10 / 40
第1章 幼少期
6話 王子と冒険②
しおりを挟む
「さて、とうとう城の外に出たわけだ。せっかくだから城下でも見る?」
「え、バレたら大変じゃない?」
「バレなきゃいいんだろ?こっち!」
ジハナに連れられて緩やかな坂を登ると開けた場所に出た。ここは小高い丘の天辺のようで、少し離れたところにも似たような高さの丘がある。
「ほら、谷のとこが城下町だよ」
ジハナが指差した方、丘の谷間の道に沿ってポツポツと家の屋根が見えた。そのまま道を辿って目線を動かすと、城に近くなるほど家と家の間が狭くなって、城門や城壁の周りは建物の建っていない場所がないくらいだった。
私たちはもう少し人の活気を見られる、城に近い丘まで移動すると、木に登って上から町並みを眺める。
城下は私の想像の何倍も賑やかで、人がひしめきあっている。枝の上に腰掛けるとジハナが隣に座った。
「すごい、エルフが沢山」
「そうだなぁ」
「ジハナ、あれは何?」
「どれ?」
「あの、赤い服の人が山盛りに抱えてるもの」
「あぁ、星見の飾りだよ。天の川が見える時期に、家の扉に飾るやつ。あれはまだ完成してないな。あそこに花の飾りとか、星の飾りをもっとつけてからお店に出すんだ」
「へぇ、城下だとああいうのを飾るんだね。じゃああっちは何?」
谷間を通る道は店が多く、その道を行って帰ってすれば欲しいものは何でも揃うとジハナは笑った。
私の質問責めにもジハナは文句を言わないので、思う存分聞きたいことを尋ねた。城下に降りることはできないが、詳しい説明を聞くと行ったような気分を味わえた。
日が傾くにつれて人が増えたり減ったり。夕方になって仕事終わりの人が増えてきた。
そうやって質問を続けているうちに、何かが頭を触った。さわさわと、頭のてっぺんをくすぐられているような……不思議に思って上を見ると大きなリスが上の枝からぶら下がってこちらに手を伸ばしていた。
「うわぁ!リ、リス!?」
思わずのけぞって枝から落ちかけた私をジハナが引っ張り上げる。
「こら!驚かしちゃダメだろ!悪戯っ子達め!」
ジハナが怒るとリスはキキキキキと笑うように鳴いた。
気がつくと上の枝のリスだけでなく、私たちが座っている枝にも数匹集まってきていて鼻をひくひくさせながら膝に乗ってこようとする。目がまんまるで、尻尾はふさふさ。ぴぃちゃんとは違った愛らしさだ。
膝の上まできたリスに向かって人差し指を伸ばす。匂いを嗅いだ後、両手で指を握ってこちらを見つめてくる。危なくないと思われたのか、近くにいたリス達もわらわらと膝の上にやってきた。
「わぁ、懐っこいんだね。可愛いなぁ。私、リスをこんな近くで見たのははじめてだ」
癒されながらジハナの方を向くと、2、3匹のリスがジハナの体の上を走り回っていた。
「がー!くすぐったい!あっちいけ!あっち行けってば!!」
1匹捕まえては隣の木に放り投げ、もう1匹捕まえる頃には前に投げた1匹が戻ってくるのを繰り返している。
「何がどうしてそんなことに……」
「こいつら!いっつも!じゃま、して、来るんだ、よ!」
1匹を投げた後うまく残りの2匹を掴むことに成功したジハナがこちらを向く。ぜーはーと息荒く両手にリスを握るジハナは、本人には申し訳ないけど大変面白い。
「可愛いのに。その子達、こっちに頂戴?」
私がねだるとジハナは両手のリス達を睨んで「いい子にしろよ」と唸るように言ってから私の方に投げた。
リス達は私の顔や服の装飾をペタペタ触って遊んでいる。全部で5匹のリスを乗せた私は暖かい毛玉達に満面の笑みだ。
「ふふ。本当にかわいい。いつもって言ってたけど、この子たちと友達なの?」
「まぁ、そう。でもほんとに、こいつらレンドウィルがいるから可愛いフリしてるぞ。ほんとにいっつも邪魔ばっかりするんだ。驚かしてくるし、くすぐってくるし!」
最後に投げたリスが戻ってきて不貞腐れた顔で文句をいうジハナの頭の上に飛び乗る。
「でもリス達は君に随分懐いてるみたいだ」
「まぁ、レンドウィルに会う前はこいつらとよく遊んでたし……」
「リスと?」
「うん」
「リスと友達だなんて、ジハナは不思議なやつだなぁ」
ジハナは頭に乗ったリスを捕まえると私の隣に座ってから解放する。リスはわざわざ私たちの隙間に入ってお腹を出してひっくり返った。ジハナはそのお腹を優しく撫でる。
