35 / 45
35話 いよいよ怪しくなってきた
しおりを挟む
解析結果を待つこと1時間。一応身構えてはいたが、動きはなかった。
『終わりました。どうやら辺り一帯が周りから隔離されているようです。出る方法については確証は持てませんが何かしらの強い衝撃を与えれば何か起こりそうです』
ふむぅ、檻に捕らえられたといったところかな?このまま捕まったままでいる気はないし、こいつの言う通りひと暴れしてみますか。
呼吸を整え、目の前の岩に向かい剣を振り下ろす。前の世界であればただ剣を折るだけの自殺行為だがこの世界では魔力がある。魔力を剣に込めることで剣にまとった魔力が触れたものを切り裂くのだ。
(まぁすべての物が切れるってわけじゃないんだけどね)
剣が振り下ろされた岩は真っ二つに割れる。それだけでは先に進めないのでもう何度か切り刻み、細かくなった岩をどけ、新たに現れた岩と対峙する。後はこれの繰り返しだ。
何度か繰り返しているとある時、急に景色が変わる。先ほどまで登っていた光景だ。
(なるほど、ある程度外に出ると一定の場所に戻されるってことか。だがその場所さえわかれば・・・)
再び坂を駆け降り、飛ばされる前の場所に戻る。今度は飛ばされる少し前の位置で立ち止まり、何もない空間を思い切り切り裂いた。
最初は半信半疑で振り下ろしたが魔力をまとった剣が何かにぶつかった感触を得る。非常に強い力で押し返され、危うく手から剣が落ちてしまいそうだったがぐっとこらえ、そのまま振り下ろした。
鉄の板を切り裂くがごとくゆっくりと剣が降りていく。同時に剣が衝突のエネルギーのせいか非常に高温になっていた。このままでは握り続けることはできないので慌てて冷却の魔法を使い事なきを得る。
そして下まで振り下ろす頃に急に剣先が軽くなる。どうやら無事に何かを壊せたようだ。
(どうだ?何か変わったか?)
『もう一度同じ場所に剣を振り下ろしてみて何も起こらなければこのまま進んでみるというのはどうでしょうか?』
(まぁそれが今できることか、)
もう一度先程と同じことをしては見たが今回は何も起きない。罠かもしれないが一先ず状況は変わった。進んでみよう。
一歩、また一歩と慎重に進んでは行くが何も起きない。そしてすぐ岩の壁が立ちはだかった。
ここから気合で外まで行くのは疲れるので一度外に出てまた坂を登ることにした。
そして問題なく、クレーターの頂上へとたどり着く。この景色は見たことがある。これで帰れる。そう思った瞬間、先程まで感じなかった気配を感じ、すぐに戦闘態勢に入る。
しかし、目視はできないためこのまま戦うわけにはいかない。すぐさま感覚強化のスキルを発動させ、五感を研ぎ澄ます。
もう目の前まで来ていることに気付き、慌てて対応するが流石に間に合わずに直撃こそしなかったもののまともに攻撃を受けてしまい、吹き飛ばされる。
クレーターの斜面を転がり落ちていき、やっと止まったかと思えばすぐに追撃の手が迫っていた。
しかし、今度は対処するまでに多少の猶予があったので何とか攻撃をいなすことに成功する。
相手の姿は見えないがおおよその位置はわかる。そして先程のやり取りの中でこちらが向こうの動きを察知できると思ったのだろう、じっと動きを止めてこちらの様子を伺っているようだ。
(このまま逃がしてはくれないだろうなぁ)
『しかし、この状況は困りましたね。接近戦ならばこちらに分がありそうですがああやって距離を取られるとスキルを使っている分こちらが消耗するだけです。相手側にそのことがばれていないであろうことはいいことなんですが・・・』
お互いにじっと睨み合う。いや、向こうが睨んでいるのかなんてわからないんだけど。
このまま時間だけが過ぎていくのは困るが向こうに焦っていると思われるのはまずい。ここは向こうに動いてもらうのがベストなんだが・・・
(勝負をかけようとすれば焦っていると思われるなら逃げればいいのでは?追ってこないならそれでいいしそうでないなら距離を詰めれる可能性が高い。そうとわかれば・・・おい、街の方向はどっちだ?)
