用済み大賢者

2Bテータ

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「……ふぅ、また失敗か」


コウはベットが起き上がりながらそう呟いた。

コウのスキルは驚異的な力を持っているが、
コウ自身が制御できてないという欠点があった。

その克服がまた失敗したことを嘆きながらも
コウはゆっくりとリビングへ向かった。










「……あっ! コウ! 大丈夫?」


コウに気付き、ボウは駆け寄りそう問う。


「あぁ……気持ちが死んでるけどな」

「そ、それは……これからも頑張ろうよ!」

「……そうだな」

「そんな呑気な事も言ってられんぞ?」


コウとボウの下へそう言いながらルーベルが
やってきた。

そしてその後ろには知らない男が立っていた。


「その方は……」


ボウは不思議そうに男を見つめる。


「こやつはワシの元パーティーメンバーじゃ」

「パーティーメンバー?」


ルーベルの言葉にそう聞き返すボウ。


「まぁ……仲間みたいなもんじゃ」

「そう……なんですか?」


そんな会話をする2人とコウへ男は、


「はじめして、シテイン王国騎士団長ガウスという」

「……初めまして」

「初めまして……」


ガウスの挨拶にコウとボウはそれぞれそう答えた。


「緊張しておるな? 3人とも」

「いきなり知らない人が居るからな」

「そうだよ……先に一言欲しかったよ」

「……すまないな」


コウとボウの文句にガウスはそう答えた。


「いやいや、悪いのはルーベルおじさんだから」

「ガウスさんは悪くありませんよ」

「なんじゃ、お主らっ! ワシを裏切るのかっ!」

「いや、あんたが悪いだろ」


コウは呆れながら、そう答えた。

すると、ガウスが咳払いをした。


「そうじゃな、脱線してしまったわい。
さて、コウとボウよ、騎士団に入れ」

「……は?」

「えっ……」


突然のルーベルの言葉にコウとボウは言葉を失った。
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