名も無い忌子

蜘優桜

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奈々という存在

悔しいよ

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___誰かにあと付けられてる…?
…もうこうなったら…
「誰‼︎出てきて‼︎」
___…シーン
気のせいだったのかな?
安心安心
「きゃあ‼︎」誰かとぶつかっちゃった…
「あだだだ」本当マジで痛い
前を可愛らしいお姉さんだなぁ

「ごめん!大丈夫?怪我してない?お姉さん…?」
「僕は大丈夫。あと僕はお姉さんじゃないよ」
「?」
「僕男なんだって…」
「あっ…そうなの?なんか…ごめん…」
「別にいいよ。あとさ、ついでに『忠告』しとくんだけどさ…___」
「な、何?」嫌な感じがする
「命が危ないって思ったらあいつらを捨ててでも逃げること」
「えっ…」
なんでッ!
私が…そんなの…悲しい。
「これはあいつらのためだよ」
「は?なんでそれがあいつらの為になるの?そもそもあいつらって誰なの?」
「いつかその時になれば分かる…僕だってこんなこと言いたくなかった」
「だったらなんでッ‼︎」
「悲しい結末は見たくない…だから___」
「…でも…」
「でもも、だっても、へったくれもない」
「…‼︎」
「僕が今言えるのはここまでだね
___じゃあ『またね』」
「ちょっと待って____‼︎」
消えた…?
あ、あれ、なんで…__?
「う、うう…う…あああ…」
なんで泣いちゃってるの…?
「ちょっと…ナー‼︎どうしたの?大丈夫?」
響…
「うう、う、うぅ…わかんないの…私…だって…___」
もう何も…ッ
「…ナー、大丈夫だよ…大丈夫だよ…」
「ひびちゃん…なーちゃん…こんな所にいたんだね…」
「‼︎心優‼︎」
「なーちゃん、もう安心して、全部自由にしていいんだよ」心優…
「私に笑顔をくれたナーが何しても私は怒らない…」響…
「うああああああああ…‼︎」
声をあげて泣いてしまった
弱いな…私…
「うん…もう大丈夫…」
___数分後
「帰ろっか…?」
「うん‼︎」

___???
??「良かったのかよ…?」
??「ああ、仕方ないじゃんか。だって___」
??「お前がいいならいいよ」

___病室
心優「もう、消灯時間だね。おやすみ」
「うん…おやすみ」
あっという間に夜になった
あの人の言葉『命が危ないって思ったらあいつらを捨ててでも逃げること』
どう言うことなんだろ…?
はあ…全然わっかんないや…苦しい…悔しいよ…
…‼︎
「うう…うッ…」誰か泣いてるの___?
これは___
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