45 / 46
第41話:尻拭い
しおりを挟む
「どうしたの、アリウス君?」
俺の言葉に反応して、ギルマスが声を掛けてきた。
「……そのゴブリンは間違いなく、というかガゼルヴィード家が発端かもしれません」
「詳しく聞かせてもらってもいいかしら?」
ギルマスの視線が鋭いものに変わる。
それはそうだろう。他領の、しかも領主がかかわっている可能性が浮上したのだからね。
「俺がまだガゼルヴィード領にいた頃、三男のルーカスが魔獣狩りに出ていた日の夜、ゴブリンを追い返したと言っていたんです」
「討伐ではなく、追い返したの?」
「はい。どうにもそのゴブリンは番だったようで、ずっと逃げ続けていたらしいんです。それで、面倒になって追い返したと……」
その時のゴブリンが本当に番であり、なおかつラクスウェイン領に逃げ延びたとすれば、それぞれがキングとクイーンに進化していてもおかしくはない。
「番だと分かっていて、どうしてアリウス君のお兄さんは追い返してしまったの?」
「次男以外は、権力にしか目がなかったので、知らなかったんだと思います。話を聞いてすぐに追い掛けようとしたんですが、手柄を奪うつもりかって逆に殴られて……」
あの時のことは鮮明に覚えている。
番のゴブリンはキングやクイーンへ進化する目前だというのは、本来知っていなければならない情報だ。
それなのに追い掛けようとして殴られたのだから、堪ったものではない。
「あの夜、すぐに追い掛けることができていたら、間に合ったかもしれないのに……結局、翌朝になって急いで見に行ったんですけど、影も形もありませんでした、すみません」
「アリウス君が謝ることではないだろう」
「ですけど、その時は俺もガゼルヴィード領にいたんです。それなのに、今になってラクスウェイン領に、ラグザリアに大迷惑を掛けてしまっています」
俺も追放された身だが、今回のことに関しては俺も力を貸さなければいけないと思っている。
……ルーカスの尻拭いってのが、ちょっと気分的に嫌になるけどな。
「キングの討伐には、俺も力を貸します。いや、やらせてください!」
「それはこちらからお願いしたいところだわ。ありがとう、アリウス君」
とはいえ、問題はまだ残されている。
「キングの居場所は見つかったんですか?」
「いいえ、まだよ。ラグザリアの上級冒険者にお願いして調査してもらっているけど、進捗は良くないわね」
そう、ゴブリンキングがまだ見つかっていないのだ。
クイーンが討伐されたのだから、怒り狂ってすぐに姿を見せてもいいものだが、現状は静かなものらしい。
「クイーンとキングが別ところに巣を構えるなんて聞いたことがないし、現状は調査を継続するつもりよ」
「分かりました。……その調査、俺たちが加わることは?」
俺としては調査から加わりたいと思っていたのだが、そこはギルマスに首を横に振られてしまった。
「アリウス君を含めて、あなたたちは昨日の疲労がだいぶ残っているでしょう? 聞いたわよ、襲撃者の話」
警ら隊が警戒のために情報を提供したのだろうと考えたが、狙われたのがレミティアだとは言えず、苦笑いを浮かべるにとどめた。
「クイーンとの戦闘のあとに襲撃にあって、そんなあなたたちにキングの調査までお願いできると思っているの?」
「いや、それは……」
「安心してちょうだい。これでも依頼した上級冒険者は、私が信頼を置く者たちだからね。キングの居場所が分かったら、ギルドを通して全体に広く依頼を出すつもりだから、その時に力を貸してちょうだいな」
ギルマスも俺たちに気を遣ってくれているようだ。
それならば、相手の気遣いを無下にするわけにはいかないな。
「……分かりました。ありがとうございます」
「それはこちらのセリフよ。疲れているところ、申し訳なかったわね」
「いえ。俺も今回の情報を知ることができてよかったです」
ギルマスはガゼルヴィード領へ抗議をするつもりはあるのだろうか。
それとも、ラクスウェイン領主を通して講義をするのだろうか。
「あの、ギルマス」
「どうしたのかしら?」
「もしもガゼルヴィード領へ抗議をするつもりなら、俺も証言しますので、その時は声を掛けてくださいね」
俺の言葉を受けて、ギルマスは少し驚いた表情を浮かべる。
「……いいの? 追放されたとはいえ、ご家族でしょう?」
「この歳まで暮らしていて、不遇な生活をずっと余儀なくされていたんです。恨みはすれど、助けようとは思いません」
これは俺の一つの覚悟でもある。
ガゼルヴィード家との決別という、アリウスという一人の個人なるという、俺の覚悟だ。
「……分かったわ。その時はアリウス君にも声を掛けるわね」
「よろしくお願いします。それでは、失礼します」
ギルマスにそう声を掛けた俺は、部屋をあとにした。
「……さて、レミティアたちにはなんて説明しようかな」
こちらの事情に巻き込むことになりそうで、申し訳ない気持ちになりながら、俺はそのまま宿へと戻っていった。
俺の言葉に反応して、ギルマスが声を掛けてきた。
「……そのゴブリンは間違いなく、というかガゼルヴィード家が発端かもしれません」
「詳しく聞かせてもらってもいいかしら?」
ギルマスの視線が鋭いものに変わる。
それはそうだろう。他領の、しかも領主がかかわっている可能性が浮上したのだからね。
「俺がまだガゼルヴィード領にいた頃、三男のルーカスが魔獣狩りに出ていた日の夜、ゴブリンを追い返したと言っていたんです」
「討伐ではなく、追い返したの?」
「はい。どうにもそのゴブリンは番だったようで、ずっと逃げ続けていたらしいんです。それで、面倒になって追い返したと……」
その時のゴブリンが本当に番であり、なおかつラクスウェイン領に逃げ延びたとすれば、それぞれがキングとクイーンに進化していてもおかしくはない。
「番だと分かっていて、どうしてアリウス君のお兄さんは追い返してしまったの?」
「次男以外は、権力にしか目がなかったので、知らなかったんだと思います。話を聞いてすぐに追い掛けようとしたんですが、手柄を奪うつもりかって逆に殴られて……」
あの時のことは鮮明に覚えている。
番のゴブリンはキングやクイーンへ進化する目前だというのは、本来知っていなければならない情報だ。
それなのに追い掛けようとして殴られたのだから、堪ったものではない。
「あの夜、すぐに追い掛けることができていたら、間に合ったかもしれないのに……結局、翌朝になって急いで見に行ったんですけど、影も形もありませんでした、すみません」
「アリウス君が謝ることではないだろう」
「ですけど、その時は俺もガゼルヴィード領にいたんです。それなのに、今になってラクスウェイン領に、ラグザリアに大迷惑を掛けてしまっています」
俺も追放された身だが、今回のことに関しては俺も力を貸さなければいけないと思っている。
……ルーカスの尻拭いってのが、ちょっと気分的に嫌になるけどな。
「キングの討伐には、俺も力を貸します。いや、やらせてください!」
「それはこちらからお願いしたいところだわ。ありがとう、アリウス君」
とはいえ、問題はまだ残されている。
「キングの居場所は見つかったんですか?」
「いいえ、まだよ。ラグザリアの上級冒険者にお願いして調査してもらっているけど、進捗は良くないわね」
そう、ゴブリンキングがまだ見つかっていないのだ。
クイーンが討伐されたのだから、怒り狂ってすぐに姿を見せてもいいものだが、現状は静かなものらしい。
「クイーンとキングが別ところに巣を構えるなんて聞いたことがないし、現状は調査を継続するつもりよ」
「分かりました。……その調査、俺たちが加わることは?」
俺としては調査から加わりたいと思っていたのだが、そこはギルマスに首を横に振られてしまった。
「アリウス君を含めて、あなたたちは昨日の疲労がだいぶ残っているでしょう? 聞いたわよ、襲撃者の話」
警ら隊が警戒のために情報を提供したのだろうと考えたが、狙われたのがレミティアだとは言えず、苦笑いを浮かべるにとどめた。
「クイーンとの戦闘のあとに襲撃にあって、そんなあなたたちにキングの調査までお願いできると思っているの?」
「いや、それは……」
「安心してちょうだい。これでも依頼した上級冒険者は、私が信頼を置く者たちだからね。キングの居場所が分かったら、ギルドを通して全体に広く依頼を出すつもりだから、その時に力を貸してちょうだいな」
ギルマスも俺たちに気を遣ってくれているようだ。
それならば、相手の気遣いを無下にするわけにはいかないな。
「……分かりました。ありがとうございます」
「それはこちらのセリフよ。疲れているところ、申し訳なかったわね」
「いえ。俺も今回の情報を知ることができてよかったです」
ギルマスはガゼルヴィード領へ抗議をするつもりはあるのだろうか。
それとも、ラクスウェイン領主を通して講義をするのだろうか。
「あの、ギルマス」
「どうしたのかしら?」
「もしもガゼルヴィード領へ抗議をするつもりなら、俺も証言しますので、その時は声を掛けてくださいね」
俺の言葉を受けて、ギルマスは少し驚いた表情を浮かべる。
「……いいの? 追放されたとはいえ、ご家族でしょう?」
「この歳まで暮らしていて、不遇な生活をずっと余儀なくされていたんです。恨みはすれど、助けようとは思いません」
これは俺の一つの覚悟でもある。
ガゼルヴィード家との決別という、アリウスという一人の個人なるという、俺の覚悟だ。
「……分かったわ。その時はアリウス君にも声を掛けるわね」
「よろしくお願いします。それでは、失礼します」
ギルマスにそう声を掛けた俺は、部屋をあとにした。
「……さて、レミティアたちにはなんて説明しようかな」
こちらの事情に巻き込むことになりそうで、申し訳ない気持ちになりながら、俺はそのまま宿へと戻っていった。
75
あなたにおすすめの小説
Sランクパーティを追放されたヒーラーの俺、禁忌スキル【完全蘇生】に覚醒する。俺を捨てたパーティがボスに全滅させられ泣きついてきたが、もう遅い
夏見ナイ
ファンタジー
Sランクパーティ【熾天の剣】で《ヒール》しか使えないアレンは、「無能」と蔑まれ追放された。絶望の淵で彼が覚醒したのは、死者さえ完全に蘇らせる禁忌のユニークスキル【完全蘇生】だった。
故郷の辺境で、心に傷を負ったエルフの少女や元女騎士といった“真の仲間”と出会ったアレンは、新パーティ【黎明の翼】を結成。回復魔法の常識を覆す戦術で「死なないパーティ」として名を馳せていく。
一方、アレンを失った元パーティは急速に凋落し、高難易度ダンジョンで全滅。泣きながら戻ってきてくれと懇願する彼らに、アレンは冷たく言い放つ。
「もう遅い」と。
これは、無能と蔑まれたヒーラーが最強の英雄となる、痛快な逆転ファンタジー!
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。
しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。
彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。
一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!
Sランクパーティーを追放された鑑定士の俺、実は『神の眼』を持ってました〜最神神獣と最強になったので、今さら戻ってこいと言われてももう遅い〜
夏見ナイ
ファンタジー
Sランクパーティーで地味な【鑑定】スキルを使い、仲間を支えてきたカイン。しかしある日、リーダーの勇者から「お前はもういらない」と理不尽に追放されてしまう。
絶望の淵で流れ着いた辺境の街。そこで偶然発見した古代ダンジョンが、彼の運命を変える。絶体絶命の危機に陥ったその時、彼のスキルは万物を見通す【神の眼】へと覚醒。さらに、ダンジョンの奥で伝説のもふもふ神獣「フェン」と出会い、最強の相棒を得る。
一方、カインを失った元パーティーは鑑定ミスを連発し、崩壊の一途を辿っていた。「今さら戻ってこい」と懇願されても、もう遅い。
無能と蔑まれた鑑定士の、痛快な成り上がり冒険譚が今、始まる!
魔力ゼロで出来損ないと追放された俺、前世の物理学知識を魔法代わりに使ったら、天才ドワーフや魔王に懐かれて最強になっていた
黒崎隼人
ファンタジー
「お前は我が家の恥だ」――。
名門貴族の三男アレンは、魔力を持たずに生まれたというだけで家族に虐げられ、18歳の誕生日にすべてを奪われ追放された。
絶望の中、彼が死の淵で思い出したのは、物理学者として生きた前世の記憶。そして覚醒したのは、魔法とは全く異なる、世界の理そのものを操る力――【概念置換(コンセプト・シフト)】。
運動エネルギーの法則【E = 1/2mv²】で、小石は音速の弾丸と化す。
熱力学第二法則で、敵軍は絶対零度の世界に沈む。
そして、相対性理論【E = mc²】は、神をも打ち砕く一撃となる。
これは、魔力ゼロの少年が、科学という名の「本当の魔法」で理不尽な運命を覆し、心優しき仲間たちと共に、偽りの正義に支配された世界の真実を解き明かす物語。
「君の信じる常識は、本当に正しいのか?」
知的好奇心が、あなたの胸を熱くする。新時代のサイエンス・ファンタジーが、今、幕を開ける。
お荷物認定を受けてSSS級PTを追放されました。でも実は俺がいたからSSS級になれていたようです。
幌須 慶治
ファンタジー
S級冒険者PT『疾風の英雄』
電光石火の攻撃で凶悪なモンスターを次々討伐して瞬く間に最上級ランクまで上がった冒険者の夢を体現するPTである。
龍狩りの一閃ゲラートを筆頭に極炎のバーバラ、岩盤砕きガイル、地竜射抜くローラの4人の圧倒的な火力を以って凶悪モンスターを次々と打ち倒していく姿は冒険者どころか庶民の憧れを一身に集めていた。
そんな中で俺、ロイドはただの盾持ち兼荷物運びとして見られている。
盾持ちなのだからと他の4人が動く前に現地で相手の注意を引き、模擬戦の時は2対1での攻撃を受ける。
当然地味な役割なのだから居ても居なくても気にも留められずに居ないものとして扱われる。
今日もそうして地竜を討伐して、俺は1人後処理をしてからギルドに戻る。
ようやく帰り着いた頃には日も沈み酒場で祝杯を挙げる仲間たちに報酬を私に近づいた時にそれは起こる。
ニヤついた目をしたゲラートが言い放つ
「ロイド、お前役にたたなすぎるからクビな!」
全員の目と口が弧を描いたのが見えた。
一応毎日更新目指して、15話位で終わる予定です。
作品紹介に出てる人物、主人公以外重要じゃないのはご愛嬌()
15話で終わる気がしないので終わるまで延長します、脱線多くてごめんなさい 2020/7/26
チートスキル【レベル投げ】でレアアイテム大量獲得&スローライフ!?
桜井正宗
ファンタジー
「アウルム・キルクルスお前は勇者ではない、追放だ!!」
その後、第二勇者・セクンドスが召喚され、彼が魔王を倒した。俺はその日に聖女フルクと出会い、レベル0ながらも【レベル投げ】を習得した。レベル0だから投げても魔力(MP)が減らないし、無限なのだ。
影響するステータスは『運』。
聖女フルクさえいれば運が向上され、俺は幸運に恵まれ、スキルの威力も倍増した。
第二勇者が魔王を倒すとエンディングと共に『EXダンジョン』が出現する。その隙を狙い、フルクと共にダンジョンの所有権をゲット、独占する。ダンジョンのレアアイテムを入手しまくり売却、やがて莫大な富を手に入れ、最強にもなる。
すると、第二勇者がEXダンジョンを返せとやって来る。しかし、先に侵入した者が所有権を持つため譲渡は不可能。第二勇者を拒絶する。
より強くなった俺は元ギルドメンバーや世界の国中から戻ってこいとせがまれるが、もう遅い!!
真の仲間と共にダンジョン攻略スローライフを送る。
【簡単な流れ】
勇者がボコボコにされます→元勇者として活動→聖女と出会います→レベル投げを習得→EXダンジョンゲット→レア装備ゲットしまくり→元パーティざまぁ
【原題】
『お前は勇者ではないとギルドを追放され、第二勇者が魔王を倒しエンディングの最中レベル0の俺は出現したEXダンジョンを独占~【レベル投げ】でレアアイテム大量獲得~戻って来いと言われても、もう遅いんだが』
無能と追放された俺の【システム解析】スキル、実は神々すら知らない世界のバグを修正できる唯一のチートでした
夏見ナイ
ファンタジー
ブラック企業SEの相馬海斗は、勇者として異世界に召喚された。だが、授かったのは地味な【システム解析】スキル。役立たずと罵られ、無一文でパーティーから追放されてしまう。
死の淵で覚醒したその能力は、世界の法則(システム)の欠陥(バグ)を読み解き、修正(デバッグ)できる唯一無二の神技だった!
呪われたエルフを救い、不遇な獣人剣士の才能を開花させ、心強い仲間と成り上がるカイト。そんな彼の元に、今さら「戻ってこい」と元パーティーが現れるが――。
「もう手遅れだ」
これは、理不尽に追放された男が、神の領域の力で全てを覆す、痛快無双の逆転譚!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる