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第1章1節 学園生活/始まりの一学期
第23話 はじめての共同作業
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こうして調理活動が始まった。鉄が擦れ合う音、油が跳ねる音、人が歩く音が調理室に響く。
最初にエリスはレシピをじっと読み込む。その上で、主君らしく騎士アーサーに指示を出していく。
「えっと……まずはお肉に切れ込みを入れるんだって」
「……」
「聞いたことある。こうすると味が染み込みやすくなるとかなんだって」
「……」
アーサーはまな板に置かれた豚肉をじっと見つめる。
「じゃあアーサーにやってもらおう。テーブルの下開けると包丁入れがあるから、そこから持ってきてね」
「包丁か」
「包丁だよ。剣じゃないからね。剣じゃ料理はできないから」
「……ああ」
すぐさまテーブルの下を開け、彼は包丁を一本取り出した。
「で、これで切れ込みを入れると」
「うん。全部切らないでね?」
「ああ……」
「あ、待ってアーサー。包丁使う時は猫の手だよ。説明しとくの忘れてた」
「……猫?」
「ワン?」
「あはは、カヴァスったら。犬じゃなくて猫の手だよ。ほら、こうやって」
エリスはアーサーの隣に立ち、彼の左手に触れて手先を丸くさせる。
「こうすると指を切っちゃうことがなくなるから安全なの。だからこれは絶対に守るお約束だよ」
「……安全」
「そっ、怪我しないように」
「わかった」
アーサーはそのまま切れ込みを入れていく。初めてにしてはかなり上手くできていた。
「……これは、中々」
アーサーは額に汗を滲ませながら肉を切っていき、そして三人分六枚の豚肉に切れ込みが入った。
「ワン! ハッハッ……」
「……あんたの餌じゃない。おい、終わったぞ」
アーサーがエリスに呼びかけると、エリスは小麦粉の袋を手にしながらまな板を覗く。
「わあ、すごい丁寧。アーサー料理の才能あるよ」
「……これぐらいで」
「はいはい。じゃあ次だねー」
エリスは木のボウルを引っ張ってきた。そこには小麦粉が入っており、所々バジルが混ぜられている。
「これを豚肉にまぶすの。一緒にやろうか」
エリスは豚肉を一枚手にし、ボウルに入れる。
そして全体が程よく白くなると、ボウルから取り出しまな板に置く。
「じゃあアーサーやってみてよ」
「ふん……」
アーサーは豚肉を手に取り、さっと小麦粉をまぶして戻した。
「……こんなものか」
「うーん、ちょっと少ないかも。もう一回やってもらってもいい?」
「……」
今度は何回もひっくり返してから戻した。豚肉はピンク色が見えないぐらいに小麦粉がまぶされている。
「うん、いい感じ! じゃあ残りもお願いしていい?」
「わかった」
アーサーは他の豚肉にも小麦粉をまぶしていき、その横でエリスは魔術竈に近付き火を点けていた。
「んー、いい匂い。せっかく持ち込み許可されてるんだから、パン持ってくればよかったなあ……」
エリスが竈に着いている白球に触れると一気に炉の中に火が灯る。何度も触れる度に火はどんどん大きさを変えていく。魔術によって火の強さが手軽に変えられるのだ。
空想も交えてご機嫌なエリスに、アーサーは工程の完了を報告する。
「終わったぞ」
「ほんと? ありがとっ。じゃあ次は油を敷こう。さっき包丁があった所にフライパンがあるはず」
「……」
アーサーはまたしても無言でテーブルの下の扉を開け、フライパンを一つ取り出した。
「あったぞ」
「ありがとう。じゃあ油を敷いて……」
慣れた手付きでエリスは油を回し入れ、そこに豚肉を敷く。
「このぐらいなら……五分で焼き上がるかな?」
そのまま炉にフライパンを入れ、アーサーに向き直る。
「じゃあ焼いている間に盛り付けしよう。棚は……あっちか。お皿取ってきてほしいな」
「わかった」
