63 / 104
第七章 ~華やかで煌びやかな地下の世界・武士団ギルド編~
道場訓 六十三 武士団ギルドのギルド長
しおりを挟む
俺を含め、他の人間たちも声が聞こえてきたほうへ顔を向ける。
件の人物は屋敷の入り口に堂々と立っていた。
年齢は50代半ばほどだろうか。
白髪交じりの頭をした、厳つく剽悍な顔をした男だ。
着流しの上から腕を通していない半纏を羽織り、左手には長大な白鞘の刀を持っている。
「師匠、お止めになられますな!」
しんと静まり返っていた中、取り乱した声を上げたのはゲンノスケだった。
「こやつは曲者にござる。すぐに仕留めますゆえ、お止めになるのは待っていただきたい」
「仕留める? その曲者とやらを見る限り、お前がその者を仕留められるとは到底思えないのだがな」
「こ、これは……少し油断しただけでござる」
「まあ、どちらでも構わん。とにかくお前らは刀を仕舞え。どのみち、お前らには手に負えん相手だ」
師匠と呼ばれた白髪の男は俺のほうに目線を移す。
「武士団ギルドの中でも屈指の剣の使い手であるゲンノスケを打ち負かすとはやるな。それにお前さんの落ち着きと身のこなしからするに、ただの曲者とは思えないがどこのどいつだい?」
このとき、俺はピンときた。
サムライたちの態度から察するに、どうやらこの白髪の男は間違いなくサムライたちより上の立場にいる人間だ。
ならば、まさにこの機会は千載一遇に等しい。
俺は闘気を静めると、白髪の男に対して頭を下げた。
「どなたかは存じませんが、俺たちは決して怪しい者ではありません。俺の名前はケンシン・オオガミ。商業街のギルド長から頼まれ、武士団ギルドのギルド長に用事があって参りました」
「俺に?」
俺だと? じゃあ、この白髪の男がギルド長のコジローなのか?
そう思ったとき、コジローは「紹介状はあるのか?」と尋ねてくる。
「はい、ここに」
俺は紹介状を持っているキキョウに視線を向けた。
するとキキョウも俺の考えていたことに気づいたのだろう。
「これを」とキキョウは紹介状をコジローに差し出す。
するとコジローはゲンノスケにアゴをしゃくった。
ゲンノスケは1度だけ頷くと、キキョウが差し出していた紹介状を受け取ってコジローの元へ運んだ。
コジローは紹介状の中身を確認していく。
どのぐらいの時間が経っただろうか。
「なるほど……よく分かった。確かにお前さんらは曲者ではないようだな」
コジローは紹介状を懐に仕舞うと、俺たちに向かって頭を下げた。
「このたびは手前の弟子たちが無礼を働き申し訳なかった。拙者は武士団ギルドのギルド長を務めている、コジロー・リュウゼンジと申す。どうか詳しい話を聞きたいゆえ、拙者の部屋へと参られよ」
そう言うとコジローは、俺たちに屋敷の中へ入るよう促した。
どうやらコジローが直々に部屋まで案内してくれるらしい。
俺たちは断る理由がなかったので、大人しくコジローの誘いを受けようとした。
しかしコジローの鶴の一声で大人しくなったサムライたちの中、一人だけ現状に納得しなかったサムライがいた。
ゲンノスケである。
「師匠、そやつら――特にそのケンシンという男は危険です。その者は普通の人間ではありません。このまま屋敷に上げてはどんな災いが起こるか分かりませんぞ」
「黙れ、ゲンノスケ。この方々は間違いなく俺の客人だ。それにケンシン殿に負かされたお前がそんなことを言う資格などない」
「くっ……」
コジローに言い含められたゲンノスケを横目に、俺たちはコジローの案内で屋敷へと歩いていく。
その際にゲンノスケの鋭い視線が俺の背中に突き刺さってきたが、俺は特に気にすることなくエミリアとキキョウを連れて屋敷の中へと入った。
コジローの案内で長い廊下を進み、やがて広い部屋へと通される。
そこは立派な畳敷きの客間だった。
先に部屋へ入ったコジローは上座にドカッと座り、業物と思われる白鞘の刀を左に置いて胡坐を掻く。
「お前さんらも好きに座りな。それとも座布団がなければ座れないかい?」
「俺たちは別に構いません」
そう言うと俺は、コジローとそれなりの距離を保った場所に正座した。
