ヤンデレなストーカー♂が異世界まで追いかけてきやがった!?

あさきりゆうた

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頼む! 来ないでくれ!

 俺のアパートの部屋のドアに、郵便物を挿入して入れる郵便受けがある。そこに切手のない封筒が一つ入っていた。怪しさ満点であるが、開けるだけなら問題はないだろう。俺はその中を見てみた。


~あなたが好きです。とても愛しいです。ずっとそばで見守っています~


 ぱっと見、恋文、ラブレターに近い文章だ。しかし、名前がない。字は綺麗な手書きで多分女が書いたものかなと思う。


「まぁいたずらかな」


 と俺は独り言を呟いた。そもそも俺はなんのとりえもない平社員。人生にやる気も起きねえし、ゆるい仕事で金を稼げればなと無気力な生活を送っている。おまけに今年で30歳になる。そんな俺に惚れる物好きがいるわけがない。まぁ女が嫌いってわけじゃないが、それよりも人と付き合うのが面倒くさい、自分の時間を大切にしたいと思う。俺は恋文の手紙をゴミとして捨てた。




 次の日、仕事から帰ってくると、またも自分の部屋の郵便受けに何かが入っていた。焼き菓子の入った袋だ。いっしょに入っていたメッセージカードも読んでみる。


~あなたのためにクッキーを作りました。ぜひ食べて下さい~


「怪しさ満点だな……」


 俺はすぐにゴミ箱に捨てた。




 そして翌日、俺は嫌な想像をしながら郵便受けを覗いた。


「またか……」


 郵便受けに何かが入った袋があった。ここまでくると少し頭のおかしい奴がやっているんじゃないか? 警察に言った方が良いんじゃないかと思ってしまう。

俺は危ないとは思ったが好奇心が勝り、袋を開けてみることにした。


「ひぃっ!?」


 黒い物体が袋から見えて、俺は袋を手放してしまった。床に落ちた袋から縮れた毛が出てきた。


~私の陰毛です。私と思って大切にして下さい~


 メッセージカードの言葉を見て俺はぞっとした。これ以上このアパートにいるのは危ない!




 数日後、俺は新しいアパートに引っ越し一息ついていた。気晴らしに近所の公園を散歩しにいった。


「お兄さん、渡してくれって頼まれたの」


 小さな女の子が俺に封筒を持ってきた。その封筒は俺のいたアパートに届いていたものと同じだ。


「そ、それは誰から貰ったのかな?」


「言っちゃ駄目って言われたから駄目」


 そう言って女の子はその場を去って行った。俺は恐る恐る封筒の中を見てみた。


~どうして逃げるんですか? どうして逃げるんですか? どうして逃げるんですか? ~


 背筋が凍り付いた。まさか俺の引っ越し場所が分かったのか!? お、俺はどうすれば良いと言うんだ……。




 その翌日、残業でくたくただったが、アパートの部屋の鍵を開けるのが怖かった。郵便受けに何か入っているのではないかと勘ぐった。


「あっ」


 何も入っていなかった。俺は一安心した。冷蔵庫に入っている酒でも飲んでゆっくりしよう。俺は冷蔵庫のドアを開けた。見知らぬ500mlのペットボトルが入っていた。中身は黄色い液体だ。俺はこんなのを入れた覚えはない。しかもそのペットボトルにはメッセージカードが添えられている。


~私のおしっこです。飲んで下さい~


「ぎゃあああ!!」


 俺の心臓が鷲掴みされたかのような気持ちになった。まさか、俺の部屋の鍵まで開けて中に入ったというのか!! もはや俺に安住できる場所はないというのか!!




 週末、俺はアパートに帰らず、夜の店で朝まで飲んでいた。酷く酔っ払って、世界がぐるぐる回っているかのような感覚だ。


「ん?」


 路地を歩いていたら、コートを着込んだ人が向かいから歩いてきていた。今は夏の時期、早朝とはいえ十分に暑い時だ。もしかして変質者なのか?


「こうやって会うのは初めてですね」


 急にコートを着込んだ人が話しかけてきた。俺はこんないかにも怪しそうな人に記憶はない……いや、あった!


「私の全てを見て下さい」


 コートが全開になった。俺が見たのは男の裸であった。


「うわあああああ!!」


 やばい! 逃げないとまずい! 酔っ払って足がおぼつかないがそれでも速く逃げようとした。路地裏の道を出て、俺は大通りに出た。


ビビィ————ッ!!


 けたたましいクラクション音が鳴った。俺の目の前に大型トラックが迫っていた。




 気がつけば俺は真っ白い世界にいた。なんとなく現実の世界ではない気がした。


布田達也ふだたつや様ですね。ここは死後の世界。あなたは死にました」


 誰もいないが空間に女性の声が響いた。やはり俺は死んで現実ではない場所に来てしまったのか。


「俺はこれからどうなるんですか?」


「あなた方が異世界と呼ぶところへ飛んで頂きます。その際、好きな特典をつけることができます。ここに来た大抵の方は、いわゆるチート系と呼ばれるステータスを最初から高い状態で始めるのをよく選びます。もちろんあなたの考えで一番良い特典を選んで貰ってもかまわないです」


 唐突の展開で頭がついていっていないところもあるが、俺が率直に思ったのは、一人で悠々自適に暮らしたいということだ。


「一人で暮らしたいんだ。なんていうか自給自足? 山中で家建てたり、獲物を狩ったり、農業やったりと、そういう能力に特化したやつがいいかなって。そんな都合の良いのはないよね……」


「大丈夫です」


 俺の体が真っ白い光に包まれた。


「あなたに特典をお与えしました。では、次の世界では良い人生を送れることを祈ります」


 そして俺はどこか遠くの世界へと飛ばされた。





 俺は山の中にいた。服装は現実の世界に居た時とほぼ変わらない。そばに宝箱があった。中にツルハシ、斧、スコップ、くわ、ナイフ等の道具が入っていた。



「これで作れって事か……」


 そこから俺なりに道具を使ってみたら、一階建ての木造住宅をすんなりと建築できた。特典とやらが思った以上に凄かったのだ。斧を持てば、あっさりに大木を切り倒し、植物を見つけると、そこから糸・ロープ・生地を早業で作り上げたり、つるはしを持てば功鉱石を見つけて、そこから胴や鉄や作り、それを加工して鋼の製品を作ったりと、とにかく凄かったのだ。



「まさに自給自足。いやぁ異世界転生特典はすごいもんだ」


 俺は自前で作ったふかふかのベッドで寝ることにした。とても眠い。そういえば、俺は異常なストーカーに追いかけられて疲れていたんだっけ。まあこの世界に来たからには心配ない。まさか俺を追って死んで異世界に転生するなんてありえない話だ。そう思い、俺は安心して深い眠りに入った。





 なんだか股間のあたりが凄く気持ち良い……。揉まれているような、舐められているような、吸われているような、そんな感覚だ。あっ、このまま俺イキそうだ……イキそう? いかん、このまま射精するとせっかく自分が作った新品のベッドが汚れてしまう。夢精する前に起きなくては。


じゅっぽ じゅっぽ じゅっぽ


 俺が目を覚ますと一人の男が俺のあそこを口に咥えて気持ち良くしている……ふぁっ!?


「何やってんだてめえぇぇっ!?」


きゅぽん


 男はフェラチオを中断した。この男の顔は記憶がある。俺に対し外で全裸を見せ付けた変質者だ。


「私は清井恵瑠きよいえる。エルって呼んでいただければ大丈夫です。タツヤさん気持ち良いですか?」


「ふざけんな! 異世界に来てようやくお前のようなきもいストーカーから離れられたと思ったのに、お前までついてきやがって! おまけにこちとら女経験全くのゼロだ! フェラチオさせることすら初めてなのによりにもよって男に初フェラチオされるとは泣きたくなるぜ」


ぎゅっ


 いでっ! 俺のたまたまとちんこを強く握ってやがるぞこいつ!


「どうしてそんなこと言うんですか? 酷い人ですね。これなら潰されても仕方ないですね。大丈夫、再起不能になっても私がちゃんと面倒を見ます。それにタツヤさんが苦痛に泣き叫ぶ姿も見てみたいです」


にやり


 こ、こいつ、ぞっとするような笑いで俺を見やがったっ!? 間違いなくサイコだ! 病んでる! いかれてる! もし機嫌を損ねるような真似をしたら、とりかえしのつかない事態になっちまう!


「ただいまの発言を撤回させていただきます! ど、ど、どうか! 俺の初めてのフェラチオ経験を良いもにさせていただきたk」


ぎゅぎゅぎゅ


 俺の股間の急所を締めつける力が強くなった。


「いででで!!」


「見え見えの機嫌取りは好きじゃないんですよ。そうですね、大好きなあなたのお口に俺の精液を飲ませたいです。そんなこと言ってもらえれば嬉しいです」


 俺は迷わず決断した。


「お、俺の精液を飲んで下さい! 大好きなあな、エルさんに飲んで貰いたいんです!」


「よくできました。名前でなくあなたと言ったら潰すとこでしたよ」


 よかった、咄嗟に名前を言った方が良いかなと考えを変えて正解だった。


じゅっぽ じゅっぽ じゅっぽ


 こ、これがフェラチオってやつなのか! 性器の先端から根元まで突き抜けるような気持ちよさがある。俺がオナホールでしていたオナニーと段違いな快感がある!


「その、そろそろイキそう……」


「いいですよ。私のお口の中に出して下さい」


 射精しちまう! 俺の精液がこの男に飲まれちまう! なんか飲まれたくない! 俺の精液の味を知られると思うと恥ずかしい!


びくん びくん


 駄目だ、俺の性器はもう限界だ!


びゅるる びゅるる びゅるる


 出しちまった……こんなことなら風俗でさっさとフェラチオの初めてをやってもらえばよかった……。男の口に出しちまうなんて、俺はもうホモじゃねえか!!


「美味しかったですよ。こってりとして、どろっとして、熱くて……」


 エルが俺の寝ているベッドを離れた。


「楽しみはあとにとっておきましょうか……タツヤ、あなたが死ぬまで安息の時はないものと思って下さい。また今度襲いにきますからね……」


 エルがそう言うと、颯爽と姿を消したのだった。この調子だと次は俺のお尻が危ない。

 俺はまたも引っ越しの決意をしたのだった。

感想 3

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