アーサーは素早く棚まで行き、白い装飾が施されている皿を三枚取ってきた。他の生徒も見てみると、続々と盛り付けを行っている。全体として順調に進んでいるようだ。
「これでいいか」
「ばっちり。じゃあ盛り付けようか」
エリスはフライパンを炉から取り出し、火が通った豚肉にソースを回しかけた後、フライパンを戻し再び話しかける。
「レタスとミニトマト、あとパセリをいい感じに盛り付けよう」
「……いい感じ」
「そう、いい感じ。さあここはセンスだよ」
「……」
こんな調子で料理の時間は過ぎていく――
「おお~、どっちも美味そうだぜ」
調理の時間が終わり、ヒルメの前に皿が二枚並べられた。どちらにも丁寧に焼き上げられた肉と新鮮な野菜が盛り付けられている。
「わたしとアーサーの自信作ですっ」
「……ふん」
「マジぱな~」
「こっちも負けてないですよ。リーシャとルシュドの自信作です!」
「じ、自信、作、だ。です」
「ちゃけぱね~」
他の部員も調理を終え、続々と元の座席に座っていく。
そして全員が座った後、部長が手をぱんっと叩いた。食事前のご挨拶の時間である。
「よーし、それじゃあ皆様お手を合わせまして……初回だし正式なので行こう。万物の主マギアステル神と豊穣の齎贈者アングリーク神に感謝の意を込めて、我等眼前の食物を糧とせん――いただきまーす」
「いただきまーす!」
部員が挨拶を行っている中でも、アーサーは腕を組んだままであった。そしてすぐに食事を行わず、調理室全体を見回している。
「アーサー、何スカしているの。あいさつするんだよ」
「……誰に」
「神様や豚さん、食材を加工してくれた人に感謝するあいさつだよ」
「感謝……」
生徒達は自分で作ったポークソテーを、楽しそうに食している。最後に美味しそうに二人分を頬張るヒルメが目に入った。
「うっめ~。どっちもうっめ~。リーシャンチームは味付けが香ばしいしエリっちチームは焼き加減がいい感じ~ィッ」
「あ、ありがと、ございます」
「ありがとうございますっ。ほら、二人も褒められたよ」
「えへへ……ありがとうございます」
「……」
笑っているエリスに、視線を戻すアーサー。
「これ、二人で協力して作ったんだからね。共同作業、共同作業」
「……」
そのまま視線を外し、自分の目の前に並べられた皿をじっと見下ろしている。
少しの間そうした後、彼は口を開いた。
「……飯なんて腹に入れば全部同じだ。何故余計なことを考えなくてはならないんだ」
「んあーそいつは聞き捨てならねえなあ!?」
「うおっ!?」
「ワン!」
いつの間にか座っていたはずのヒルメが、アーサーの真横に迫っていた。
「一緒に作って、一緒に食って、全てに感謝するのが食事だろぉ!? ウチちゃーんと見てたぜ? 包丁捌きは凄かったけど盛り付けが壊滅的だったなぁ! エリっちと一緒に作ったから上手くいったんだろー!?」
「……上手く、か」
アーサーはまた皿に視線を落とす。
「そうだな! とりあえず食ってみろ! そうすりゃウチの言いたいこともわかるべ!」
「……」
「アーサー、食べてみてよ。そして感想教えて?」
「……わかった」
あれだけ頑なだったアーサーは、フォークとナイフを器用に使って、一口肉を食べる。
「「……」」
いつの間にかリーシャとルシュドも食事の手を止めアーサーを見つめていた。
「……口に入れて一回噛んだだけでも肉汁が一気に広がった。そこからソースの味が広がってそれらが肉を飲み込んでも口の中に残る。以上だ」
「すげー、本物の食レポ見てるみたいだ。アサっちプロになれるよ」
「……ふん」
無骨な態度のまま、食事をさくさくと進める。
「よーし、アーサーからまともな感想が出たから私は満足。ほらスノウ、食べてみてよ」
「いただくのです!」
「……ジャバウォック」
「もしゃもしゃ……うめえな!」
「ウチもあげよ~。メリーさーん」
「バウバウ!」
他の三人もそれぞれ自分の食事に戻っていく中で、
