獣人世界へ、ようこそ?

ふにゃー

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  秋になる前には、辺境伯が寄越した魔法使い?魔術師?が、土魔法で橋を作ったので、トカレ村には行ける様になった。

  氾濫間際まで増水したっていう川には、何度か行ってるけど……


  嵐の1週間後に行った時には、尻尾がピン!と立つほどにスライムが数え切れないほど居た。

  まあ、冒険者ギルドから依頼が出てるのか、剣を持って然程も経ってないと分かる初心者が、何人かいたけど……

  上流から流れて来たスライムなのか、水色緑色じゃないのも居て……

  「ソイツはダメ!紫は悪食だから、手に負えない!」

  いつものリーナなら、越権行為になるから声を掛けないけど……

  紫だけは、増えると厄介なヤツだから、見付けたらギルドに報告って事に、リナペッタではなってたの。

  「報せに行ってくるから、他の色のを進めてて!」

  きっと、逃げ足の早い自分が行くのが早いだろうって思って、大急ぎで町にとって返し……

  東門の立番の衛兵にも言ったので、余剰兵はいなかったと思うのに、向かわせてくれた。

  嵐の被害が広範囲に至っていて、程度も酷かったし、ギルドもだけど大忙しだったみたい。

  まあ、なぜ自分が行ったのかは……

  泥水の様な状態に川がなってるのは予想してたけど……

  日干しや燻製にもしてたけど、たくさんあった筈のお魚が無くなっちゃって……

  トカレ村で得た金魚は、氷漬けにして後生大事にしてるからダメ!

  それで、そろそろ泥臭いかもだけど、釣れないかなあ?って……

  まあ、それどころじゃなかったけど……


  次に行ったのは、更に1週間我慢して……

  というのも、冒険者ギルドのギルマスには呼び出され、感謝の意を示された?けど……

  何故行ったのかと笑顔で聞かれたけど、忙しい時にっていう副音声が聞こえた。

  ので、内心ムっとしながら、「お魚尽きたから食べたかった…」と口にすれば……

  一瞬、目を見開いたけど大爆笑された。

  「そうかそうか!食べたかったか!」って……

  その時に、初心者冒険者を助けてくれたと感謝されたけど、後1週間は無理だろうって言われたの!

  だから、その1週間を我慢して行けば……


  いつもの川辺に向かうのに林を抜けるんだけど、道の先、橋があった辺りに人集りが……

  首を傾げながら、林に入ったけど、この辺りにも影響はあった。

  前回来た時は、あまりにも黄色や赤の点があって、びっくりしてスルーしたんだけど……

  木は倒れては居ないけど、何処からか飛んで来たものが木に張り付いてたり……

  探索と索敵の範囲全部ではないけど、鑑定も掛けてるので……

  眉をひそめる魔物の巣だという鑑定のプレートに溜め息。

  どんな魔物でも、夏は卵を産んで抱き孵化させる子育てシーズン。

  孵化後の巣なのなら良いんだけど……

  人や魔物が寄り付けない崖や木の上に、大きな巣を作るというだけあって、巨大な藁草にしか見えないけど、マズイよね。

  そう思い、困ってたら……

  落ちた橋の方から人が数人走って来た。

  「お、ちょうど良いのがあるぞ」と言ってる。

  その中の1人が「コレってどっからか飛んで来たハルピュイの巣だぞ」と気付いた。

  「それってマズイんじゃないか?」
  「使うのは良いだろ。証拠隠滅だ」
  「橋の強度を上げるのにも、ハルピュイの糞が混じってるんなら最適だ!」

  そんな事を言いながら、引き摺り下ろし始めてた。

  そうか、それもそうだな。と思いながら、自分は川辺に向かった。


  ある程度、自然災害だって事ぐらいは理解してるだろうけど……

  ハルピュイだもんねえ。

  ハルピュイって言うのは、ハーピーの亜種で体格が少し小型なんだけど、群れる数が多いの。

  この近辺ではハーピーは居らず、ハルピュイなんだけど、空飛ぶ魔物は脅威には違いない。

  稀にハーピーには人格がある者も居るので、亜人扱いの国もある様だけど……

  まあ、魔王国くらいかな?

