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第四章 過去の真実と未来への希望
第89話 コラソンの憂鬱
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コラソンとフィドキアの二人が監視対象者の映る大画面を見ながらの会話だ。
「父上、セルビエンテ族はあれで良かったのですか?」
「当時我らが放置したままの種族を導いてくれたのだからモンドリアンさんには感謝すべきだろう」
「は、ですが種族名まで変えるとは・・・」
「そう言うな、彼女たちにしてみれば最善の方法だったよ」
「父上がそのように仰るのなら・・・」
「しかし、我も物忘れが始まったかな?」
「まさか、あの程度の材料名など誰も覚えていないでしょう」
「記憶には自信が有ったのだが・・・」
「父上は復活されてから、まだ日が浅いので余り気にされない方がよろしいかと」
「まぁそうだが、彼には又浮気させてしまったからなぁ」
「それは父上とは関係なく本人が望んだ行為なので問題ありません」
「そう言うな。我が間違わなければ彼が出向くことは無く、今後起きるであろう”我が神の制裁”を受けずに済んだのだからな」
「父上、それもあの者の宿命ではないでしょうか?」
「ふむ・・・」
「そう言えば、また面白い魔法を開発したようですな」
「ふむ、本当にモンドリアンさんは魔法開発の才能が有る。あれらの肉体操作系魔法は第二ビダのテンプスに伝わっているか?」
「は、全て提供し更なる効果を研究させています」
「よし、彼の言う究極の魔法と、至高の魔法もだな?」
「はっ」
「若返りの魔法陣も面白い。三属性混合魔法陣か。記憶を留めて肉体の時間遡行とはな」
「は、我らには必要ないですが、人族や下界の者達にしてみれば神の領域に至る魔法かと」
「ふむ、本人に自覚は有るのか?」
「周りの者が諫めているようですし、極秘扱いになっています」
「ならば良し」
「とうとうインスの管理下に入ったか・・・」
「今回は本人の意思では無く、召喚されたようですが」
「インスがかかわっている可能性は?」
「無いと思われます」
「ククククッ・・・大魔王とはな」
「全く何を考えているのやら」
「あれはお前とインスの子孫であろうに」
「は、クエルノ族はインスに任せていたので詳細までは把握しておりません」
「構わんよ」
「しかし魔眼の魅力と、我が魔導具の魅力の対決とは面白い勝負が見られそうだな」
「ですが魔眼使いの魅力と父上の魔導具では話になりますまい」
「そう言うな、あの娘がどれだけ強い魔眼使いか見ものだという事だ」
「は、全くです」
「まだインスの介入は無さそうだな」
「はい、ですが時間の問題かと」
「ふむ、様子を見るか」
「父上、インスが動きました」
「何ぃ、どこに向かった」
「ノタルム国の王城です」
「ちょうど祝賀会をしている所だな」
「あんな風に表れては誤解を招くだろうに」
「父上モンドリアンに指示を」
「ふむ」
(モンドリアンさん、聞こえますか!)
(あ、コラソン? どうした、今大変なんだけど)
(その大変な原因について助言しますよ)
(ええっアレが何だか知ってんの?)
(勿論です。今その場所に現れたのは龍人の1人で、名をインスティントと言います)
(ええええっ何で龍人が今更)
(兎に角、面倒事にならない様にお願いしますね)
(聞こえていますわよ、コラソン様)
(それに初めましてモンドリアンさん)
(はあ、初めまして)
エルヴィーノとシーラまでは大分距離が有るが颯爽と歩いて来る女性だ。
(私は龍人のインスティントと申します。今回お二人の婚約祝いに駆けつけたのよ)
(ど、どうしてまた)
(ふふ、シーラはね、私の遠い子孫だから)
「ええええっ!」
思わず口に出して驚いたエルヴィーノ。
「どうしたの?」
シーラが驚いて聞いて来た。
「あ、後で説明する」
(シーラに何か挨拶でもするのか?)
(そうね、簡単な挨拶と贈り物よ)
(贈り物?)
(ええ、あなたも良く知っているでしょ龍人の腕輪)
(そ、そんな物をシーラに!?)
(ええ、とりあえずね)
(とりあえずって何だよ)
(後、シーラ用のアルマドゥラと、他の事も考えて有るわ)
(もしかして、まさかっ)
(ふふふっ、私を召喚する事も可能よ)
段々と近づいて来る女性を取り押さえようとする兵士達に命令した。
「待て! その者は俺達の客人だ。無礼は許さん」
(あら、ありがとうモンドリアンさん)
遠めだが睨みつけるエルヴイーノ。
(・・・何故そこまでシーラに良くするんだ?)
(教えたでしょ。遠い血族だから・・・後、あの女だけにこれ以上良い所を見せられないわ)
(ええっとインスティントさん? あの女とは?)
(考えるだけでも腹立たしいわ、あの女)
(いや、誰か解らないし)
(あの白い龍よ)
(あ、ラソンの事?)
(そうよ)
何故ラソンを嫌いなのか知らないがコラソンの忠告を思い出した。
(そ、そうか。シーラに対して祝ってくれるなら俺も歓迎しよう)
その後インスの要望でフィドキアとの食事会の段取りをする事となった。
Epílogo
裏で飛び回るコラソン。
「父上、セルビエンテ族はあれで良かったのですか?」
「当時我らが放置したままの種族を導いてくれたのだからモンドリアンさんには感謝すべきだろう」
「は、ですが種族名まで変えるとは・・・」
「そう言うな、彼女たちにしてみれば最善の方法だったよ」
「父上がそのように仰るのなら・・・」
「しかし、我も物忘れが始まったかな?」
「まさか、あの程度の材料名など誰も覚えていないでしょう」
「記憶には自信が有ったのだが・・・」
「父上は復活されてから、まだ日が浅いので余り気にされない方がよろしいかと」
「まぁそうだが、彼には又浮気させてしまったからなぁ」
「それは父上とは関係なく本人が望んだ行為なので問題ありません」
「そう言うな。我が間違わなければ彼が出向くことは無く、今後起きるであろう”我が神の制裁”を受けずに済んだのだからな」
「父上、それもあの者の宿命ではないでしょうか?」
「ふむ・・・」
「そう言えば、また面白い魔法を開発したようですな」
「ふむ、本当にモンドリアンさんは魔法開発の才能が有る。あれらの肉体操作系魔法は第二ビダのテンプスに伝わっているか?」
「は、全て提供し更なる効果を研究させています」
「よし、彼の言う究極の魔法と、至高の魔法もだな?」
「はっ」
「若返りの魔法陣も面白い。三属性混合魔法陣か。記憶を留めて肉体の時間遡行とはな」
「は、我らには必要ないですが、人族や下界の者達にしてみれば神の領域に至る魔法かと」
「ふむ、本人に自覚は有るのか?」
「周りの者が諫めているようですし、極秘扱いになっています」
「ならば良し」
「とうとうインスの管理下に入ったか・・・」
「今回は本人の意思では無く、召喚されたようですが」
「インスがかかわっている可能性は?」
「無いと思われます」
「ククククッ・・・大魔王とはな」
「全く何を考えているのやら」
「あれはお前とインスの子孫であろうに」
「は、クエルノ族はインスに任せていたので詳細までは把握しておりません」
「構わんよ」
「しかし魔眼の魅力と、我が魔導具の魅力の対決とは面白い勝負が見られそうだな」
「ですが魔眼使いの魅力と父上の魔導具では話になりますまい」
「そう言うな、あの娘がどれだけ強い魔眼使いか見ものだという事だ」
「は、全くです」
「まだインスの介入は無さそうだな」
「はい、ですが時間の問題かと」
「ふむ、様子を見るか」
「父上、インスが動きました」
「何ぃ、どこに向かった」
「ノタルム国の王城です」
「ちょうど祝賀会をしている所だな」
「あんな風に表れては誤解を招くだろうに」
「父上モンドリアンに指示を」
「ふむ」
(モンドリアンさん、聞こえますか!)
(あ、コラソン? どうした、今大変なんだけど)
(その大変な原因について助言しますよ)
(ええっアレが何だか知ってんの?)
(勿論です。今その場所に現れたのは龍人の1人で、名をインスティントと言います)
(ええええっ何で龍人が今更)
(兎に角、面倒事にならない様にお願いしますね)
(聞こえていますわよ、コラソン様)
(それに初めましてモンドリアンさん)
(はあ、初めまして)
エルヴィーノとシーラまでは大分距離が有るが颯爽と歩いて来る女性だ。
(私は龍人のインスティントと申します。今回お二人の婚約祝いに駆けつけたのよ)
(ど、どうしてまた)
(ふふ、シーラはね、私の遠い子孫だから)
「ええええっ!」
思わず口に出して驚いたエルヴィーノ。
「どうしたの?」
シーラが驚いて聞いて来た。
「あ、後で説明する」
(シーラに何か挨拶でもするのか?)
(そうね、簡単な挨拶と贈り物よ)
(贈り物?)
(ええ、あなたも良く知っているでしょ龍人の腕輪)
(そ、そんな物をシーラに!?)
(ええ、とりあえずね)
(とりあえずって何だよ)
(後、シーラ用のアルマドゥラと、他の事も考えて有るわ)
(もしかして、まさかっ)
(ふふふっ、私を召喚する事も可能よ)
段々と近づいて来る女性を取り押さえようとする兵士達に命令した。
「待て! その者は俺達の客人だ。無礼は許さん」
(あら、ありがとうモンドリアンさん)
遠めだが睨みつけるエルヴイーノ。
(・・・何故そこまでシーラに良くするんだ?)
(教えたでしょ。遠い血族だから・・・後、あの女だけにこれ以上良い所を見せられないわ)
(ええっとインスティントさん? あの女とは?)
(考えるだけでも腹立たしいわ、あの女)
(いや、誰か解らないし)
(あの白い龍よ)
(あ、ラソンの事?)
(そうよ)
何故ラソンを嫌いなのか知らないがコラソンの忠告を思い出した。
(そ、そうか。シーラに対して祝ってくれるなら俺も歓迎しよう)
その後インスの要望でフィドキアとの食事会の段取りをする事となった。
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裏で飛び回るコラソン。
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