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びわびわ
しおりを挟むふんわりです。
それは、雲です
白い、床で、広いのです。
ふんわりです。
それは、髭です。
白い、ヘノルで、偉いのです。
ふんわりです。
それは、私です。
白い、ビワビワで、羽があります。
冷たいです。
暗く、死の臭いがします。
それは、罪です。
なげかわしくも、ふんわりであるのです。
「罪が尽きました」
ビワビワがヘノルに報告した。
「地上は楽園になったのだね。」
ヘノルは喜んだ。
「罪の意識がなくなったのです」
ビワビワは言い返した。
「地獄になったのだね。」
ヘノルはがっかりした。
「彼等は楽園と信じて居ます」
ビワビワは報告を終えた。
「王が消えました」
ビワビワはヘノルに報告します。
「地上に平等が訪れたのだね。」
ヘノルは喜んだ。
「尊敬が無くなったのです。」
ビワビワは言い返した。
「利己主義になったのだね。」
ヘノルはがっかりした。
「彼等は自由だと信じて居ます」
ビワビワは報告を終えた
ビワビワはヘノルに報告します。
ヘノルはビワビワの報告を聞きます。
秋になります。風が吹き、葉が落ちます。月も出ます
出た月はやがて欠けて、地平へと落ちます。
ビワビワも月を追いかけて地上へと落ちます。
少女がいいます。「あ、ビワビワだ。」隣の少年も同じ主張をします「ビワビワじゃないか。」
月は消えます。星も消えます
ビワビワは声の向きをを見ます。
地表に被造物が見上げています。
「ビワビワは降ります。」
ビワビワは地上の人間に報告をします。
「うん。それは見てわかった。」と少年少女。そこに一人の男がやってくる。
「ビワビワよ、そこは私の土地なんだがね。」
「地上は地のものです。」
「いや、ここに限っては僕のものだ。早早出て行って貰いたい。言い忘れたがこの土地の上空も僕のものだ。進入したら訴えるぞ!」
「ビワビワはどきます」と言いながらビワビワは五六歩歩いた。
「まだまだ、そこも僕の土地だ。それ、柵が見えるだろう。」
「柵が見えます。」
「そっから向こうに行って欲しい。」
ビワビワがその通りにすると、また別の人間がやってきた。今度のは少し細い。
「ちょっと、ビワビワ、なんの権利でここに居るの?」
「存在に権利は要りません」
「いいえ、要るわ。こと、この場所においてはね。ここはあたしの場所なの。出て行ってちょうだい。」
「柵の向こうに行きます。」
「門から向こうに出て行って!」
「ちょっと、ビワビワここは公道だからじゃまだよ。」
ライ、ラライ♪
狸は言う「森はみんなのものなのに、人間が独り占めするんだ。」そして涙をながした。
魚は言う「僕たちは川にしか住めないのに、人間が汚いなにかを流して住めないようにするんだ。」そして涙を流した
鳥は言う。「まずまずですよ。」そして涙を流した。
「涙を流します。」と言ってビワビワも泣いた。
おそらく月も泣きます。ジプシーもです。ライ、ラライ♪
ビワビワはヘノルに報告します
「この世界は悲しみです。」
ヘノルは黙ってこれを聞いた。
「この世界は不平等です。」
ヘノルは黙って以下略
「生物は利己的です。」
ヘノルは以下略
「苦しみに限りは無いです。」
以上略は黙ってこれを聞いた。
ヘノルは言った
「客観を終えるべきだね。ビワビワ。」
ビワビワはびくっとします。そして、無表情な顔に表情が戻ります。眉が上がります。眉根がさがります。頬肉が上がります。血管が浮き出ます。小鼻が開きます。歯茎をむき出します。顔が赤くなります。角が青く白色します。虹翼が黒くなります。白い後光が端から赤く変色します。ビワビワが唸ります。世界が震えます。ビワビワの目が見開かれます。空がその瞳の色になります。竜巻が発生します。地震が発生します。台風が、流星群が、悪霊達の跋扈が、テクノロジーの反乱が起こります。
ヘノルは言った。
「ビワビワが主観を取り戻したんだね。」
「そうです。」
ヘノルが片手を振ると、ビワビワは地上に落とされた。全ての天変地異はたちどころに消えて、ビワビワは地上を通り過ぎ、地中深くの空洞へと落とされた。地中の中は存外なほど明るく、その光源たるなにものかがビワビワを見て言った。
「あ、ビワビワだ。」
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