  基本、放牧中の羊を攫って行くので討伐対象となってる。

  似た様な扱いになってるのが、蜘蛛の上に女性の上半身があるアラクネ。

  蛇バージョンがラミアね。

  女郎蜘蛛と似てるので、討伐依頼を出されるけど、Aランク以上の冒険者パーティが数組居ないと無理だっていうよ。

  ラミアやアラクネは怒ってない限り、逃げて隠れちゃうから区別がつくけど……

  女郎蜘蛛だけは見た事ないけど、婆ちゃんの話によれば凄く怖いって。

  森に入る時は、気配を消すバイパー以上に要注意だもんね蜘蛛系。

  上から降りて来て襲われるから……


  その時はようやく釣りが出来たんだけど……

  流されたのか、魚の姿が少なく、仕掛けも落としてみたんだけど……

  以前は帰る頃には入ってたのに居なくて……泣きたいにゃ。

  入ってたのは、仕掛けの肉でも喰らう甲殻類。

  秋には鮭鱒……戻って来てるかなあ?

  しょんぼりしながら帰ったんだ。


  次に行ったのは、橋が通行可能になったって話を、薬師ギルドで聞いて。

  満月まで数日って頃で……

  先月は山向こうという位置の一大コロニーで採集したので、充分すぎる量あるので急いてない。

  先々月、散々な目に遭った2大派閥が、先月何処に行ったのかと思えば……

  担当さん苦笑いしてたけど、また勝ち合った様で……

  まあ、山向こう以外では1番大きいコロニーなのは確かだけど……

  いがみ合いながらも、採集は終えたそうだけど、所属人数が多い=蜜の使用量も多くなるので……

  今月も採集しに行く、行きたいのに橋が通行不可だった。

  それがようやく今日、可能になったので、大急ぎで出掛けて行ったそうな。

  あのバレジ村で1泊するんだろうけど、食糧カツカツなんじゃない?

  「今月は?」と言われたので……

  「採集には行かないけど、夜釣りとトカレ村に行くかも?」

  そう言っておいて、あらかじめ居ない事の布石。

  一応、スケジュール通りの納品はしてるけど……

  嵐の被害で、回復薬が使われてる様で、急遽、追加納品って言われる可能性が高そうなので。


  秋になるまでにお魚戻ってきてくれます様に。

  そう思いながら、冒険者スタイルで町を出て、川に行けば……

  水草が見えるくらいに透明度は戻ってた。

  上流から来たと思われる、見た事のない大岩が転がってるので、水草ちぎれちゃった?と思ったのだけど、意外としぶとい?

  水草は残ってたよ。

  ただ、この大岩……鑑定プレートが稀少だと知らせる金色だ。

  鑑定全部すると魔力枯渇するので、範囲とランクを決めてあるの。

  無色は雑草とかただの石とかで……

  無色の上は、コモンともいう一般的に流通してる物で青で縁どり。

  緑→紫→銅色と上がって行くの。

  当然、金色というのは上から2番目で……

  1番上は虹色。

  なので、何かと思えば……

  大岩の中に、宝石の原石とか鉱物がある様で……

  岩塩の塊並に場所取るけど、今は収納の空間があるし!

  仕掛けは落とし終わって、釣りする状態だったので……

  河原に転がってる岩で、色付きプレートだけを収納して歩いた。

  ただの岩も物理的攻撃手段として、残しておくかちょっと迷ったけど。

  足止め用にね。


  テントは念の為に張って、ランベルト商会で買った、結界に隠蔽が付いた魔道具の杭を打ち込んだ。

  ランベルト商会によると、Aランクの冒険者が買う様な代物で、人気で中々手に入らないんだって。

  4本1組で、結界の物は使用してる魔石が小さいから使い捨てなんだけど……

  頻繁に使用するのなら割高感があるので、自分も使用を考え買い控えしちゃってた。銀貨1枚。

  それが、こちらのは魔力を注げるサイズの魔石使用の上、割れたら魔石を取り替えられるとの事。

  それでいて、金貨2枚で買える。

  そりゃ、初心者では高額だけど、DやCの冒険者なら出せる金額。

  1回で貰える討伐報酬が、金貨3~4枚になるみたいだから。

  まあ、人数割したとしても、野営に関しては別会計に……してるよね?

  取り分にはシビアな割に、使うのは躊躇しないんだろうなあ……

  冒険者の金銭感覚にふと不安を感じた。

  そういえば、発祥は商業ギルドらしいけど、預かり金制度を冒険者は使わないのかな?

  自分は魔法袋を作れたから、入れておけたけど、硬貨って意外と重いからねえ。

  それに大金を持って歩くなんて、物騒だし。

  だから、各ギルドが銀行業の様な事をして、タグと紐付けできてて、結構使い勝手良いようになってる。

  ランベルト商会での買い物なんて、全部タグからの出金。

  商会にしても、信用払いより良いんじゃないかな?

  ちなみに、信用払いができるのは貴族だけだからね。


















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