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東京国編
第2話 秩序
しおりを挟む「官房長官の目線で言えば、、、、後1週間ぐらいだろうな」
そういうと一気に内閣執務室は重い空気となった。だが多くの大臣や官僚も薄々そうなるだろうと予想していたこともあり認めざるおえない状況である。逆に3年も良く保ったと誰もが思うだろう。実際、皆がこれ以上現状を良くすることなど不可能だと考えている。
そんな中、官房長官の隣に鎮座している総理が重い唇を上げた。
「もし我々が崩れた時、派閥どもはどう動く。官房長官」
「間違いなく、ファシズム勢力が1番にこの官邸を占拠する。そのままの勢いで選挙を行い、主犯の北上が指導者になる、という流れが最有力だろう」
「財閥連合は?」
「分からん。あいつらは自分達の権益しか動かない奴らだ。もし動いたとしてもファシズどもと全面戦争になるのはまちがいない」
「そして、例のレジスタンスの動向はどうだ」
「今、公安が死に物狂いで捜索しているが未だに不明なことが多い。だがどちらにせよこれを好機と捉えるだろう」
「、、、、我々が生き残る道はないのか。」
「総理、それは、、、、ほぼ不可能です。」
「ほぼ、だと。何か策があるのか。官房長官」
「策というものではないのですが、今、財閥連合とレジスタンスにコンタクトを取っていて、もしかしたら協力してくれるかもしれません。ですが交渉は今なところ難航しております」
「、、もし、ファシズムどもが官邸に侵攻してきた時、防衛は可能か。秘書官」
「自衛隊が未だに黙秘を貫いているせいで、兵力差は凄まじいものになった。我々が集められて40万人に対しあいつらは最低でも120万人規模かと」
「なに?つい先日まで100万人規模の兵力がいたはずだ。そいつらはいったい、どこにいった」
「この軟弱な議会と弱腰の内閣に失望して多くの兵士が離反して他県に亡命していきました。」
「ならば、官房長官。もはやこれ以上の抵抗は仕方な、、、、、」
「だが、勝ち筋がないわけでもないぞ。総理」
「策はもうないんじゃ、、、」
「たしかに策はもうない。だが簡単に負けるわけにはいかないだろ!お前は本当に努力家だ。そこの椅子を座るためにどれだけ頑張ったんだ。ならこの地位を簡単に捨てていいのか、くたばってもいいのか!」
「だから何ができる!こんな老人どもに誰もついてこないぞ。きっと捨てられるのだ。」
その時何者かによりこの雰囲気をぶち壊すような扉の音を鳴らした。その扉から入ってきたのはなんと若い青年であったのだ。
「それは違います。総理」
「君は、、、野党の新人の荒木君?何故ここに」
「覚えくれてありがとうございます。私どもは確かにこの軟弱な政府に不満を持ち、議員として立候補しました。しかしそれでも私はこの日本の議員としての誇りを持ち、この国を支えるのが使命なのです。我ら議員と官僚は最後までその責務を全うする覚悟に変わりありません」
「野党である君はそんなことを思っていたのか、、、、」
更にその後ろから手を叩きながらもう一人そっちの方は中年でビール腹になりつつある低身長のおっさんだった。
「いい部下だろ。」
それを見た瞬間総理はすぐさま反応した。
「お前は、、、、峯田!なんで保守党の党首がここにいるんだ」
「来ちゃわりーかよ。東川。こんな危機的な状況に」
「なにしに来たんだ。まさか不信任を、、、」
「んな、状況じゃねーだろ。馬鹿か。俺ら保守党はお前らを助けにきたんだよ」
「なに?、、、、、、」
その瞬間多くの老若男女がゾロゾロと官邸執務室に入ってきた。
「これは、、、?まさか保守党の党員か」
「あぁ、そうだ。お困り事があるらしいから助けにきてやったんだよ」
「馬鹿な、、、今お前がそんなことをするメリットなんてない!この総理の座が欲しいだけだろ」
「ぐちゃぐちゃうるせぇーな!俺らはそんなことをしにきたんじゃない。確かにその座が欲しいのは事実だが武力で奪いに行くほど腐ってねーよ。正々堂々、一年後の選挙で勝負してやる。だからお前には生きてもらう。そうだろ!」
そのとき大きな声で
(はい!)
と聞こえた。それを聞いた瞬間官房長官が、
「総理。今はもはや与党野党なんて関係ありません。我々は皆この日本の議員として命を賭けようとしているのです。ですから戦いましょう」
その後少し沈黙があった。総理は下を向きながら拳を強く握った。そして、、、立ち上がり皆の顔を見ると大きな声で
「皆の衆、ここに集まってもらい感謝する。我らはこの日本いや東京の民主主義を守るためにここにいます。私も総理いや一人の議員としてこの官邸を反乱軍どもには決して渡しません。どうか力を貸してください」
その言葉が議員、官僚を大きく突き動かした。
「やってやるぞ。折角官房長官の地位を手に入れたんだ。簡単に折れてたまるか」
「ここで俺らが活躍して次こそ政権奪還だ」
「我々若者がこの歴史を守るのです!」
その時多くの議員が覚悟を決め、武器を持った。来たる官邸争奪戦はすぐそこまできていた。
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