「町には子供がいないって言ってたよね」
「そう。俺くらいの子供はいない。この間140になったやつがいたけど。俺が子供だからって遊んでくれないし」
「ジハナっていくつなの?」
「23」
「じゃあ私と5つ違いかぁ。あんまり変わらないね」
「な。だからずっと遊びたいと思ってた」
「遊んでみてどう?」
「楽しいよ。リスと遊ぶのも楽しいけど、レンドウィルとか、エルウィン王子とアイニェン姫と遊ぶのも楽しい」
「私も楽しいよ。2人もまた遊びたいって言ってた」
「ほんと?」
ジハナは不安そうにこちらを見て、目線を外した。
「迷惑じゃないか、少し心配だった」
「まさか、最近はいつもジハナ次はいつ来るかなって思いながら過ごしてるよ」
「あはは、なら遠慮はいらないな」
「うん。いつでもおいでね」
ジハナは真っ直ぐ私の目を見て嬉しそうに笑う。
夕陽はジハナと私の2人を照らしているが、ジハナの方に特別多くの光を注いでいるように感じた。
ボサボサの銀髪が夕陽を透かして金色に見え、綺麗だなと思う。
なんとなくジハナの髪を触ろうと手を伸ばす。
土も葉っぱもつけたままの泥だらけのくせに、私の目には彼が自分とは違うすごく神聖な生き物のようにみえた。泥だらけなのはジハナの方なのに、触ったら汚してしまう、そんな気がして手を引っ込める。
「どうした?」
不思議そうな顔で私に聞くジハナに勝手に1人で気まずくなって「もう夕方だ。帰らなきゃ」と俯いて言う。
「ああ、確かに、もうすっかり夕方だな。ほら、お前らも帰りな」
ジハナはリス達を押して膝の上から退かすとぱっと立ち上がる。
「帰ろっか。レンドウィル、城壁まで送るよ」
差し伸べられた手を、私は若干の緊張を覚えながら握り返す。ぐん、と力強く引っ張られて立ち上がり、目線が近くなると、気恥ずかしいような嬉しいような気持ちになった。
帰りは城壁に這った蔦を登らだけなので簡単だった。ジハナと軽く挨拶を交わして別れる。
せっかく初めて城の外に出た記念の日だというのに、思い返すと夕陽とジハナの笑顔ばかりが頭に浮かぶ。
私は何かに急かされるように小走りで城への道を戻るのだった。
「え、バレたら大変じゃない?」
「バレなきゃいいんだろ?こっち!」
ジハナに連れられて緩やかな坂を登ると開けた場所に出た。ここは小高い丘の天辺のようで、少し離れたところにも似たような高さの丘がある。
「ほら、谷のとこが城下町だよ」
ジハナが指差した方、丘の谷間の道に沿ってポツポツと家の屋根が見えた。そのまま道を辿って目線を動かすと、城に近くなるほど家と家の間が狭くなって、城門や城壁の周りは建物の建っていない場所がないくらいだった。
私たちはもう少し人の活気を見られる、城に近い丘まで移動すると、木に登って上から町並みを眺める。
城下は私の想像の何倍も賑やかで、人がひしめきあっている。枝の上に腰掛けるとジハナが隣に座った。
「すごい、エルフが沢山」
「そうだなぁ」
「ジハナ、あれは何?」
「どれ?」
「あの、赤い服の人が山盛りに抱えてるもの」
「あぁ、星見の飾りだよ。天の川が見える時期に、家の扉に飾るやつ。あれはまだ完成してないな。あそこに花の飾りとか、星の飾りをもっとつけてからお店に出すんだ」
「へぇ、城下だとああいうのを飾るんだね。じゃああっちは何?」
谷間を通る道は店が多く、その道を行って帰ってすれば欲しいものは何でも揃うとジハナは笑った。
私の質問責めにもジハナは文句を言わないので、思う存分聞きたいことを尋ねた。城下に降りることはできないが、詳しい説明を聞くと行ったような気分を味わえた。
日が傾くにつれて人が増えたり減ったり。夕方になって仕事終わりの人が増えてきた。
そうやって質問を続けているうちに、何かが頭を触った。さわさわと、頭のてっぺんをくすぐられているような……不思議に思って上を見ると大きなリスが上の枝からぶら下がってこちらに手を伸ばしていた。
「うわぁ!リ、リス!?」
思わずのけぞって枝から落ちかけた私をジハナが引っ張り上げる。
「こら!驚かしちゃダメだろ!悪戯っ子達め!」
ジハナが怒るとリスはキキキキキと笑うように鳴いた。
気がつくと上の枝のリスだけでなく、私たちが座っている枝にも数匹集まってきていて鼻をひくひくさせながら膝に乗ってこようとする。目がまんまるで、尻尾はふさふさ。ぴぃちゃんとは違った愛らしさだ。
