異世界召喚されたオジサン、根暗イケメン第一王子と子作りするってよ

由井実緒

文字の大きさ
24 / 172

20.フラミスのお節介※R指定



 あのマンティコア討伐の件以降、俺の生活はがらっと一変した。

 まず俺のそばには、護衛が片時も離れず付くようになった。シュルツの元側近でありハラルドの娘婿だという男、ダミアン・ローエンだ。

 そうして俺の寝所も、以前の部屋からシュルツの居室へと変わった。

「最初からこうしておくべきだった。これでお前を害そうとする輩も、うかつに手を出せなくなるだろう」

 それはまあ、そうかもしれない。

 我ながら不謹慎な考えではあるものの、正直この件でシュルツとの距離がぐっと縮まったのが浅ましくも嬉しい。なにせ彼と毎日、同じ寝床を共にできるのだ。夢のようである。

 しかしその幸福を享受する最中、いささか小さな問題も同時に生じていた。

 一人の時間がない。具体的に言えば、後ろを慣らすタイミングが無いのだ。

 何せ自身のそばには常に人の気配がある。以前のよう自室で一人ゆっくりという訳にもいかなかった。
 俺は懸命に頭を働かせ考える。そうして悩んで、諦め、開き直った末の答えがこれだった。

「今日からシュルツ様の隣で毎晩。この触手を使って後ろを開発しようと思うのですが、構いませんか?」
「…………まあ、そうする他ないだろう」

 案の定渋い顔で、シュルツは俺の提案を飲む。物分かりが良いのはありがたい事だ。

 シュルツの居室は思いの外簡素で、広いベッドにも飾り気が少ない。安全の都合上、彼は定期的に部屋を転々としており、その状況では中を飾り立てる気にもならないというのが彼の弁だ。まあシュルツらしいといえばそうであろう。

 広々とした寝所の上、普段だったら身を寄せ合って眠る所を、少し距離を取る。流石の俺にも若干の羞恥心というものがあるからだ。懐から触手を取り出して、自らの足の付け根に取り付けた。

 魔力に反応し、伸びた触手がにゅるりと後孔に触れて粘液を分泌する。元よりフラミスから貸し出されたそれは上物だったが、今回は彼が手ずから改良した特注品である。触手は以前よりも繊細に、それでいて大胆に潜り込み中を拡張する。

 一人シーツを握りしめた。普段であればためらいなく声を出すのだが、今日は、これからはシュルツが隣にいる。唇を固く引き結び、漏れそうになる声を我慢する。

「っ、ふ」

 中の触手が膨らみ、良い場所を擦った。たまらずびくりと体を震わせると、隣の気配がかすかに身じろいだ気がした。ダメだ。我慢しなくては。しかしそう思えば思うほどに、体は昂ってその中の感度も増していく。

「ひぁ、っぁ」

 堪らず甘い声が出たのと同時、不意に大きな手が自身の腕を捉え、引き寄せられた。
 
「シュ、シュルツさま」
「お前の体に、触れても良いか」

 もうとっくに触ってますけど。そう言うまもなく、衣服の下へと差し入れられる手の感触に、びくりと体が震えた。

 前の時より、ずっと性急なシュルツの手付き。汗ばんだ肌を伝い、尖った胸の先端を摘まれると、甘い電流のような快楽が体を迸る。

「アっ、ぁ」
「どこを触られるのが良いか、教えてくれ」

 そんなのもう全部としか言いようがない。シュルツの手の触れた所が、全てが熱くて心地よい。後ろを触手に犯され、敏感になった肉体は少しの刺激で快感を拾い、瞬く間に高まっていく。

「ぁ、シュルツさまっ、ほんとに、だめ」

 耳元をくすぐられ、唇の端に口付けられる。間近に迫る男の欲情してもなお美しい顔に、心臓が今にも破裂しそうだった。何よりもじもじと膝を擦り合わせ、たかぶる下腹部の熱も最早限界で。

「んっ、ゥ~~~っ……!」

 唇を割られ、熱い舌を絡められると同時。びくびくと自分の体が震え、親しんだ絶頂の感覚が全身にほとばしるのを感じた。

「っ~~う、ゥ」

 快楽を逃そうとのけ反る体も、シュルツが体重をかけ容易に抑えられる。絶頂の最中も口内を貪っていた熱が、やがて余韻に合わせてゆるやかなものへと変わる。ああ気持ち良い。やってしまった。

「ぷは、ぁ、シュルツさまぁ」
「触らずに達したか」
「っ、も、だから、だめだって」
「フラミスに品を頼むとき、媚薬の効果を仕込むよう頼んだのか?」

 シュルツの言葉に、一拍遅れて首を横に振る。そんなものは、フラミスに渡した仕様書には書いてない。しかしこれは、もしや。

「こ、この触手……」
「……フラミスなりの気遣いだとは思うが、仕様にないものは外してもらった方が良いな」
「そう、ですね」
「私の目にも、耳にも毒だ」

 そうでしょうね。なにせ先ほどから、自身の下腹にがちがちに硬く熱く、何より大きくなったシュルツの逸物が衣服越しに押し当てられている。

 かわいそうに、俺の後ろがもう少し寛容であれば受け入れてやれるというのに。そう思いこそすれ、無情にも未だその道のりは遠かった。

 
感想 3

あなたにおすすめの小説

嫌われ将軍(おっさん)ですがなぜか年下の美形騎士が離してくれない

天岸 あおい
BL
第12回BL大賞・奨励賞を受賞しました(旧タイトル『嫌われ将軍、実は傾国の愛されおっさんでした』)。そして12月に新タイトルで書籍が発売されます。 「ガイ・デオタード将軍、そなたに邪竜討伐の任を与える。我が命を果たすまで、この国に戻ることは許さぬ」 ――新王から事実上の追放を受けたガイ。 副官を始め、部下たちも冷ややかな態度。 ずっと感じていたが、自分は嫌われていたのだと悟りながらガイは王命を受け、邪竜討伐の旅に出る。 その際、一人の若き青年エリクがガイのお供を申し出る。 兵を辞めてまで英雄を手伝いたいというエリクに野心があるように感じつつ、ガイはエリクを連れて旅立つ。 エリクの野心も、新王の冷遇も、部下たちの冷ややかさも、すべてはガイへの愛だと知らずに―― 筋肉おっさん受け好きに捧げる、実は愛されおっさん冒険譚。 ※12/1ごろから書籍化記念の番外編を連載予定。二人と一匹のハイテンションラブな後日談です。

異世界転移してΩになった俺(アラフォーリーマン)、庇護欲高めα騎士に身も心も溶かされる

ヨドミ
BL
もし生まれ変わったら、俺は思う存分甘やかされたい――。 アラフォーリーマン(社畜)である福沢裕介は、通勤途中、事故により異世界へ転移してしまう。 異世界ローリア王国皇太子の花嫁として召喚されたが、転移して早々、【災厄のΩ】と告げられ殺されそうになる。 【災厄のΩ】、それは複数のαを番にすることができるΩのことだった――。 αがハーレムを築くのが常識とされる異世界では、【災厄のΩ】は忌むべき存在。 負の烙印を押された裕介は、間一髪、銀髪のα騎士ジェイドに助けられ、彼の庇護のもと、騎士団施設で居候することに。 「αがΩを守るのは当然だ」とジェイドは裕介の世話を焼くようになって――。 庇護欲高め騎士(α)と甘やかされたいけどプライドが邪魔をして素直になれない中年リーマン(Ω)のすれ違いラブファンタジー。 ※Rシーンには♡マークをつけます。

黒とオメガの騎士の子育て〜この子確かに俺とお前にそっくりだけど、産んだ覚えないんですけど!?〜

せるせ
BL
王都の騎士団に所属するオメガのセルジュは、ある日なぜか北の若き辺境伯クロードの城で目が覚めた。 しかも隣で泣いているのは、クロードと同じ目を持つ自分にそっくりな赤ん坊で……? 「お前が産んだ、俺の子供だ」 いや、そんなこと言われても、産んだ記憶もあんなことやこんなことをした記憶も無いんですけど!? クロードとは元々険悪な仲だったはずなのに、一体どうしてこんなことに? 一途な黒髪アルファの年下辺境伯×金髪オメガの年上騎士 ※一応オメガバース設定をお借りしています

竜の生贄になった僕だけど、甘やかされて幸せすぎっ!【完結】

ぬこまる
BL
竜の獣人はスパダリの超絶イケメン!主人公は女の子と間違うほどの美少年。この物語は勘違いから始まるBLです。2人の視点が交互に読めてハラハラドキドキ!面白いと思います。ぜひご覧くださいませ。感想お待ちしております。

異世界転移された傾国顔が、アラ還宰相の幼妻になって溺愛されるまでの話

ふき
BL
異世界に転移したカナトは、成り行きでアラ還の宰相ヴァルターと結婚することになる。 戸惑いながら迎えた初夜。衝動のキス、触れあう体温――そして翌朝から距離が遠ざかった。 「じゃあ、なんでキスなんてしたんだよ」 これは、若さを理由に逃げようとするアラ還宰相を、青年が逃がさない話。 ヴァルター×カナト ※サブCPで一部、近親関係を想起させる描写があります。

《本編 完結 続編 完結》29歳、異世界人になっていました。日本に帰りたいのに、年下の英雄公爵に溺愛されています。

かざみはら まなか
BL
24歳の英雄公爵✕29歳の日本に帰りたい異世界転移した青年

【完結】おじさんダンジョン配信者ですが、S級探索者の騎士を助けたら妙に懐かれてしまいました

大河
BL
世界を変えた「ダンジョン」出現から30年── かつて一線で活躍した元探索者・レイジ(42)は、今や東京の片隅で地味な初心者向け配信を続ける"おじさん配信者"。安物機材、スポンサーゼロ、視聴者数も控えめ。華やかな人気配信者とは対照的だが、その真摯な解説は密かに「信頼できる初心者向け動画」として評価されていた。 そんな平穏な日常が一変する。ダンジョン中層に災厄級モンスターが突如出現、人気配信パーティが全滅の危機に!迷わず単身で救助に向かうレイジ。絶体絶命のピンチを救ったのは、国家直属のS級騎士・ソウマだった。 冷静沈着、美形かつ最強。誰もが憧れる騎士の青年は、なぜかレイジを見た瞬間に顔を赤らめて……? 若き美貌の騎士×地味なおじさん配信者のバディが織りなす、年の差、立場の差、すべてを越えて始まる予想外の恋の物語。

何も知らない人間兄は、竜弟の執愛に気付かない

てんつぶ
BL
 連峰の最も高い山の上、竜人ばかりの住む村。  その村の長である家で長男として育てられたノアだったが、肌の色や顔立ちも、体つきまで周囲とはまるで違い、華奢で儚げだ。自分はひょっとして拾われた子なのではないかと悩んでいたが、それを口に出すことすら躊躇っていた。  弟のコネハはノアを村の長にするべく奮闘しているが、ノアは竜体にもなれないし、人を癒す力しかもっていない。ひ弱な自分はその器ではないというのに、日々プレッシャーだけが重くのしかかる。  むしろ身体も大きく力も強く、雄々しく美しい弟ならば何の問題もなく長になれる。長男である自分さえいなければ……そんな感情が膨らみながらも、村から出たことのないノアは今日も一人山の麓を眺めていた。  だがある日、両親の会話を聞き、ノアは竜人ですらなく人間だった事を知ってしまう。人間の自分が長になれる訳もなく、またなって良いはずもない。周囲の竜人に人間だとバレてしまっては、家族の立場が悪くなる――そう自分に言い訳をして、ノアは村をこっそり飛び出して、人間の国へと旅立った。探さないでください、そう書置きをした、はずなのに。  人間嫌いの弟が、まさか自分を追って人間の国へ来てしまい――