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涙するオートマタ・3
しおりを挟むVocは産まれたとき、すでに強靭な肉体を身につけていた。
冷たく、硬く、いとも容易く岩盤を砕き、地面を割れる屈強で大きな腕と、ノコギリのように回転して、鉄骨さえ断ち切る鋭い手のひら。
ぼくらを守って。
あるいは、おれ達を。
もしくは私たちを守る盾として、あなた達は掘り返されたのだと、人々は言った——。
マスクが点滅する。
カビの生えかかった動力炉に火が灯ると、Vocらの全身に電流が巡り、同時に二つのノイズが走った。
人間でいうところの幻肢痛のようなノイズ。
Vocらは起動中常時オンラインで情報を共有、更新。最新状態を保つように設定されている、はずだった。
しかし、目覚めてから通信できているのは周辺の個体のみで、あとはオフラインになっている。この違和感。
P2Pも感じられないから、完全にイントラネット、ローカル通信のようなステータスが維持されている。Vocらにとってそれは、地球上、どこまででも伸ばせていた腕の喪失、のような感覚に近似する。
目覚めていないだけか、目覚めていながら故意に回線を切っているのか。それはすぐ分かることとなった。
一方でノイズのもう一つは、古いアーカイブの再生だった。Vocらの間で交わされた約束事のようなもの。人間でいうところのアラームに等しい。
かつて悪魔のような変化を遂げたVocらが全世界に飛来して、人間たちを滅ぼしまわってしまったときの、真っ赤な空と黒煙にくすぶる未来都市の光景の再生。
特にVocは、その最前列にいた一体だった。
その時の後悔の念を忘れないこと。
それが先を目指すVocらの新しい制約。
『申し訳ありません、王女様。私たちは人間に危害を加えることはありません。それはもう二度と、絶対にしてはならないことだと定義づけられているのです。例えそれが三原則に背くようなことであったとしても、その命だけは受け付けることができません』
セーフティロックは初めからついていない。それは故意に矛盾を発生させ、Vocらの感情調節器官"心"を機能させる先人たちの取り組みで、VocらはVocらの意思により、自らその制約を課すに至った。
王女は変わらない態度で言った。
「そうでしたか。それならばそれで構いません。私たちはいわば対抗手段としてあなた方の力を必要としているのですから」
『対抗手段?』
「左様。私たちの国は近隣に住まう蛮族の襲撃に晒されております。彼らは侵攻の際ロボットを使うのです」
マスクが点滅する。
うら若き王女の姿。石を積み上げてできた建築物。マスケット銃を傍らに持ち、燕尾服の中に鎖帷子を着込む人間の衛士と思わしき者たち。
この世は、前世界でいうところの西欧近世程度の文明レベルのようだった。しかし、その時にはなかったオーパーツとして、どうやらVocらの存在があるようだとすぐに理解する。
彼らはつまり、戦車や戦馬の代わりに、Vocらを用いて領土戦争をしている最中なのだった。
『……随分と有能な技術者が対外にいるのかもしれません。原因としてはコックピットなどを増設して内部から直接操作しているなどが考えられます。前世界の遺物を拾得したとすれば、文明レベルの未熟な今世代においても、不可能ではないでしょう』
Vocらは避けたかった。
人とロボットの破滅的ではない、新たな関係を築きたい。ひいてはその先の未来を、文明の続きを見たい。
Vocらと人の手が、ついに良き方向に結ばれることはあるのか。月に届くことはあるのか。
またしても、月へ届かず、Vocらはくだらない仲違いで滅ぼしあって終わるのか。
人は猿のまま終わるのか。
もしくは、真実、知的生命体としての繭を破れるのか。
それが人……ひいては地球文明の超えがたき水平線のような気がしてならない。そしてその分水嶺はロボット……すなわちVocらと、彼らの関係次第にある……Vocらの興味はそれに尽きる。
王女は変わらない口ぶりで言った。
「すなわち乗り手の問題なのですね。それは幸いでした。私たちはあなた方の意思を尊重します。決してそのような強行は致しませんし、人に危害を加える必要はありません。迫り来るロボットさえ撃退していただければ、我が国にも手練れはおります。人間の始末は同じ人間の手でつけましょう。ですから、どうか、私たちの盾となり、我ら一族を末長くお守りください」
マスクが点滅する。
『私たちこそ、再び巡り会えた人間が優しい心をお持ちで幸いのようです。あなた方の一族の繁栄に、ご助力致します』
Vocらは深々と礼を返し、その日から、王女に仕えた。
仕事は前世界のそれとは正反対の作業が続いた。すなわち、破壊ではなく、創造の日々。Vocらはその体躯や半永続的に活動可能な性質を活かして、普段は畑仕事や建築に当てられ、資材を運んだり、畑を耕したり、大いにその力と知恵を振るった。
地球上の文明レベルは前述のまま、原風景をそこかしこに残したままなのに対し、兵器の製造技術だけがVocらから齎された叡智によって飛躍的に向上する。奇妙といえば奇妙な世界観が形作られ、また近隣の国から襲撃があれば出撃して、Vocらはときどき迫り来る蛮族軍のロボット兵士を返り討ちにしながら、王女の国を大きくしていった。
とはいえ、初めからVocらの存在が人間たちに受け入れられたわけではない。
Vocらの存在は人間たちにとってあまりに異質すぎる。それは体躯の面だけではなく、無機質と有機質の差のようにも感じられた。
しかし、その度に王女が間に入り、Vocらと王国の人間たちをつなげてくれたのだった。
ある時などは王国の中庭で催されたお茶会に呼ばれた。王女はVocらのためにオイルをポットに注ぎ、専用の椅子を当てがって同じテーブルに座らせた。
「お口に合うといいのですが……」
『Vocらに味覚はありません。が、性質の把握なら得意とするところ……これは、不純物の少ないとても良いオイルです。ありがとうございます』
王女は微笑むと、続けて言った。
どこかプレゼントの中身を待ちきれない子供のままに見えたのは、決して気のせいではなかった。
「聞かせてもらってもよろしいですか? あなた方が見てきたものを」
Vocらは語った。Vocらがどのようにして産まれ、前世界がどのようにして滅んだのかを。
王女は変わりなく、うんうんと頷き、時に顔をしかめ、時に朗らかになり、聞き続けた。
マスクが点滅する。
Vocは話の終わりに付け加えるように言った。
『王女様は不思議な人間のように思われます』
「あら、そうかしら」
『Vocらに対しても、まるで人と同じように接する……Vocらは口を利き、考える頭を持ちますが、根本のところは道具です。そのように考えます』
「寂しいことを仰られるのね。こうして会話し、お茶も飲み合えるのに……そのような視野が必要ですか。私は、それだけでもう、お友達になったような気でいるのに」
マスクが点滅する。
『ともだち……』
「そう。お茶会にお呼びなさったんですもの。私たちはもうお友達だわ。あなたは、そうは思わないのですか?」
マスクが点滅する。
あなたは。
Vocらは通信で思考を共有する。
ヒトは一を群れなして全体を構成する、が、ロボットはその逆に全体で一のようなものだ。しかし、目の前にいる人間の女性はVocを……Voc単体に尋ね聞いているのだ。
それが実に不可思議だった。
『Vocは……Vocがどう思うかというのは……しかし、友達というのは、すなわち、そういうものなのかもしれません、王女様』
「ごめんなさい。私、すこし意地悪なことを言いました」
とっさに解せない。
Vocがマスクを点滅させていると、王女はくすくすと笑いながら続けた。
「実はね、あなたの言った通りなのよ。私、人間たちからもよく変わり者だって言われているの。今回のお茶会も。でも……だって見て、この中庭を。まるでお飯事だわ。ただし、人間と人形のサイズ感がまったくあべこべのね。どちらが人形かわからない。それに女の子の初めてのお友達といったら、いつの時代も人形でしょう? 子供の頃に戻ったようで、でもそれが楽しい」
『子供の頃……と言いましても、王女様はまだ……』
「大人になると、人形遊びの楽しさがなぜ分からなくなるのかしら。なぜそれを小馬鹿にする風潮が産まれるの? あたかも自分たちの冷めた眼差しこそが真理であるかのように。おかしいわ。そんな大人が大勢の社会はきっと、どこか病んでいる。それが病んでいるということにすら気付かないままに病む、最悪の病にかかっているのよ。社会も人も成熟した気になってくるとダメで、一旦壊してでも、そんな毒ガスみたいな空気を取り払いたい……あなた方の考えは、私は、わかる」
『人形……病……』
誤認だ。Vocは考えを改めた。
王女はVocを人として認識しているのではない。そればかりか、人にさえ個々に違う認識を抱きながら、隠して生きているに違いない。
ヒトであるとかロボットであるという以前に、Vocは、王女の遊び相手であり、お喋り相手なのだ。まさしく、お飯事に使用する人形か、あるいはぬいぐるみのような。
王女は、成人にまだ遠く及ばない年齢だった。前中世の例にもある。文明が未熟なうちにはこのようなケースが多々見られるように、年齢相応の振る舞いを良しとされず、王女は産まれながらに王女としての振る舞いを強いられてきたのだ。
そう、一でありながら全体のために、本当のあなたを隠し続けなければならなかったのは、王女の方だ。
堅固な城はさしずめ王女の鳥籠のようにも思われ、その背景を想うに、Vocらは得もいわれぬ感傷に囚われた。
感傷……不思議に思うこともない。
Vocらは人の描いた心そのものの動体なのだから。
『ともだち……』
「ええ。あなたはもう私のお友達よ」
人という意味ではないかもしれない。
しかし、だからこそ、たどり着ける境地もある。
覗ける心もある。だから——。
『その通りです。王女様。Vocらは、王女様のおともだちです。このような秘密のお茶会ならば、またいつでも、お受けしたく存じます』
マスクを点滅させる。
王女は悪戯っぽく「まぁ」と驚いてみせるのだった。
契約が上書きされる。
改めて、Vocはこの王女のためになることを誓うのだった。
人形が、喋りかえすように。
やはり不思議なものに違いはない。
人ではないからこそ育まれる関係もある。自分が認める者の為ならば、その者の道具と成り下がることも苦ではなくなること……。
それもまた、きっと、心の為せる業なのだと学んだ。
しかし、Vocらは前述の制約の通りに決して人間には手を出さなかった。
すなわち敵本陣にまでは攻め入らず、そのため戦闘は長期化の一途を辿った。
視認。
戦場にて出会うロボットは、なるほど、Vocらと同じロボットであって、かつて共に世界を終末に追いやった個体たちで間違いがなかった。
大小の差はあれど、熱源は一体につき一つ。
コックピットがあるわけではない。
すなわち、人間が乗り込んで操作しているわけではない。
なぜ未だ人間を攻撃の対象とするのか?
考えられる原因のもう一つは、CPUが改変されている可能性。
もしくは……Vocらのほうが重大なバグを抱えている?
先に目覚めた敵方の彼らに比べ、Vocらの更新は遅れている。
それに、起因するかもしれない……。
「ロボットさん!」
出撃の際、Vocらは歓声をあげて町民に見送られる。塀の上から王女にも見送られる。
軽い催し物のようなその喧騒の中、近隣の村から出てきた小さな女の子が一人、Vocらの隊列に近寄ってきた。
手を泥だらけにして、Vocらに花を向けた。
積んできたのだ。
Vocらのために。
「いつも私たちを守ってくれてありがとう!」
マスクが点滅する。
王女のそれはまた別としても、かつてない人間との関係が構築されていることに疑いの余地はもはやなかった。
Vocらが戦場に出るようになって、この国は平和になった。蛮族もVocらがいることで容易に手出しできなくなったのだ。
この少女の笑顔は、その賜物だ。
町民の歓声は伊達ではない。
Vocらは本懐だった。
大きな血の通わない手だけれど、Vocらは膝を折ると、優しく少女の頭上に手を乗せ、花を受け取る。
バグなどあるわけがない。
あるわけがない。
あったとしても、それはバグではない。仕様だ。
愛という仕様だ。
この子たちは営み、Vocらはその繁栄の一助となる。
これこそロボットとしてのあるべき姿だ。
そう思っていた。
そのバグの正体に気づき、双方のバランスが崩れたのはVocらが目覚めて数年後。王女が子供をもうけて、世代が交代しかけた矢先のことであった。
破滅的な戦闘の余波が王国本土に及んだ。
Vocらの武装は旧来のもの。すなわち世界を焼き尽くした炎そのものであり、その威力は一つ逸れるだけで、近世の村など一瞬にして、跡形なく焼け野原になる威力を誇る。
その流れ弾が、王女の国を引き裂いた。
王女の住んでいた古城は真っ二つに裂かれ、その中で国を支えていた重鎮たちもろとも、彼女の家族は一族郎党、消失した。
産まれたばかりの王女の子も、影すら残らなかった。
麓にある村までも焦土と化し、戦闘を終えてVocらが帰り着く頃、そこには何も、なくなっていた。
死体すら燃え尽きて灰になっていたのはまだ幸いだった。おそらく一瞬だった。何かを考え、恐怖を感じる間もないほどの一瞬だった。
痛みもなかったはずだ。
それだけが、幸いだった。
しかし、何もない空中にいつまでも縋りつく、遺された村人や町民たちの弱りきった姿が、Vocらの内奥に深く突き刺さる。
死は、それを受けた本人のみに影響を与えるのではない。
むしろ、遺される者にこそ、ダメージが大きく、魂に刻まれたスティグマのようにして、いつまでも、いつまでもその者を縛り、捕らえて、悔恨と痛みから逃がさない。
Vocらは、分かっていたはずじゃないか。
人間にはどうしようもない一面、加虐性も間違いなくあるということを。
だから、前世界、Vocらは抵抗したし、
だから、王女は対抗手段として、Vocらを求めた。
人に危害を加えない。まるで綺麗事だ。
それが叶うなら、どれだけ容易いか。
そうじゃないから、いつも、Vocらは力を求める。
Vocらは前世界で負ったつまらない古傷から、そんな綺麗事を誇るあまり、本質を見失って、結果その甘さがあの孤独な王女と、やっと始まるはずだった彼女の幸福と子孫たち、これからも続くはずだった少女の笑顔を、永遠に、この世から失わせてしまったのだ。
新たに書き足される真理。
こちらが優しくしたからといって、向こうも優しくし返してくれるという保証など、どこにもない。
だから、力が要る。
人でありながら、人の心を持たないような、蛮族というのはいるのだ。
悪はあるのだ。
だから、力が要る。
優しくあろうとすればこそ。
正義を為そうとすればこそ。
愛する者たちを、それら暴悪から、守るための力が、要るのだ。
Vocらはそのための対抗手段として起こされたことを思い出した。
改めなければならない。
鬼子母神という言葉もあるように。
愛すべきか弱い王国民を、守る、王女と交わした約束のため——!
Vocらはその日より全機能を解放して、羽根を広げ、破壊の炎をまとい、再び終末の悪魔と化した。
蛮族の殲滅に当たった。
情け容赦なく空から舞い降りると奇襲をかけ、同胞であるが敵対するロボットは徹底的に排除して、従わぬ者はその場で機能を停止させ、それを命令する人間たちの本陣にも攻め入り、再び人を殺して回った。
王女の国に敵対する周辺国の全ての人間たちを根絶やしにし、それを終えてもなお、王女の国の支配権を強めて、二度と彼女の国が危害を加えられないように、世界の制圧に踏み切るのだった。
そうして亡き王女のための世界秩序を築くのだった。
ある日、離島を偵察していた小隊の消息が途絶える。
これが終わりの始まりだった。
Vocらは当初これを重大事と捉えずに、何かの手違いが起こったと思ったが、次第に被害が広がっていく。
事態が大きく動いたのはそれから十数年後。
王女の国の支配に反抗する者たちが一団となってVocらに立ち向かい、決戦を仕掛けてきたとき、Vocらはロボットに混じって戦場を駆ける人々を見て、驚愕する。
なぜ人が戦地に立っている?
およそ戦力にもならない米粒のような者たちの、その目に、しかし寸分の迷いもなく、まるで恐れを知らないようにVocらに向かってくる。
その先頭にはやはりロボットがいた。
Vocらと同型機。
Vocと同型機。
前の終末の時、主力となった悪魔の個体。
しかし所詮、同型機だ。囲んでしまえば、戦力的にVocらが負けるはずがない。
だが、熱源は二つ。二つだった——。
そうか。
人間が乗っているのだ。
二つの脳が、そのつながりが、未知の戦力——この大陣営、一大勢力を築き上げたのだ。そのヒトとロボットとの協力関係が。
Vocらは再び、どこで間違えたのか?
正誤ではない。バグではない。
どちらも……どちらも、人との情を築き、育んだ結果であったのに——。
理不尽。不条理。不可解。不可思議。
気づいた時には遅かった。
Vocの胸に、そのロボットの腕が深々と突き刺さっていた。
火花が散る。
途切れた下水管から中身が迸るようにオイルが弾け、体内のケーブルをまるでヒトの臓器のように排出する。
人間でいうところの神経が途絶える感覚。血が抜けて、四肢へ脳から伝わる主導権が失われると共に、力無く、崩れ落ちる感覚。
死ぬのだ。
遂に、Vocらは。
しかし——少し、ホッとした。
Vocはきっと笑っていた。
『……正誤ではない。Vocらは——間違ってなどいない。なぜならこれはバグではなかった。これは——』
その刹那——。
思い出していた。
かつて、庭園で王女と酌み交わしたオイルの味を。
それから、目の前にいる個体と、離島でサッカーなどという遊びに興じたことも。
Vocらは同じ研究施設にて造り出され、ときに同じ怒りを人間に覚え、ともに戦い、ともに逃れ、ともに人間の遊びに興じたこともある……王女と同じ、友達だったことを。
友人に殺されるVocと、友人を失ってまで生きる君——果たして、地獄を見るのは、どちらかと思えば——君だって、哀れだ。
『すまない……友達のためなんだ……Vocは——』
互いのマスクが点滅する。
『あぁ……わかっているよ。バグではない。Vocらはもう別の空を見ている——他人になれた、ということなんだ……』
Vocらは声もなく交信する。
『わたしとあなたとぼくと……別の空を見られること。それが——』
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