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ダボンナ王国独立編 ~リーズ・ナブルの人理《ひとり》立ち~
リーズ・ナブルは嫌われもの
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この世界に未開の地在れど、人のあるところに人の営みがあればそこは人の領地と言えるだろう。
そんなことを言い出したのは時の権力者であったか、はたまた宗教家であったか。
ともかく、そんな言葉を鵜呑みにした人間たちの手によって幻想の存在たちはどんどんとその姿を無くしていった。
人であれかし。
そうでないものは排除していいというのが、ここ百年人類圏で広がった何とも傲慢な思考である。
この俺、『リーズ・ナブル』はそんな考えが肌に合わず、所属するダボンナ王国の軍でも浮いた存在として疎まれている。
そりゃ平民の出なもんだから、位の高い御方々のお考えは分かりませんわい。
俺のような存在はどこでも疎まれる。
ちょっとしたコネのおかげでなんとか軍に所属できたが、それでも冷たい目線が減ることはなかったな。
活躍して人並みの生活を送れないかと頑張ってきたけれど、どうにも今回はそうもいかないらしい。
この厳めしいおっさん上司は、ふんぞり返って椅子に座っている。
どうせ今回の作戦についてだろうに、そこまで俺がへまやったのが嬉しいかね。
「・・・ナブル君。君が何故この私に部屋に呼ばれたか分かるかね?」
「はっ! 今回のゴブリン掃討作戦において、自身の役割である騎士たちへの支援が一部行われておらず、その者たちに出た被害のためです」
ヘンブロ森林に出現した大規模なゴブリンの討伐のために派遣された騎士たちの一団と共に行動していたのだが、一部の騎士が勝手に行動したために支援が届かず、多くの騎士が負傷した。
その責任を、この俺に取れと言っているのだ、この上司は。
「その通りだ。たかだかゴブリンごときに我らが栄光あるダボンナ騎士団が遅れをとるわけがない」
だったら怪我とかしないんだよなー
「君の支援・・・たしか付与であったか。それのせいではないのかね?
聞けば能力を上げるとかいう力があるそうでないか。逆に騎士たちの能力を下げたのではないかね?」
「お言葉ですが」
「黙れ!! そうに決まっておる! これだから貴様のような平民は嫌いなのだ。どうせ僻みであろう、ええ!!」
・・・・・・はあ、何かといえば平民平民と。
確かに俺は平民だが、一応とはいえ味方にそんなことをするわけがない。
勝手な行動をした奴らは実戦に慣れてないお坊っちゃまたちだ。ゴブリンごときと侮って勝手に怪我されたあげく、その責任がもしものために同行していた俺にあるなんていうとは、全くもって度しがたい連中ですこと。
「・・・それでは、私にどうせよと?」
どうせろくなことじゃないだろうな。
「ふん。お前のような奴が軍に居ることは常々不愉快であった。即刻貴様の軍籍を剥奪し、除籍処分とする。一両日中に荷物をまとめて出ていくんだな」
「・・・委細承知いたしました。支援部隊第二小隊の所属及び軍から、本日付で外れます」
「さっさと貴様の所の上司に言って人事部に向かうがいい。これが書類だ」
「はっ。失礼いたします」
除籍指示が書いてある丸めらた書類を受け取り、上司の部屋から立ち退く。
さあ、なんか言われる前にとっとと行こう。
俺は支援部隊の兵舎への道をさくさくと歩き始めた。
悲壮感とかはいまさらない。もともと嫌われていたんだ。扱いもそれ相応のものだったし、正直楽しいことなど殆んどなかったしな。
そんなことを考えながら歩いている俺の背後から、何やら呼ぶ声がするのだった。
「---お前、リーズ・ナブルだな」
振り返ってその人物を視界に納めれば、それが女性騎士であることがわかった。
そいつは、今回の騒動の原因の一人にして新人騎士。
「話がある」