膝の上まできたリスに向かって人差し指を伸ばす。匂いを嗅いだ後、両手で指を握ってこちらを見つめてくる。危なくないと思われたのか、近くにいたリス達もわらわらと膝の上にやってきた。
「わぁ、懐っこいんだね。可愛いなぁ。私、リスをこんな近くで見たのははじめてだ」
癒されながらジハナの方を向くと、2、3匹のリスがジハナの体の上を走り回っていた。
「がー!くすぐったい!あっちいけ!あっち行けってば!!」
1匹捕まえては隣の木に放り投げ、もう1匹捕まえる頃には前に投げた1匹が戻ってくるのを繰り返している。
「何がどうしてそんなことに……」
「こいつら!いっつも!じゃま、して、来るんだ、よ!」
1匹を投げた後うまく残りの2匹を掴むことに成功したジハナがこちらを向く。ぜーはーと息荒く両手にリスを握るジハナは、本人には申し訳ないけど大変面白い。
「可愛いのに。その子達、こっちに頂戴?」
私がねだるとジハナは両手のリス達を睨んで「いい子にしろよ」と唸るように言ってから私の方に投げた。
リス達は私の顔や服の装飾をペタペタ触って遊んでいる。全部で5匹のリスを乗せた私は暖かい毛玉達に満面の笑みだ。
「ふふ。本当にかわいい。いつもって言ってたけど、この子たちと友達なの?」
「まぁ、そう。でもほんとに、こいつらレンドウィルがいるから可愛いフリしてるぞ。ほんとにいっつも邪魔ばっかりするんだ。驚かしてくるし、くすぐってくるし!」
最後に投げたリスが戻ってきて不貞腐れた顔で文句をいうジハナの頭の上に飛び乗る。
「でもリス達は君に随分懐いてるみたいだ」
「まぁ、レンドウィルに会う前はこいつらとよく遊んでたし……」
「リスと?」
「うん」
「リスと友達だなんて、ジハナは不思議なやつだなぁ」
ジハナは頭に乗ったリスを捕まえると私の隣に座ってから解放する。リスはわざわざ私たちの隙間に入ってお腹を出してひっくり返った。ジハナはそのお腹を優しく撫でる。
「町には子供がいないって言ってたよね」
「そう。俺くらいの子供はいない。この間140になったやつがいたけど。俺が子供だからって遊んでくれないし」
「ジハナっていくつなの?」
「23」
「じゃあ私と5つ違いかぁ。あんまり変わらないね」
「な。だからずっと遊びたいと思ってた」
「遊んでみてどう?」
「楽しいよ。リスと遊ぶのも楽しいけど、レンドウィルとか、エルウィン王子とアイニェン姫と遊ぶのも楽しい」
「私も楽しいよ。2人もまた遊びたいって言ってた」
「ほんと?」
ジハナは不安そうにこちらを見て、目線を外した。
「迷惑じゃないか、少し心配だった」
「まさか、最近はいつもジハナ次はいつ来るかなって思いながら過ごしてるよ」
「あはは、なら遠慮はいらないな」
「うん。いつでもおいでね」
ジハナは真っ直ぐ私の目を見て嬉しそうに笑う。
夕陽はジハナと私の2人を照らしているが、ジハナの方に特別多くの光を注いでいるように感じた。
ボサボサの銀髪が夕陽を透かして金色に見え、綺麗だなと思う。
なんとなくジハナの髪を触ろうと手を伸ばす。
土も葉っぱもつけたままの泥だらけのくせに、私の目には彼が自分とは違うすごく神聖な生き物のようにみえた。泥だらけなのはジハナの方なのに、触ったら汚してしまう、そんな気がして手を引っ込める。
「どうした?」
不思議そうな顔で私に聞くジハナに勝手に1人で気まずくなって「もう夕方だ。帰らなきゃ」と俯いて言う。
「ああ、確かに、もうすっかり夕方だな。ほら、お前らも帰りな」
ジハナはリス達を押して膝の上から退かすとぱっと立ち上がる。
「帰ろっか。レンドウィル、城壁まで送るよ」
差し伸べられた手を、私は若干の緊張を覚えながら握り返す。ぐん、と力強く引っ張られて立ち上がり、目線が近くなると、気恥ずかしいような嬉しいような気持ちになった。
帰りは城壁に這った蔦を登らだけなので簡単だった。ジハナと軽く挨拶を交わして別れる。
せっかく初めて城の外に出た記念の日だというのに、思い返すと夕陽とジハナの笑顔ばかりが頭に浮かぶ。
私は何かに急かされるように小走りで城への道を戻るのだった。
0
あなたにおすすめの小説
【8話完結】強制力に負けて死に戻ったら、幼馴染の様子がおかしいのですが、バグですか?
キノア9g
BL
目が覚めたら、大好きだったRPGの世界に転生していた。
知識チートでなんとか死亡フラグを回避した……はずだったのに、あっさり死んで、気づけば一年前に逆戻り。
今度こそ生き残ってみせる。そう思っていたんだけど——
「お前、ちょっと俺に執着しすぎじゃない……?」
幼馴染が、なんかおかしい。妙に優しいし、距離が近いし、俺の行動にやたら詳しい。
しかも、その笑顔の奥に見える“何か”が、最近ちょっと怖い。
これは、運命を変えようと足掻く俺と、俺だけを見つめ続ける幼馴染の、ちょっと(だいぶ?)危険な異世界BL。
全8話。
番に見つからない街で、子供を育てている
はちも
BL
目を覚ますと、腕の中には赤ん坊がいた。
異世界の青年ロアンとして目覚めた「俺」は、希少な男性オメガであり、子を産んだ母親だった。
現世の記憶は失われているが、
この子を守らなければならない、という想いだけははっきりと残っている。
街の人々に助けられ、魔石への魔力注入で生計を立てながら、
ロアンと息子カイルは、番のいない街で慎ましく暮らしていく。
だが、行方不明の番を探す噂が、静かに近づいていた。
再会は望まない。
今はただ、この子との生活を守りたい。
これは、番から逃げたオメガが、
選び直すまでの物語。
*不定期連載です。
人族は一人で生きられないらしい――獣人公爵に拾われ、溺愛されて家族になりました
よっちゃん
BL
人族がほとんど存在しない世界に、
前世の記憶を持ったまま転生した少年・レオン。
獣人が支配する貴族社会。
魔力こそが価値とされ、
「弱い人族」は守られるべき存在として扱われる世界で、
レオンは常識の違いに戸惑いながらも必死に生きようとする。
そんな彼を拾ったのは、
辺境を治める獣人公爵アルト。
寡黙で冷静、しかし一度守ると決めたものは決して手放さない男だった。
溺愛され、守られ、育てられる日々。
だが、レオンはただ守られるだけの存在で終わることを選ばない。
学院での出会い。
貴族社会に潜む差別と陰謀。
そして「番」という、深く重い絆。
レオンは学び、考え、
自分にしかできない魔法理論を武器に、
少しずつ“並び立つ覚悟”を身につけていく。
獣人と人族。
価値観も、立場も、すべてが違う二人が、
それでも選び合い、家族になるまでの物語。
溺愛×成長×異世界BL。
読後に残るのは、
「ここに居場所があっていい」と思える、あたたかな幸福。
【8話完結】帰ってきた勇者様が褒美に私を所望している件について。
キノア9g
BL
異世界召喚されたのは、
ブラック企業で心身ボロボロになった陰キャ勇者。
国王が用意した褒美は、金、地位、そして姫との結婚――
だが、彼が望んだのは「何の能力もない第三王子」だった。
顔だけ王子と蔑まれ、周囲から期待されなかったリュシアン。
過労で倒れた勇者に、ただ優しく手を伸ばしただけの彼は、
気づかぬうちに勇者の心を奪っていた。
「それでも俺は、あなたがいいんです」
だけど――勇者は彼を「姫」だと誤解していた。
切なさとすれ違い、
それでも惹かれ合う二人の、
優しくて不器用な恋の物語。
全8話。
異世界転生してBL漫画描いてたら幼馴染に迫られた
はちも
BL
異世界転生した元腐男子の伯爵家三男。
病弱設定をうまく使って、半引きこもり生活を満喫中。
趣味と実益を兼ねて、こっそりBL漫画を描いていたら──
なぜか誠実一直線な爽やか騎士の幼馴染にバレた!?
「……おまえ、俺にこうされたいのか?」
そんなわけあるかーーーっ!!
描く側だったはずの自分が、
誤解と好意と立場の違いにじわじわ追い詰められていく。
引きこもり腐男子貴族のオタ活ライフは、
王子と騎士に目をつけられ、
いつの間にか“逃げ場のない現実”へ発展中!?
誠実一直線騎士 × 流され系オタク
異世界・身分差・勘違いから始まる
リアル発展型BLコメディ。
*基本的に水・土の20時更新予定です。
怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる