マッチングアプリを始める前の男〜水道屋さん〜

椋のひかり~むくのひかり~

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17話 恋人同士みたいなデート

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数日後、彼からラインがきた。

「先日は片付けしないで帰ってごめんね。」
「ううん、大丈夫。気にしないで。こちらこそありがとう。助かったわ。」
「今日仕事終わってから行ってもいい?」
「うん、いいよ。」

その日の夕方、彼はやってきた。
一緒に風呂に入りセックスをした。
彼との相性もだんだんよくなってきていると感じていた。

「まだ早いし、ご飯食べに行かへん?」
「うん。」
「なんかいっつもエッチだけやから、
今日は早いしご飯だけって思って誘ってんけど、
やっぱ会うとムラムラしてやってしまったわ。
結局遅くなってしまった。」
「そうやったん?笑
じゃあまだ空いてると思うから今から行こう。」

近所の居酒屋に入った。

「奥さんにライン見られることないの?」
「ないよ。」
「ふーん。じゃあ大丈夫やね。
なんか見られたらどうしようって、メッセージしにくくて。」
「気にせんでええよ。常に持ち歩いてるし。
そんなん俺女友達なんぼでもおるから。」
「ふーん。」
「もう全然連絡とってへんけど、
昔からの女友達いっぱいこん中に入ってるから。」

(わかった。わかった。女友達たくさんいる自慢はよくわかったよ。笑
音信不通の女友達いっぱいね。笑
しかし声がでかい。絶対店員さん笑ってそう。)

「そーなんや。もう引越しまであと三日やで。あっという間やったわ。」
「そうやな。もう行ってしまうのね。」
「うん。」
「向こうで彼氏すぐ見つけるんちゃうの?」
「見つかったらいいけどなあ。見つかるかなあ。」
「そんなんなんぼでもおるで。」
「だけど外で仕事もしてないし出会いがないやん。」
「また俺みたいなんと出会うんちゃう?」
「引越して早々水道トラブルはないやろ?笑
あるとしたら宅配業者ぐらいやな。笑」
「いつ帰ってくんの?」
「GWはすぐやから盆かなあ。まあ盆と正月ぐらいは帰ってくると思うけど。」
「そうか。」
「盆休みはどうしてんの?仕事?」
「そやな。一番かき入れ時やからな。」
「そっか、じゃあまた帰る予定決まったら連絡するわ。」
「うん。」
「引っ越す前にあと1回会おうよ。」
「うん。また連絡する。」
「じゃあそろそろ帰ろうっか。」
「うん。」

店の外に出ると風が冷たかった。

「めっちゃ寒いなあ。」

彼の腕を組んだ。
前屈みになりながら風に立ち向かいながら歩いた。

「じゃあここで。」
「うん、ごちそうさまでした。ありがとう。」
「上まで送らんで悪いけど。」
「いいよ。こちらこそ駐車場まで送らなくて悪いけど。」
「いいよ。すぐそこやから。」
「気をつけてね。」
「うん、ありがとう。」
「おやすみなさい。」
「おやすみ。」

まるで恋人同士のような逢瀬だった。
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