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第7話 聖女の提案
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穴だらけの床と、昨夜まではベッドだった物の残骸の後片付けを騎士アスタリスに丸投げして私は会議室へ向かった。
「聖女様、お待ちしておりました」
「おお、彼女が予言の……」
「聖女様、お初にお目にかかります」
「宜しくお願いします」
シルザー陛下、大臣、将軍、幕僚長、この国を治めている錚々たるメンバーが集まっている。
私だけ場違い感がすごい。
「それでは会議を始める。ステンゲレス将軍、戦況を報告をせよ」
「はっ」
王国の軍事の一切を司るステンゲレス将軍がテーブルの上に地図を広げ、その上に駒を置いて状況を説明する。
「現在、ラヴィオール辺境伯が5000の兵でイーストラ要塞に立て籠もっております」
イーストラ要塞は王都より東500kmに位置する周囲を断崖絶壁に守られた天然の要塞であり、軍事上の要地だ。
この地を落とされると、もはや王都までの間に障害物はない。次は王都が脅威に晒されることになるだろう。文字通り最後の砦だ。
「魔王軍がイーストラ要塞に到着するのはいつ頃になる?」
「はっ、先の戦いでは敗北は喫しましたが魔王軍にも相当の被害を与えました。魔王軍は増援を待っている状態と思われます。恐らく3日後辺りになるかと」
「魔王軍の攻撃が始まったら、ラヴィオール辺境伯は持ち堪えられそうか?」
「……恐れながら、1日と持たないかと」
「帝国との国境を守る兵を呼び戻してイーストラ要塞に配置させることはできないか」
「それは無謀です。それでは帝国軍に付け入る隙を与えることになります」
どうやらこの国を狙っているのは魔王軍だけではないようだ。
難しい事はよくわからないけど、ずいぶんと悲観的な状況らしい。
同じ人間同士、手を取り合って魔王軍に立ち向かえばいいのに。
「しかし我々には聖女様がついております、是非お力をお貸しください」
「はい、それで私は何をすれば?」
「聖女様は癒しの力があると伺いました。また、その奇跡の力を受けた物は著しく身体能力が向上するとも聞いています。聖女様にはイーストラ要塞へ赴き、兵たちのサポートをお願いしたい」
兵隊さん達にマッサージによるドーピングを施して欲しいという事ですか。
でも5000の兵全員マッサージするのってものすごく大変だよ?
「いや、私は他にお優先するべきことがあると考えます」
「ノーマン卿、申してみよ」
「イーストラ要塞の東側の街道はほぼ魔王軍に押さえられており、一部の村落の住民は逃げ遅れ孤立しているとのこと。まずは彼らの救出を優先するべきかと」
困っている人を救うのは聖女らしい仕事だ。
私は詳しく聞いてみた。
「どうやって住民の救出をするのですか?」
「この魔方陣が描かれた布には転移魔法の効果を宿してあります。これを孤立した村落へ持って行っていただければ、住民達を安全な場所まで転移させることが可能です」
ふむふむ。
「あいや待たれよ、今王国民は不安と絶望に打ちひしがれております。まずは予言の聖女様誕生セレモニーを大々的に行い、国民たちの心に安寧をもたらすべきではないかと」
「いや、小生が考えるに……」
皆がお互いの意見をぶつけ合うが、一向に話がまとまらない。
私は完全に置いてけぼりだ。結論が出たら教えてください。
「聖女様はどう思われますか?」
しかしここで私にキラーパスが届く。
どう思われるかと言われても、何も思いつかない。
魔王軍をどうにかする方法、魔王軍をどうにかする方法……。うーん。
「ゲームとかなら魔王を倒しちゃえば全部解決するんだけどな……」
……。
しまった、思わず声に出てしまった。
皆は呆気にとられたような顔で私を見つめる。
やってしまった。それができれば誰も苦労はしない。
絶対にアホな子だと思われた。
「ごめんなさい、今のなしで……」
しかし、皆は声を揃えて叫ぶ。
「「「「「それだ!」」」」」
「聖女様、お待ちしておりました」
「おお、彼女が予言の……」
「聖女様、お初にお目にかかります」
「宜しくお願いします」
シルザー陛下、大臣、将軍、幕僚長、この国を治めている錚々たるメンバーが集まっている。
私だけ場違い感がすごい。
「それでは会議を始める。ステンゲレス将軍、戦況を報告をせよ」
「はっ」
王国の軍事の一切を司るステンゲレス将軍がテーブルの上に地図を広げ、その上に駒を置いて状況を説明する。
「現在、ラヴィオール辺境伯が5000の兵でイーストラ要塞に立て籠もっております」
イーストラ要塞は王都より東500kmに位置する周囲を断崖絶壁に守られた天然の要塞であり、軍事上の要地だ。
この地を落とされると、もはや王都までの間に障害物はない。次は王都が脅威に晒されることになるだろう。文字通り最後の砦だ。
「魔王軍がイーストラ要塞に到着するのはいつ頃になる?」
「はっ、先の戦いでは敗北は喫しましたが魔王軍にも相当の被害を与えました。魔王軍は増援を待っている状態と思われます。恐らく3日後辺りになるかと」
「魔王軍の攻撃が始まったら、ラヴィオール辺境伯は持ち堪えられそうか?」
「……恐れながら、1日と持たないかと」
「帝国との国境を守る兵を呼び戻してイーストラ要塞に配置させることはできないか」
「それは無謀です。それでは帝国軍に付け入る隙を与えることになります」
どうやらこの国を狙っているのは魔王軍だけではないようだ。
難しい事はよくわからないけど、ずいぶんと悲観的な状況らしい。
同じ人間同士、手を取り合って魔王軍に立ち向かえばいいのに。
「しかし我々には聖女様がついております、是非お力をお貸しください」
「はい、それで私は何をすれば?」
「聖女様は癒しの力があると伺いました。また、その奇跡の力を受けた物は著しく身体能力が向上するとも聞いています。聖女様にはイーストラ要塞へ赴き、兵たちのサポートをお願いしたい」
兵隊さん達にマッサージによるドーピングを施して欲しいという事ですか。
でも5000の兵全員マッサージするのってものすごく大変だよ?
「いや、私は他にお優先するべきことがあると考えます」
「ノーマン卿、申してみよ」
「イーストラ要塞の東側の街道はほぼ魔王軍に押さえられており、一部の村落の住民は逃げ遅れ孤立しているとのこと。まずは彼らの救出を優先するべきかと」
困っている人を救うのは聖女らしい仕事だ。
私は詳しく聞いてみた。
「どうやって住民の救出をするのですか?」
「この魔方陣が描かれた布には転移魔法の効果を宿してあります。これを孤立した村落へ持って行っていただければ、住民達を安全な場所まで転移させることが可能です」
ふむふむ。
「あいや待たれよ、今王国民は不安と絶望に打ちひしがれております。まずは予言の聖女様誕生セレモニーを大々的に行い、国民たちの心に安寧をもたらすべきではないかと」
「いや、小生が考えるに……」
皆がお互いの意見をぶつけ合うが、一向に話がまとまらない。
私は完全に置いてけぼりだ。結論が出たら教えてください。
「聖女様はどう思われますか?」
しかしここで私にキラーパスが届く。
どう思われるかと言われても、何も思いつかない。
魔王軍をどうにかする方法、魔王軍をどうにかする方法……。うーん。
「ゲームとかなら魔王を倒しちゃえば全部解決するんだけどな……」
……。
しまった、思わず声に出てしまった。
皆は呆気にとられたような顔で私を見つめる。
やってしまった。それができれば誰も苦労はしない。
絶対にアホな子だと思われた。
「ごめんなさい、今のなしで……」
しかし、皆は声を揃えて叫ぶ。
「「「「「それだ!」」」」」
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