現実逃避症

戸田タイル

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夜になると

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最近はほとんど外にも出ないせいで、生活リズムが狂ってきた。
昼に起きるのは当たり前、夜は3時くらいまで起きているはず。毎晩、横になってから寝るまでに最低2時間はかかる。
その2時間は基本的にスマホをいじったり動画を見たりしている。ブルーライトに当たると眠気が吹っ飛ぶ。だったら見なければいいという話だが、いつもいつの間に手にスマホを持っているのだ。これを世にいう依存症という。
私はとにかく自分に甘い人間だ。課題に取り組まなければならないのに動画を見てしまうことは毎日だし、ましてや授業中に動画を見ることは日常茶飯事だ。今年はオンライン授業が主流だから、パソコンで授業、スマホで動画という始末だ。いつも授業1割、動画9割といったところだろうか。
私は一応公務員試験のための講座を受けているのだが、今はそれも自分のペースで受けなければならない状況だ。自らが行動しなければ何も進まない。もちろん進んでいない。

こんなにも甘い人間なのに、夜になると将来が不安で涙が止まらなくなる。努力もしない人間が、将来が不安で泣く権利などあるはずがない。でも涙は止まってくれない。
だから尚更消えてしまいたいと思う。私に生きる権利などないのだ。なぜこんな甘い人間を産んだのか、そこに戻ってしまう。
今の現状が辛いなら逃げればいいと言う人もいるだろう。こんなにも甘い人間がどこへ逃げるのいうのか?社会にも出てない、別に環境が悪い訳でもない私が。どこへ逃げるというのか?あの世しかないだろう。

そんな考えが、寝落ちするまで脳内を駆け巡る。毎日。
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