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キリ番踏みました。
しおりを挟む友人が消えた。
彼女は、直前まで自分の黒歴史を見ていたというのは知っている。
一緒に黒歴史探そうと言われたものだから、わたしも自分の過去を見ることになったのだ。
だからきっと、恥ずかしくて休んでいるだけだ。
――想像以上に、かつての自分と触れるのはダメージがあるのだ。
――ああ、でも約束したし。
わたしは、帰宅してパソコンに向かった。やはりログインが出来なくなったそれはまだいた。
「うわわああ、消してぇ……」
自分が設定したトップ画にもう心が折れた。包帯と鎖は絶対あるけど、どんだけこいつらケガすんだよ、と今になって思う。片目は見えてないし、意味のないところが包帯でぐるぐる巻き。ついでに鎖もあればカッコいいとか思ってた時代が……ありました。
もう、無理、離脱だと、元のページに戻った。
すると、新しいホームページが――
(この時代にいっそ勇者化もしれん)
真黒な背景に、それとはすんなり読めない難しい漢字を組み合わせたサイト名とHN。コンテンツの並べ方も、文言も、懐かしいの一言につきる。
そんな勇者を応援しよう、と。さっきの自分よりはましかもしれない、と思って、カーソルを持っていく。
カチッ
クリックする。すると――
『おめでとうございます! 25番踏みました』
「ええ、25でキリ番してんの? せめて100とかゾロ目とか……」
『おめでとうございます! リクエストの権利が与えられます!』
「リクエストって……」
『ご希望がなければこちらで決めさせていただきます』
「あ、じゃあそれでいっか」
なんかめんどくさそうだな、キーボードで『お任せします』と打った。
実際、はじめて訪れたサイトでリクエストというのもおかしな話だ。
「あれ……?」
カタ、カタ、カ、タ、た、はは、タタッ
キーボードが勝手に動いた。
『本日は美味しいお肉が手に入ったのでハンバーグに決まりました』
「? そう……」
『久しぶりです』
「よかったね……?」
「踏んでいただきありがとうございました。美味しく料理します」
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