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第3話:模擬戦の結果は
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――……あれ? ここは……あぁ、なるほど。
目を覚ました俺がどこにいたのかというと、別宅で使っている部屋のベッドの上だった。
記憶を遡っていくと、最後に剛剣スキルを発動させてお爺ちゃんと打ち合った際、俺が力負けして気絶しながら吹き飛ばされたのだ。
そのまま担ぎ込まれてベッドに寝かされたんだろうけど……って、傷がないな。
「……ポーションをぶっかけられたのか」
体からわずかにポーションの香りがしたことで、傷がない理由に思い至った。
洋服も着替えさせられており、破れていないことを祈るばかりだ。
ベッドから下りて廊下に出ると、一階から香ばしい匂いがここまで流れ込んできている。
窓から外を見ると太陽が傾いてきており、昼を回っていることに気がついた。
「あ! しまった、ブルホーンを取り出しておくのを忘れてた!」
慌てて一階の台所へ駆け込むと、お婆ちゃんがお昼ご飯を作っている最中だった。
「お婆ちゃん!」
「おやまあ、目を覚ましたんだね。体は大丈夫かい?」
「あ、うん。お婆ちゃんのポーションのおかげでね。それよりも、ブルホーンの肉を渡すのを忘れてたよ」
そう口にしながら手に持った魔法鞄からブルホーンを取り出そうとして、思い止まった。
「……解体するのを忘れてた」
「そうじゃないかと思ってたよ。裏庭に行ってごらん。ユセフがいるから手伝ってもらいなさい」
「分かった。……って、どうしてお爺ちゃんが裏庭に?」
「うふふ。行ってみたら分かるわよ」
用事もなく裏庭にいるとは思えないんだけど……まあ、お婆ちゃんが言うなら間違いはないんだろう。
俺はそのまま裏庭に出てみると……え?
「お、お爺ちゃん!?」
「……あぁ、アリウス。目を覚ましたか」
「そうだけど……って、違うから! なんで地べたで正座してるんですか!?」
裏庭では模擬戦のせいで荒れた地面に、お爺ちゃんがきれいな姿勢で正座をしていたのだ。
まさかの状況に慌てて駆け寄ると、お爺ちゃんは小さく息を吐きながら立ち上がった。
「……まさか、お婆ちゃんが?」
「……」
「そうなんだ。すみません、俺が一本を取ろうとがむしゃらに戦ったから」
「それは違うぞ、アリウス。お前の本気を儂が受け止めたかっただけだ。だから、気にするな」
「……分かりました、ありがとうございます」
足に付いた土を払いながらそう口にしたお爺ちゃんは、背筋を伸ばすとこちらをジッと見てきた。
「……それで、何か用があるんじゃないのか?」
「あ! そうだった、ブルホーンを解体しようと思って」
「なら、手伝ってやろう」
「ありがとうございます!」
すぐにブルホーンを取り出すと、手分けして解体を行っていく。
「ほう。なかなか立派なブルホーンではないか」
「そうなんです。でも、こいつは森の入り口近くにいて、たぶん親父やラスティンやルーカスが魔獣狩りをしている時に見落としがあったんだと思います」
「だろうな。今日はレギンとミリーだったか。あの二人なら問題はあるまい」
お爺ちゃんも俺と見解は同じだった。
それにしても、お爺ちゃんも大変だっただろうな。子供の俺から見ても、親父よりもお爺ちゃんの方が騎士としても領主としても腕が上なんだから。
家督を譲る時に不安とかなかったんだろうか。
「こっちは終わったぞ」
「俺も終わりました」
ブルホーンは肉もそうだが、太く硬い角や毛皮も使い道が多く換金しやすい。
ここでは買い叩かれてそれほど大きな金額にはならないけど、外に出てから売ればまあまあの金額になるはずだ。
「これをフラウに持っていけ。後はアリウスが持っていくんだろう?」
「はい、ありがとうございます」
今日使う分の肉だけを残して魔法鞄に戻すと、俺はお爺ちゃんに向き直って頭を下げた。
「今日までご指導いただき、ありがとうございました! これからも精進を怠ることなく、いつかお爺ちゃんから一本取ってみせます!」
結局、俺はお爺ちゃんから一本を取ることができなかった。
戻ってくることは考えていないものの、もし機会があればもう一度模擬戦をしたい。
そんな想いから、俺はこう口にした。
「……良い一撃だった」
「……え?」
「あれを見てみろ」
お爺ちゃんが示した先に視線を向けると、そこには折れた木剣が二本置かれていた。
「……もしかして、お爺ちゃんの木剣も?」
「あぁ。確かにアリウスは気絶してしまったが、その前に互いの武器が破壊されていた。儂らの模擬戦では戦闘不能や降参、もしくは武器破壊となればその時点で試合は終了となる」
「……はい」
「ならば、気絶する前に互いの武器が破壊されていたのだから、今回の模擬戦は引き分け、ということになるな」
……正直、こじつけのような気もしないでもないが、これはお爺ちゃんから俺への餞別みたいなものかもしれない。
負け続けてきた俺が、初めての一本は取れなくとも、引き分けにすることができたという、努力の結果なのだと。
「アリウスはモノマネ士という不遇と言われている天職でなお、金級騎士の儂と互角に打ち合うことができている。それは、お前の努力なくしては成し得なかったことだ。それを誇り、外の世界で生きていけ」
「……はい、ありがとうございます、お爺ちゃん」
「それじゃあ、さっさと肉を持っていけ」
これだけ饒舌に話をしてくれたお爺ちゃんは初めてかもしれない。
そして、さっさと行けと言った表情が少しだけ恥ずかしそうに赤くなっていたことは、あえて言わないでおこう。
珍しいお爺ちゃんの表情を心の中にしまいつつ、俺は台所に戻ってお婆ちゃんにブルホーンの肉を手渡した。
「立派なお肉だこと」
「お昼ご飯には間に合わないよね、ごめん」
台所の様子を眺めてみると、すでにお昼ご飯は完成している。
もう少し早く目を覚ましていれば、お昼にもブルホーンの肉を堪能することができただろうに、残念だ。
「晩ご飯は豪勢にしてあげるから、楽しみにしていてね」
「分かった、ありがとう!」
「それじゃあ、お昼を食べたらポーションの素材を買い取ろうかね。それとも、調合までしていくかい?」
「スキルレベルも上げたいし、調合していくよ」
そんな会話をしていると、お爺ちゃんが裏庭から戻ってきた。
今日は一人ではなく、三人でのお昼ご飯に話が止まらない俺なのだった。
目を覚ました俺がどこにいたのかというと、別宅で使っている部屋のベッドの上だった。
記憶を遡っていくと、最後に剛剣スキルを発動させてお爺ちゃんと打ち合った際、俺が力負けして気絶しながら吹き飛ばされたのだ。
そのまま担ぎ込まれてベッドに寝かされたんだろうけど……って、傷がないな。
「……ポーションをぶっかけられたのか」
体からわずかにポーションの香りがしたことで、傷がない理由に思い至った。
洋服も着替えさせられており、破れていないことを祈るばかりだ。
ベッドから下りて廊下に出ると、一階から香ばしい匂いがここまで流れ込んできている。
窓から外を見ると太陽が傾いてきており、昼を回っていることに気がついた。
「あ! しまった、ブルホーンを取り出しておくのを忘れてた!」
慌てて一階の台所へ駆け込むと、お婆ちゃんがお昼ご飯を作っている最中だった。
「お婆ちゃん!」
「おやまあ、目を覚ましたんだね。体は大丈夫かい?」
「あ、うん。お婆ちゃんのポーションのおかげでね。それよりも、ブルホーンの肉を渡すのを忘れてたよ」
そう口にしながら手に持った魔法鞄からブルホーンを取り出そうとして、思い止まった。
「……解体するのを忘れてた」
「そうじゃないかと思ってたよ。裏庭に行ってごらん。ユセフがいるから手伝ってもらいなさい」
「分かった。……って、どうしてお爺ちゃんが裏庭に?」
「うふふ。行ってみたら分かるわよ」
用事もなく裏庭にいるとは思えないんだけど……まあ、お婆ちゃんが言うなら間違いはないんだろう。
俺はそのまま裏庭に出てみると……え?
「お、お爺ちゃん!?」
「……あぁ、アリウス。目を覚ましたか」
「そうだけど……って、違うから! なんで地べたで正座してるんですか!?」
裏庭では模擬戦のせいで荒れた地面に、お爺ちゃんがきれいな姿勢で正座をしていたのだ。
まさかの状況に慌てて駆け寄ると、お爺ちゃんは小さく息を吐きながら立ち上がった。
「……まさか、お婆ちゃんが?」
「……」
「そうなんだ。すみません、俺が一本を取ろうとがむしゃらに戦ったから」
「それは違うぞ、アリウス。お前の本気を儂が受け止めたかっただけだ。だから、気にするな」
「……分かりました、ありがとうございます」
足に付いた土を払いながらそう口にしたお爺ちゃんは、背筋を伸ばすとこちらをジッと見てきた。
「……それで、何か用があるんじゃないのか?」
「あ! そうだった、ブルホーンを解体しようと思って」
「なら、手伝ってやろう」
「ありがとうございます!」
すぐにブルホーンを取り出すと、手分けして解体を行っていく。
「ほう。なかなか立派なブルホーンではないか」
「そうなんです。でも、こいつは森の入り口近くにいて、たぶん親父やラスティンやルーカスが魔獣狩りをしている時に見落としがあったんだと思います」
「だろうな。今日はレギンとミリーだったか。あの二人なら問題はあるまい」
お爺ちゃんも俺と見解は同じだった。
それにしても、お爺ちゃんも大変だっただろうな。子供の俺から見ても、親父よりもお爺ちゃんの方が騎士としても領主としても腕が上なんだから。
家督を譲る時に不安とかなかったんだろうか。
「こっちは終わったぞ」
「俺も終わりました」
ブルホーンは肉もそうだが、太く硬い角や毛皮も使い道が多く換金しやすい。
ここでは買い叩かれてそれほど大きな金額にはならないけど、外に出てから売ればまあまあの金額になるはずだ。
「これをフラウに持っていけ。後はアリウスが持っていくんだろう?」
「はい、ありがとうございます」
今日使う分の肉だけを残して魔法鞄に戻すと、俺はお爺ちゃんに向き直って頭を下げた。
「今日までご指導いただき、ありがとうございました! これからも精進を怠ることなく、いつかお爺ちゃんから一本取ってみせます!」
結局、俺はお爺ちゃんから一本を取ることができなかった。
戻ってくることは考えていないものの、もし機会があればもう一度模擬戦をしたい。
そんな想いから、俺はこう口にした。
「……良い一撃だった」
「……え?」
「あれを見てみろ」
お爺ちゃんが示した先に視線を向けると、そこには折れた木剣が二本置かれていた。
「……もしかして、お爺ちゃんの木剣も?」
「あぁ。確かにアリウスは気絶してしまったが、その前に互いの武器が破壊されていた。儂らの模擬戦では戦闘不能や降参、もしくは武器破壊となればその時点で試合は終了となる」
「……はい」
「ならば、気絶する前に互いの武器が破壊されていたのだから、今回の模擬戦は引き分け、ということになるな」
……正直、こじつけのような気もしないでもないが、これはお爺ちゃんから俺への餞別みたいなものかもしれない。
負け続けてきた俺が、初めての一本は取れなくとも、引き分けにすることができたという、努力の結果なのだと。
「アリウスはモノマネ士という不遇と言われている天職でなお、金級騎士の儂と互角に打ち合うことができている。それは、お前の努力なくしては成し得なかったことだ。それを誇り、外の世界で生きていけ」
「……はい、ありがとうございます、お爺ちゃん」
「それじゃあ、さっさと肉を持っていけ」
これだけ饒舌に話をしてくれたお爺ちゃんは初めてかもしれない。
そして、さっさと行けと言った表情が少しだけ恥ずかしそうに赤くなっていたことは、あえて言わないでおこう。
珍しいお爺ちゃんの表情を心の中にしまいつつ、俺は台所に戻ってお婆ちゃんにブルホーンの肉を手渡した。
「立派なお肉だこと」
「お昼ご飯には間に合わないよね、ごめん」
台所の様子を眺めてみると、すでにお昼ご飯は完成している。
もう少し早く目を覚ましていれば、お昼にもブルホーンの肉を堪能することができただろうに、残念だ。
「晩ご飯は豪勢にしてあげるから、楽しみにしていてね」
「分かった、ありがとう!」
「それじゃあ、お昼を食べたらポーションの素材を買い取ろうかね。それとも、調合までしていくかい?」
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