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見習い……だよね?
その後
しおりを挟むアイリーンに調合を教えて貰いながら、自分でも勉強した。
アイリーンの家にあった沢山の本を読んで……
そのアイリーンが何歳なのかは知らなかった。
ただ、自身がアイリーンの5番目の相手との子供だとは聞いてはいたけど……
更に、不老ではあるけど、不死ではないとも。
作った回復薬などを売って、金銭を得て、食糧を買うって事でも、その為に転移する魔法を学んだ。
自分で出来る様になるまでは、一緒に町に行った。
但し、行く町は毎回違って……
その度に、町を記憶する様に。
その時には、大陸の地図を覚えてたんだけど……
この星には5つの大陸があり、その中で1番大きい中央大陸に居て……
大小の国が11
リアが暮らしてた王都は、今は地方都市の1つになってる。
あの出会した巨大な赤い熊は、王都を蹂躙してねえ……
城壁外にあったスラムが、良い狩場になってしまって、隣国の帝国が討伐軍を出して、ようやく討伐できたみたい。
アイリーンが教える様に連れて来てくれた町は、帝国の辺境にあるものが殆どだった。
フラジール帝国以外だと、5000m級の山脈を越えた先にある南の小国群だね。
まあ、群雄割拠の様な感じなので、直ぐに名前が変わってる様だけど、辺鄙な場所にある町には戦禍は及んでないほどに、重要な場所ではないもよう。
中央大陸以外では南と東には、転移ポイントがあった。
西と北は、アイリーンが言うには、町がないらしい。
見つけられなかっただけかも?とも言ってはいたけど。
それでも、植生がかなり違うので、採集に行くのは面白いとの事で……
転移ポイントは教えてくれたので、自分だけでも行ってみようと思ってる。
8歳だった自分、リリアナと名乗る様になったリアが18歳になった頃……
アイリーンが灰になった。
目を瞑ったと思ったら、色が一気に抜け、着てた服を残して、サラサラと溶けて、骨もなく、灰の山になってしまった。
さっきまで話していたのに……
そりゃ、魔力の流れがおかしいとは漏らしてたし、家のある周辺の結界の魔力充填は自分に変わってたけど……
あっという間の出来事で、何も声を掛けられなかった。
ここに辿り着いて、心身ともに安心して充足出来る生活をおくれる様になった。
金銭を得る為の回復薬をはじめ、灰銀の魔女の得意分野の薬調合は出来る様になったばかりだったけど。
「ありがとう」の一言も。
これから、自分が灰になるまで、どれだけの年月が掛かるかは分からないけど……
薬調合以外にも、簡単な治癒程度の魔法なら使える自分を狙う者が居るだろうけど……
自力で、この場所に辿り着ける者以外は受け入れる気はない。
アイリーンも、それが定めだって言ってた。
自分の異世界転生は、始まってまだ10年。
実力は未知数だって、アイリーンも言ってたし。
今のところ、被害莫大な上級魔法は知っていても使う気はない。
けど、煙に巻いて逃走する術は幾つも知ってるよ。
アイリーンの後ろに隠れてたけど、今からは……
灰銀の魔女リリアナの冒険談、開幕ってところだね。
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