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その日もいつものように学校生活を送り、誰とも話すことはなく一日を終えた。
既に5月を迎え、僕は高校3年生になっている。全く成長していない高校3年生だ。
帰り道、ぼんやりと歩きながら、僕は自分の情けない姿に嫌気が差していた。どうして、もっと普通に話せないんだろう。あの人だって、ただ道を聞きたかっただけなのに。
「はぁ……」
僕は無意識に足を止め、軽く首を振った。そんなことを考えても、答えが出るわけじゃない。それでも、時々頭をよぎる。いつからこうなってしまったのか、と。
小学校の頃の僕は、今とはまるで違ったはずだ。元気で、明るくて、誰とでも仲良くなれるタイプだった。教室では友達と笑い合い、放課後は外で走り回っていた。
人見知りなんてしたことがなかったし、誰とでも自然に話せた。誰にも嫌われることなんて考えもしなかった。
でも、それが変わったのは、中学に入ってからだ。
中学二年の春、僕は同じクラスの男子生徒に恋をした。相手は背が高くて、みんなに優しくて、自然とクラスの中心にいるような存在だった。僕はいつの間にか彼に惹かれていた。いつも明るい笑顔、誰にでも公平に接するその姿に心を奪われた。
思いを告げたい。でも、告白なんてしたことがないし、男に恋をすることがどんなことなのか、当時の僕には深く考える余裕はなかった。
ただ、伝えなければ気持ちが抑えられなくて、ある日、放課後の教室で僕は勇気を振り絞った。
「……好きなんだ。ひと目見た時から、君のことが――」
その瞬間、相手の表情が凍りついた。今でもその時の彼の顔が頭に浮かぶ。驚き、そして、次に現れたのは……軽蔑の色。
「え、嫌だよ」
彼の口から出たその言葉は、鋭い刃のように僕の胸を貫いた。
何かの間違いかと思った。
だけど、次に彼が放った冷たい視線が、それが本音だと教えてくれた。
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