エミリアとキキョウも俺に続いて正座する。
「ほう……ヤマト人であるお前さんとそこのタッパ(身長)のある嬢ちゃんなら分かるが、そちらの金髪の嬢ちゃんも正座できるとはな。それに3人揃って空手着を着てるところをみると同門かい?」
「同門ですけど、この2人は俺の弟子です」
本当はもう1人いるのだが、わざわざここで説明するまでもないだろう。
「はっ、その若さですでに弟子持ちとは驚きだ。さすがは〈魔の巣穴事件〉を解決に導いた英雄だな」
「ギルド長――ゲイルさんからの紹介状に書いてありましたか?」
「バッチリとな。しかも何でもお前さんは空手家でありながら、本職は勇者パーティーをクビになって追放された元サポーターらしいじゃねえか」
コジローは健康そうな白い歯を剥き出しにして笑った。
「けれどもゲイルからの紹介状によると、半年前に起こった戦魔大戦で活躍した男だとも書かれてあった。そんな奇特な経歴を持つ奴がどうしてこのリザイアル王国に来てサポーターなんてやっていた? お前さんほどの腕があれば冒険者として十分やっていけただろうに。あれか? 戦魔大戦に関係してんのか?」
「……それをここであなたに答える必要がありますか?」
俺は鋭い視線でコジローを睨みつける。
「悪い……興味本位で聞いてみただけだ。あの戦いは近年でも類をみない最悪な戦いだったと聞いている。そんな戦いを経験したんだ。他人に言えない傷の1つや2つできるわな。すまねえ、今のは忘れてくれ」
そう言うとコジローは頭を下げて謝罪してきた。
「分かりました。今のは聞かなかったことにします。ただ、その件に限っては余計な詮索はなしにしていただきたい。ゲイルさんからの紹介状に書いてあった通り、俺たちはゲイルさんからの依頼を受けてあなた護衛しにきたんです。武士団ギルドのギルド長――コジロー・リュウゼンジさん」
コジローは頭を上げると「そのことなんだが」と口を開いた。
そのときだ。
俺たちは一斉にある1点に顔を向けた。
ドタドタと地鳴りのような足音がこちらに近づいてくる。
やがて俺たちが視線を向けていた出入り口の襖が盛大に開かれた。
続いてヤマトタウンの役人たちが雪崩れ込んでくる。
「何だアンタらは! いきなり土足で踏み込んできて無礼だろう!」
役人たちは怒声を上げたコジローに構わず、俺たちのほうに視線を向ける。
いや、厳密にはキキョウのほうにである。
「お主がキキョウ・フウゲツだな?」
役人の1人が大声で言った。
「キキョウ・フウゲツ! 非合法な魔薬の購入及び所持により捕縛する! 神妙にいたせ!」
件の人物は屋敷の入り口に堂々と立っていた。
年齢は50代半ばほどだろうか。
白髪交じりの頭をした、厳つく剽悍な顔をした男だ。
着流しの上から腕を通していない半纏を羽織り、左手には長大な白鞘の刀を持っている。
「師匠、お止めになられますな!」
しんと静まり返っていた中、取り乱した声を上げたのはゲンノスケだった。
「こやつは曲者にござる。すぐに仕留めますゆえ、お止めになるのは待っていただきたい」
「仕留める? その曲者とやらを見る限り、お前がその者を仕留められるとは到底思えないのだがな」
「こ、これは……少し油断しただけでござる」
「まあ、どちらでも構わん。とにかくお前らは刀を仕舞え。どのみち、お前らには手に負えん相手だ」
師匠と呼ばれた白髪の男は俺のほうに目線を移す。
「武士団ギルドの中でも屈指の剣の使い手であるゲンノスケを打ち負かすとはやるな。それにお前さんの落ち着きと身のこなしからするに、ただの曲者とは思えないがどこのどいつだい?」
このとき、俺はピンときた。
サムライたちの態度から察するに、どうやらこの白髪の男は間違いなくサムライたちより上の立場にいる人間だ。
ならば、まさにこの機会は千載一遇に等しい。
俺は闘気を静めると、白髪の男に対して頭を下げた。
「どなたかは存じませんが、俺たちは決して怪しい者ではありません。俺の名前はケンシン・オオガミ。商業街のギルド長から頼まれ、武士団ギルドのギルド長に用事があって参りました」
「俺に?」
俺だと? じゃあ、この白髪の男がギルド長のコジローなのか?
