リンネちゃんは死にたいの。でも今日は楽しく生きている

廃墟のアリス

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No.20

雨の降る日に③

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「君も私と同じなんだね」

降り続けるの雨の中、一人の少女の声が聞こえた。

そして声の持ち主へと振り向いた僕は、その声の主があまりにも意外な人物で、思わず「え…」声が出てしまった。

「雪月さん…」

そう僕が言うと声の持ち主である少女、雪月凜音は傘もささずに立っていた僕に「はい、傘」と折りたたみ傘を渡してくれた。

「あ、ありがとう…」

僕がお礼を告げると、彼女はこちらを一瞥して黙った。

そしてしばらく場に沈黙が続く。十数秒後、彼女は口を開いた。

そして出てくる言葉に、僕は驚愕することになる。

「こんな雨の中傘もささずにいる上に、そんな私みたいな顔してるなんて、自殺でもしようとしてた?」

見透かされた。自殺しようとしていることを。額に冷や汗が伝い、思わず僕は俯いた。

だがそんな焦りもとある疑問に気づいた瞬間、消え失せた。

「私みたいな顔ってどういう…」

確かに彼女はそう言った。今の僕はだ、と。

今の僕は死のうとしている。そんな僕の顔と自分の顔が同じだと言った彼女。

その言葉の真意に気づいた僕は俯いていた顔を上げて、彼女を見た。

そして僕の瞳に映った彼女の表情は、いつも学校で見かけるような表情ではなかった。

まるで、そう思わせるような。そんな表情と整った容姿が相まって、目の前の彼女はどこが人形めいていた。

そんなことを考えているとふと、彼女が口を開いた。

「君は……えっと、朝比奈くんだっけ?」

「え…、あ、うん」

唐突に名前の確認をされ、思わず焦って声が裏返った。

「君も感情が分からないんでしょ?偽り続けたせいで、前まで当たり前にあった自分らしさを忘れてしまった。他の人には当たり前にあるのに、自分にはない。だから探して、探して…、でも結局見つからない。そんな自分が嫌になって、現実から逃げた。でも、どんなに目を逸らしても入ってくる現実に耐えられなくなって、死のうとした。そんなところじゃないの?」

その言葉を聞いた僕は絶句する。
まさにそうだったから。結局僕はだけなんだって。

彼女の言葉を聞いて、改めて思い知らされた。

でも今の言葉を聞いて、その言葉が表すことに気づけないほど僕は鈍くない。仮にも頭の回転は早いのだ。

そして僕は口を開く。

「今雪月さんが言ったことは、僕にだけに当てはまるわけじゃないんでしょ?」

そう言った僕の言葉に目の前の彼女が動揺や困惑を示す気配はない。いや、これは今に始まったことではなくて、先程から彼女の表情はまるで変わってない。でも、これは確信していた。

彼女も、を探しているんだって。

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