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2章
21話 痛覚
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暗い部屋にブルーライトの光が画面を照らしている。俺はキーボードを素早く打ち込みwebを閲覧していく。
アリクイの獣人プレイヤー、サカタを倒しナナシを町まで連れて行った後、俺は数日間ぶっ通しでゲームをプレイしていた。
どうやら思ったよりもハマってしまったようだ。
imagine worldについて何か情報がないかとパソコンを使っていく。
いつも使っている検索エンジンに『imagine world』と打ち込み調べていくと膨大な数のページが表示される。そこにはimagine worldを開発したグループや社長の様子、他の人たちのプレイしている様子など様々な情報が見られる。
「ん?これは」
ある程度見終わり、ネットサーフィンを終えようとした所にあるまとめサイトからのimagine worldの不具合を発見したというスレに当たった。
どうやらimagine world内での不具合により痛覚の感受性が現実と同じようになっているようだ。
このゲームでは痛覚機能が多少ではあるが設定されている。これにより敵に斬り付けられれば僅かなヒリヒリとした痛みなどが感じるようになる。前にナナシを蹴り付けていたあのサカタに切られた時も想像より弱いが痛みを感じることがあった。
俺はやめようと止めていた手をまた動かし情報を拾い集めていく。
どうやらVR MMOでは痛覚について現実での100分の1スケールまでと法律で決められており、健康に影響がないようにしているらしい。
もし、この不具合が本当ならば大変な事態ではないか?現実と同じような痛みで敵に切り裂かれ、モンスターに全身を啄まれたなら人はどうなるだろうか?
冷や汗が首筋を伝っていく。
公式としてはそのような不具合はないの一辺倒な返事しか出していないようだ。
デマ……なんだろうか?
更に調べようとキーボードを叩こうとすると、
ぐぅ~~
俺の腹が大きく鳴った。どうやら相当な時間を調べ物に費やしていたようだ。時計を見ると午後6時だった。
ご飯にしようと立ち上がり、薄暗い部屋の中を回る。レトルトカレーの食べかすのついた食器やカップ麺の空容器があるが未開封の保存食はどこにもない。
「困ったな……。外には出たくないな」
どうしようかとぐるぐる悩みこむが、このままでは餓死する以上行くしかない。こうして俺は一ヶ月ぶりに外に出かけていくことになった。
……
ギィーと扉が音を立てて開く。扉を開けると外は自室同様薄暗くなっていた。
フード付きのパーカーを着込み外へ出ると心臓がドクンと跳ね上がったような気がした。
「……ふぅ」
トラウマがフラッシュバックするが、深い息を吐き、コンビニへと歩を進めていく。
運良く会社帰りの人や学校帰りの生徒などとは会うこともなくコンビニへとたどり着く。
「いらっしゃいませ」
店内に入ると来店の音がなり、店員の声が聞こえた。俺は店員と目を合わせず、カップ麺のコーナーへとたどり着く。
適当に大量のカップ麺やインスタント麺などをカゴにばさばさ入れていく。そしてレジへと向かう。
「ポイントカードはお持ちでしょうか?」
「……ぃいえ」
声が上擦る。店員とは顔を向けない。緊張で体も揺れる。人との会話も一ヶ月ぶりだった。imagine worldの中だったら喋れたのに……と思いながら商品をカゴごと渡す。
お会計を終え、お釣りを財布に入れながら歩いていると前にいた人の背中にぶつかってしまう。
衝撃で尻餅をつき、硬貨を落としてしまう。
「うっ!?」
だが、俺にとってそんなことは重要ではない。今重要なのは他の人に迷惑をかけてしまったということだ。
ぶつかってしまった人が振り向く。
「す、すいま」
「いえ、大丈夫ですよ」
俺はその振り向いた顔を見たとき、ハッとした。
「あっ」
切れ長の目の女性がそこに立っていた。
「……何か?」
「い、いえ、何も」
美人な女性だった。モデルですと言われても納得するほどとても美しい。だけど、俺がハッとした理由は初対面なはずなのにその顔に見覚えがあったからだ。
引きこもりの人離れの生活のはずなのに何故か見覚えがあったのだ。
「気をつけてくださいね」
彼女は自らの荷物を置き、散らばってしまった硬貨を拾い集め、俺に手渡し立ち上がった。
そして荷物を持ち、スタスタとコンビニを後にした。
「今の人は」
俺は歩き去る彼女の後ろ姿をただ眺めていた。
アリクイの獣人プレイヤー、サカタを倒しナナシを町まで連れて行った後、俺は数日間ぶっ通しでゲームをプレイしていた。
どうやら思ったよりもハマってしまったようだ。
imagine worldについて何か情報がないかとパソコンを使っていく。
いつも使っている検索エンジンに『imagine world』と打ち込み調べていくと膨大な数のページが表示される。そこにはimagine worldを開発したグループや社長の様子、他の人たちのプレイしている様子など様々な情報が見られる。
「ん?これは」
ある程度見終わり、ネットサーフィンを終えようとした所にあるまとめサイトからのimagine worldの不具合を発見したというスレに当たった。
どうやらimagine world内での不具合により痛覚の感受性が現実と同じようになっているようだ。
このゲームでは痛覚機能が多少ではあるが設定されている。これにより敵に斬り付けられれば僅かなヒリヒリとした痛みなどが感じるようになる。前にナナシを蹴り付けていたあのサカタに切られた時も想像より弱いが痛みを感じることがあった。
俺はやめようと止めていた手をまた動かし情報を拾い集めていく。
どうやらVR MMOでは痛覚について現実での100分の1スケールまでと法律で決められており、健康に影響がないようにしているらしい。
もし、この不具合が本当ならば大変な事態ではないか?現実と同じような痛みで敵に切り裂かれ、モンスターに全身を啄まれたなら人はどうなるだろうか?
冷や汗が首筋を伝っていく。
公式としてはそのような不具合はないの一辺倒な返事しか出していないようだ。
デマ……なんだろうか?
更に調べようとキーボードを叩こうとすると、
ぐぅ~~
俺の腹が大きく鳴った。どうやら相当な時間を調べ物に費やしていたようだ。時計を見ると午後6時だった。
ご飯にしようと立ち上がり、薄暗い部屋の中を回る。レトルトカレーの食べかすのついた食器やカップ麺の空容器があるが未開封の保存食はどこにもない。
「困ったな……。外には出たくないな」
どうしようかとぐるぐる悩みこむが、このままでは餓死する以上行くしかない。こうして俺は一ヶ月ぶりに外に出かけていくことになった。
……
ギィーと扉が音を立てて開く。扉を開けると外は自室同様薄暗くなっていた。
フード付きのパーカーを着込み外へ出ると心臓がドクンと跳ね上がったような気がした。
「……ふぅ」
トラウマがフラッシュバックするが、深い息を吐き、コンビニへと歩を進めていく。
運良く会社帰りの人や学校帰りの生徒などとは会うこともなくコンビニへとたどり着く。
「いらっしゃいませ」
店内に入ると来店の音がなり、店員の声が聞こえた。俺は店員と目を合わせず、カップ麺のコーナーへとたどり着く。
適当に大量のカップ麺やインスタント麺などをカゴにばさばさ入れていく。そしてレジへと向かう。
「ポイントカードはお持ちでしょうか?」
「……ぃいえ」
声が上擦る。店員とは顔を向けない。緊張で体も揺れる。人との会話も一ヶ月ぶりだった。imagine worldの中だったら喋れたのに……と思いながら商品をカゴごと渡す。
お会計を終え、お釣りを財布に入れながら歩いていると前にいた人の背中にぶつかってしまう。
衝撃で尻餅をつき、硬貨を落としてしまう。
「うっ!?」
だが、俺にとってそんなことは重要ではない。今重要なのは他の人に迷惑をかけてしまったということだ。
ぶつかってしまった人が振り向く。
「す、すいま」
「いえ、大丈夫ですよ」
俺はその振り向いた顔を見たとき、ハッとした。
「あっ」
切れ長の目の女性がそこに立っていた。
「……何か?」
「い、いえ、何も」
美人な女性だった。モデルですと言われても納得するほどとても美しい。だけど、俺がハッとした理由は初対面なはずなのにその顔に見覚えがあったからだ。
引きこもりの人離れの生活のはずなのに何故か見覚えがあったのだ。
「気をつけてくださいね」
彼女は自らの荷物を置き、散らばってしまった硬貨を拾い集め、俺に手渡し立ち上がった。
そして荷物を持ち、スタスタとコンビニを後にした。
「今の人は」
俺は歩き去る彼女の後ろ姿をただ眺めていた。
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