53 / 58
53
結果。
パン屋さんはやっていたので、カフェスペースでゆっくりしてから寮に帰った。
渚も僕も同じチーズのパンを食べたから、食べさし合いはなし。
でも美味しいねと言い合って、僕も渚も終始笑顔だった。
◇
バレンタイン前の週末。
昼間は渚と街に出ていたけど、夜は寮に早めに帰ってきた。
と、言うのも。
「みんなはハート型だけど、僕は星型にするんだ」
「瑞希くん、クッキー、渚さんに渡すんじゃないの?」
「そうだけど……いいんだ。渚は多分ハート型じゃなくても喜んでくれるし」
だってハートにひびが入ったりしたら僕は凹むし、星型にしておけば僕が作ったものだってわかるから、他の人のものと混じってしまうこともない。
僕と渚は今週末も来週末も別荘には行けないし、それで僕は寮生Ω男子のバレンタイン企画、~みんなでチョコのお菓子を作って好きな相手に渡そう~に参加したわけで。
不器用な僕でも、他の人に見てもらいながらチョコクッキーを作れたから助かった。
来週末は渚とチョコパフェを食べに行くけど、バレンタイン当日にも渡したいもんね。
僕が作ったって言ったら、渚はどんな顔をするのか楽しみだったり。
那月が企画に参加出来なかったのは残念だけど、多分那月は那月で何かしら幸哉さんに渡すんじゃないかと思う。
僕はクッキーを那月や詩にも渡したかったけど、周りの人に渚が嫉妬するからやめた方がいいよと言われて、ハッとしたこともあり、僕が作ったクッキーは渚と二人だけで食べることになりそうだ。
「美味しく焼けるといいね!」
「うん! 隼人喜んでくれるかなー」
「大丈夫だよ! 気持ちがこもってるし!」
「そうだね! 上手に焼けてくれますように」
他のΩ男子とそんな会話をしつつ、バレンタイン前の週末の夜を過ごした。
あなたにおすすめの小説
Ωの庭園
にん
BL
森 悠人(もり ゆうと)二十三歳。
第二性は、Ω(オメガ)。
施設の前に捨てられ、
孤独と共に生きてきた青年。
十八歳から、
Ω専用の風俗で働くしか、
生きる道はなかった。
それでも悠人は、
心の中にひとつの場所を思い描いている。
誰にも傷つけられない、
静かな庭園を。
これは、
そんな青年の物語。
保護対象のはずなのに ~過保護なソーシャルワーカーと距離を間違えた関係~
田中 乃那加
BL
それは【保護】であるはずだった。
けれどその距離はいつの間にか踏み越えられていた――。
オメガは保護されるべき存在であり、危険から遠ざけることは社会の義務とされている世界。
そこでのほほんと大学生活を送るオメガ、大西 叶芽は友人や家族に囲まれ幸せだった。
成人を超えた彼につけられた新しい担当ソーシャルワーカー。
それが御影という男だった。
物腰柔らかく親切な彼と同じく、このオメガ守り保護する【制度】も少しずつ叶芽を追い詰めていく。
オメガが希少化して保護されるようになった世界で、自立して生きるのを目指す青年の話。
売れ残りオメガの従僕なる日々
灰鷹
BL
王弟騎士α(23才)× 地方貴族庶子Ω(18才)
※ 第12回BL大賞では、たくさんの応援をありがとうございました!
ユリウスが暮らすシャマラーン帝国では、平民のオメガは18才になると、宮廷で開かれる選定の儀に参加することが義務付けられている。王族の妾となるオメガを選ぶためのその儀式に参加し、誰にも選ばれずに売れ残ったユリウスは、国王陛下から「第3王弟に謀反の疑いがあるため、身辺を探るように」という密命を受け、オメガ嫌いと噂される第3王弟ラインハルトの従僕になった。
無口で無愛想な彼の優しい一面を知り、任務とは裏腹にラインハルトに惹かれていくユリウスであったが、働き始めて3カ月が過ぎたところで第3王弟殿下が辺境伯令嬢の婿養子になるという噂を聞き、従僕も解雇される。
兄と、僕と、もうひとり
猫に恋するワサビ菜
BL
とある日、兄が友達を連れてきた。
当たり前のように触れ、笑い、囲い込む兄。
それを当然として受け入れる弟。
そして、その“普通”を静かに見つめる第三者。
そんな中事件がおこり、関係性がゆらぐ。
お世話したいαしか勝たん!
沙耶
BL
神崎斗真はオメガである。総合病院でオメガ科の医師として働くうちに、ヒートが悪化。次のヒートは抑制剤無しで迎えなさいと言われてしまった。
悩んでいるときに相談に乗ってくれたα、立花優翔が、「俺と一緒にヒートを過ごさない?」と言ってくれた…?
優しい彼に乗せられて一緒に過ごすことになったけど、彼はΩをお世話したい系αだった?!
※完結設定にしていますが、番外編を突如として投稿することがございます。ご了承ください。
幼馴染がいじめるのは俺だ!
むすめっすめ
BL
幼馴染が俺の事いじめてたのは、好きな子いじめちゃうやつだと思ってたのに...
「好きな奴に言われたんだ...幼馴染いじめるのとかガキみてーだって...」
「はっ...ぁ??」
好きな奴って俺じゃないの___!?
ただのいじめっ子×勘違いいじめられっ子
ーーーーーー
主人公 いじめられっ子
小鳥遊洸人
タカナシ ヒロト
小学生の頃から幼馴染の神宮寺 千透星にいじめられている。
姉の助言(?)から千透星が自分のこといじめるのは小学生特有の“好きな子いじめちゃうヤツ“だと思い込むようになり、そんな千透星を、可愛いじゃん...?と思っていた。
高校で初めて千透星に好きな人が出来たことを知ったことから、
脳破壊。
千透星への恋心を自覚する。
幼馴染 いじめっ子
神宮寺 千透星
ジングウジ チトセ
小学生の頃から幼馴染の小鳥遊 洸人をいじめている。
美形であり、陰キャの洸人とは違い周りに人が集まりやすい。(洸人は千透星がわざと自分の周りに集まらないように牽制していると勘違いしている)
転校生の須藤千尋が初恋である