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5話「おかしい……カラダが息子を欲しがってる」
――――5年前、鷲が少年を連れて帰ってきた。
肋骨がクッキリと浮き出るほど痩せ細った体。こちらを見ているようで見ていない空虚な瞳――あの時の鵠は精神的にも肉体的にもボロボロだった。
鷲は先輩が担当していた事件の被害者だと語った。何でも、未成年Ωの売春をウリにした風俗店に強制捜査した時、発見したとか。この子だけ身寄りもない孤児だったので、鷲は意地でも自分が引き取ると主張したとか。
「俺と琴と鵠、これから家族3人で仲良くやろーな」
満足そうに微笑む鷲に、頭おかしいんじゃないかと本気で思った。
こいつとは高校の時からの付き合いだ。お調子者で裏表がなくて明るくて人気者で……だけどたまに何考えているか分からない時があった。
突然見ず知らずの子供を捕まえて、息子と思って面倒見ようなんて無茶振りにもほどがある。
だけど鷲の頭の中がブラックボックスであるのと同時に、一度決めたら絶対曲げない頑固さを持ち合わせていることも充分理解していた。
そして鷲の必死さに恐怖を抱きつつも、そうしてしまった原因は自分にあるので反対はしなかった。
βとの繁殖は、発情期においてでも妊娠率は0に等しい。それは俺たちも例外ではなかった。
家族に憧れを抱いていた鷲は、きっと俺を繋ぎ止める“何か”を欲していたんだと思う。
自分たちが生んだ子供ではないけど、二人で育てれば家族も同然。
その時から、俺たちの『家族ごっこ』は始まったんだ。
「ン……っはぁ……はぁ」
病院から帰った後、抑制剤を飲んだにもかかわらず、俺は寝室のベッドで自慰に耽っていた。
いつもはこの昂ぶりを制御できたはずなのに、今回は違った。
違和感を感じたのは夕食時。向かい合った息子を見ていると、陰部がキュンキュンと疼いてしかたなくて、ずっと足をもじもじさせていた。
自分のを扱いているだけじゃイけないので、後ろを指先で弄る。
「ん―――――っ、くぅ……駄目だ、こんなんじゃない」
馬鹿になった頭の中は、鵠のものをブチ込まれたいとしか考えられなくなっていた。
ふいに真っ暗な寝室の扉が開き、外の明るさが眩しくて目を細めた。
パジャマ姿の息子が、もみくちゃになったシーツの上で無様に裸体を晒す自分を捉えた。
慌てて穴に突っ込んでいた指を抜き、動揺を隠せないままに言った。
「おま、勉強してたんじゃ――――」
「集中できるはずないよ。だって僕の部屋まで母さんの匂いがプンプンするんだから。メープルシロップと生クリームをたっぷりつけたケーキみたいな匂いが。脳が蕩けておかしくなりそうだよ……」
昨日と同じ獣の眼光を向ける鵠に、俺は期待と恐怖で硬直した。
息子は流れるようにベッドに侵入し、半勃した俺のを優しく撫でた。
「っ、ひうっ――――――!」
「可愛い母さん、ちょっと裏筋なぞっただけなのに体引きつらせて。そんなに僕に触って欲しかったの?」
「馬鹿、んなわけ、あるか……さっさと手、はな、せ――」
「素直じゃないなぁ、前も後ろもこんなにトロトロに溢れさせてるのに」
掬い取った俺の先走りを親指と人差し指を開げて、目の前で見せつけてくる。
チーズのように糸を引く粘液が自分から生成されたのだと実感させられ、恥ずかしさでシーツに顔を埋めた。
「耳まで真っ赤。僕にいやらしい所がバレたのが、恥ずかしいんだね」
ベッドヘッドに背中を預けた鵠に、後ろから抱き寄せられた。
息子に体を凭れかけた状態から脱しようと腰を捩って抵抗するが、お腹に回された両腕がシートベルトのようにガッチリ巻き付いて離してくれない。
その上「動かないで」と命令されたので、さすがに焦りと怒りが込み上げた。
「いい加減にしろ! 俺たちは家族だぞ。こんなこと、しちゃいけない」
「本気でそう思ってる?」
「当たり前だろ!」
「じゃあ、なんでココはこんなにパクパクしているの?」
鵠はトントンと俺の後孔を軽く叩いた。
するとそこは自分の意思に反し、息子の指先を呑み込もうとキュッと締めつけた。
「下のお口は素直なのに。母さんが本当に欲しいのは、コレだよね?」
「――――――っひゃん!!! いやだいやだ、あたってる……!」
勃起した息子の竿が、ゴリゴリとズボン越しに俺の後孔を突き上げた。
息子の形を覚えた蕾はまたそれを欲しがって、はしたなく蜜を漏らし、パクパクと収縮を繰り返す。
「ねぇ、母さんの口から聞きたいな。僕のを中に入れてって」
「――――っ、誰が、言うか……っくぅ、」
「しょがないね。じゃあ、ちゃんと素直に言えるようにお手伝いしてあげるね」
鵠は俺の耳元でねっとりと囁くと、下の入り口をなぞっていた指をグチュリと中に押し込んだ。
唯一自由な足をバタバタさせ、口から涎が出るのもかまわず訴えた。
「ああ……いや、鵠やめろっ――――」
「いやだ、やめない」
あんなに従順だった我が子の反抗に戸惑いを隠せない。ヒートを迎えたαはこんなにも支配的で攻撃的なのか、と改めて思い知らされる。
抗いたい。なのに抗えない。Ωである俺はαに支配されることを望んでいるからだ。
『三角さんも鵠君もそういう性を背負って生まれた以上、これは抗えない運命なのだから』
先生の言葉が脳裏をよぎる。
グチョグチョと下を弄られながら、家庭崩壊の訪れを俺は感じ取っていた。
肋骨がクッキリと浮き出るほど痩せ細った体。こちらを見ているようで見ていない空虚な瞳――あの時の鵠は精神的にも肉体的にもボロボロだった。
鷲は先輩が担当していた事件の被害者だと語った。何でも、未成年Ωの売春をウリにした風俗店に強制捜査した時、発見したとか。この子だけ身寄りもない孤児だったので、鷲は意地でも自分が引き取ると主張したとか。
「俺と琴と鵠、これから家族3人で仲良くやろーな」
満足そうに微笑む鷲に、頭おかしいんじゃないかと本気で思った。
こいつとは高校の時からの付き合いだ。お調子者で裏表がなくて明るくて人気者で……だけどたまに何考えているか分からない時があった。
突然見ず知らずの子供を捕まえて、息子と思って面倒見ようなんて無茶振りにもほどがある。
だけど鷲の頭の中がブラックボックスであるのと同時に、一度決めたら絶対曲げない頑固さを持ち合わせていることも充分理解していた。
そして鷲の必死さに恐怖を抱きつつも、そうしてしまった原因は自分にあるので反対はしなかった。
βとの繁殖は、発情期においてでも妊娠率は0に等しい。それは俺たちも例外ではなかった。
家族に憧れを抱いていた鷲は、きっと俺を繋ぎ止める“何か”を欲していたんだと思う。
自分たちが生んだ子供ではないけど、二人で育てれば家族も同然。
その時から、俺たちの『家族ごっこ』は始まったんだ。
「ン……っはぁ……はぁ」
病院から帰った後、抑制剤を飲んだにもかかわらず、俺は寝室のベッドで自慰に耽っていた。
いつもはこの昂ぶりを制御できたはずなのに、今回は違った。
違和感を感じたのは夕食時。向かい合った息子を見ていると、陰部がキュンキュンと疼いてしかたなくて、ずっと足をもじもじさせていた。
自分のを扱いているだけじゃイけないので、後ろを指先で弄る。
「ん―――――っ、くぅ……駄目だ、こんなんじゃない」
馬鹿になった頭の中は、鵠のものをブチ込まれたいとしか考えられなくなっていた。
ふいに真っ暗な寝室の扉が開き、外の明るさが眩しくて目を細めた。
パジャマ姿の息子が、もみくちゃになったシーツの上で無様に裸体を晒す自分を捉えた。
慌てて穴に突っ込んでいた指を抜き、動揺を隠せないままに言った。
「おま、勉強してたんじゃ――――」
「集中できるはずないよ。だって僕の部屋まで母さんの匂いがプンプンするんだから。メープルシロップと生クリームをたっぷりつけたケーキみたいな匂いが。脳が蕩けておかしくなりそうだよ……」
昨日と同じ獣の眼光を向ける鵠に、俺は期待と恐怖で硬直した。
息子は流れるようにベッドに侵入し、半勃した俺のを優しく撫でた。
「っ、ひうっ――――――!」
「可愛い母さん、ちょっと裏筋なぞっただけなのに体引きつらせて。そんなに僕に触って欲しかったの?」
「馬鹿、んなわけ、あるか……さっさと手、はな、せ――」
「素直じゃないなぁ、前も後ろもこんなにトロトロに溢れさせてるのに」
掬い取った俺の先走りを親指と人差し指を開げて、目の前で見せつけてくる。
チーズのように糸を引く粘液が自分から生成されたのだと実感させられ、恥ずかしさでシーツに顔を埋めた。
「耳まで真っ赤。僕にいやらしい所がバレたのが、恥ずかしいんだね」
ベッドヘッドに背中を預けた鵠に、後ろから抱き寄せられた。
息子に体を凭れかけた状態から脱しようと腰を捩って抵抗するが、お腹に回された両腕がシートベルトのようにガッチリ巻き付いて離してくれない。
その上「動かないで」と命令されたので、さすがに焦りと怒りが込み上げた。
「いい加減にしろ! 俺たちは家族だぞ。こんなこと、しちゃいけない」
「本気でそう思ってる?」
「当たり前だろ!」
「じゃあ、なんでココはこんなにパクパクしているの?」
鵠はトントンと俺の後孔を軽く叩いた。
するとそこは自分の意思に反し、息子の指先を呑み込もうとキュッと締めつけた。
「下のお口は素直なのに。母さんが本当に欲しいのは、コレだよね?」
「――――――っひゃん!!! いやだいやだ、あたってる……!」
勃起した息子の竿が、ゴリゴリとズボン越しに俺の後孔を突き上げた。
息子の形を覚えた蕾はまたそれを欲しがって、はしたなく蜜を漏らし、パクパクと収縮を繰り返す。
「ねぇ、母さんの口から聞きたいな。僕のを中に入れてって」
「――――っ、誰が、言うか……っくぅ、」
「しょがないね。じゃあ、ちゃんと素直に言えるようにお手伝いしてあげるね」
鵠は俺の耳元でねっとりと囁くと、下の入り口をなぞっていた指をグチュリと中に押し込んだ。
唯一自由な足をバタバタさせ、口から涎が出るのもかまわず訴えた。
「ああ……いや、鵠やめろっ――――」
「いやだ、やめない」
あんなに従順だった我が子の反抗に戸惑いを隠せない。ヒートを迎えたαはこんなにも支配的で攻撃的なのか、と改めて思い知らされる。
抗いたい。なのに抗えない。Ωである俺はαに支配されることを望んでいるからだ。
『三角さんも鵠君もそういう性を背負って生まれた以上、これは抗えない運命なのだから』
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