「……わからない。わからないな……」
ぶつぶつ言いながら食事を行うアーサーを、微笑みながら見守るエリスであった。
最初にエリスはレシピをじっと読み込む。その上で、主君らしく騎士アーサーに指示を出していく。
「えっと……まずはお肉に切れ込みを入れるんだって」
「……」
「聞いたことある。こうすると味が染み込みやすくなるとかなんだって」
「……」
アーサーはまな板に置かれた豚肉をじっと見つめる。
「じゃあアーサーにやってもらおう。テーブルの下開けると包丁入れがあるから、そこから持ってきてね」
「包丁か」
「包丁だよ。剣じゃないからね。剣じゃ料理はできないから」
「……ああ」
すぐさまテーブルの下を開け、彼は包丁を一本取り出した。
「で、これで切れ込みを入れると」
「うん。全部切らないでね?」
「ああ……」
「あ、待ってアーサー。包丁使う時は猫の手だよ。説明しとくの忘れてた」
「……猫?」
「ワン?」
「あはは、カヴァスったら。犬じゃなくて猫の手だよ。ほら、こうやって」
エリスはアーサーの隣に立ち、彼の左手に触れて手先を丸くさせる。
「こうすると指を切っちゃうことがなくなるから安全なの。だからこれは絶対に守るお約束だよ」
「……安全」
「そっ、怪我しないように」
「わかった」
アーサーはそのまま切れ込みを入れていく。初めてにしてはかなり上手くできていた。
「……これは、中々」
アーサーは額に汗を滲ませながら肉を切っていき、そして三人分六枚の豚肉に切れ込みが入った。
「ワン! ハッハッ……」
「……あんたの餌じゃない。おい、終わったぞ」
アーサーがエリスに呼びかけると、エリスは小麦粉の袋を手にしながらまな板を覗く。
「わあ、すごい丁寧。アーサー料理の才能あるよ」
「……これぐらいで」
「はいはい。じゃあ次だねー」
エリスは木のボウルを引っ張ってきた。そこには小麦粉が入っており、所々バジルが混ぜられている。
「これを豚肉にまぶすの。一緒にやろうか」
エリスは豚肉を一枚手にし、ボウルに入れる。
そして全体が程よく白くなると、ボウルから取り出しまな板に置く。
「じゃあアーサーやってみてよ」
「ふん……」
アーサーは豚肉を手に取り、さっと小麦粉をまぶして戻した。
「……こんなものか」
「うーん、ちょっと少ないかも。もう一回やってもらってもいい?」
「……」
今度は何回もひっくり返してから戻した。豚肉はピンク色が見えないぐらいに小麦粉がまぶされている。
「うん、いい感じ! じゃあ残りもお願いしていい?」
「わかった」
アーサーは他の豚肉にも小麦粉をまぶしていき、その横でエリスは魔術竈に近付き火を点けていた。
「んー、いい匂い。せっかく持ち込み許可されてるんだから、パン持ってくればよかったなあ……」
エリスが竈に着いている白球に触れると一気に炉の中に火が灯る。何度も触れる度に火はどんどん大きさを変えていく。魔術によって火の強さが手軽に変えられるのだ。
空想も交えてご機嫌なエリスに、アーサーは工程の完了を報告する。
「終わったぞ」
「ほんと? ありがとっ。じゃあ次は油を敷こう。さっき包丁があった所にフライパンがあるはず」
「……」
アーサーはまたしても無言でテーブルの下の扉を開け、フライパンを一つ取り出した。
「あったぞ」
「ありがとう。じゃあ油を敷いて……」
慣れた手付きでエリスは油を回し入れ、そこに豚肉を敷く。
「このぐらいなら……五分で焼き上がるかな?」
そのまま炉にフライパンを入れ、アーサーに向き直る。
「じゃあ焼いている間に盛り付けしよう。棚は……あっちか。お皿取ってきてほしいな」
「わかった」
アーサーは素早く棚まで行き、白い装飾が施されている皿を三枚取ってきた。他の生徒も見てみると、続々と盛り付けを行っている。全体として順調に進んでいるようだ。
「これでいいか」
「ばっちり。じゃあ盛り付けようか」
エリスはフライパンを炉から取り出し、火が通った豚肉にソースを回しかけた後、フライパンを戻し再び話しかける。
「レタスとミニトマト、あとパセリをいい感じに盛り付けよう」
「……いい感じ」
「そう、いい感じ。さあここはセンスだよ」
「……」
こんな調子で料理の時間は過ぎていく――
「おお~、どっちも美味そうだぜ」
調理の時間が終わり、ヒルメの前に皿が二枚並べられた。どちらにも丁寧に焼き上げられた肉と新鮮な野菜が盛り付けられている。
「わたしとアーサーの自信作ですっ」
「……ふん」
「マジぱな~」
「こっちも負けてないですよ。リーシャとルシュドの自信作です!」
「じ、自信、作、だ。です」
「ちゃけぱね~」
他の部員も調理を終え、続々と元の座席に座っていく。
そして全員が座った後、部長が手をぱんっと叩いた。食事前のご挨拶の時間である。
「よーし、それじゃあ皆様お手を合わせまして……初回だし正式なので行こう。万物の主マギアステル神と豊穣の齎贈者アングリーク神に感謝の意を込めて、我等眼前の食物を糧とせん――いただきまーす」
「いただきまーす!」
部員が挨拶を行っている中でも、アーサーは腕を組んだままであった。そしてすぐに食事を行わず、調理室全体を見回している。
「アーサー、何スカしているの。あいさつするんだよ」
「……誰に」
「神様や豚さん、食材を加工してくれた人に感謝するあいさつだよ」
「感謝……」
生徒達は自分で作ったポークソテーを、楽しそうに食している。最後に美味しそうに二人分を頬張るヒルメが目に入った。
「うっめ~。どっちもうっめ~。リーシャンチームは味付けが香ばしいしエリっちチームは焼き加減がいい感じ~ィッ」
「あ、ありがと、ございます」
「ありがとうございますっ。ほら、二人も褒められたよ」
「えへへ……ありがとうございます」
「……」
笑っているエリスに、視線を戻すアーサー。
「これ、二人で協力して作ったんだからね。共同作業、共同作業」
「……」
そのまま視線を外し、自分の目の前に並べられた皿をじっと見下ろしている。
少しの間そうした後、彼は口を開いた。
「……飯なんて腹に入れば全部同じだ。何故余計なことを考えなくてはならないんだ」
「んあーそいつは聞き捨てならねえなあ!?」
「うおっ!?」
「ワン!」
いつの間にか座っていたはずのヒルメが、アーサーの真横に迫っていた。
「一緒に作って、一緒に食って、全てに感謝するのが食事だろぉ!? ウチちゃーんと見てたぜ? 包丁捌きは凄かったけど盛り付けが壊滅的だったなぁ! エリっちと一緒に作ったから上手くいったんだろー!?」
「……上手く、か」
アーサーはまた皿に視線を落とす。
「そうだな! とりあえず食ってみろ! そうすりゃウチの言いたいこともわかるべ!」
「……」
「アーサー、食べてみてよ。そして感想教えて?」
「……わかった」
あれだけ頑なだったアーサーは、フォークとナイフを器用に使って、一口肉を食べる。
「「……」」
いつの間にかリーシャとルシュドも食事の手を止めアーサーを見つめていた。
「……口に入れて一回噛んだだけでも肉汁が一気に広がった。そこからソースの味が広がってそれらが肉を飲み込んでも口の中に残る。以上だ」
「すげー、本物の食レポ見てるみたいだ。アサっちプロになれるよ」
「……ふん」
無骨な態度のまま、食事をさくさくと進める。
「よーし、アーサーからまともな感想が出たから私は満足。ほらスノウ、食べてみてよ」
「いただくのです!」
「……ジャバウォック」
「もしゃもしゃ……うめえな!」
「ウチもあげよ~。メリーさーん」
「バウバウ!」
他の三人もそれぞれ自分の食事に戻っていく中で、
「……わからない。わからないな……」
ぶつぶつ言いながら食事を行うアーサーを、微笑みながら見守るエリスであった。
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