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くろねこや

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本編

プロローグ

「んちゅ、れろ…、んっ…、んんっ…、」


湯気が立ちのぼりそうなほどの熱。

男たちの汗と性の匂いが混ざり合い、むわりと籠った広さ8畳ほどの小屋。


聞こえてくるのは、

鎖がジャラ、ジャラ、と鳴る重い音。

ぬちゅぬちゅ、ちゅぱちゅぱ、ぐちゅぐちゅ、といったような濡れた音。

『んんっ…、ん…、』と鼻から洩れる少し苦しげな青年たちの色っぽい声。

『ハァ、ハァ、』と快感に酔って吐き出される男たちの熱い息。


その小屋は薄いカーテンで仕切られ、4つの部屋に分けられている。

ここはその中のひとつ。

内部には、仁王立ちをした筋骨逞しい壮年の男が1人と、その男の股間へ顔を埋めるように膝をついて座る褐色肌の美しい青年が1人。


そのうち、鎖に繋がれているのは…

逞しい男に後頭部をがしりと捕まえられ、大きく開いた唇をその猛った下半身に押し付けられている美青年…

…の方ではない。

青年にイチモツを咥えてもらい、気持ちよさそうに天井を見上げ、荒い息を吐いている筋骨隆々な男の方である。

男の太い両足首には厳つい金属製の枷が嵌められ、その間をズシッと重そうな鎖が繋いでいる。

枷と鎖自身による重量、歩幅の制限によって、逃走を防ぐ目的で付けられているのだろう。


ここは、かつて“ダンジョン”と呼ばれていた洞穴のある村。

今は魔鉱石の一大産地となっている。

“魔鉱石”というのは、例えばランプに光を灯したり、湯を沸かしたりといった用途で使われる燃料のこと。

従来の薪や油を火で燃やす方法とは異なり、発光と発熱のみで『炎や煙が出ないから』と、王城や貴族の屋敷、裕福な庶民の家から粉塵爆発の危険性が高い鉱山内まで、様々な場所で使われているらしい。

その採掘を担っているのが、“死罪まではいかないが、それに限りなく近い重罪”を背負った囚人たちだ。

天井や壁が崩れ落ちる落盤事故や、突如溢れ出す地下水による溺死など、命に危険がある現場。

男たちはツルハシを振るい岩壁を砕いたり、掘り出した魔鉱石を運び出したりと、死と隣り合わせの危険な作業で毎日汗を流している。


そして、その採掘場入り口の近くに建てられているのが、この木造の簡素な建物だ。


「んんっ!」

「あぁっ…!」

くぐもった声と、野太い快楽の叫び。


それから

ごくり、ごくりと男が出したものを飲み込む喉が動く音。


「はぁ…、おいし」

青年は顔を紅潮させて、夢心地の表情だ。


「気持ちよかったぞ。ありがとな」

「はい。また来てくださいね」

膝が床につくほど低い椅子に座った青年は、禿げ頭のいかつい男にその束ねた長い銀色の髪を撫でられて目を細める。

男がカーテンを捲って小部屋を出ていくと、

「次の方どうぞ~」

青年はまるで診療所の医師が患者を呼ぶような声で、順番を待つ次の男に声をかける。


そう。

ここは、囚人たちが性欲を発散させるための慰安所だ。

働いているのは4人の若くも美しい男たち。


そして…

「はぁ、イライラおちんぽ、最っ高♡」


そのうちの上機嫌な1人。

白銀の短髪に紫の瞳、褐色肌をした青年が、この小屋の主人。

そして、この物語の主人公である。
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