいこれ!」
ホオリは取ってきた針を渡した。ホデリの針だった。
「え?俺の…針だ。わざわざ取ってきてくれたのか?ありが…」
「あ、ごめん。ちょっと待って。」
ホオリが急に後ろを向きながら針を渡してきた。そして、いかにも怪しい呪文を唱える。
「…何?あのいかにも怪しい呪文…。」
「別に?」
その後、ホデリは毎日不幸になった。
あの怪しい呪文は、ワタヅミから教わった、人を不幸にする呪文だったようだ。
「ホオリ…。お前!!やっぱりあの呪文に意味があったんだろう!!ふざけんな!!」
そう言ってホデリは、自分の十拳の剣を抜いて、ホオリに襲いかかった。
“俺はこんなにも思っているのに……。どうして!!!”
ホデリが襲いかかった瞬間、ホオリがワタヅミから貰った《潮満珠(シオミツタマ)》をホデリに向けた。その瞬間、潮満珠から水が出てきて、ホデリの体を覆う。
“苦…しい……。息が、でき…”
ホデリの顔が真っ青になる。
「兄貴!観念して僕に遣えるんだな!」
「ぶふっっ!!がぼぼぼっ!」
ホデリは必死に訴えたがなかなか出してもらえなかった。
しばらくしてからホデリは、《潮干珠(シオヒルタマ)》を掲げた。すると、さっきまでまとわりついていた水が、一気に珠に吸い取られた。
ホデリは立っていられず、その場で四つん這いになった。
「ガハッッッ!ゴホッ。ゴボッ!」
「だ、大丈夫?兄貴。」
ホオリが心配して覗き込むと、
「…今後は…隼人として…。はぁはぁ……。お前に遣えてやる。はぁはぁ…俺の子孫もみんなな……。クソッ。」
“俺が…針のお詫びに、アイツとヤるつもりだったのに…。”
そんなことを考えていると、
「ん?クソ?」
「なんでもないデス。…ちゃんと遣えマス。」
_____世の中のBL好き様、今日は11/5
縁結びの日ですね。好きなキャラが結ばれますよう、お祈りください。
応援ありがとうございます!
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