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第五章 五国統一
第16話 あくまで飽くまで悪魔です
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アイバーンが悶絶している中、Bグループの予選が開始される。
「さあ始まりました、借り物競争! しかし運動会のようだと侮るなかれ! 形は借り物競争だが妨害、バトル、何でもありのサバイバル戦だー!!」
先頭集団が、複数あるボックスの中からそれぞれ紙を取り出し、各々に目標を定め観客席に向かって行く。
「始まりましたね! 僕達の所にも来るでしょうか!?」
「だが、我々の中で世間に顔が知れているのは、ユーキ君と漆黒の悪魔のパティ君ぐらい……がふっ!!」
再びパティのボディブローがアイバーンの腹に突き刺さった頃、1人の選手がユーキ達の所に向かって来る。
「だ、誰か来ますよアイバーン様! 寝てる場合じゃないですよ!?」
「いや……す、好きで寝ている訳では……」
「え!? あれってまさか、ブレン様!?」
「なん……だと!?」
「見つけた! アイバーン!! さあ、俺様と来てくれ!!」
「何!? 貴様が指示されたものは何だ?」
誇らしげにアイバーンに紙を見せるブレン。
そこには、【親友】と書かれてあった。
「誰が貴様の親友だー!!」
「お前が俺様の事をどう思っていようと、俺様はお前の事を親友だと思っている!!」
「か、勝手な事を言うな! 私はその条件にはそぐわない! 貴様の親衛隊にでも頼めばいいだろう!」
「確かに彼等は部下でもあり友でもあるが、俺様が親友と呼べるのはお前だけだ! アイバーン!!」
「ぐっ……と、とにかく私はお断りだ! 大体貴様はBグループ! 勝ち残れば、本戦トーナメントでユーキ君と対戦する事になる。仮にも貴様は王国騎士団副団長! ユーキ君の脅威となり得る者を、むざむざ勝たせる訳にはいかん!」
「ユーキ君!? マナ王女の事か? 聞く所によると、この大会でマナ王女に勝てば、彼女と結婚出来るらしいな!? ならば俺様も全力で勝ちに行くぞー!!」
「何だと!? 貴様もユーキ君を!? それを聞いた以上、尚更貴様を勝たせる訳にはいかん!!」
「あの~、お取り込み中悪いんだけど~」
ユーキが申し訳なさそうに手を上げる。
「ん!? どうしたね? ユーキ君」
「モメるのはいいんだけど、早く行かないとみんなゴールしちゃうよ?」
「何ぃっ!?」
ユーキの指摘通り、すでに何名かの選手がゴール手前まで迫っていた。
「させるかー!! エルツィオーネ!!」
ブレンから無数の火炎弾が吹き上がり、ゴール手前の選手達に襲いかかる。
「ぐわあっ!!」
「な、何だ!? 火炎弾!? 一体どこから?」
「あ、あそこの客席からだー!!」
「あんなとこから!? うわあっ!!」
「ああっとー!! 客席から突如火柱が立ち上り、ゴール目前だった選手達を押し潰して行くー!! この火柱を起こしているのはー!? やはりこの人! ゼッケン200番、ブレンだあああ!! この試合、他の選手への攻撃、妨害等、何でもオッケーなので、当然問題ありません!!」
しかし、ブレンの近くに居たユーキ達や他の観客が、ブレンの起こした炎の熱さに苦しんでいた。
「あ、熱っ!」
「相変わらず、凄まじい火力ですね」
「あ、熱……あ、あ、熱いと言っているだろうが! この瞬間湯沸かし器がああ!!」
アイバーンに蹴り飛ばされたブレンが、観客席の1番下まで転がり落ちて行く。
「ぬあああああっ!!」
「ふうっ、やっと涼しくなったわね! それにしても、瞬間湯沸かし器なんて上手く言うじゃない? アイ君」
「だってアイちゃんはぁ、異名を付けるのが得意なんですよねぇ」
「いや、別に得意という訳では……」
「ええ~!? でも、パティちゃんの黒い悪魔っていう異名を広めたのもぉ、アイちゃんなんですよねぇ?」
