別れ話はお早めに

ラティ

文字の大きさ
1 / 1

1

しおりを挟む
「できた」

 夜ご飯を作り終え、お皿に盛る。
 そろそろ旦那が帰ってくる頃かなと、スマホを見た。
 ……連絡がない。
 いつもなら、30分前にはメッセージがきてるのに。
 多分忘れているのだろうと、しばらく待つことにした。
 そして、数時間が経った。机に並べた料理は冷め、私の心はふつふつと煮えたぎっている。
 電話も出ないし、一体何をしているのだろうか。まさか事故?
 ヒヤリとした瞬間、ガチャリと玄関から音がした。慌てて入口に向かう。そのまま目の前の男に飛びついた。

「あー……良かった。本当に心配したんだから、連絡してって言ったじゃん!」
「わっ、ビビった、なんだよ」

 グイグイと距離を取ろうとしてくる旦那。もとい山吹やまぶき直也なおやは、軽くため息をついてリビングへ進んだ。
 七三分けの黒髪を、がしがしとかいている。エリはへたれ、白い首には汗が伝ってた。
 190cm近くもある身長は、背中を丸めているからか、小さく見える。

「もう12時だよ……そんなに忙しかったの?」
「まぁそう。あ、飯食ってきたから、いらない」
「……え」

 準備しちゃったんだけどと、言い終わる前に、直也なおやは服を脱いで、お風呂場に入っていった。
 流石に殴りたい。
 こういう時は、どうすればいいんだろう。この前ネットで見たアンガーマネジメントでも試せばいいのかな。
 無駄になった夜ご飯を先に片付け、洗濯をしようと、乱雑に置かれたワイシャツを掴んだ私は、思わず固まった。

「く……ちべに?」

 え、偽物? と、疑ってしまうくらいに、くっきり。左胸に付着していた。
 1.2.3.4.ビリッ

「あっ」

 気持ちを落ち着かせるために、数をかぞえていた私は、いつの間にか布を破いていた。
 これはダメだ。6秒ルールなんて嘘じゃないか。
 
 でも、もしかしたら私の勘違いかも。そう思って、色々な場面を想像する。
 例えば、すれ違った拍子にぶつかったとか、自作自演とか、女装趣味があったとか。
 いくつも考えるが、直也がそうなるとは思えないものばかりで、落胆する。使い物にならなくなったワイシャツは、袋に突っ込んだ。
 私は眠い目をこすりながら、椅子に座った。
 チッチッと、時計の針が、部屋に響いている。やがて、半裸の直也が、タオルで顔を拭いながら出てきた。

「……なにしてんの沙羅さら、そんなところで」

 口をぽかんとあけ、名前を呼んでくる。私は無理やり笑顔を作り、質問した。

「浮気ってさぁ……どう思う?」
「は?」
「いいと思う?」

 直也は固まった。
 でも、バレた、という表情はしていない。本当に意味が分からない。という感じ。だからあれと思った。もしかして私の早とちり?
 急に申し訳なくなり、何も喋れずにいると、いきなり肩を掴まれた。

「もしかして……浮気してんの?」

 眉間に皺を寄せた直也が聞いてくる。
 私は慌てて否定した。

「ち、違うって。私がするわけないでしょ」
「……まぁ、それもそうか、沙羅は俺のこと大好きだもんな、俺から離れられないだろうし、そんなことするわけねーか」

 手を離し、寝室へ歩いて行く。
 圧迫感のなくなった肩は、まだ少し痛かった。
 直也から見た私は、自分に依存している女。という認識なのだろう。交際する前から、好き好きとアピールをしていたからそう思ってしまうのかもしれないけれど。
 今は別にそこまで熱狂的ではない。
 というのも、昔は、直也の俺様なところがかっこよく見えたが、年月が経ち、だんだんめんどくさくなってきたのだ。
 もう少しこちらの気持ちを考えてくれたらありがたいのに。
 電気を消し、私も寝室へ向かう。
 既に布団に入って、寝息を立てている直也をみつめる。
 本当に、顔だけはいいんだよなぁ。
 あくびをし、腰を下ろそうとした私の目に、直也のスマホが映った。
 そういえば、最近やけに気にしていたな。
 私の勘違いかもしれないが、もやもやとした疑惑が、再び現れる。
 私は悩んだ末、ごめんと思いながら、手に取った。
 直也の指紋でロックを解除し、連絡用アプリを開く。
 1番上に私が固定されていて、下にスクロールして、息を飲んだ。
 誰だ。
 この女

 ――今日はありがとう~♡めっちゃ気持ちよかったー!
 ――この前はどうもまた会いたいです
 ――連絡まだ?既読くらいつけてよ

 確定で黒。絶対浮気。
 しかも複数人と。
 高頻度で会っている内容だ。どうりで最近、帰りが遅かったんだ。
 ブチりと、私の何かが切れた。
 枕を両手でつかみ、直也に叩きつける。

「……ん、わっ、は、え、な、なんだよ! いきなり」
「これ、どういうこと?」

 顔面にスマホをぶつけると、いてっとつぶやき、受け取った。

「……あぁ、なんだこれか」

 睨みつけても、はっと、軽薄な笑みを浮かべるだけ。焦った様子はない。

「ちょっと会っただけだよ。別にいいだろ、ただの性欲発散だし。妻は沙羅なのは変わらないんだからさ。……何、妬いてんの? 本当に俺のこと好きなんだから」

 バチン
 気づいたらに頬を叩いていた。こんな自意識過剰の化け物を生み出してしまったのは私の責任だ。正気に戻さないと。

「妬いてないんだけど。結婚してるのに、浮気していいわけがないでしょ」
「はぁ、言い訳すんなよ。てか、叩くほどじゃないだろ、俺が好きなのは沙羅だし、それならいいだろ」

 言葉にならない怒りが湧く。
 この先旦那とやっていける気がしない。
 私は直也をベッドに倒した。

「な、なんだよ……急に」
「――だ」
「……なんて?」
「離婚だ! 離婚してやる!」
「はぁ?」

 窒息死するのでは、というくらい布団を巻き付ける。
 人を殺す時ってこんな感情なのかなと思った。

「っ……ぷはっ、ちょ、まじ、やめろよ」

 隙間から叫ぶ直也に、私はだんだん馬鹿らしくなってきた。無駄な体力を使わされてるのが腹立たしい。
 少し冷静になってきたので、そっぽを向いて目を瞑った。

「な、なぁ、無視すんなよ。離婚、とか、どうせ嘘だろ? だって沙羅が、俺から離れるわけないもんな。……ちょ、おい! なんとか言えよ」

 耳元で喚くので、強制的に意識が引っ張られる。しかも、私の茶色いショートの髪に、顔を、擦り寄ってくる、というか、擦り付けてくるので、汚い。

「ねぇ……やめて」

 横目で睨みつけると、直也は一瞬怯んだ。けれど、すぐに、いつもの威勢を取り戻した。

「し、しらねーからな!」

 ボフンと効果音をたてて、直也は背中を向ける。結局、私たちは反対を見ながら眠りについた。
 次の日の朝、いつもなら朝ごはんを作るが、私は起きなかった。
 直也がブツブツと言っている声で、目は覚めたが、知らないフリをした。
 扉を閉め、続いて鍵をかける音がしたので、私は地面に足をつける。
 立ち上がって、洗面所で顔をあらった。
 今日は気分転換にどこかに行きたい。でも、誘える友人がいない。
 結婚してから、誰かと交流することがなくなってしまった。というのも、直也が、私が誰かと一緒にいようとすると、俺の妻なんだから、俺のために家にいろと言ってくるのだ。
 そうだよね、仰せのままにと従っていたのだが、今になって考えると、おかしい気がする。

 まぁ、もう取り返しがつかないのだけれど。
 ひとりが嫌いな訳ではないし、いいかと思った時、あ、と思い浮かぶ人物がいた。

「そうだ、優希ゆうき!」

 幼なじみの、やさおとこ。
 身長は確か185cmくらいで、ツーブロックの黒髪。
 つり目の直也とは対照的に、タレ目だった。
 最近会っていないから、記憶がおぼろげだ。
 前に、仕事の休みは不定期だ。と言っていたから、もしかしたら今日会えるかもしれない。久しぶりに話したいと思い、私は連絡をした。
 すぐに既読がつき、メッセージが返ってきた。
 
 ――全然空いてる。ご飯食べ行こ

 ガッツポーズをする。
 1時間後に駅前で待ち合わせをすることになり、鼻歌を歌いながら、軽いメイクをして、準備をした。

 ***

「ごめん! 電車遅延しちゃって、すごい待ったよね、暑かったでしょ」

 全力ダッシュで向かい、頭を下げる。なんてついてないんだと、息を切らしながら思った。

「いいよ、気にしてないし。沙羅こそ走って疲れたでしょ、さっきそこで飲み物買ったからあげる」

 そう言って渡してきたのは、カフェチェーン店の、新作のジュースだった。

「え、えぇ、奢るべきは私だよね。な、何円だった? 優希の分も払うから」
「いいって、俺が買いたかっただけだから」

 仏か? と、口に出そうになる。
 気を取り直して、どこに行こうかと尋ねれば、近くに美味しい飲食店があると言う。2人でそこに向かい、店の中に入った。
 椅子に座り、頼んだ料理を待ってる間に、優希が聞いてきた。

「沙羅とこうやって喋るの久々だね。俺は嬉しいけど、旦那さんは大丈夫なの?」
「本当に! あ、そうなの……今日は旦那のことで話したいことがあって」

 私が喋ると、優希は、氷の入ったグラスを置いて、「へー、何?」と頬杖をついた。

「実はね、昨日、直也が浮気してるの知っちゃって、本当にムカついてムカついて」
「浮気?」
「ワイシャツに口紅付けてきて、知らない女とやり取りしてたの、しかも複数人!」

 前のめりになってしまい、ごめんと座り直す。目の前の男は、作り物みたいな笑みを浮かべて、口を開いた。

「じゃあさ、離婚しちゃえば?」

 予想外の提案に、私は言葉を失う。
 優希がそんなふうに言ってくるとは思わなかった。
 返事をするよりも先に、「それか……俺と、浮気する?」と、とんでもない提案してきたので、え! と、思わず叫んだ。

 何を考えてるのか分からない。じっと見つめるが、にっこりと笑ったままだ。
 私はわざと明るい声を出した。

「え、あ、いや~、流石にそれだと直也と同じになっちゃうからさ。気を使わせて申し訳ない……。それに、優希だったら、わざわざ私選ばなくても、引く手あまたでしょ? 学生の頃も凄かったし、あ、今良い感じの人とかいないの?」

 ちょっと無理やりだが、話題を変える。
 優希は水を飲んだ後、考え込んだ。

「いないかな。というか、学生の頃も、今も、ずっと同じ人が好きでさ、彼女、作ったことないんだよね」
「……え、そうなの? ……知らなかった」
「そう。初めてもずっとその人のためにとってる。俺ってば一途だよねー」
「そ、そうなんだ。 え、私の知ってる人?」
「知ってるも何も、俺の目の前にいる人だけど」

 理解が追いつかなくて。キョロキョロと辺りを見回す。優希はおかしそうに、あははと、声を漏らした。
 目の前の……。
 流れ的に、私の事を言っているが、冗談だろうか。

「や、やめてよー、び、びっくりするよ」
「うん。でも本気だから」
 
 優希の向けてくる表情が真剣で、反応に困る。

「どうせ叶わないなら、伝えちゃおうと思って。あ、そうそう、結婚式に参列したときさ、俺の人生終わったー、って思ったけど、案外生きていけるもんなんだな。……まぁ、忘れらんないんだけど、昨日も夢で見たし」

 ダラダラと、冷や汗が流れる。
 何とか絞りだして、「えっと、なんか、今までごめん」と伝えれば、優希は、なんで謝るんだよ!と笑った。

 いたたまれなくなった時、タイミングよく料理が運ばれてきた。思わずホッと息を吐く。
 おー美味そうと、なんでもなかったように食べ始める優希が、ちょっとだけ怖かった。
 私も黙って手を動かす。
 そうして、いつの間にか時間は過ぎていった。店を出た私達は、帰り道を歩く。
 最初に待ち合わせした場所に着き、今日はありがとうとお辞儀をした。

「こちらこそ。また誘ってよ。旦那さんのことでなんかあったりしたら、相談して、手伝うから」
「……その事なんだけど」

 言いづらいなと思いながら、優希を見る。首をかしげ、どうしたの? という視線を送ってきた。

「実は、もう、というか私が勝手にそう決めてる事なんだけど。直也とは離婚しようと思ってるんだ」

「……え」
「だ、だから、えーと、まぁ、気が向いたら、独り身になった私のこともらってよ」
「うわ……まじか。……いや、うん。そりゃ、絶対もらうけど。まじか。10年以上待って、やっと……」

 優希は、片腕で目元を隠し、顔を背けた。
 こちらから見える耳は、ほんのりと赤くなっている。
 私の体温も上がっていく。

「じゃ、じゃあ、またね!」

 早口で喋りながら別れる。
 そのまま自宅へ向かった。
 大した時間もかからずに、家に着いた私は、バッグから鍵を取りだした。
 扉をあけようとして、手を止める。

「なんで……」

 ドアが、数センチ開いていた。
 戸締りしたはずなのに、なぜ?
 恐る恐る取っ手に触れる。
 もし、空き巣だったら、股間を蹴ってやろうと思った。
 ガチャリと音をたて、足を踏み入れた私の耳には、聞き馴染みのある声が飛んできた。

「あ、よかった……って、おい! どこ行ってたんだよ!」
「……え、直也? も、もう帰ったの?」
「そうだよ、昨日沙羅が、り、離婚とか変なこと言い出すから、仕事切り上げて、早く返ってきたんだよ……」

 すごい勢いでやってきた直也は、私の腕を掴んだ。
 あまりの力に、顔が歪む。

「ちょっとご飯食べてきただ――」
「お前、男と会っただろ?」

 説明する前に、直也がこちらを見て、言い放った。
 なんで分かったのと、体が強ばる。

「やっぱりそうなんだな、変な匂いするし……あぁもう、外出も禁止にしときゃ良かった。ふざけんなよ、浮気じゃねーか、……なぁ、……デート以外は、してないよな?」

 私だけが悪いという内容に、カチンときた。
 こうなったら、騙してやる。

「浮気したのは直也でしょ? あと、デート以外もしました。私も寝ました。性欲発散です! ……痛いから離してよ!」

 べーと、舌を出し、直也の手を払う。
 地団駄を踏みながら、前へ進んだ。
 バタバタと、後ろから大きな音が迫ってくる。振り返る前に、何かがかぶさってきた。

「は、や、ヤったって、なぁ、う、嘘だろ? だって、沙羅が好きなのは俺だろ? ほ、他のやつとヤったとか、するわけねぇもんな?」

 正体は直也だった。震えた声で、何度も質問してくる。

「ほんとだってば! もう、いいかげにして! それに私、まだ許してないから。離婚するし、関係ないでしょ!」

 回された腕を解こうにも、がっちりと固定されていて、身動きひとつ取れない。

「り、離婚……? は、発散って、い……言ったけど、違う。わ、悪かった。な、なぁ、冗談だよな? な? ……違うんだ。だ、だって、最近沙羅とヤってなかったし、沙羅は、お、俺の事すげぇ好きだろ? だから、魔が差したっていうか、心配させてやろうと思って、怪しい動き見せたら、沙羅は、もっと俺のことだけ考えるだろ? そ、それに、ちゃんと言っただろ、俺の妻も、好きな人も沙羅だって」

 あまりにふざけた理由に、私は黙った。数秒の沈黙が流れる。
 直也は耐えきれなくなったのか、「わ、悪かった」と、再び謝罪した。

「も、もうしねーから、だから、誰かとするとか、まじやめろ。離婚も、お、俺を驚かせたくてした嘘なんだろ? だって、沙羅が俺のこと、嫌いなはずないし……」

 さっきから、勘違いもはなはだしい。
 ふーと息を漏らした。後ろにいる男が、ビクリと震える。
 私は、分かったと、首を縦に降った。
 少し緩んだ腕から逃れ、直也と向き合う。

「もう誰かと寝たりしないよ」
「ほ、本当に?」
「うん。だからこの話は終わり。ほら、お腹すいてるでしょ? 何か作るよ」

 私が台所に向かうと、直也は、ベッタリと肩に抱きついてきた。

「じゃあ、沙羅の作るハンバーグが食べたい」
「うん……」

 冷蔵庫から材料を取り出す。その間も、直也はずっと私に付いてきた。時折、ちゅ、ちゅ、と、キスをしてくる。
 出来上がった料理を机に並べれば、それはそれは嬉しそうな顔をして、食べ始めた。

 次の日、直也が仕事に行った後、私は荷物をまとめた。
 記入済みの離婚届を、見えるところに置く。
 そして私は、家を出た。


 ***

 扉を開ける。
 昨日は、沙羅を怒らせてしまったから、少しでも仲直りできるようにと、スイーツを買ってきた。
 沙羅が嫉妬したのは分かっているが、流石に離婚の話をされた時は、肝が冷えた。
 もう誰かとヤったりはしないと言っていたし。信じようと思う。もちろん、相手のことは、きちんと調べて始末する。
 俺のことばかり考えてる沙羅は可愛いが、流石にやりすぎたなと自分でも反省している。
 どこにも行かないように、監禁道具も揃えないと。
 
「ただいまー」

 靴を脱いで、声を出す。
 けれど、かえってきたのは、静寂のみだった。
 おかしい。いつもなら、すぐにリビングからやってきて、愛くるしい表情を見せてくれるのに。
 嫌な予感がしつつも、前に進む。

「……沙羅ー」

 呼びかけるが、返事がない。

「沙羅?」

 寝室、脱衣場、台所。全てを探すが、沙羅がいない。
 ドッと、汗が吹き出る。
 呼吸が乱れ、下を見た俺の目に、あるものが映った。

「……り、こん届?」

 そばに置かれていた手紙には、「もう直也とはやっていけないから、離婚しよう。私のは記入済みだから、あとは直也が書いて。それと、私はもう、直也のことが好きじゃないから」としるされていた。

「は?」

 どういうことだと、問いかけたいのに、相手がいない。
 ガランとした部屋は、俺に現実を突きつける。
 離婚届はいつの間にか、手の中で粉々になっていた。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

わんこ系婚約者の大誤算

甘寧
恋愛
女にだらしないワンコ系婚約者と、そんな婚約者を傍で優しく見守る主人公のディアナ。 そんなある日… 「婚約破棄して他の男と婚約!?」 そんな噂が飛び交い、優男の婚約者が豹変。冷たい眼差しで愛する人を見つめ、嫉妬し執着する。 その姿にディアナはゾクゾクしながら頬を染める。 小型犬から猛犬へ矯正完了!?

5年経っても軽率に故郷に戻っては駄目!

158
恋愛
伯爵令嬢であるオリビアは、この世界が前世でやった乙女ゲームの世界であることに気づく。このまま学園に入学してしまうと、死亡エンドの可能性があるため学園に入学する前に家出することにした。婚約者もさらっとスルーして、早や5年。結局誰ルートを主人公は選んだのかしらと軽率にも故郷に舞い戻ってしまい・・・ 2話完結を目指してます!

【完結】離婚を切り出したら私に不干渉だったはずの夫が激甘に豹変しました

雨宮羽那
恋愛
 結婚して5年。リディアは悩んでいた。  夫のレナードが仕事で忙しく、夫婦らしいことが何一つないことに。  ある日「私、離婚しようと思うの」と義妹に相談すると、とある薬を渡される。  どうやらそれは、『ちょーっとだけ本音がでちゃう薬』のよう。  そうしてやってきた離婚の話を告げる場で、リディアはつい好奇心に負けて、夫へ薬を飲ませてしまう。  すると、あら不思議。  いつもは浮ついた言葉なんて口にしない夫が、とんでもなく甘い言葉を口にしはじめたのだ。 「どうか離婚だなんて言わないでください。私のスイートハニーは君だけなんです」 (誰ですかあなた) ◇◇◇◇ ※全3話。 ※コメディ重視のお話です。深く考えちゃダメです!少しでも笑っていただけますと幸いです(*_ _))*゜

私を簡単に捨てられるとでも?―君が望んでも、離さない―

喜雨と悲雨
恋愛
私の名前はミラン。街でしがない薬師をしている。 そして恋人は、王宮騎士団長のルイスだった。 二年前、彼は魔物討伐に向けて遠征に出発。 最初は手紙も返ってきていたのに、 いつからか音信不通に。 あんなにうっとうしいほど構ってきた男が―― なぜ突然、私を無視するの? 不安を抱えながらも待ち続けた私の前に、 突然ルイスが帰還した。 ボロボロの身体。 そして隣には――見知らぬ女。 勝ち誇ったように彼の隣に立つその女を見て、 私の中で何かが壊れた。 混乱、絶望、そして……再起。 すがりつく女は、みっともないだけ。 私は、潔く身を引くと決めた――つもりだったのに。 「私を簡単に捨てられるとでも? ――君が望んでも、離さない」 呪いを自ら解き放ち、 彼は再び、執着の目で私を見つめてきた。 すれ違い、誤解、呪い、執着、 そして狂おしいほどの愛―― 二人の恋のゆくえは、誰にもわからない。 過去に書いた作品を修正しました。再投稿です。

【完結】元悪役令嬢は、最推しの旦那様と離縁したい

うり北 うりこ@ざまされ2巻発売中
恋愛
「アルフレッド様、離縁してください!!」  この言葉を婚約者の時から、優に100回は超えて伝えてきた。  けれど、今日も受け入れてもらえることはない。  私の夫であるアルフレッド様は、前世から大好きな私の最推しだ。 推しの幸せが私の幸せ。  本当なら私が幸せにしたかった。  けれど、残念ながら悪役令嬢だった私では、アルフレッド様を幸せにできない。  既に乙女ゲームのエンディングを迎えてしまったけれど、現実はその先も続いていて、ヒロインちゃんがまだ結婚をしていない今なら、十二分に割り込むチャンスがあるはずだ。  アルフレッド様がその気にさえなれば、逆転以外あり得ない。  その時のためにも、私と離縁する必要がある。  アルフレッド様の幸せのために、絶対に離縁してみせるんだから!!  推しである夫が大好きすぎる元悪役令嬢のカタリナと、妻を愛しているのにまったく伝わっていないアルフレッドのラブコメです。 全4話+番外編が1話となっております。 ※苦手な方は、ブラウザバックを推奨しております。

気付いたら最悪の方向に転がり落ちていた。

下菊みこと
恋愛
失敗したお話。ヤンデレ。 私の好きな人には好きな人がいる。それでもよかったけれど、結婚すると聞いてこれで全部終わりだと思っていた。けれど相変わらず彼は私を呼び出す。そして、結婚式について相談してくる。一体どうして? 小説家になろう様でも投稿しています。

3回目巻き戻り令嬢ですが、今回はなんだか様子がおかしい

エヌ
恋愛
婚約破棄されて、断罪されて、処刑される。を繰り返して人生3回目。 だけどこの3回目、なんだか様子がおかしい 一部残酷な表現がございますので苦手な方はご注意下さい。

内気な貧乏男爵令嬢はヤンデレ殿下の寵妃となる

下菊みこと
恋愛
ヤンデレが愛しい人を搦めとるだけ。

処理中です...