公爵家次女、『レティシア=ラインホード』が、金色の髪をたなびかせて俺の前に姿を現していた。
何とも面倒なことが起こりそうな予感に、俺は内心でため息を吐くのだった。
そんなことを言い出したのは時の権力者であったか、はたまた宗教家であったか。
ともかく、そんな言葉を鵜呑みにした人間たちの手によって幻想の存在たちはどんどんとその姿を無くしていった。
人であれかし。
そうでないものは排除していいというのが、ここ百年人類圏で広がった何とも傲慢な思考である。
この俺、『リーズ・ナブル』はそんな考えが肌に合わず、所属するダボンナ王国の軍でも浮いた存在として疎まれている。
そりゃ平民の出なもんだから、位の高い御方々のお考えは分かりませんわい。
俺のような存在はどこでも疎まれる。
ちょっとしたコネのおかげでなんとか軍に所属できたが、それでも冷たい目線が減ることはなかったな。
活躍して人並みの生活を送れないかと頑張ってきたけれど、どうにも今回はそうもいかないらしい。
この厳めしいおっさん上司は、ふんぞり返って椅子に座っている。
どうせ今回の作戦についてだろうに、そこまで俺がへまやったのが嬉しいかね。
「・・・ナブル君。君が何故この私に部屋に呼ばれたか分かるかね?」
「はっ! 今回のゴブリン掃討作戦において、自身の役割である騎士たちへの支援が一部行われておらず、その者たちに出た被害のためです」
ヘンブロ森林に出現した大規模なゴブリンの討伐のために派遣された騎士たちの一団と共に行動していたのだが、一部の騎士が勝手に行動したために支援が届かず、多くの騎士が負傷した。
その責任を、この俺に取れと言っているのだ、この上司は。
「その通りだ。たかだかゴブリンごときに我らが栄光あるダボンナ騎士団が遅れをとるわけがない」
だったら怪我とかしないんだよなー
「君の支援・・・たしか付与であったか。それのせいではないのかね?
聞けば能力を上げるとかいう力があるそうでないか。逆に騎士たちの能力を下げたのではないかね?」
「お言葉ですが」
「黙れ!! そうに決まっておる! これだから貴様のような平民は嫌いなのだ。どうせ僻みであろう、ええ!!」
・・・・・・はあ、何かといえば平民平民と。
確かに俺は平民だが、一応とはいえ味方にそんなことをするわけがない。
勝手な行動をした奴らは実戦に慣れてないお坊っちゃまたちだ。ゴブリンごときと侮って勝手に怪我されたあげく、その責任がもしものために同行していた俺にあるなんていうとは、全くもって度しがたい連中ですこと。
「・・・それでは、私にどうせよと?」
どうせろくなことじゃないだろうな。
「ふん。お前のような奴が軍に居ることは常々不愉快であった。即刻貴様の軍籍を剥奪し、除籍処分とする。一両日中に荷物をまとめて出ていくんだな」
「・・・委細承知いたしました。支援部隊第二小隊の所属及び軍から、本日付で外れます」
「さっさと貴様の所の上司に言って人事部に向かうがいい。これが書類だ」
「はっ。失礼いたします」
除籍指示が書いてある丸めらた書類を受け取り、上司の部屋から立ち退く。
さあ、なんか言われる前にとっとと行こう。
俺は支援部隊の兵舎への道をさくさくと歩き始めた。
悲壮感とかはいまさらない。もともと嫌われていたんだ。扱いもそれ相応のものだったし、正直楽しいことなど殆んどなかったしな。
そんなことを考えながら歩いている俺の背後から、何やら呼ぶ声がするのだった。
「---お前、リーズ・ナブルだな」
振り返ってその人物を視界に納めれば、それが女性騎士であることがわかった。
そいつは、今回の騒動の原因の一人にして新人騎士。
「話がある」
公爵家次女、『レティシア=ラインホード』が、金色の髪をたなびかせて俺の前に姿を現していた。
何とも面倒なことが起こりそうな予感に、俺は内心でため息を吐くのだった。
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