『右の方向に真直ぐです。細かな指示は後程でいいでしょう』
よしわかった、早速決行だ。勢いよく右方向へと踏み出し、そのまま真直ぐ進んでいった。
俺の動きに反応して俺の後を追ってきている。なるほど、これは戦うことになりそうだな。
俺は急に立ち止まり、こちらに向かって来る相手との交戦を開始する。再び距離を取る選択をされなかったのは幸いだ。
一層感覚を集中させ、近い距離での攻防を開始する。
(まぁインファイトってやつかな?)
相手の特徴は見えない事だけでそれ以外の動きは凡だった。当然、実際に見えているわけではないので後手に回ることもあるが全体的に俺が優勢なまま戦いを進めれていた。
そして相手側の甘えた動きを見逃さず、攻撃に使っていると思われる部位を切り裂いた。
あまりの痛さに耐えかねたのかついに姿を現した。この辺りで見かけるような魔物のようには見えたが魔物がこんな魔法を使って姿を隠すというのは聞いたことが無い。どちらかと言えば斥候の職がやるような・・・
はっ、とした俺は痛がっている魔物の方を再び見る。もう勝負としては決着がついているので今更何か起きるわけでもない。
そして今まで仮説としてきたことが本当なのか、その確認に入った。
『終わりました。どうやら辺り一帯が周りから隔離されているようです。出る方法については確証は持てませんが何かしらの強い衝撃を与えれば何か起こりそうです』
ふむぅ、檻に捕らえられたといったところかな?このまま捕まったままでいる気はないし、こいつの言う通りひと暴れしてみますか。
呼吸を整え、目の前の岩に向かい剣を振り下ろす。前の世界であればただ剣を折るだけの自殺行為だがこの世界では魔力がある。魔力を剣に込めることで剣にまとった魔力が触れたものを切り裂くのだ。
(まぁすべての物が切れるってわけじゃないんだけどね)
剣が振り下ろされた岩は真っ二つに割れる。それだけでは先に進めないのでもう何度か切り刻み、細かくなった岩をどけ、新たに現れた岩と対峙する。後はこれの繰り返しだ。
何度か繰り返しているとある時、急に景色が変わる。先ほどまで登っていた光景だ。
(なるほど、ある程度外に出ると一定の場所に戻されるってことか。だがその場所さえわかれば・・・)
再び坂を駆け降り、飛ばされる前の場所に戻る。今度は飛ばされる少し前の位置で立ち止まり、何もない空間を思い切り切り裂いた。
最初は半信半疑で振り下ろしたが魔力をまとった剣が何かにぶつかった感触を得る。非常に強い力で押し返され、危うく手から剣が落ちてしまいそうだったがぐっとこらえ、そのまま振り下ろした。
鉄の板を切り裂くがごとくゆっくりと剣が降りていく。同時に剣が衝突のエネルギーのせいか非常に高温になっていた。このままでは握り続けることはできないので慌てて冷却の魔法を使い事なきを得る。
そして下まで振り下ろす頃に急に剣先が軽くなる。どうやら無事に何かを壊せたようだ。
(どうだ?何か変わったか?)
『もう一度同じ場所に剣を振り下ろしてみて何も起こらなければこのまま進んでみるというのはどうでしょうか?』
(まぁそれが今できることか、)
もう一度先程と同じことをしては見たが今回は何も起きない。罠かもしれないが一先ず状況は変わった。進んでみよう。
一歩、また一歩と慎重に進んでは行くが何も起きない。そしてすぐ岩の壁が立ちはだかった。
ここから気合で外まで行くのは疲れるので一度外に出てまた坂を登ることにした。
そして問題なく、クレーターの頂上へとたどり着く。この景色は見たことがある。これで帰れる。そう思った瞬間、先程まで感じなかった気配を感じ、すぐに戦闘態勢に入る。
しかし、目視はできないためこのまま戦うわけにはいかない。すぐさま感覚強化のスキルを発動させ、五感を研ぎ澄ます。
もう目の前まで来ていることに気付き、慌てて対応するが流石に間に合わずに直撃こそしなかったもののまともに攻撃を受けてしまい、吹き飛ばされる。
クレーターの斜面を転がり落ちていき、やっと止まったかと思えばすぐに追撃の手が迫っていた。
しかし、今度は対処するまでに多少の猶予があったので何とか攻撃をいなすことに成功する。
相手の姿は見えないがおおよその位置はわかる。そして先程のやり取りの中でこちらが向こうの動きを察知できると思ったのだろう、じっと動きを止めてこちらの様子を伺っているようだ。
(このまま逃がしてはくれないだろうなぁ)
『しかし、この状況は困りましたね。接近戦ならばこちらに分がありそうですがああやって距離を取られるとスキルを使っている分こちらが消耗するだけです。相手側にそのことがばれていないであろうことはいいことなんですが・・・』
お互いにじっと睨み合う。いや、向こうが睨んでいるのかなんてわからないんだけど。
このまま時間だけが過ぎていくのは困るが向こうに焦っていると思われるのはまずい。ここは向こうに動いてもらうのがベストなんだが・・・
(勝負をかけようとすれば焦っていると思われるなら逃げればいいのでは?追ってこないならそれでいいしそうでないなら距離を詰めれる可能性が高い。そうとわかれば・・・おい、街の方向はどっちだ?)
『右の方向に真直ぐです。細かな指示は後程でいいでしょう』
よしわかった、早速決行だ。勢いよく右方向へと踏み出し、そのまま真直ぐ進んでいった。
俺の動きに反応して俺の後を追ってきている。なるほど、これは戦うことになりそうだな。
俺は急に立ち止まり、こちらに向かって来る相手との交戦を開始する。再び距離を取る選択をされなかったのは幸いだ。
一層感覚を集中させ、近い距離での攻防を開始する。
(まぁインファイトってやつかな?)
相手の特徴は見えない事だけでそれ以外の動きは凡だった。当然、実際に見えているわけではないので後手に回ることもあるが全体的に俺が優勢なまま戦いを進めれていた。
そして相手側の甘えた動きを見逃さず、攻撃に使っていると思われる部位を切り裂いた。
あまりの痛さに耐えかねたのかついに姿を現した。この辺りで見かけるような魔物のようには見えたが魔物がこんな魔法を使って姿を隠すというのは聞いたことが無い。どちらかと言えば斥候の職がやるような・・・
はっ、とした俺は痛がっている魔物の方を再び見る。もう勝負としては決着がついているので今更何か起きるわけでもない。
そして今まで仮説としてきたことが本当なのか、その確認に入った。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。
不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。
14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
社会の底辺に落ちたオレが、国王に転生した異世界で、経済の知識を活かして富国強兵する、冒険コメディ
のらねこま(駒田 朗)
ファンタジー
リーマンショックで会社が倒産し、コンビニのバイトでなんとか今まで生きながらえてきた俺。いつものように眠りについた俺が目覚めた場所は異世界だった。俺は中世時代の若き国王アルフレッドとして目が覚めたのだ。ここは斜陽国家のアルカナ王国。産業は衰退し、国家財政は火の車。国外では敵対国家による侵略の危機にさらされ、国内では政権転覆を企む貴族から命を狙われる。
目覚めてすぐに俺の目の前に現れたのは、金髪美少女の妹姫キャサリン。天使のような姿に反して、実はとんでもなく騒がしいS属性の妹だった。やがて脳筋女戦士のレイラ、エルフ、すけべなドワーフも登場。そんな連中とバカ騒ぎしつつも、俺は魔法を習得し、内政を立て直し、徐々に無双国家への道を突き進むのだった。
転生したら王族だった
みみっく
ファンタジー
異世界に転生した若い男の子レイニーは、王族として生まれ変わり、強力なスキルや魔法を持つ。彼の最大の願望は、人間界で種族を問わずに平和に暮らすこと。前世では得られなかった魔法やスキル、さらに不思議な力が宿るアイテムに強い興味を抱き大喜びの日々を送っていた。
レイニーは異種族の友人たちと出会い、共に育つことで異種族との絆を深めていく。しかし……
【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~
ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。
王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。
15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。
国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。
これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる