βからΩになったなら

hina

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週末、朝八時半に渚から着いたと連絡があった。
急いで寮の外に出ると、門の外にグレーの高級車が停まっていて、そばに渚と三十代くらいの男の人が立っていた。

「瑞希! 来たよ。荷物はトランクに積むよ」
「あ、うん。お願い。こちらの方は?」
「私、運転手の八雲と申します。よろしくお願いいたします」
「あ、成瀬です。よろしくお願いします」
「瑞希、こっちにおいで」

僕の荷物を積んだ渚が後部座席のドアを開けてくれる。
ここから車で一時間半ほどの温泉地にある門脇家の別荘に一泊二日。
食事は渚が作ってくれるらしい。
お風呂に一緒に入ろうって言われたけど、丁重にお断りした。

車に乗り込むと渚がドアを閉めてくれた。程なくして、渚と八雲さんも車に乗り込んでくる。

車は静かに発進した。

「昨日は良く眠れたか?」
「うん。楽しみすぎてぐっすり」
「楽しみすぎたら普通は眠れなくなるんじゃないのかな」
「かもねえ」
クスクス笑っていたら、渚に両方のほっぺたを挟まれた。
「や、やめっ」

地味に痛くて渚の手首をぎゅっと握ると、渚は手を離してくれた。

「可愛くないけど、そこが可愛いこともあるんだな」
「もの好きは渚だけだよ……」

まだ出発したばっかりだけど、ぐったりだ。




途中休憩しながら、目的地近くのスーパーに着いた。昼食は近くのお店で食べるそうだから、夕食と明日の朝食の買い出しをする。
夜食も必要かな。

「リクエストはローストビーフだったな」
「作れるの?」
「ああ。電化製品も調理器具も揃ってるし、作れるよ」
「へぇ、凄いなぁ!」

イケメンで色々凄いとこ山盛りなのに、料理まで得意なんて、ズル過ぎる……。

「スープとサラダの野菜から見よう」
「オニオンスープがいい」
「得意料理だ」
「もう何を言われても驚かない……」
「ん?」
ニヤニヤ笑う渚なんてキニシナイ!


でもスーパーに肝心のローストビーフ用のお肉が売ってなくて焦ったけど、スーパーの近くにお肉屋さんがあってなんとかお肉もゲット出来た。
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