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28.降り注ぐ幸せ
王都に戻ってきてから10日が過ぎた。
今日は陛下に呼ばれて、王城に来ている。
「皆、よく来てくれた。楽にしてくれ」
謁見の間に通されたのは、フィンセント様と僕、アイクとジル、そしてアイクのお父上のアーボルド侯爵の5人だった。
陛下は穏やかな笑みを浮かべ、僕達を見渡した。
「まず、ルディア、私はそなたに謝らなければならん」
「⋯っ!」
「私が下した命によって、そなたを苦しめる結果になってしまった」
「陛下、発言をお許しいただけますか?」
「よい、ルディア、何でも申せ」
「ありがとうございます、陛下」
僕は緊張で震える口の端をどうにか上げて、陛下に一礼した。
「確かに、僕は苦しんだかもしれません。でもそれは、僕が弱かったのが原因で、取り返しのつかない結果を選んだのも、僕自身です。それでも、僕は陛下に感謝しております。陛下は、僕とフィンセント様を出会わせてくださいました。僕は今、とても幸せです」
陛下に心の内を話したら、何だか気持ちがすっきりした。
気づくと僕は、自然と笑みがこぼれていた。
「そうか、ルディアは幸せなのだな」
「はいっ」
「⋯ルディア、聞いてくれるか」
陛下の穏やかな表情に、逡巡の色が見え隠れした。
「はい」
何を言われるのか不安はあった。それでも僕は、真っ直ぐ陛下を見てうなずいた。
僕にはフィンセント様がいてくださる。
それだけで、僕は前を向くことができた。
「私は怖かったのだ」
「えっ⋯?」
「20年前、ザカリー領に銀色の髪を持った男児が生まれたと報告を受けた。«神の愛し子»が生まれたと。その時、私がどう思ったか⋯、私は、このままでは、国民の心が、王家から離れてしまうと思った。愛し子に民の心を奪われる、そう思ったのだ⋯」
「⋯っ!」
「本来ならルディアが生まれた時に、すぐにでも王家で保護するべきだった。だが、私は躊躇ってしまったのだ。王都から遠く離れたザカリー領に、ルディアを閉じ込め、護衛として仕向けたアイクの人生を台無しにし、王命を下して、フィンセントに愛し子を押し付けた。それに巻き込まれたアーボルド侯爵とジル、⋯皆を不幸にした責は全て私にある。すまなかった」
陛下は頭を深々と下げられた。
「陛下っ!いけませんっ!お願いです、顔を上げてください!」
僕は咄嗟に身を乗り出し、両手で制止しながら叫んだ。
それでも陛下は頭を下げたままだった。
「陛下」
フィンセント様の、低く凛とした声が謁見の間に響いた。
「確かに、ここにいる5人は皆、不幸でした」
この場にいる全員が、フィンセント様の言葉を聞いて、目を見開いて凍りついた。
でも、フィンセント様の顔は、言葉とは裏腹に、柔らかな笑顔を湛えている。
「ですが、陛下、侯爵とアイクは親子の深い絆を知り、アイクとジルは心から愛する者を得た」
アーボルド侯爵がアイクと肩を組み、アイクはジルを抱き寄せた。
そして3人は、うなずきながら陛下を見て、眩い笑顔を弾けさせた。
「そうか、そうであったか、うぅっ、くっ」
陛下は拳を握り締め、懸命に泣くのを堪えているようだった。
「陛下、私はルディアに会って、自分が感情のある人間だと思い出す事ができたんです。両親の死を悲しむ暇もなく爵位を継いだ私は、日々仕事に忙殺され、いつしか感情を失いました。代わりに得たのは人に対する不信感だけでした。でも私はルディアに会って、自分にも剥き出しの感情がある事を知ったんです。ルディアの死に絶望し、枯れるまで涙を流した。ルディアの笑顔を見ると、心が弾み、ルディアが他の男といると、醜い嫉妬もする、私は、そんな普通の人間だったのです」
僕はフィンセント様から優しく抱き寄せられ、思わずその胸に頬ずりをした。
「陛下、こんなにも愛おしい存在に会わせてくださり、心から感謝申し上げます」
フィンセント様はぐっと背筋を伸ばし、深々と頭を下げた。
「わわっ」
フィンセント様に思わず見惚れてしまった僕も、慌てて頭を下げた。
「皆は今、幸せなのか⋯?」
陛下の両の瞳から、堰を切ったように、涙があふれ出た。
僕達5人は、うなずき合った。
「「「「「はいっ!!」」」」」
「陛下」