そう思ったとき、コジローは「紹介状はあるのか?」と尋ねてくる。
「はい、ここに」
俺は紹介状を持っているキキョウに視線を向けた。
するとキキョウも俺の考えていたことに気づいたのだろう。
「これを」とキキョウは紹介状をコジローに差し出す。
するとコジローはゲンノスケにアゴをしゃくった。
ゲンノスケは1度だけ頷くと、キキョウが差し出していた紹介状を受け取ってコジローの元へ運んだ。
コジローは紹介状の中身を確認していく。
どのぐらいの時間が経っただろうか。
「なるほど……よく分かった。確かにお前さんらは曲者ではないようだな」
コジローは紹介状を懐に仕舞うと、俺たちに向かって頭を下げた。
「このたびは手前の弟子たちが無礼を働き申し訳なかった。拙者は武士団ギルドのギルド長を務めている、コジロー・リュウゼンジと申す。どうか詳しい話を聞きたいゆえ、拙者の部屋へと参られよ」
そう言うとコジローは、俺たちに屋敷の中へ入るよう促した。
どうやらコジローが直々に部屋まで案内してくれるらしい。
俺たちは断る理由がなかったので、大人しくコジローの誘いを受けようとした。
しかしコジローの鶴の一声で大人しくなったサムライたちの中、一人だけ現状に納得しなかったサムライがいた。
ゲンノスケである。
「師匠、そやつら――特にそのケンシンという男は危険です。その者は普通の人間ではありません。このまま屋敷に上げてはどんな災いが起こるか分かりませんぞ」
「黙れ、ゲンノスケ。この方々は間違いなく俺の客人だ。それにケンシン殿に負かされたお前がそんなことを言う資格などない」
「くっ……」
コジローに言い含められたゲンノスケを横目に、俺たちはコジローの案内で屋敷へと歩いていく。
その際にゲンノスケの鋭い視線が俺の背中に突き刺さってきたが、俺は特に気にすることなくエミリアとキキョウを連れて屋敷の中へと入った。
コジローの案内で長い廊下を進み、やがて広い部屋へと通される。
そこは立派な畳敷きの客間だった。
先に部屋へ入ったコジローは上座にドカッと座り、業物と思われる白鞘の刀を左に置いて胡坐を掻く。
「お前さんらも好きに座りな。それとも座布団がなければ座れないかい?」
「俺たちは別に構いません」
そう言うと俺は、コジローとそれなりの距離を保った場所に正座した。
エミリアとキキョウも俺に続いて正座する。
「ほう……ヤマト人であるお前さんとそこのタッパ(身長)のある嬢ちゃんなら分かるが、そちらの金髪の嬢ちゃんも正座できるとはな。それに3人揃って空手着を着てるところをみると同門かい?」
「同門ですけど、この2人は俺の弟子です」
本当はもう1人いるのだが、わざわざここで説明するまでもないだろう。
「はっ、その若さですでに弟子持ちとは驚きだ。さすがは〈魔の巣穴事件〉を解決に導いた英雄だな」
「ギルド長――ゲイルさんからの紹介状に書いてありましたか?」
「バッチリとな。しかも何でもお前さんは空手家でありながら、本職は勇者パーティーをクビになって追放された元サポーターらしいじゃねえか」
コジローは健康そうな白い歯を剥き出しにして笑った。
「けれどもゲイルからの紹介状によると、半年前に起こった戦魔大戦で活躍した男だとも書かれてあった。そんな奇特な経歴を持つ奴がどうしてこのリザイアル王国に来てサポーターなんてやっていた? お前さんほどの腕があれば冒険者として十分やっていけただろうに。あれか? 戦魔大戦に関係してんのか?」
「……それをここであなたに答える必要がありますか?」
俺は鋭い視線でコジローを睨みつける。
「悪い……興味本位で聞いてみただけだ。あの戦いは近年でも類をみない最悪な戦いだったと聞いている。そんな戦いを経験したんだ。他人に言えない傷の1つや2つできるわな。すまねえ、今のは忘れてくれ」
そう言うとコジローは頭を下げて謝罪してきた。
「分かりました。今のは聞かなかったことにします。ただ、その件に限っては余計な詮索はなしにしていただきたい。ゲイルさんからの紹介状に書いてあった通り、俺たちはゲイルさんからの依頼を受けてあなた護衛しにきたんです。武士団ギルドのギルド長――コジロー・リュウゼンジさん」
コジローは頭を上げると「そのことなんだが」と口を開いた。
そのときだ。
俺たちは一斉にある1点に顔を向けた。
ドタドタと地鳴りのような足音がこちらに近づいてくる。
やがて俺たちが視線を向けていた出入り口の襖が盛大に開かれた。
続いてヤマトタウンの役人たちが雪崩れ込んでくる。
「何だアンタらは! いきなり土足で踏み込んできて無礼だろう!」
役人たちは怒声を上げたコジローに構わず、俺たちのほうに視線を向ける。
いや、厳密にはキキョウのほうにである。
「お主がキキョウ・フウゲツだな?」
役人の1人が大声で言った。
「キキョウ・フウゲツ! 非合法な魔薬の購入及び所持により捕縛する! 神妙にいたせ!」
0
あなたにおすすめの小説
魔力ゼロで出来損ないと追放された俺、前世の物理学知識を魔法代わりに使ったら、天才ドワーフや魔王に懐かれて最強になっていた
黒崎隼人
ファンタジー
「お前は我が家の恥だ」――。
名門貴族の三男アレンは、魔力を持たずに生まれたというだけで家族に虐げられ、18歳の誕生日にすべてを奪われ追放された。
絶望の中、彼が死の淵で思い出したのは、物理学者として生きた前世の記憶。そして覚醒したのは、魔法とは全く異なる、世界の理そのものを操る力――【概念置換(コンセプト・シフト)】。
運動エネルギーの法則【E = 1/2mv²】で、小石は音速の弾丸と化す。
熱力学第二法則で、敵軍は絶対零度の世界に沈む。
そして、相対性理論【E = mc²】は、神をも打ち砕く一撃となる。
これは、魔力ゼロの少年が、科学という名の「本当の魔法」で理不尽な運命を覆し、心優しき仲間たちと共に、偽りの正義に支配された世界の真実を解き明かす物語。
「君の信じる常識は、本当に正しいのか?」
知的好奇心が、あなたの胸を熱くする。新時代のサイエンス・ファンタジーが、今、幕を開ける。
収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?
木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。
追放される理由はよく分からなかった。
彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。
結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。
しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。
たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。
ケイトは彼らを失いたくなかった。
勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。
しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。
「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」
これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。
地味な薬草師だった俺が、実は村の生命線でした
有賀冬馬
ファンタジー
恋人に裏切られ、村を追い出された青年エド。彼の地味な仕事は誰にも評価されず、ただの「役立たず」として切り捨てられた。だが、それは間違いだった。旅の魔術師エリーゼと出会った彼は、自分の能力が秘めていた真の価値を知る。魔術と薬草を組み合わせた彼の秘薬は、やがて王国を救うほどの力となり、エドは英雄として名を馳せていく。そして、彼が去った村は、彼がいた頃には気づかなかった「地味な薬」の恩恵を失い、静かに破滅へと向かっていくのだった。
(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜
桜井正宗
ファンタジー
能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。
スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。
真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。
スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる