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第二章 ヤマネコ商会、爆誕!:商人、はじめます
第97話 出身地は『東の国』? 勝手な勘違いに救われました
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「単刀直入にお聞きしよう、コトリ君。君は、一体何者だね?」
(うわ、いきなりド直球!)
外堀から埋めてくるかと思いきや、いきなり核心を突いてきた!
このおじさん、思った以上にせっかちさんか?
いや、違う。
これは、あえて不意を突いて、私の反応を試しているんだ。
「商人を目指している、ただの子供ですよ」
私は、にっこりと、練習済みの無邪気な笑顔で答える。
バルガスさんは、ふむ、とその口髭を撫でた。
「では、その素晴らしい履物は、どこの国の職人の手によるものですかな? これほどの品、私も長年商売をしているが、ついぞ見たことがない。我々も、ぜひその国と交易を検討したいのだが」
(キター! 持ち物チェックからの、身元調査!)
予想通りの質問だ。
ここは、練習通りにいくしかない!
「申し訳ありません、バルガスさん。これは、私の一族に伝わる秘伝の製法で作られておりまして……。門外不出の決まりなのです」
私がそう言って、心の底から申し訳なく思ってるような顔をしてみせると、バルガスさんは、「ほう」と、面白そうに目を細めた。
嘘だと見抜いているのか、あるいは、その答え自体を楽しんでいるのか。
表情からは、全く読み取れない。
「そうか、それは残念だ。して、差し支えなければ、どちらの街からお越しかな? その若さで、これだけの旅をしてこられたからには、並々ならぬ覚悟とお見受けするが」
(キター! 今度は出身地の探り! そして、私が旅をしてきたことを前提に話を進めて、自然に情報を引き出そうとしてる! このおじさん、本当に抜け目がないわ!)
彼は、私の服装や靴から、私が長旅をしてきたことを見抜いた上で、その出発点を探ろうとしているんだ。
ここで下手に具体的な街の名前を出すのは危険だ。ボロが出るかもしれない。
かといって、『異世界インターネット接続』の地図機能のこの国(クレシオン王国)以外の地図も解放されていないのに適当な方角を口にして、そこが海だったりしたら目も当てられない。
ここは、あえてボカすのが正解ね。
「……ずっと、遠くの国からです。私の故郷では、商人として認められるには、若いうちに一人で旅に出て、異郷の地で己の力を証明することが慣わしなのです」
もちろん、全部デタラメだ。
でも、「遠い国」で「特殊な慣わし」ということにしておけば、多少常識外れなことをしても、「そういう文化なのか」で押し通せるはず! これぞ、異文化コミュニケーションの極意!
バルガスさんは、私の言葉を聞くと、ふむ、と顎に手を当てて考え込んだ。そして、私の黒髪と黒い瞳をじっと見つめ、何か合点がいったように頷いた。
「黒髪に黒目……。そして、その独自の技術体系……。まさか、『東の国』かね?」
(……お? 『東の国』?)
私の脳内検索がフル回転する。
ファンタジーのお約束として、東の国(オリエントやジパング的な場所)は、独自の文化や技術を持つ神秘的な場所として扱われることが多い。
このバルガスさんの口ぶりからすると、この世界にもそういう概念があるらしい。
(……よし、乗っかろう! 私がどこの出身か説明するより、相手の想像に任せた方がボロが出ないし、何より『東の国』って響き、なんかミステリアスで便利そう!)
私は、肯定も否定もせず、ただ意味ありげににっこりと微笑んでみせた。
「ふふ、ご想像にお任せします。ただ、ここよりもずっと、日が昇る方角から来たことだけは確かです」
「ほう、やはりか……! 東の国の商人は優秀だと噂には聞いていたが、まさかこれほどとは」
バルガスさんは、勝手に納得して感心してくれている。
よし、決まりだ。これから誰かに出身を聞かれたら、設定は『東の国』で統一しよう。
(うわ、いきなりド直球!)
外堀から埋めてくるかと思いきや、いきなり核心を突いてきた!
このおじさん、思った以上にせっかちさんか?
いや、違う。
これは、あえて不意を突いて、私の反応を試しているんだ。
「商人を目指している、ただの子供ですよ」
私は、にっこりと、練習済みの無邪気な笑顔で答える。
バルガスさんは、ふむ、とその口髭を撫でた。
「では、その素晴らしい履物は、どこの国の職人の手によるものですかな? これほどの品、私も長年商売をしているが、ついぞ見たことがない。我々も、ぜひその国と交易を検討したいのだが」
(キター! 持ち物チェックからの、身元調査!)
予想通りの質問だ。
ここは、練習通りにいくしかない!
「申し訳ありません、バルガスさん。これは、私の一族に伝わる秘伝の製法で作られておりまして……。門外不出の決まりなのです」
私がそう言って、心の底から申し訳なく思ってるような顔をしてみせると、バルガスさんは、「ほう」と、面白そうに目を細めた。
嘘だと見抜いているのか、あるいは、その答え自体を楽しんでいるのか。
表情からは、全く読み取れない。
「そうか、それは残念だ。して、差し支えなければ、どちらの街からお越しかな? その若さで、これだけの旅をしてこられたからには、並々ならぬ覚悟とお見受けするが」
(キター! 今度は出身地の探り! そして、私が旅をしてきたことを前提に話を進めて、自然に情報を引き出そうとしてる! このおじさん、本当に抜け目がないわ!)
彼は、私の服装や靴から、私が長旅をしてきたことを見抜いた上で、その出発点を探ろうとしているんだ。
ここで下手に具体的な街の名前を出すのは危険だ。ボロが出るかもしれない。
かといって、『異世界インターネット接続』の地図機能のこの国(クレシオン王国)以外の地図も解放されていないのに適当な方角を口にして、そこが海だったりしたら目も当てられない。
ここは、あえてボカすのが正解ね。
「……ずっと、遠くの国からです。私の故郷では、商人として認められるには、若いうちに一人で旅に出て、異郷の地で己の力を証明することが慣わしなのです」
もちろん、全部デタラメだ。
でも、「遠い国」で「特殊な慣わし」ということにしておけば、多少常識外れなことをしても、「そういう文化なのか」で押し通せるはず! これぞ、異文化コミュニケーションの極意!
バルガスさんは、私の言葉を聞くと、ふむ、と顎に手を当てて考え込んだ。そして、私の黒髪と黒い瞳をじっと見つめ、何か合点がいったように頷いた。
「黒髪に黒目……。そして、その独自の技術体系……。まさか、『東の国』かね?」
(……お? 『東の国』?)
私の脳内検索がフル回転する。
ファンタジーのお約束として、東の国(オリエントやジパング的な場所)は、独自の文化や技術を持つ神秘的な場所として扱われることが多い。
このバルガスさんの口ぶりからすると、この世界にもそういう概念があるらしい。
(……よし、乗っかろう! 私がどこの出身か説明するより、相手の想像に任せた方がボロが出ないし、何より『東の国』って響き、なんかミステリアスで便利そう!)
私は、肯定も否定もせず、ただ意味ありげににっこりと微笑んでみせた。
「ふふ、ご想像にお任せします。ただ、ここよりもずっと、日が昇る方角から来たことだけは確かです」
「ほう、やはりか……! 東の国の商人は優秀だと噂には聞いていたが、まさかこれほどとは」
バルガスさんは、勝手に納得して感心してくれている。
よし、決まりだ。これから誰かに出身を聞かれたら、設定は『東の国』で統一しよう。
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