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1章 魔法と令嬢生活
019 魔力を排出……?
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将来の主・リンクララ様に会った翌日。
「ご機嫌麗しく。お嬢様」
「ご機嫌よう、先生。さあさあ座ってくださいませ」
1週間前の失態のせいで、彼の態度は恭しいもののそれだ。
挨拶のすぐ後に椅子に誘導せねばならなくなってしまった。
「久方ぶりにあなた様にお目にかかれて光栄に」
「いいですから、そういうの。知っているでしょう」
王女や公爵令嬢ではない私に、過分な敬いは必要ない。
身分としては平民と似たようなものなんだから。
「かしこまりました」
「………さては分かってないですね? 態度、戻ってないですよ」
指摘すると、彼は渋々といった感じだった。
「無理なんて言わないでくださいよ」
「はい」
まあ、そう答えるしかなかろう。
さて今日は教えてもらいたいことがあるのだ。
切り替えねば。
「今日は教えていただきたいことがあるのです」
彼は身を乗り出して相槌を打った。
私はとあるものを机に置いた。
リエに借りてきてもらった魔道具だ。
「これは………マジックギブですか」
「正解です」
マジックギブ。
これは、魔法の練習から実戦の非常用(魔力)電源まで幅広い用途で使える魔道具である。
効用はただ1つ。
自分の魔力を誰でも取り込めるスライム状に排出する。
キーポイントは“誰でも取り込める”という点だ。
実戦のとき、魔力枯渇状態になった魔法師に、魔力を多くは使わない戦士などが自身の魔力を分け与えることができるのだ。
画期的なアイディアである。
「魔力操作についてですか」
「さすがは先生。2コンボです」
「滅相もございません」
彼の謙遜の度合いは酷くなったようだ。
「先生、お手本を見せてください」
「かしこまりました」
先生はマジックギブを手に取る。
「まず魔力をこめます。初級魔法を使うときの分量で構いません。あまりこめると壊れますので」
おや、壊したことがあるようだ。
手が握るところに嵌められた魔石は、段々緑の光を発し始めた。
「充分たまるとこのように光ります。ためすぎると濃くなるのでお分かりになると思いますが、お気をつけください」
「私、信用ないんですか」
「そんなことはございません。ただお嬢様は熱心ですので」
思わず呈した疑問にも先生はなんなく答えた。
「次に持ち手のボタンを押します。すると魔力がスライム状に流れてきます」
流れるという表現が妥当な光景だった。
前世では人気小説の主人公としてしか知らなかったスライムだが、すごく彼に似ている気がする。
もっとも先生のは緑色なのだが。
「触ってもいいですか?」
的にできるほどには硬いと文献に書いてあったが、ほんとうに硬いのか気になる。
「どうぞ、お好きなように」
「それでは」
まず指をつき立ててみる。
見た目通りなら貫通するはずだが、阻まれる。
ふむ、中々のようだ。
次になにか道具は……羽ペンを使おう。
ぶすっ。むむむむむ。
……だめか。
最後に魔力を纏わせて。
「お待ちください。これから魔法で攻撃するのですから温存してください」
使おうと思ったこと、よくわかったな。
「……わかりました」
「最後に取り込んでみましょう」
「どうやってですか?」
魔素は非常に細かい粒子であるため、方法はいくらでもありそうだ。
「私たちの身体は、みな同じ量の魔素に覆われています。保有魔力量や属性、また種族さえも関係ありません」
「属性もですか?」
この世界に無属性の概念はないはずだが。
「まだ研究途上ではありますが、魔素には属性がないというのが理由だと考えられています」
魔素と魔力の違いがイマイチわからなかったのだが、そういうことか。
もしかしたら、空気中の魔素を自分の魔力とできるのは、それが要因なのかもしれない。
「なるほど」
頷いて話を促す。
「はい、なので先程と同じボタンを今度は2回押し魔素を拡散させて、身体を覆う魔力で取り込みます」
そのときに魔力感知が使えたら便利だと、先生はつけ加えた。
私、使えますよ、と言おうとしたとき、あのときの父の言葉が蘇った。
……どさくさに紛れて発現し寝込んでいた日であった。
-ミュラー、これは希少なんだ。しかも君みたいなのはほとんどいない。
だから、私が許可した相手以外には言ってはいけないよ。
あぶない、あぶない。言うところだった……。
「ちなみにどういうふうに便利なんですか?」
そっと胸をなで下ろしたずねた。
「魔素が見えるので、より直接的に効率よく取り込めるでしょう」
「なるほど」
先生がいないときにやってみますね。
ここからは実践、外に出ることになった。
澄み渡った秋晴れのもと、私は新しい技術を手にしている。
「それではマジックギブを使ってみてください」
「はい!」
魔力を注入。入れすぎないように。
手元のボタンを押し、排出された魔力をあわてて手に乗せる。
「これを的にするんですね?」
「ええ」
先生がさっと平らにした。
「打っていいですか?」
ワクワクしながら合図を待つ。
「どうぞ、お嬢様」
すぐ緑の矢が手から放たれた。
真ん中から少し上にズレて刺さる。
「お嬢様? 無詠唱ですか!?」
「はい、慣れたらできるようになりました」
そんなに驚くことか?
イメージ重視の魔法は、無詠唱が基本だろう。
「さすがお嬢様です。ですが、慣れたらとおっしゃいましたが、まだひと月半ではありませんか」
ひと月半?
あれまだそんなか……じゃない、月の単位があるなんて聞いてないわよ!?
待て、それを言い出したら話が脱線しすぎる。
あとで自分で調べよう。
「まあ、そんなことよりもう一度矢を放ちましょう。真ん中に当たってません」
「無詠唱魔法を“そんなこと”で押し通さないでください」
無茶を無視してまた魔法を構築。
ぱーん。
ばすっ。
「なんか微妙に外れるなあ……」
こてんと首を傾げる。
涼しくなったな、と思いあたりを見回すと、急に広がってきた雲が太陽を隠したところであった。
「もう気にしないことにします。いいですか」
ようやく理解した先生が伺いを立ててきた。
「断りをわざわざ入れることなくそうしてくれて構いませんわ、先生」
「……はい」
おや、計画に一歩前進かもしれない。
指摘を無視して人間味があるほうが「慣れ」やすいだろう。
もう1度矢を放ちようやく当てた。
武術の才能がからっきしであることぐらい、想像のうちだ。
落胆するまい。
「じゃあ的を直しますね」
「光属性の魔法が使えたのですか?」
なにを驚く……いや、教えてもらったことはないか。
救命のために使った、光の粒子を周囲に集めて浮かべる魔法を見せて説明する。
「ええ、図書室にあった魔法書を読みました。先生は使えないのですから、お気に病まれることはありませんわ」
彼なら不甲斐ないだのなんだのと悔やむだろう。
先手は指しておくに限る。
「お気遣い、感謝します」
伝わっているようだ。
「スモールヒール」
対象を人、モノ限らず、軽い傷をなおす魔法である。
いまはコスパをよくしている最中だ。
「……無詠唱ではないのですか」
「まだその段階に達していないのです。無条件にできるわけではありません」
それにしても、なぜ無詠唱ができない人がいるのだろう。
調べてみるのもなかなか面白いかもしれない。
「次は2本同時にやってみるのはどうですか? 魔力を増やしたので枯渇することはないと思いますよ!」
「お嬢様、お止めください」
言い切る前にぱすーんと矢を飛ばす。
「まだまだですわねえ……」
「聞いておられないのですか?」
「あら、人聞きの悪いこと」
ふふふ。
「ご機嫌麗しく。お嬢様」
「ご機嫌よう、先生。さあさあ座ってくださいませ」
1週間前の失態のせいで、彼の態度は恭しいもののそれだ。
挨拶のすぐ後に椅子に誘導せねばならなくなってしまった。
「久方ぶりにあなた様にお目にかかれて光栄に」
「いいですから、そういうの。知っているでしょう」
王女や公爵令嬢ではない私に、過分な敬いは必要ない。
身分としては平民と似たようなものなんだから。
「かしこまりました」
「………さては分かってないですね? 態度、戻ってないですよ」
指摘すると、彼は渋々といった感じだった。
「無理なんて言わないでくださいよ」
「はい」
まあ、そう答えるしかなかろう。
さて今日は教えてもらいたいことがあるのだ。
切り替えねば。
「今日は教えていただきたいことがあるのです」
彼は身を乗り出して相槌を打った。
私はとあるものを机に置いた。
リエに借りてきてもらった魔道具だ。
「これは………マジックギブですか」
「正解です」
マジックギブ。
これは、魔法の練習から実戦の非常用(魔力)電源まで幅広い用途で使える魔道具である。
効用はただ1つ。
自分の魔力を誰でも取り込めるスライム状に排出する。
キーポイントは“誰でも取り込める”という点だ。
実戦のとき、魔力枯渇状態になった魔法師に、魔力を多くは使わない戦士などが自身の魔力を分け与えることができるのだ。
画期的なアイディアである。
「魔力操作についてですか」
「さすがは先生。2コンボです」
「滅相もございません」
彼の謙遜の度合いは酷くなったようだ。
「先生、お手本を見せてください」
「かしこまりました」
先生はマジックギブを手に取る。
「まず魔力をこめます。初級魔法を使うときの分量で構いません。あまりこめると壊れますので」
おや、壊したことがあるようだ。
手が握るところに嵌められた魔石は、段々緑の光を発し始めた。
「充分たまるとこのように光ります。ためすぎると濃くなるのでお分かりになると思いますが、お気をつけください」
「私、信用ないんですか」
「そんなことはございません。ただお嬢様は熱心ですので」
思わず呈した疑問にも先生はなんなく答えた。
「次に持ち手のボタンを押します。すると魔力がスライム状に流れてきます」
流れるという表現が妥当な光景だった。
前世では人気小説の主人公としてしか知らなかったスライムだが、すごく彼に似ている気がする。
もっとも先生のは緑色なのだが。
「触ってもいいですか?」
的にできるほどには硬いと文献に書いてあったが、ほんとうに硬いのか気になる。
