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第2章 星猫と一緒に周辺調査
◆2◆ 俺についてきた困ったクソガキ
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俺達はリリエルさんから星猫を借り、ついでに彼女が生業としていた錬金術がまた使えるように器材をそろえたおかげか様々なアイテムを調合してくれた。赤いポーションを三個、解毒ポーションを三個、スタミナ回復ポーションを二個とくれたため、俺は適当な革袋にそれらを詰め込んだ。
おかげでケガの心配はなくなったな。ただ物を持ち運ぶポーチかバッグが欲しいところだ。ここに落ちてくる時に、たぶん落としちゃったんだよなー。
まあ、なくなったものを悔やんでも仕方ない。そう考え、俺は一緒に周辺調査をする亜季と共にリリエルさんのテントを出た。
目に入ってきたのはどれもこれもボロボロなテントの集団だ。天井付近や側面に穴が空いていたり、出入り口になっている部分が破れ欠けていたりしてとんでもない状態になっている。
そんなテント集落の奥に真っ白な山脈があった。あそこはあそこで調べないといけないな、と考えつつ他にも地形の特徴がないかと思い見てみると緑深い森林がある。もしかしたらあそこで何か食べ物が取れるかもしれない。場合によってはモンスターが群生していて、そこで素材を獲得できる可能性もある。
「あ、出てきた! おいおっちゃん、こっち見ろ」
そんなこんなといろいろ考えていると誰かが声をかけてきた。幼さが残る声がした方向に振り返るとそこには一人の少年が立っている。金髪の短髪で、短パンに半袖シャツといかにも悪ガキという感じだ。
俺はそんな少年を見て、なんだこいつと思いながら声をかける。
「誰がおっちゃんだ。俺はまだ二十代前半だ」
「十分おっちゃんじゃん。なぁ、頼みがあるんだけどさ」
「言葉遣いに気をつけろって言っているんだ。だいたいなんだお前。初対面だろ」
「あ、そうだった。俺、カロルっていうんだ。よろしくな」
そういうことじゃねーよ。
俺は込み上げてくる妙な怒りを押さえつつ、カロルと名乗った子供に頭を抱えた。一体何をしにここに来たんだ? 一応、聞いてみるか。
「それで、何を頼みに来たんだ? 言っとくけどこれから俺達は忙しくなるぞ」
「知ってる。この周りを調べに行くんだろ。なあなあ、俺もそれに連れて行ってくれよ!」
「ハアッ? なんでだ?」
「なんでって、そんなのどうでもいいじゃん。とにかく連れて行ってくれよ」
「ダメだ。外は危険かもしれない。それに自分の身を守れない子供なんて連れていける訳ないだろ」
「ケチだなおっさんは。じゃあ邪魔しないから連れて行って――」
「ダメなものはダメだ。おとなしく帰れ」
何を考えているんだこの子供は。ガラクタモンスターが外を闊歩しているかもしれないし、そうでないモンスターがいるかもしれない。何にしてもそんな危険地帯に子供を連れていける訳がないっての。
ひとまず、俺はハッキリカロルに断りを入れて拠点の外へ出る。亜季がちょっとかわいそうな顔をして見つめていたが、俺は彼女を呼んでカロルから引き離した。
チラリとカロルに目を向けると、とてもムスッとした顔をしている。どういう理由があるのかわからないが、危険な場所に連れて行って守ってやれるほど俺達に余裕はない。
「界人さん、ちょっとかわいそうじゃないですか?」
「あれでいいんだよ。あいつを守りながら調査なんてできないしな」
「ですけど……」
「生きるか死ぬかの調査だ。子供は連れていけないさ」
こうして俺はカロルの頼みを断り、亜季と一緒に拠点の外へ出た。
その間に亜季は振り返っていたが、おそらくカロルはずっと俺達を見つめていたんだろうと勝手に推測して俺は進んだ。
◆◆◆◆◆
「はぁー、こりゃすごいな」
ダンジョンならではの光景といえばいいだろうか。北側に頭が真っ白な山脈、南側には草原が広がっている。東側には森林があり、その反対側には川が流れていた。
まあまあ広めの空間に自然豊かな光景があり、拠点の近くには様々な瓦礫が山積みとなっている場所がある。おそらくこれがリリエルさんの言っていた集められてきたアイテムなんだろう。
一応、何か使えるものがないか漁ってみるが、役に立ちそうなものはなかった。それどころか俺がなくしたポーチすらない。
さすがにそう簡単には見つからないか。ちょっと残念に思いながら俺は改めて外を見渡す。
ひとまずどこから調べていこうか。森林に入ってもいいが、突入するならもう少し装備を整えたほうがよさそうだ。雪山も同様の理由で、川の向こう側に行くなら船が必要かもしれないな。
とすると、草原のほうを調べたほうがよさそうだ。
そう俺は方針を決め、南に向かうことにした。ひとまずスマホに星猫達を憑依させようとしたところで俺はあることを思い出す。
「そういえば俺のスマホ、どうなってんだろ?」
リリエルさんを守るために戦ったことでスマホに攻撃を受けた。ひとまず無事か確認してみようと思い、胸ポケットに手を突っ込んで取り出す。
すると俺のスマホは盛大に画面がヒビ割れしていた。ああ、なんて悲しい光景が広がっているんだろうか。これ、まあまあ高かったんだぞ。
でもまあ、まだ使えそうだ。画面は映るし動作は正常だし。でもそのうち新しいスマホを買おっと。
「さて、そんじゃあ今日は草原のほうを調べに行くぞ」
「了解です、界人さん」
ひとまず何が起きても大丈夫なようにナビィとユニィに憑依してもらい、俺達は草原に入っていく。ポツリポツリと背の高い木や草があり、たまにどこから飛んできたのかわからない大岩が転がっている。
時々ぴょんぴょんと飛んでいるスライムやダンジョンウサギを見かけるが、危険なモンスターは見かけなかった。たぶんここにはそんなに強いモンスターはいないのかもしれない。
そんなことを考えつつ、俺は星猫アプリフォルダを開いてみる。何か有用なアプリはないかなって思いながら確認していると【ニャンコマッピング】というものがあった。
「お、これよさげだな」
俺はニャンコマッピングを開き、中を確認してみる。すると真っ白なキャンバスみたいな画面が広がっていた。機能を調べてみると様々なスタンプがあり、ついでにペイント機能もありマッピングというよりはペイントツールに思えた。
とはいえ、地図作成を趣味としていた俺からするととてもありがたいアプリだ。これでちょっとした地図でしかないけど作ることができる。
「ひとまずあの大岩をランドマークにしておくか。あと特徴的なものは――」
そんなことを考えながらマッピングしていくと、後ろから覗いていた亜季が声をかけてきた。振り返るとどこか興味津々にしている様子だ。
「何をしているんですか? あ、もしかしてそれが界人さんの趣味でやってる地図作成?」
「ああ、そうだよ。まあ、役に立つかわからないけど、あったほうがいいかなってな」
「へぇー、こんな風に作るんですか。すごいなぁー」
「そんなことないよ。ま、他にも特徴的なものを見つけないとな」
俺はそう言葉を出し、周りを見た。すると一匹の大きなスライムがぴょんぴょんと飛び跳ねている姿を見つける。
あれは確か、スライムキングだったな。こんなところにもいるのか。そんな関心を抱いているとスライムキングは何かを追いかけていることに気づいた。
それをよくよく見てみるとなんだか見覚えのある金色短髪の短パン小僧がおり、必死に逃げている様子だ。
「あいつ――」
俺はすぐにそれがカロルだと気づいた。あれほどついてくるなと言ったのに、と怒り心頭になりながら駆け出す。遅れて亜季が追いかけ、俺に「どうしたんですか!?」と叫んできた。
「カロルがついてきてた。ったく、あのクソガキが」
「助けましょう。じゃないと――」
「当たり前だろ! そんで後で思いっきり説教だ」
こうして俺はひっそりついてきていたカロルを助けるためにスライムキングに戦いを挑むことになる。ったく、何しについてきたんだよあいつは。
助けたら死んだほうがマシだって思うぐらいの説教をしてやる!
おかげでケガの心配はなくなったな。ただ物を持ち運ぶポーチかバッグが欲しいところだ。ここに落ちてくる時に、たぶん落としちゃったんだよなー。
まあ、なくなったものを悔やんでも仕方ない。そう考え、俺は一緒に周辺調査をする亜季と共にリリエルさんのテントを出た。
目に入ってきたのはどれもこれもボロボロなテントの集団だ。天井付近や側面に穴が空いていたり、出入り口になっている部分が破れ欠けていたりしてとんでもない状態になっている。
そんなテント集落の奥に真っ白な山脈があった。あそこはあそこで調べないといけないな、と考えつつ他にも地形の特徴がないかと思い見てみると緑深い森林がある。もしかしたらあそこで何か食べ物が取れるかもしれない。場合によってはモンスターが群生していて、そこで素材を獲得できる可能性もある。
「あ、出てきた! おいおっちゃん、こっち見ろ」
そんなこんなといろいろ考えていると誰かが声をかけてきた。幼さが残る声がした方向に振り返るとそこには一人の少年が立っている。金髪の短髪で、短パンに半袖シャツといかにも悪ガキという感じだ。
俺はそんな少年を見て、なんだこいつと思いながら声をかける。
「誰がおっちゃんだ。俺はまだ二十代前半だ」
「十分おっちゃんじゃん。なぁ、頼みがあるんだけどさ」
「言葉遣いに気をつけろって言っているんだ。だいたいなんだお前。初対面だろ」
「あ、そうだった。俺、カロルっていうんだ。よろしくな」
そういうことじゃねーよ。
俺は込み上げてくる妙な怒りを押さえつつ、カロルと名乗った子供に頭を抱えた。一体何をしにここに来たんだ? 一応、聞いてみるか。
「それで、何を頼みに来たんだ? 言っとくけどこれから俺達は忙しくなるぞ」
「知ってる。この周りを調べに行くんだろ。なあなあ、俺もそれに連れて行ってくれよ!」
「ハアッ? なんでだ?」
「なんでって、そんなのどうでもいいじゃん。とにかく連れて行ってくれよ」
「ダメだ。外は危険かもしれない。それに自分の身を守れない子供なんて連れていける訳ないだろ」
「ケチだなおっさんは。じゃあ邪魔しないから連れて行って――」
「ダメなものはダメだ。おとなしく帰れ」
何を考えているんだこの子供は。ガラクタモンスターが外を闊歩しているかもしれないし、そうでないモンスターがいるかもしれない。何にしてもそんな危険地帯に子供を連れていける訳がないっての。
ひとまず、俺はハッキリカロルに断りを入れて拠点の外へ出る。亜季がちょっとかわいそうな顔をして見つめていたが、俺は彼女を呼んでカロルから引き離した。
チラリとカロルに目を向けると、とてもムスッとした顔をしている。どういう理由があるのかわからないが、危険な場所に連れて行って守ってやれるほど俺達に余裕はない。
「界人さん、ちょっとかわいそうじゃないですか?」
「あれでいいんだよ。あいつを守りながら調査なんてできないしな」
「ですけど……」
「生きるか死ぬかの調査だ。子供は連れていけないさ」
こうして俺はカロルの頼みを断り、亜季と一緒に拠点の外へ出た。
その間に亜季は振り返っていたが、おそらくカロルはずっと俺達を見つめていたんだろうと勝手に推測して俺は進んだ。
◆◆◆◆◆
「はぁー、こりゃすごいな」
ダンジョンならではの光景といえばいいだろうか。北側に頭が真っ白な山脈、南側には草原が広がっている。東側には森林があり、その反対側には川が流れていた。
まあまあ広めの空間に自然豊かな光景があり、拠点の近くには様々な瓦礫が山積みとなっている場所がある。おそらくこれがリリエルさんの言っていた集められてきたアイテムなんだろう。
一応、何か使えるものがないか漁ってみるが、役に立ちそうなものはなかった。それどころか俺がなくしたポーチすらない。
さすがにそう簡単には見つからないか。ちょっと残念に思いながら俺は改めて外を見渡す。
ひとまずどこから調べていこうか。森林に入ってもいいが、突入するならもう少し装備を整えたほうがよさそうだ。雪山も同様の理由で、川の向こう側に行くなら船が必要かもしれないな。
とすると、草原のほうを調べたほうがよさそうだ。
そう俺は方針を決め、南に向かうことにした。ひとまずスマホに星猫達を憑依させようとしたところで俺はあることを思い出す。
「そういえば俺のスマホ、どうなってんだろ?」
リリエルさんを守るために戦ったことでスマホに攻撃を受けた。ひとまず無事か確認してみようと思い、胸ポケットに手を突っ込んで取り出す。
すると俺のスマホは盛大に画面がヒビ割れしていた。ああ、なんて悲しい光景が広がっているんだろうか。これ、まあまあ高かったんだぞ。
でもまあ、まだ使えそうだ。画面は映るし動作は正常だし。でもそのうち新しいスマホを買おっと。
「さて、そんじゃあ今日は草原のほうを調べに行くぞ」
「了解です、界人さん」
ひとまず何が起きても大丈夫なようにナビィとユニィに憑依してもらい、俺達は草原に入っていく。ポツリポツリと背の高い木や草があり、たまにどこから飛んできたのかわからない大岩が転がっている。
時々ぴょんぴょんと飛んでいるスライムやダンジョンウサギを見かけるが、危険なモンスターは見かけなかった。たぶんここにはそんなに強いモンスターはいないのかもしれない。
そんなことを考えつつ、俺は星猫アプリフォルダを開いてみる。何か有用なアプリはないかなって思いながら確認していると【ニャンコマッピング】というものがあった。
「お、これよさげだな」
俺はニャンコマッピングを開き、中を確認してみる。すると真っ白なキャンバスみたいな画面が広がっていた。機能を調べてみると様々なスタンプがあり、ついでにペイント機能もありマッピングというよりはペイントツールに思えた。
とはいえ、地図作成を趣味としていた俺からするととてもありがたいアプリだ。これでちょっとした地図でしかないけど作ることができる。
「ひとまずあの大岩をランドマークにしておくか。あと特徴的なものは――」
そんなことを考えながらマッピングしていくと、後ろから覗いていた亜季が声をかけてきた。振り返るとどこか興味津々にしている様子だ。
「何をしているんですか? あ、もしかしてそれが界人さんの趣味でやってる地図作成?」
「ああ、そうだよ。まあ、役に立つかわからないけど、あったほうがいいかなってな」
「へぇー、こんな風に作るんですか。すごいなぁー」
「そんなことないよ。ま、他にも特徴的なものを見つけないとな」
俺はそう言葉を出し、周りを見た。すると一匹の大きなスライムがぴょんぴょんと飛び跳ねている姿を見つける。
あれは確か、スライムキングだったな。こんなところにもいるのか。そんな関心を抱いているとスライムキングは何かを追いかけていることに気づいた。
それをよくよく見てみるとなんだか見覚えのある金色短髪の短パン小僧がおり、必死に逃げている様子だ。
「あいつ――」
俺はすぐにそれがカロルだと気づいた。あれほどついてくるなと言ったのに、と怒り心頭になりながら駆け出す。遅れて亜季が追いかけ、俺に「どうしたんですか!?」と叫んできた。
「カロルがついてきてた。ったく、あのクソガキが」
「助けましょう。じゃないと――」
「当たり前だろ! そんで後で思いっきり説教だ」
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