アーボルド侯爵が初めて口を開いた。
「民は陛下が考えておられるより、ずっと強い。私も、まだまだ若い者には負けられません。孫のお馬さんごっこで、腰をやられている場合ではありませんな。あっはっはっ」
「ち、父上っ!」
アイクが慌てて、侯爵を制した。
「ぷふっ、あっ、も、申し訳ありません!」
ジルが思わず笑いを漏らして、慌てて口を押さえている。
「お馬さんごっこか、私も鍛えないとな」
「えっ!?フィンセント様がお馬さんになるんですか!?」
「ああ、楽しそうだ」
「ふっ、ふふっ、あははははは」
フィンセント様が、真剣な顔で、子供を背中に乗せている光景を思い浮かべ、僕は堪えきれずに、笑い声を上げた。
「そうか、そうか、皆、幸せか。良かった、良かった、皆、ありがとう」
陛下の涙が止まらず、傍に控えていた宰相がすっとハンカチを手渡していた。
僕は最後に陛下に申し上げた。
「陛下、神が仰っていました。自分は万能の神ではない。ただ子供が好きで、この世界を見守っているだけだと。ですから、僕に何か特別な力があるという訳ではないのです。それはジルも同じだと思います」
「そうか、神がそんな事を⋯。だが、ルディア、私はそうは思わんぞ」
「えっ⋯?」
「国にとって、子宝以上の宝がどこにある?愛し子がいる限り、いや、子供が生まれ続ける限り、きっと、神はこの世を見捨てはしないだろう。ルディア、これからも幸せでい続けよ。さすれば、民にも幸せが訪れるだろう」
「陛下⋯、はい、僕、幸せになりますっ!」
僕は溢れる涙を拭いもせず、フィンセント様の胸に飛びついた。
「民の幸せか⋯、私も責任重大だな」
フィンセント様が、ぽそっと呟いて、また考え込んでいる。
僕は可笑しくて、フィンセント様の胸に顔をぐりぐりと押し付けた。
「ルディア、どうした?ふっ、くすぐったいな」
フィンセント様の甘くて優しい口づけが、僕の頭に降り注いだ。
◇◇◇◇◇
「アイク、本当に良かったのか?」
「父上、俺が公爵なんて、分不相応です」
陛下から、長年ルディアの護衛として任務にあたった褒美として、席が一つ空いている公爵位を授けると提案があったが、俺は迷わず断った。
「そうか、お前がそう言うなら、私は何も言わない。だがなぜ、伯爵位にこだわったんだ?」
「ああ、それは、ジルの仇を討つ為です。その為に最低限の爵位が必要だったんです」
「仇!?アイク、まさか物騒な事を考えているのではないだろうな」
「ははっ、父上、安心してください。ちゃんと法に則って罰してもらいますから」
「アイクさん⋯」
ジルが心配そうに俺を見つめている。
「ジル、心配するな。俺にかかれば、あんな奴、一捻りだ。ジルは俺の胸の中で、幸せでいてくれれば、それでいい」
俺はジルを抱き寄せて、一筋の銀色の髪に、唇を落とした。
ジルの柔肌に初めて触れた鬼畜伯爵、許すまじ!
首を洗って待ってろ!!
◇◇◇◇◇
「んんんっ!!うんんんっ!!」
「ルディア、頑張れ!もう少しだ!」
「んんんんん!!!ふっうんんんんん!!!」
「おぎゃあ、おぎゃあ、ふぎゃあ」
「ああ、なんて可愛いんだ。ルディア、ありがとう。疲れただろう?」
「はぁはぁ、フィンセント様、お子は元気ですか?」
「ああ、とても元気な男の子だ」
僕は、胸の上に乗せられた、小さくて温かな命をそっと抱き締めた。
「わあ、綺麗⋯」
僕の腕の中の赤ちゃんは、煌めく金色の髪をしていて、薄らと開いた瞳は、透き通ったエメラルドグリーンをしていた。
「私にそっくりだ」
フィンセント様は、照れ臭そうに頭を掻いて、目を細めて笑った。
「ふふっ、可愛いですね」
「ああ、可愛いな、ん?」
「フィンセント様、どうされました?」
「ルディア、この子をよく見てごらん」
「えっ?⋯あっ!」
すやすやと眠ってしまった我が子の顔をよく見ると、閉じられた瞼から伸びる長い睫毛が、きらきらと銀色に光っていた。
「ルディア、この子を絶対幸せにしよう」
「はい、フィンセント様。わあっ!フィンセント様、外を見てください!」
「ほお、これは美しいな」
窓から覗き見た青空が、天から降り注ぐ銀色の光できらきらと煌めいていた。
僕とフィンセント様は、微笑み合いながら、どちらともなく、生まれたばかりの我が子の睫毛に、ちゅっと、同時に口づけをした。
今日は陛下に呼ばれて、王城に来ている。
「皆、よく来てくれた。楽にしてくれ」
謁見の間に通されたのは、フィンセント様と僕、アイクとジル、そしてアイクのお父上のアーボルド侯爵の5人だった。
陛下は穏やかな笑みを浮かべ、僕達を見渡した。
「まず、ルディア、私はそなたに謝らなければならん」
「⋯っ!」
「私が下した命によって、そなたを苦しめる結果になってしまった」
「陛下、発言をお許しいただけますか?」
「よい、ルディア、何でも申せ」
「ありがとうございます、陛下」
僕は緊張で震える口の端をどうにか上げて、陛下に一礼した。
「確かに、僕は苦しんだかもしれません。でもそれは、僕が弱かったのが原因で、取り返しのつかない結果を選んだのも、僕自身です。それでも、僕は陛下に感謝しております。陛下は、僕とフィンセント様を出会わせてくださいました。僕は今、とても幸せです」
陛下に心の内を話したら、何だか気持ちがすっきりした。
気づくと僕は、自然と笑みがこぼれていた。
「そうか、ルディアは幸せなのだな」
「はいっ」
「⋯ルディア、聞いてくれるか」
陛下の穏やかな表情に、逡巡の色が見え隠れした。
「はい」
何を言われるのか不安はあった。それでも僕は、真っ直ぐ陛下を見てうなずいた。
僕にはフィンセント様がいてくださる。
それだけで、僕は前を向くことができた。
「私は怖かったのだ」
「えっ⋯?」
「20年前、ザカリー領に銀色の髪を持った男児が生まれたと報告を受けた。«神の愛し子»が生まれたと。その時、私がどう思ったか⋯、私は、このままでは、国民の心が、王家から離れてしまうと思った。愛し子に民の心を奪われる、そう思ったのだ⋯」
「⋯っ!」
「本来ならルディアが生まれた時に、すぐにでも王家で保護するべきだった。だが、私は躊躇ってしまったのだ。王都から遠く離れたザカリー領に、ルディアを閉じ込め、護衛として仕向けたアイクの人生を台無しにし、王命を下して、フィンセントに愛し子を押し付けた。それに巻き込まれたアーボルド侯爵とジル、⋯皆を不幸にした責は全て私にある。すまなかった」
陛下は頭を深々と下げられた。
「陛下っ!いけませんっ!お願いです、顔を上げてください!」
僕は咄嗟に身を乗り出し、両手で制止しながら叫んだ。
それでも陛下は頭を下げたままだった。
「陛下」
フィンセント様の、低く凛とした声が謁見の間に響いた。
「確かに、ここにいる5人は皆、不幸でした」
この場にいる全員が、フィンセント様の言葉を聞いて、目を見開いて凍りついた。
でも、フィンセント様の顔は、言葉とは裏腹に、柔らかな笑顔を湛えている。
「ですが、陛下、侯爵とアイクは親子の深い絆を知り、アイクとジルは心から愛する者を得た」
アーボルド侯爵がアイクと肩を組み、アイクはジルを抱き寄せた。
そして3人は、うなずきながら陛下を見て、眩い笑顔を弾けさせた。
「そうか、そうであったか、うぅっ、くっ」
陛下は拳を握り締め、懸命に泣くのを堪えているようだった。
「陛下、私はルディアに会って、自分が感情のある人間だと思い出す事ができたんです。両親の死を悲しむ暇もなく爵位を継いだ私は、日々仕事に忙殺され、いつしか感情を失いました。代わりに得たのは人に対する不信感だけでした。でも私はルディアに会って、自分にも剥き出しの感情がある事を知ったんです。ルディアの死に絶望し、枯れるまで涙を流した。ルディアの笑顔を見ると、心が弾み、ルディアが他の男といると、醜い嫉妬もする、私は、そんな普通の人間だったのです」
僕はフィンセント様から優しく抱き寄せられ、思わずその胸に頬ずりをした。
「陛下、こんなにも愛おしい存在に会わせてくださり、心から感謝申し上げます」
フィンセント様はぐっと背筋を伸ばし、深々と頭を下げた。
「わわっ」
フィンセント様に思わず見惚れてしまった僕も、慌てて頭を下げた。
「皆は今、幸せなのか⋯?」
陛下の両の瞳から、堰を切ったように、涙があふれ出た。
僕達5人は、うなずき合った。
「「「「「はいっ!!」」」」」
「陛下」
アーボルド侯爵が初めて口を開いた。
「民は陛下が考えておられるより、ずっと強い。私も、まだまだ若い者には負けられません。孫のお馬さんごっこで、腰をやられている場合ではありませんな。あっはっはっ」
「ち、父上っ!」
アイクが慌てて、侯爵を制した。
「ぷふっ、あっ、も、申し訳ありません!」
ジルが思わず笑いを漏らして、慌てて口を押さえている。
「お馬さんごっこか、私も鍛えないとな」
「えっ!?フィンセント様がお馬さんになるんですか!?」
「ああ、楽しそうだ」
「ふっ、ふふっ、あははははは」
フィンセント様が、真剣な顔で、子供を背中に乗せている光景を思い浮かべ、僕は堪えきれずに、笑い声を上げた。
「そうか、そうか、皆、幸せか。良かった、良かった、皆、ありがとう」
陛下の涙が止まらず、傍に控えていた宰相がすっとハンカチを手渡していた。
僕は最後に陛下に申し上げた。
「陛下、神が仰っていました。自分は万能の神ではない。ただ子供が好きで、この世界を見守っているだけだと。ですから、僕に何か特別な力があるという訳ではないのです。それはジルも同じだと思います」
「そうか、神がそんな事を⋯。だが、ルディア、私はそうは思わんぞ」
「えっ⋯?」
「国にとって、子宝以上の宝がどこにある?愛し子がいる限り、いや、子供が生まれ続ける限り、きっと、神はこの世を見捨てはしないだろう。ルディア、これからも幸せでい続けよ。さすれば、民にも幸せが訪れるだろう」
「陛下⋯、はい、僕、幸せになりますっ!」
僕は溢れる涙を拭いもせず、フィンセント様の胸に飛びついた。
「民の幸せか⋯、私も責任重大だな」
フィンセント様が、ぽそっと呟いて、また考え込んでいる。
僕は可笑しくて、フィンセント様の胸に顔をぐりぐりと押し付けた。
「ルディア、どうした?ふっ、くすぐったいな」
フィンセント様の甘くて優しい口づけが、僕の頭に降り注いだ。
◇◇◇◇◇
「アイク、本当に良かったのか?」
「父上、俺が公爵なんて、分不相応です」
陛下から、長年ルディアの護衛として任務にあたった褒美として、席が一つ空いている公爵位を授けると提案があったが、俺は迷わず断った。
「そうか、お前がそう言うなら、私は何も言わない。だがなぜ、伯爵位にこだわったんだ?」
「ああ、それは、ジルの仇を討つ為です。その為に最低限の爵位が必要だったんです」
「仇!?アイク、まさか物騒な事を考えているのではないだろうな」
「ははっ、父上、安心してください。ちゃんと法に則って罰してもらいますから」
「アイクさん⋯」
ジルが心配そうに俺を見つめている。
「ジル、心配するな。俺にかかれば、あんな奴、一捻りだ。ジルは俺の胸の中で、幸せでいてくれれば、それでいい」
俺はジルを抱き寄せて、一筋の銀色の髪に、唇を落とした。
ジルの柔肌に初めて触れた鬼畜伯爵、許すまじ!
首を洗って待ってろ!!
◇◇◇◇◇
「んんんっ!!うんんんっ!!」
「ルディア、頑張れ!もう少しだ!」
「んんんんん!!!ふっうんんんんん!!!」
「おぎゃあ、おぎゃあ、ふぎゃあ」
「ああ、なんて可愛いんだ。ルディア、ありがとう。疲れただろう?」
「はぁはぁ、フィンセント様、お子は元気ですか?」
「ああ、とても元気な男の子だ」
僕は、胸の上に乗せられた、小さくて温かな命をそっと抱き締めた。
「わあ、綺麗⋯」
僕の腕の中の赤ちゃんは、煌めく金色の髪をしていて、薄らと開いた瞳は、透き通ったエメラルドグリーンをしていた。
「私にそっくりだ」
フィンセント様は、照れ臭そうに頭を掻いて、目を細めて笑った。
「ふふっ、可愛いですね」
「ああ、可愛いな、ん?」
「フィンセント様、どうされました?」
「ルディア、この子をよく見てごらん」
「えっ?⋯あっ!」
すやすやと眠ってしまった我が子の顔をよく見ると、閉じられた瞼から伸びる長い睫毛が、きらきらと銀色に光っていた。
「ルディア、この子を絶対幸せにしよう」
「はい、フィンセント様。わあっ!フィンセント様、外を見てください!」
「ほお、これは美しいな」
窓から覗き見た青空が、天から降り注ぐ銀色の光できらきらと煌めいていた。
僕とフィンセント様は、微笑み合いながら、どちらともなく、生まれたばかりの我が子の睫毛に、ちゅっと、同時に口づけをした。
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