ピクッとなるパティ。
「セ、セラさん!? それは誰にも言わない約束……」
「ア~イ~く~ん!?」
「ハイィッ!!」
「今の話、本当かしら~?」
「い、い、いや! た、確かに初めに言い出したのは私だが、そ、それはパティ君に変な男が寄って来ないようにとだね……」
「今まで散々周りから、黒い悪魔だのユリ熊だの言われて……」
「いや、ユリ熊は言われてないだろう!?」
「あたしがどんっっっっっなに心を痛めて来たか!?」
パティから、いつもの3割り増しで黒いオーラが溢れ出す。
「お、落ち着きたまえパティ君! こんな大勢の前で!」
「この心の痛み! その身をもって味わえー!!」
パティの黒いオーラが、黒い炎となって吹き上がる。
「いいっ!? ブレン!! さあ、共にゴールを目指すぞ!!」
「おお! やっと分かってくれたか!? アイバーンよ!!」
ブレンと共に闘技場内に逃げ出すアイバーン。
「逃げんなー!!」
「アイバーンよ! 何やら後ろの方で叫んでいる者が居るが!?」
「振り返るなブレン! 振り返れば殺される!」
しかし、気になって振り返ったブレンの目の前に、無数の黒い炎の塊が迫っていた。
「何ぃ!?」
一方客席では、メルクが必死にパティにしがみ付いて止めようとしていた。
「落ち着いてくださいパティさん!! 誘われてない者が選手に攻撃するのはダメです!! 最悪出場資格を取り消されちゃいますよー!!」
「アイバーンよ!! 彼女も炎使いなのか!?」
「いや、パティ君はどの系統の魔法でも使いこなすが、本来は風使いだ!」
「何っ!? 風使いなのにこれ程の火力を出せるのか!? 一度手合わせ願いたいものだ!」
「やめておいた方がいい! 彼女は我らと同じレベル6だが、パティ君には何か得体の知れない恐ろしさがあるのだ! 漆黒の悪魔という異名は伊達ではない!!」
「む!? 王国騎士団最強のお前をも恐れさせるとは……彼女は一体何者なんだ!? 漆黒の悪魔、か……」
「悪魔ゆ~なあああ!!」
パティの絶叫が闘技場に響き渡る。
「さあ始まりました、借り物競争! しかし運動会のようだと侮るなかれ! 形は借り物競争だが妨害、バトル、何でもありのサバイバル戦だー!!」
先頭集団が、複数あるボックスの中からそれぞれ紙を取り出し、各々に目標を定め観客席に向かって行く。
「始まりましたね! 僕達の所にも来るでしょうか!?」
「だが、我々の中で世間に顔が知れているのは、ユーキ君と漆黒の悪魔のパティ君ぐらい……がふっ!!」
再びパティのボディブローがアイバーンの腹に突き刺さった頃、1人の選手がユーキ達の所に向かって来る。
「だ、誰か来ますよアイバーン様! 寝てる場合じゃないですよ!?」
「いや……す、好きで寝ている訳では……」
「え!? あれってまさか、ブレン様!?」
「なん……だと!?」
「見つけた! アイバーン!! さあ、俺様と来てくれ!!」
「何!? 貴様が指示されたものは何だ?」
誇らしげにアイバーンに紙を見せるブレン。
そこには、【親友】と書かれてあった。
「誰が貴様の親友だー!!」
「お前が俺様の事をどう思っていようと、俺様はお前の事を親友だと思っている!!」
「か、勝手な事を言うな! 私はその条件にはそぐわない! 貴様の親衛隊にでも頼めばいいだろう!」
「確かに彼等は部下でもあり友でもあるが、俺様が親友と呼べるのはお前だけだ! アイバーン!!」
「ぐっ……と、とにかく私はお断りだ! 大体貴様はBグループ! 勝ち残れば、本戦トーナメントでユーキ君と対戦する事になる。仮にも貴様は王国騎士団副団長! ユーキ君の脅威となり得る者を、むざむざ勝たせる訳にはいかん!」
「ユーキ君!? マナ王女の事か? 聞く所によると、この大会でマナ王女に勝てば、彼女と結婚出来るらしいな!? ならば俺様も全力で勝ちに行くぞー!!」
「何だと!? 貴様もユーキ君を!? それを聞いた以上、尚更貴様を勝たせる訳にはいかん!!」
「あの~、お取り込み中悪いんだけど~」
ユーキが申し訳なさそうに手を上げる。
「ん!? どうしたね? ユーキ君」
「モメるのはいいんだけど、早く行かないとみんなゴールしちゃうよ?」
「何ぃっ!?」
ユーキの指摘通り、すでに何名かの選手がゴール手前まで迫っていた。
「させるかー!! エルツィオーネ!!」
ブレンから無数の火炎弾が吹き上がり、ゴール手前の選手達に襲いかかる。
「ぐわあっ!!」
「な、何だ!? 火炎弾!? 一体どこから?」
「あ、あそこの客席からだー!!」
「あんなとこから!? うわあっ!!」
「ああっとー!! 客席から突如火柱が立ち上り、ゴール目前だった選手達を押し潰して行くー!! この火柱を起こしているのはー!? やはりこの人! ゼッケン200番、ブレンだあああ!! この試合、他の選手への攻撃、妨害等、何でもオッケーなので、当然問題ありません!!」
しかし、ブレンの近くに居たユーキ達や他の観客が、ブレンの起こした炎の熱さに苦しんでいた。
「あ、熱っ!」
「相変わらず、凄まじい火力ですね」
「あ、熱……あ、あ、熱いと言っているだろうが! この瞬間湯沸かし器がああ!!」
アイバーンに蹴り飛ばされたブレンが、観客席の1番下まで転がり落ちて行く。
「ぬあああああっ!!」
「ふうっ、やっと涼しくなったわね! それにしても、瞬間湯沸かし器なんて上手く言うじゃない? アイ君」
「だってアイちゃんはぁ、異名を付けるのが得意なんですよねぇ」
「いや、別に得意という訳では……」
「ええ~!? でも、パティちゃんの黒い悪魔っていう異名を広めたのもぉ、アイちゃんなんですよねぇ?」
ピクッとなるパティ。
「セ、セラさん!? それは誰にも言わない約束……」
「ア~イ~く~ん!?」
「ハイィッ!!」
「今の話、本当かしら~?」
「い、い、いや! た、確かに初めに言い出したのは私だが、そ、それはパティ君に変な男が寄って来ないようにとだね……」
「今まで散々周りから、黒い悪魔だのユリ熊だの言われて……」
「いや、ユリ熊は言われてないだろう!?」
「あたしがどんっっっっっなに心を痛めて来たか!?」
パティから、いつもの3割り増しで黒いオーラが溢れ出す。
「お、落ち着きたまえパティ君! こんな大勢の前で!」
「この心の痛み! その身をもって味わえー!!」
パティの黒いオーラが、黒い炎となって吹き上がる。
「いいっ!? ブレン!! さあ、共にゴールを目指すぞ!!」
「おお! やっと分かってくれたか!? アイバーンよ!!」
ブレンと共に闘技場内に逃げ出すアイバーン。
「逃げんなー!!」
「アイバーンよ! 何やら後ろの方で叫んでいる者が居るが!?」
「振り返るなブレン! 振り返れば殺される!」
しかし、気になって振り返ったブレンの目の前に、無数の黒い炎の塊が迫っていた。
「何ぃ!?」
一方客席では、メルクが必死にパティにしがみ付いて止めようとしていた。
「落ち着いてくださいパティさん!! 誘われてない者が選手に攻撃するのはダメです!! 最悪出場資格を取り消されちゃいますよー!!」
「アイバーンよ!! 彼女も炎使いなのか!?」
「いや、パティ君はどの系統の魔法でも使いこなすが、本来は風使いだ!」
「何っ!? 風使いなのにこれ程の火力を出せるのか!? 一度手合わせ願いたいものだ!」
「やめておいた方がいい! 彼女は我らと同じレベル6だが、パティ君には何か得体の知れない恐ろしさがあるのだ! 漆黒の悪魔という異名は伊達ではない!!」
「む!? 王国騎士団最強のお前をも恐れさせるとは……彼女は一体何者なんだ!? 漆黒の悪魔、か……」
「悪魔ゆ~なあああ!!」
パティの絶叫が闘技場に響き渡る。
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