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8.公爵令嬢オディーヌ ※
「ん⋯、ここは⋯?」
朝日の温もりを感じて、自然と意識が浮上した。僕は、見慣れない大きなベッドのふかふかな布団の中で眠っていた。
「この部屋は⋯、フィンセント様の寝室でもないし、あの豪華な客間とも違う⋯」
僕が部屋をぐるりと見渡しながら独り言を呟いた時、扉を叩く音が聞こえた。
「あっ、は、はいっ!」
僕が慌てて返事をすると、すぐに扉が開いて、執事が入ってきた。執事の後ろには年配の侍女が立っていて、公爵家の侍女長だと紹介された。
「あの、今、何時ですか?僕、昨日、眠ってしまったみたいで⋯」
「構いません。旦那様からも、ルディア様にはゆっくり過ごされるようにと、仰せつかっております。支度は侍女長が全ていたします」
「そ、そうなんですね⋯」
執事と侍女長は表情を崩す事なく、ただ用件だけを伝えているように感じられた。
そんな2人からじっと見られ、僕は改めて自分の格好がいたたまれなくなった。
初夜の為に用意されていた薄い夜着は、昨夜フィンセント様から剥ぎ取られてしまった。いつの間にか、新しい夜着を身につけてはいたが、緩く開いた胸元から、房事の痕を見られるのではないかと気が気ではなかった。
「あのぉ、この部屋は、お屋敷の中のどのあたりでしょうか。公爵邸はとても広くて、迷ったらいけないと思って⋯」
僕は何とも言えない空気に耐えられなくなり、疑問に思っていた事を執事に尋ねてみた。
「ここは本邸ではありません。公爵邸の裏手にあります、離れでございます」
「えっ⋯?離れ⋯?」
「ルディア様、旦那様からの言付けを預かっております。ルディア様には、この離れから決してお出にならないようにとの事です。何かございましたら、侍女長にお言い付けください」
「ちょ、ちょっと待ってください!」
「ルディア様、私共に敬語は不要です」
「で、でも⋯、あなた達のご実家は、僕の爵位よりも上でしょう?」
「そのような事は関係ありません。ルディア様は、旦那様のご伴侶になられたのですから」
「分かり⋯分かった」
執事の言葉だけ捉えると、僕に気を遣っているように聞こえるけど、その表情を見る限り、僕はあまり歓迎されていないのだろうと思った。
僕がフィンセント様に相応しくないのは、僕自身が一番分かっている。
僕に神様みたいな不思議な力でもあれば、ここで歓迎してもらえたのだろうか⋯。
俯く僕に、執事が続けた。
「旦那様からお呼びがある時は、侍女長がお連れしますので、それ以外はあまり勝手はなさらないでください」
お呼び⋯
僕は、昨日のフィンセント様の艶かしい姿を思い出し、顔が熱くなった。
そんな僕を、執事と侍女長が冷ややかに見ている事に、僕は気づかなかった。
僕は侍女長から支度をしてもらい、真新しい服に身を包んで朝食を摂った。
侍女長の顔には笑顔はなかったけど、一応僕を丁寧に扱ってくれるのは、きっとフィンセント様が、そう指示をしてくれているからだろう。
朝食を摂った後、離れの中を見て回ったり、本を読んだりして過ごした。離れと言ってもさすがはバウアー公爵家、ザカリー領の屋敷の3倍の広さはあるように感じた。
そして夕食を摂った後、僕はフィンセント様に呼ばれた。
「ルディア、今日は何をしていた?」
「今日は、離れを見て回ったり、侍女長が持って来てくれた本を読んでいました」
「そうか、何の本だ?」
「えっ?あっ、バウアー公爵家の歴史の本です」
「⋯そんな面白味のない物を」
「フィンセント様、何かおっしゃいましたか?」
「いや、何でもない」
フィンセント様は、僕をそっとベッドに押し倒し、夜着の釦を外すと、手の平で僕の体をなぞるように、夜着を肩からするりと抜いた。
「ふ⋯んっ」
くすぐったくて、僕が思わず体をよじると、フィンセント様は、僕の頬をすりっと撫でて、少しずつ顔を近づけてきた。
熱の籠ったエメラルドグリーンの瞳に見つめられ、恥ずかしくて思わず目を逸らすと、フィンセント様は、ふっと柔らかく微笑んで唇を重ねてきた。
⋯っ!
この感覚⋯、もしかして昨日も⋯。
その柔らかな感覚が、今日初めて与えられるものではないと、その時気がついた。
でも、気がついたとしても、意識のある時の口付けは、僕にとってはこれが初めてだ。
「ふぅっ、あふっ、ふぁっ、あぁっ、苦、しぃ」
「ルディア、鼻で息をするんだ。唇は私に集中して、まさか⋯、君は口付けも初めてなのか⋯」
20歳を過ぎたいい大人が、口付けもした事がないなんて、フィンセント様は、僕に呆れていらっしゃるのだろう。
でも何故か、フィンセント様は、まるで愛しい人を見つめような、熱く蕩けた瞳で僕を見ている。
「あ、あの、不慣れで申し訳ありません。その、男爵家では、こういう教育は受けてないんです」
何だか言い訳がましいとは思ったけど、フィンセント様から見つめられるのがむず痒くて、僕は要らぬ事を口走ってしまった。
「昨日はすまなかった」
「えっ?」
フィンセント様から突然謝罪をされ、僕は何て返していいのか分からず戸惑った。
「私の勘違い⋯、いや、あれは⋯嫉⋯」
フィンセント様は、何かを言いかけて、慌てて自分の口を手を塞いだ。
「フィンセント様、大丈夫ですか?」
僕がフィンセント様の顔を覗き込むと、フィンセント様は口を塞いだまま、僕から顔を逸らすように、勢いよく横を向いてしまった。
フィンセント様、どうしたんだろう?
「あのっ、フィンセント様、僕、昨日の事は気にしてません。むしろ僕の方が、ご迷惑をお掛けしたのではないでしょうか⋯。途中で眠ってしまったようですし⋯」
「迷惑などではない!」
フィンセント様が、ようやく僕を見てくれた。
「とにかく、昨日私がルディアにした事は、私の至らなさのせいだ。すまなかった」
「いえっ、もう、いいんです!それに、初めては痛いと聞いた事があります。だから、フィンセント様のせいではありません!」
「⋯っ!」
僕は自分で言ってて恥ずかしくなり、赤くなった顔を両手で覆うと、フィンセント様は、そっと僕の手を掴んで宙に浮かせ、するりと自分の首に回させた。
昨日の事が嘘のように、フィンセント様は優しかった。
僕に触れる手があまりにも優しくて、僕は勘違いしそうになった。
この行為に愛はないと言われたのに⋯。
胸がちくんと痛んだ。
昼間は穏やかに過ごし、夜はフィンセント様に呼ばれる。そんな生活がひと月程続いたある夜、フィンセント様から、しばらく会えなくなると言われた。
「ルディア、明日からの陛下の外遊について行く事になった。一緒に行く予定だった宰相が、急に体調を崩してしまったようなんだ」
「外遊⋯、他国に行かれるんですか?」
「ああ、不自由をかけるかもしれないが、皆には声を掛けておくから、ルディアは心配はしなくていい」
「あっ、いえ、僕は今でも良くしてもらってます。ただ、フィンセント様のお体が心配で⋯。フィンセント様はいつもお忙しそうなので⋯」
実際、僕は夜の房事の時以外、フィンセント様と顔を合わせた事がない。食事も一緒に摂った事もない程だから、フィンセント様はとてもお忙しいのだろうと思っていた。
僕の言いたい事が伝わったのか、フィンセント様は僕の頭をぽんと撫でて、
「外遊から戻ったら、一緒に食事でもしよう」
と、微笑みながら言ってくれた。
フィンセント様の外遊は2ヶ月もかかるそうで、僕は一人になって初めて、言いようのない寂しさを感じた。
僕、フィンセント様の事⋯。
初めこそ、いつもどこか不機嫌なフィンセント様が怖かったけど、毎日優しく触れられているうちに、徐々にその温もりを心地いいと感じてしまう自分がいた。
フィンセント様に触れられれば触れられる程、もっと、と欲張りになる自分に戸惑った。
◇◇◇◇◇
「テラも、フィンセント様がいなくて寂しい?」
いくらフィンセント様の言い付けでも、離れで何もせず、ゆっくり過ごすだけの生活が申し訳なかった。それで今回の外遊を機に、テラのお世話をさせてもらえないか、思い切ってフィンセント様に頼んでみた。
初めは返事を渋っていたフィンセント様も、僕の気持ちを察してくれたのか、ようやく首を縦に振ってくれた。
「ふふっ、公爵家でテラと過ごすなんて、何だか変な感じだね。テラ、うちの領地の事覚えてる?空が青くて、空気も美味しかったでしょ?」
ブルル
「あはは、このやり取りも懐かしいね」
僕がテラの背中を撫でたその時、後ろから聞き慣れない甲高い声がした。
「あなたがフィンセント様を私から奪った男ね!どんな手を使ったか知らないけど、身の程を知りなさい!」
バシッ
振り向いた瞬間、僕は頬に衝撃を感じた。
勢いよくテラの足元に倒れ込んだ僕を見下ろしていたのは、豪奢なドレスに身を包み、無数の宝石が貼り付けられた扇子を振り上げる、見た事もない令嬢だった。
その令嬢は、憤怒に震える手で、扇子をぎりぎりと握り締めていた。
朝日の温もりを感じて、自然と意識が浮上した。僕は、見慣れない大きなベッドのふかふかな布団の中で眠っていた。
「この部屋は⋯、フィンセント様の寝室でもないし、あの豪華な客間とも違う⋯」
僕が部屋をぐるりと見渡しながら独り言を呟いた時、扉を叩く音が聞こえた。
「あっ、は、はいっ!」
僕が慌てて返事をすると、すぐに扉が開いて、執事が入ってきた。執事の後ろには年配の侍女が立っていて、公爵家の侍女長だと紹介された。
「あの、今、何時ですか?僕、昨日、眠ってしまったみたいで⋯」
「構いません。旦那様からも、ルディア様にはゆっくり過ごされるようにと、仰せつかっております。支度は侍女長が全ていたします」
「そ、そうなんですね⋯」
執事と侍女長は表情を崩す事なく、ただ用件だけを伝えているように感じられた。
そんな2人からじっと見られ、僕は改めて自分の格好がいたたまれなくなった。
初夜の為に用意されていた薄い夜着は、昨夜フィンセント様から剥ぎ取られてしまった。いつの間にか、新しい夜着を身につけてはいたが、緩く開いた胸元から、房事の痕を見られるのではないかと気が気ではなかった。
「あのぉ、この部屋は、お屋敷の中のどのあたりでしょうか。公爵邸はとても広くて、迷ったらいけないと思って⋯」
僕は何とも言えない空気に耐えられなくなり、疑問に思っていた事を執事に尋ねてみた。
「ここは本邸ではありません。公爵邸の裏手にあります、離れでございます」
「えっ⋯?離れ⋯?」
「ルディア様、旦那様からの言付けを預かっております。ルディア様には、この離れから決してお出にならないようにとの事です。何かございましたら、侍女長にお言い付けください」
「ちょ、ちょっと待ってください!」
「ルディア様、私共に敬語は不要です」
「で、でも⋯、あなた達のご実家は、僕の爵位よりも上でしょう?」
「そのような事は関係ありません。ルディア様は、旦那様のご伴侶になられたのですから」
「分かり⋯分かった」
執事の言葉だけ捉えると、僕に気を遣っているように聞こえるけど、その表情を見る限り、僕はあまり歓迎されていないのだろうと思った。
僕がフィンセント様に相応しくないのは、僕自身が一番分かっている。
僕に神様みたいな不思議な力でもあれば、ここで歓迎してもらえたのだろうか⋯。
俯く僕に、執事が続けた。
「旦那様からお呼びがある時は、侍女長がお連れしますので、それ以外はあまり勝手はなさらないでください」
お呼び⋯
僕は、昨日のフィンセント様の艶かしい姿を思い出し、顔が熱くなった。
そんな僕を、執事と侍女長が冷ややかに見ている事に、僕は気づかなかった。
僕は侍女長から支度をしてもらい、真新しい服に身を包んで朝食を摂った。
侍女長の顔には笑顔はなかったけど、一応僕を丁寧に扱ってくれるのは、きっとフィンセント様が、そう指示をしてくれているからだろう。
朝食を摂った後、離れの中を見て回ったり、本を読んだりして過ごした。離れと言ってもさすがはバウアー公爵家、ザカリー領の屋敷の3倍の広さはあるように感じた。
そして夕食を摂った後、僕はフィンセント様に呼ばれた。
「ルディア、今日は何をしていた?」
「今日は、離れを見て回ったり、侍女長が持って来てくれた本を読んでいました」
「そうか、何の本だ?」
「えっ?あっ、バウアー公爵家の歴史の本です」
「⋯そんな面白味のない物を」
「フィンセント様、何かおっしゃいましたか?」
「いや、何でもない」
フィンセント様は、僕をそっとベッドに押し倒し、夜着の釦を外すと、手の平で僕の体をなぞるように、夜着を肩からするりと抜いた。
「ふ⋯んっ」
くすぐったくて、僕が思わず体をよじると、フィンセント様は、僕の頬をすりっと撫でて、少しずつ顔を近づけてきた。
熱の籠ったエメラルドグリーンの瞳に見つめられ、恥ずかしくて思わず目を逸らすと、フィンセント様は、ふっと柔らかく微笑んで唇を重ねてきた。
⋯っ!
この感覚⋯、もしかして昨日も⋯。
その柔らかな感覚が、今日初めて与えられるものではないと、その時気がついた。
でも、気がついたとしても、意識のある時の口付けは、僕にとってはこれが初めてだ。
「ふぅっ、あふっ、ふぁっ、あぁっ、苦、しぃ」
「ルディア、鼻で息をするんだ。唇は私に集中して、まさか⋯、君は口付けも初めてなのか⋯」
20歳を過ぎたいい大人が、口付けもした事がないなんて、フィンセント様は、僕に呆れていらっしゃるのだろう。
でも何故か、フィンセント様は、まるで愛しい人を見つめような、熱く蕩けた瞳で僕を見ている。
「あ、あの、不慣れで申し訳ありません。その、男爵家では、こういう教育は受けてないんです」
何だか言い訳がましいとは思ったけど、フィンセント様から見つめられるのがむず痒くて、僕は要らぬ事を口走ってしまった。
「昨日はすまなかった」
「えっ?」
フィンセント様から突然謝罪をされ、僕は何て返していいのか分からず戸惑った。
「私の勘違い⋯、いや、あれは⋯嫉⋯」
フィンセント様は、何かを言いかけて、慌てて自分の口を手を塞いだ。
「フィンセント様、大丈夫ですか?」
僕がフィンセント様の顔を覗き込むと、フィンセント様は口を塞いだまま、僕から顔を逸らすように、勢いよく横を向いてしまった。
フィンセント様、どうしたんだろう?
「あのっ、フィンセント様、僕、昨日の事は気にしてません。むしろ僕の方が、ご迷惑をお掛けしたのではないでしょうか⋯。途中で眠ってしまったようですし⋯」
「迷惑などではない!」
フィンセント様が、ようやく僕を見てくれた。
「とにかく、昨日私がルディアにした事は、私の至らなさのせいだ。すまなかった」
「いえっ、もう、いいんです!それに、初めては痛いと聞いた事があります。だから、フィンセント様のせいではありません!」
「⋯っ!」
僕は自分で言ってて恥ずかしくなり、赤くなった顔を両手で覆うと、フィンセント様は、そっと僕の手を掴んで宙に浮かせ、するりと自分の首に回させた。
昨日の事が嘘のように、フィンセント様は優しかった。
僕に触れる手があまりにも優しくて、僕は勘違いしそうになった。
この行為に愛はないと言われたのに⋯。
胸がちくんと痛んだ。
昼間は穏やかに過ごし、夜はフィンセント様に呼ばれる。そんな生活がひと月程続いたある夜、フィンセント様から、しばらく会えなくなると言われた。
「ルディア、明日からの陛下の外遊について行く事になった。一緒に行く予定だった宰相が、急に体調を崩してしまったようなんだ」
「外遊⋯、他国に行かれるんですか?」
「ああ、不自由をかけるかもしれないが、皆には声を掛けておくから、ルディアは心配はしなくていい」
「あっ、いえ、僕は今でも良くしてもらってます。ただ、フィンセント様のお体が心配で⋯。フィンセント様はいつもお忙しそうなので⋯」
実際、僕は夜の房事の時以外、フィンセント様と顔を合わせた事がない。食事も一緒に摂った事もない程だから、フィンセント様はとてもお忙しいのだろうと思っていた。
僕の言いたい事が伝わったのか、フィンセント様は僕の頭をぽんと撫でて、
「外遊から戻ったら、一緒に食事でもしよう」
と、微笑みながら言ってくれた。
フィンセント様の外遊は2ヶ月もかかるそうで、僕は一人になって初めて、言いようのない寂しさを感じた。
僕、フィンセント様の事⋯。
初めこそ、いつもどこか不機嫌なフィンセント様が怖かったけど、毎日優しく触れられているうちに、徐々にその温もりを心地いいと感じてしまう自分がいた。
フィンセント様に触れられれば触れられる程、もっと、と欲張りになる自分に戸惑った。
◇◇◇◇◇
「テラも、フィンセント様がいなくて寂しい?」
いくらフィンセント様の言い付けでも、離れで何もせず、ゆっくり過ごすだけの生活が申し訳なかった。それで今回の外遊を機に、テラのお世話をさせてもらえないか、思い切ってフィンセント様に頼んでみた。
初めは返事を渋っていたフィンセント様も、僕の気持ちを察してくれたのか、ようやく首を縦に振ってくれた。
「ふふっ、公爵家でテラと過ごすなんて、何だか変な感じだね。テラ、うちの領地の事覚えてる?空が青くて、空気も美味しかったでしょ?」
ブルル
「あはは、このやり取りも懐かしいね」
僕がテラの背中を撫でたその時、後ろから聞き慣れない甲高い声がした。
「あなたがフィンセント様を私から奪った男ね!どんな手を使ったか知らないけど、身の程を知りなさい!」
バシッ
振り向いた瞬間、僕は頬に衝撃を感じた。
勢いよくテラの足元に倒れ込んだ僕を見下ろしていたのは、豪奢なドレスに身を包み、無数の宝石が貼り付けられた扇子を振り上げる、見た事もない令嬢だった。
その令嬢は、憤怒に震える手で、扇子をぎりぎりと握り締めていた。
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