前世モブ推しの俺は黒幕幼馴染との両思いifストーリーを現実にします

むすめっすめ

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すべて掌の上

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最近友が僕を避けている気がする

圭介と一悶着あったときから、朝これから一緒に登校しようって言ったのに当たり前のように先に行くし
話しかけても返事は「そっか」「うん」そればっか、そっけない。


ほんとにどうして...


「あ、友!」

「...葵、どうした?」

「最近、なんか僕に...「おーい友!」


後ろから友を呼ぶ声がする、友が振り返ると



...飯塚明がこちらに小走りで寄ってくる。



「昼ごはん一緒に食べよ~...って葵ちゃん!...ごめんね!何か話してた?」

後ろからでも僕がいることに気がついていたはずなのに、さも今気付きましたよーみたいな顔する飯塚明...早くどっかいけ!!お前にはカンケーない!!

「ううん、何でもない!財布取ってくるから待ってて!」

「は?!!」

友もなんだよ!!僕が何か話そうとしてたじゃん!?
僕が声を出すと友が振り返り

「...何?」

「...え...な何でもない」

何だか友の僕を見る目が冷めていて怖気付いてしまった。

「だってさ!明、ちょっとまってて!」

飯塚明と共に廊下に取り残され、友は教室へ走る。

「葵ちゃん、どう?友とは上手くいってる?」

...何コイツ、今の見て分かるはずでしょ!つくづくコイツはウザイ...こんなのと仲良くしてる友はもっと...ウザイ!!
僕は明に怪訝な顔を向ける

「あはっ!そんな顔しないでよぉ、わかってるからさ!友から聞いてるよ?」

「...は?何が?」


飯塚明が僕の耳に顔を近づけ内緒話をするように手を添える


「...仲悪くなっちゃったんだよね?友、ずっと葵ちゃんの悪口ばっか言ってるよ?」


「...は?...なにそれ」


飯塚明の顔を驚いたように見ると明はニヤッと笑う


「友と圭介いい感じだし...嫉妬しちゃうよねぇ」



パチンッ



僕は飯塚明の手をはたき、顔を睨む


「友が...友がそんなこと言うわけない、」

「...そっかそっか、まだ自分が愛されてるって思ってるんだね、まぁいいんじゃない?」



「もし葵ちゃんが嫉妬で狂って...友を殺しちゃったとしても私には関係ないしね、」



「は...?」

「それより、友のこと“偵察”...しなくていいの?今も圭介と話してるかもしれないよ?」

「...お前っ!なんで...」

僕が拳を握りしめると飯塚明は僕から1歩距離をとる

「...私は殺されたくないからさ、ここまでにするけど葵ちゃんが少しでも気になるなら見に行けばいいじゃん?」

「...」

...僕は
いつも
圭介と他の人が話してたら嫉妬で頭がおかしくなりそうで...


気づいたら足が動いてて...

教室の方へ向かってた、


ーーーーー



昼休み、購買でパンを買うために財布を取りに教室に走る、教室には疎らに人がいた。

その中でも一際目立つ存在、一条圭介が影の薄い俺に聞いた。



「お前は一体誰なんだよ。」



その声はよく通っていて、教室にいる数人の注目を集めるには十分だった。


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