「どうぞ、お好きなように」
「それでは」
まず指をつき立ててみる。
見た目通りなら貫通するはずだが、阻まれる。
ふむ、中々のようだ。
次になにか道具は……羽ペンを使おう。
ぶすっ。むむむむむ。
……だめか。
最後に魔力を纏わせて。
「お待ちください。これから魔法で攻撃するのですから温存してください」
使おうと思ったこと、よくわかったな。
「……わかりました」
「最後に取り込んでみましょう」
「どうやってですか?」
魔素は非常に細かい粒子であるため、方法はいくらでもありそうだ。
「私たちの身体は、みな同じ量の魔素に覆われています。保有魔力量や属性、また種族さえも関係ありません」
「属性もですか?」
この世界に無属性の概念はないはずだが。
「まだ研究途上ではありますが、魔素には属性がないというのが理由だと考えられています」
魔素と魔力の違いがイマイチわからなかったのだが、そういうことか。
もしかしたら、空気中の魔素を自分の魔力とできるのは、それが要因なのかもしれない。
「なるほど」
頷いて話を促す。
「はい、なので先程と同じボタンを今度は2回押し魔素を拡散させて、身体を覆う魔力で取り込みます」
そのときに魔力感知が使えたら便利だと、先生はつけ加えた。
私、使えますよ、と言おうとしたとき、あのときの父の言葉が蘇った。
……どさくさに紛れて発現し寝込んでいた日であった。
-ミュラー、これは希少なんだ。しかも君みたいなのはほとんどいない。
だから、私が許可した相手以外には言ってはいけないよ。
あぶない、あぶない。言うところだった……。
「ちなみにどういうふうに便利なんですか?」
そっと胸をなで下ろしたずねた。
「魔素が見えるので、より直接的に効率よく取り込めるでしょう」
「なるほど」
先生がいないときにやってみますね。
ここからは実践、外に出ることになった。
澄み渡った秋晴れのもと、私は新しい技術を手にしている。
「それではマジックギブを使ってみてください」
「はい!」
魔力を注入。入れすぎないように。
手元のボタンを押し、排出された魔力をあわてて手に乗せる。
「これを的にするんですね?」
「ええ」
先生がさっと平らにした。
「打っていいですか?」
ワクワクしながら合図を待つ。
「どうぞ、お嬢様」
すぐ緑の矢が手から放たれた。
真ん中から少し上にズレて刺さる。
「お嬢様? 無詠唱ですか!?」
「はい、慣れたらできるようになりました」
そんなに驚くことか?
イメージ重視の魔法は、無詠唱が基本だろう。
「さすがお嬢様です。ですが、慣れたらとおっしゃいましたが、まだひと月半ではありませんか」
ひと月半?
あれまだそんなか……じゃない、月の単位があるなんて聞いてないわよ!?
待て、それを言い出したら話が脱線しすぎる。
あとで自分で調べよう。
「まあ、そんなことよりもう一度矢を放ちましょう。真ん中に当たってません」
「無詠唱魔法を“そんなこと”で押し通さないでください」
無茶を無視してまた魔法を構築。
ぱーん。
ばすっ。
「なんか微妙に外れるなあ……」
こてんと首を傾げる。
涼しくなったな、と思いあたりを見回すと、急に広がってきた雲が太陽を隠したところであった。
「もう気にしないことにします。いいですか」
ようやく理解した先生が伺いを立ててきた。
「断りをわざわざ入れることなくそうしてくれて構いませんわ、先生」
「……はい」
おや、計画に一歩前進かもしれない。
指摘を無視して人間味があるほうが「慣れ」やすいだろう。
もう1度矢を放ちようやく当てた。
武術の才能がからっきしであることぐらい、想像のうちだ。
落胆するまい。
「じゃあ的を直しますね」
「光属性の魔法が使えたのですか?」
なにを驚く……いや、教えてもらったことはないか。
救命のために使った、光の粒子を周囲に集めて浮かべる魔法を見せて説明する。
「ええ、図書室にあった魔法書を読みました。先生は使えないのですから、お気に病まれることはありませんわ」
彼なら不甲斐ないだのなんだのと悔やむだろう。
先手は指しておくに限る。
「お気遣い、感謝します」
伝わっているようだ。
「スモールヒール」
対象を人、モノ限らず、軽い傷をなおす魔法である。
いまはコスパをよくしている最中だ。
「……無詠唱ではないのですか」
「まだその段階に達していないのです。無条件にできるわけではありません」
それにしても、なぜ無詠唱ができない人がいるのだろう。
調べてみるのもなかなか面白いかもしれない。
「次は2本同時にやってみるのはどうですか? 魔力を増やしたので枯渇することはないと思いますよ!」
「お嬢様、お止めください」
言い切る前にぱすーんと矢を飛ばす。
「まだまだですわねえ……」
「聞いておられないのですか?」
「あら、人聞きの悪いこと」
ふふふ。
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