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第6章 優しい夢
第1話 伝説のアイドル
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「どうすっかなー・・・」
すこし肌寒くなった晩であったが、大きな満月を見上げながら
少女はビル裏手の極小スペースで
大きく脚を開いたまましゃがみこんで
ため息を付きながらもう3本目の
タバコを咥えながら悩んでいた。。
ミニ丈の使用人服から細く白いが肉付きの良い太ももと
ピンクのショーツとパンストとガーターベルトが露わになっていた。
こんな姿を御主人様に見られたら・・・
他の女の子であれば、決して冒さない自分の評価を貶めるこういった行為でも
少女の絶対的な美貌のおかげで、むしろその肉体を狙う輩が
盗撮をしようとして何度もスタッフに捕まっている。
しかも当人は
”なんもかんけーねーし 盗撮は日常ちゃパンジー”
そういう画像や動画がSNSに多く投稿されているのを
なんとも思っていないのだ。
ただ、それがまた人気を博して
"伝説のアイドル"として注目を集めており
おかしな輩がまた集まるという悪循環を繰り返しているのを
気が付いてはいない。
「あんまさぼってんと、また怒られて時給下げられっかなあ」
仕方なく3本目のタバコはほとんど吸うことなく
吸殻をアスファルトの隙間に突っ込むと
かったるい動作で立ち上がり
非常階段を上り始めた。
「この階段を上るのもあと4か月、ううんやっと4か月になった。」
高校を卒業するとすぐに東京へ上京した。
小学生の時から声を掛けてくれてた芸能事務所に入るためにだ。
”CM女王とか好感度No1女優とかいる事務所だしいっかなって
はっきしいって芸能界にはキョーミねーし
けど地元じゃ大した仕事は無いので仕方ねーよな”
春にはアイドル女優としてデビューした。
すぐに少年週刊マンガ誌のグラビアに載った。
ファッションにはほとんど関心はねーし
地元じゃスウェットだけでOKだった。
化粧もしたことは無かったけどママが化粧をして
とっても綺麗になるのを見るのは好きだった。
グラビアの撮影で化粧をしてドレスや水着を着させられるとは
考えていなかった。
「マジ、こんなの着んのかよ。」
ママによく貼ってあげた"ガーゼみてえな水着"を見て
スタッフに噛みついたが、聞こえていないかのようにシカトされ
撮影中も、カメラマンの「スケベじじい」に
変なポーズをさせられるたびに、ムカついて悪態をついたが
「これぐらいしなきゃ売れないんだよ!」と
睨まれ気にも留められなかった。
反対に
「あなたにこれ以外の仕事は無い」と
同行した事務所の女性マネージャーにも冷たく言われてしまった。
頭来て、何度も「笑って、笑って、笑え!」と
カメラマンやマネージャーに怒鳴られても
ガン飛ばした表情で撮影をしていた。
だから誰とも話さず、孤独な撮影の合間にひとりスタッフと離れて
初めて来た外国のオーストラリアの砂浜で、タバコ吸いながら夕陽を見ていた。
「今まで見たやつでいっちゃんきれいだった。
ママとまーくんとリナにも見せてあげたかったなあ。」
その一瞬だけがこの仕事を続けようと思わせてくれた。
すこし肌寒くなった晩であったが、大きな満月を見上げながら
少女はビル裏手の極小スペースで
大きく脚を開いたまましゃがみこんで
ため息を付きながらもう3本目の
タバコを咥えながら悩んでいた。。
ミニ丈の使用人服から細く白いが肉付きの良い太ももと
ピンクのショーツとパンストとガーターベルトが露わになっていた。
こんな姿を御主人様に見られたら・・・
他の女の子であれば、決して冒さない自分の評価を貶めるこういった行為でも
少女の絶対的な美貌のおかげで、むしろその肉体を狙う輩が
盗撮をしようとして何度もスタッフに捕まっている。
しかも当人は
”なんもかんけーねーし 盗撮は日常ちゃパンジー”
そういう画像や動画がSNSに多く投稿されているのを
なんとも思っていないのだ。
ただ、それがまた人気を博して
"伝説のアイドル"として注目を集めており
おかしな輩がまた集まるという悪循環を繰り返しているのを
気が付いてはいない。
「あんまさぼってんと、また怒られて時給下げられっかなあ」
仕方なく3本目のタバコはほとんど吸うことなく
吸殻をアスファルトの隙間に突っ込むと
かったるい動作で立ち上がり
非常階段を上り始めた。
「この階段を上るのもあと4か月、ううんやっと4か月になった。」
高校を卒業するとすぐに東京へ上京した。
小学生の時から声を掛けてくれてた芸能事務所に入るためにだ。
”CM女王とか好感度No1女優とかいる事務所だしいっかなって
はっきしいって芸能界にはキョーミねーし
けど地元じゃ大した仕事は無いので仕方ねーよな”
春にはアイドル女優としてデビューした。
すぐに少年週刊マンガ誌のグラビアに載った。
ファッションにはほとんど関心はねーし
地元じゃスウェットだけでOKだった。
化粧もしたことは無かったけどママが化粧をして
とっても綺麗になるのを見るのは好きだった。
グラビアの撮影で化粧をしてドレスや水着を着させられるとは
考えていなかった。
「マジ、こんなの着んのかよ。」
ママによく貼ってあげた"ガーゼみてえな水着"を見て
スタッフに噛みついたが、聞こえていないかのようにシカトされ
撮影中も、カメラマンの「スケベじじい」に
変なポーズをさせられるたびに、ムカついて悪態をついたが
「これぐらいしなきゃ売れないんだよ!」と
睨まれ気にも留められなかった。
反対に
「あなたにこれ以外の仕事は無い」と
同行した事務所の女性マネージャーにも冷たく言われてしまった。
頭来て、何度も「笑って、笑って、笑え!」と
カメラマンやマネージャーに怒鳴られても
ガン飛ばした表情で撮影をしていた。
だから誰とも話さず、孤独な撮影の合間にひとりスタッフと離れて
初めて来た外国のオーストラリアの砂浜で、タバコ吸いながら夕陽を見ていた。
「今まで見たやつでいっちゃんきれいだった。
ママとまーくんとリナにも見せてあげたかったなあ。」
その一瞬だけがこの仕事を続けようと思わせてくれた。
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