悪魔様は人間生活がヘタすぎる

木樫

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第五話 クリスマス・ボンバイエ

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「なにがしたいんだい? 九蔵」

「にゅうぃの、舐めらぃ……」

「んっ? ムフフ、嬉しいが今度にしよう。今の九蔵はイキすぎて痙攣しっぱなしだ。まともに起き上がれやしないだろう?」

「は、っや……あぁ…ぅ……っ」

「イヤイヤをしてもダメだぞ。それに私のは人間より大きいから、キミの奥ゆかしい口じゃ呑み込めないよ。九蔵の口が痛くなってしまう。わかるかい?」

「でも、俺、にゅうい、好き……」

「うっ、破壊力が……!」


 口での奉仕を求める九蔵を諭すニューイに、九蔵は好きが溢れて零れた。

 好き、好き、ニューイ、好き。
 好きだから味わいたい。ニューイばかり自分を食べてズルいじゃないか。

 フニャフニャの口調で好きを繰り返し中の肉棒を締めつけるので、擦れ合う粘膜がヌチュ、ズチュ、と音を立てる。


「はっ、油断すると食い散らかしそうだ……困った九蔵め……っ」


 そんなメロメロな九蔵に素直な不意打ちを食らったニューイは、クラリと揺らぐ。

 そして甘えん坊な九蔵を突き上げながらうぅー、と唸った末に、呆れた笑みを浮かべた。必死のプリンス感である。


「食べられてもいいのかい?」

「んっ……いいよ、食って、にゅぅい……っ俺のこと、ぜんぶ食っていい……っ」

「っし、仕方ないな……! 九蔵のオネダリは全部叶えたいが、そのオネダリを叶えられるのは、ただ一人だけだからね」

「あ、ぁあ……っ」

「だって、キミの全てを食い尽くす悪魔は、私だけ……だろう?」


 ──そうだ。もちろん。
 ニューイだけがこの体と魂を餌にして、心から九蔵に愛されるのだ。

 聖人君子もサンタクロースもいらない。
 欲しいのはこの、悪魔だけ。


「愛しているよ、九蔵」


 ──俺も愛してるぜ、ニューイ。

 スリスリと額を擦りつけて甘えながら、ニューイはシーツの間に両腕を差し込み、九蔵の裸体を離すまいと抱きしめた。

 汗ばんだ素肌がピタリと触れ合う。

 ニューイは顎を反らせて背をブリッジさせる九蔵の首筋を舐め、印を散らせながら、ゴールドチェーンのネックレスごと鎖骨を柔らかく甘噛みする。

 トロトロに蕩けた体は歓喜に戦慄き、溶けた粘膜はきゅうきゅうと縮こまって、奥へ奥へと呑み込んでいく。


「まら、イ、イく……っあぁぁ……っ!」


 ずちゅっ、と結合部から淫らな音が聞こえるほど激しく抉られ、腕も上がらない九蔵は泣き声に似た嬌声を上げて絶頂した。

 胸を大きく上下させてのたうつ。
 繰り返しイかされてヘロヘロだ。

 なのにニューイが性気を食べずにいるので、九蔵は全身に快楽を纏って敏感な肢体を犯されていく。


「にゅぅい……にゅぅぃ……」

「大丈夫、ここにいるのだよ。お腹で感じてごらん? 九蔵の中に、いるだろう?」

「ぅ、あ……っにゅ、ぅい……っ」

「だから、離さないでおくれ……」


 ビュク、と溢れ出た。
 堕ちきった九蔵を抱きしめて囁いたニューイは、九蔵の耳朶を申し訳なさそうにベロリと舐める。

 離さないで、と。
 なにを気にしているのだろうか。

 九蔵は優しい声と顔で辱められることが、ちっとも嫌じゃない。

 内臓をかき混ぜられて動物のように喘ぎ精液を垂れ流す行為を、もう止めようと言う気にもならない。


「も、っと……もっとシてぇよ……」

「っ……あぁもう、また惚れた……っ」


 九蔵がキツく締めつけながら強請ると、ニューイは息を詰め、困ったように笑う。


「紳士なフリをしてキミに溺れた悪魔に食い散らかされていても、キミは私を王子様にしてくれるのだなぁ……」


 ──キミにはかないっこないよ。

 そう言って甘いキスをする王子様に、九蔵は心の中で「どこかの悪魔様が先に溺れさせたからですよ」と反論した。




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