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プレゼント
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今日は12月24日。クリスマスイブだ。
愁へのプレゼントは、何とか用意した。
俺は愁の声がとても好きだ。
喉を大事にしてもらいたい。
ネットで調べると、ハチミツが喉にいいようだ。
ハチミツのど飴と、輪切りレモンのハチミツ漬けを買った。
喜んでくれるかな?
ちょっとドキドキする。
愁は今日も歌やダンスのレッスンらしい。
終わったら、俺の家に来ると言っていた。
母さんに言うと、
「大変~、ケーキ買ってくるー」
と出掛けてしまった。
それにしても、クリスマスイブに男が男の家に来るって
どうなんだろうか?
母親は、愁が来る事を普通に喜んでいるようだ。
愁から携帯に連絡がきた。
もうすぐ来るようだ。
なぜかソワソワする。
母さんはクリスマスケーキやチキンやピザなど買ってきて、
テーブルをクリスマスっぽくしている。
ドアフォンが鳴り、玄関に向かった。
「愁、疲れてないのか?」
「全然、大丈夫」
黒のレザージャケットを羽織った愁は今日もカッコイイ。
よく見ると、俺が貸したマフラーを巻いている。
ファストファッションの2千円しなかったようなものなのに
オシャレに見える。
「お邪魔します。これ、良かったら食べてください」
愁は母親にスイーツ店の紙袋を渡した。
「ここのカヌレ、美味しいわよね。愁君、気が利くわね」
と上機嫌だ。
さすが愁だ。こんなカッコイイことをするのに何で俺だ。
分からん。
「冬弥とお友達とのクリスマス会って久しぶりだわ」
と母親はいつも以上に喜び、ずっと喋っている。
「僕もクリスマス会は久しぶりで嬉しいです」
と愁は微笑んでいる。
その横で俺は黙々と食事をしている。
こんな俺、愁は楽しいのだろうか?
ケーキも食べ、時計を見ると20時を過ぎている。
「愁、舞台の稽古で疲れてるだろ。そろそろ帰って休んだらどうだ?」
「そうだね。そろそろ帰るよ」
俺は駅まで送ることにした。
「ちょっと待ってて、上着取ってくるわ」
部屋に上着を取りに行き、プレゼントも手にした。
駅に向かいながら話していた時、
「今日は冬弥に会えて良かった」
「俺の家で良かったのか? 母さんの話に付き合って」
「だって二人きりだと、僕、何するか分からないよ」
と笑みを浮かべた。
言葉を失った俺に
「嘘、嘘」
とクスクス笑っている。
「これ、冬弥にプレゼント」
と言い上質そうな黒いマフラーを巻いてくれた。
とても肌触りがいい。
「すごく高そうだけど。いいのかな?」
「うん。そのかわり、このマフラーは貰うね」
「それ、安物だよ」
「いいんだ」
と俺のマフラーを撫でている。
「俺もプレゼントがあるんだ。のど飴とレモンのハチミツ漬け。
ハチミツは喉にいいらしいよ」
「嬉しいよ。僕の体の事を考えてくれて。冬弥は優しい」
と言い涙ぐんでいる。
「お前、大袈裟だし泣き虫だよな」
「そうかな?」
と笑いながら泣いている。
愁は、やはり可愛らしい。
守ってあげたいという思いが芽生えていた。
愁へのプレゼントは、何とか用意した。
俺は愁の声がとても好きだ。
喉を大事にしてもらいたい。
ネットで調べると、ハチミツが喉にいいようだ。
ハチミツのど飴と、輪切りレモンのハチミツ漬けを買った。
喜んでくれるかな?
ちょっとドキドキする。
愁は今日も歌やダンスのレッスンらしい。
終わったら、俺の家に来ると言っていた。
母さんに言うと、
「大変~、ケーキ買ってくるー」
と出掛けてしまった。
それにしても、クリスマスイブに男が男の家に来るって
どうなんだろうか?
母親は、愁が来る事を普通に喜んでいるようだ。
愁から携帯に連絡がきた。
もうすぐ来るようだ。
なぜかソワソワする。
母さんはクリスマスケーキやチキンやピザなど買ってきて、
テーブルをクリスマスっぽくしている。
ドアフォンが鳴り、玄関に向かった。
「愁、疲れてないのか?」
「全然、大丈夫」
黒のレザージャケットを羽織った愁は今日もカッコイイ。
よく見ると、俺が貸したマフラーを巻いている。
ファストファッションの2千円しなかったようなものなのに
オシャレに見える。
「お邪魔します。これ、良かったら食べてください」
愁は母親にスイーツ店の紙袋を渡した。
「ここのカヌレ、美味しいわよね。愁君、気が利くわね」
と上機嫌だ。
さすが愁だ。こんなカッコイイことをするのに何で俺だ。
分からん。
「冬弥とお友達とのクリスマス会って久しぶりだわ」
と母親はいつも以上に喜び、ずっと喋っている。
「僕もクリスマス会は久しぶりで嬉しいです」
と愁は微笑んでいる。
その横で俺は黙々と食事をしている。
こんな俺、愁は楽しいのだろうか?
ケーキも食べ、時計を見ると20時を過ぎている。
「愁、舞台の稽古で疲れてるだろ。そろそろ帰って休んだらどうだ?」
「そうだね。そろそろ帰るよ」
俺は駅まで送ることにした。
「ちょっと待ってて、上着取ってくるわ」
部屋に上着を取りに行き、プレゼントも手にした。
駅に向かいながら話していた時、
「今日は冬弥に会えて良かった」
「俺の家で良かったのか? 母さんの話に付き合って」
「だって二人きりだと、僕、何するか分からないよ」
と笑みを浮かべた。
言葉を失った俺に
「嘘、嘘」
とクスクス笑っている。
「これ、冬弥にプレゼント」
と言い上質そうな黒いマフラーを巻いてくれた。
とても肌触りがいい。
「すごく高そうだけど。いいのかな?」
「うん。そのかわり、このマフラーは貰うね」
「それ、安物だよ」
「いいんだ」
と俺のマフラーを撫でている。
「俺もプレゼントがあるんだ。のど飴とレモンのハチミツ漬け。
ハチミツは喉にいいらしいよ」
「嬉しいよ。僕の体の事を考えてくれて。冬弥は優しい」
と言い涙ぐんでいる。
「お前、大袈裟だし泣き虫だよな」
「そうかな?」
と笑いながら泣いている。
愁は、やはり可愛らしい。
守ってあげたいという思いが芽生えていた。
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