異世界エロ文房具小説家

ぶりーき

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1章

08 ね 寝てるだけっていったじゃない

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恨み発泡酒はこれまでにない泡のきめ細やかさと、人生の苦みを溶け込ませたキレ、これまでにない発泡酒。

うまい、うまいんだけど、このグラスの中のブクブクしている顔が馴染めない。

イモリのから揚げは最初なんじゃこらと思っていたけど、慣れてしまえば、というかうまい。

カエル・・・お前はダメだ。生理的に無理。



「ぷはぁ~~。やっぱ仕事の後の酒は最高だけど、仕事の仕込みをしている時の酒も最高だなズーコ。」

「ごもっともです。さぁカラカラちゃん、ぐいっと飲んで、お話を続けて下さい。」

「お前さ、なんで文房具って道具同士が欲情するんだよ。どんな魔法だよ。」

「それはですね。人間のオス同士のBLを観念化すれば、もう対象はなんでもいいんですよ。別に果物だって、受けと攻めに見えてくるんですよ。」

「お前はその特殊能力をどこで身に着けた?ズーコ。私にはさっぱりわからない。」

「カラカラちゃんもテニスやバスケの深夜アニメや少年誌を読めば、そのうちわかります。」

「なんだ?テニスやバスケってなんだよ?アニメ?」

「アニメじゃないのよねこの世界。」(遠い目)



「それはいいとしてカラカラちゃん。どうやってマナを回収するんですかい?」

「ノッテきたなズーコ。まずはな・・・・」



カラカラちゃんの話はこうだった。

まずは人間の世界と魔物の世界をつなぐ念話のような魔法を紙に施す。

その施された特殊な紙に、私がエッチな読み物を書く、いわゆるエロ小説だ。

この仕上がったエロ小説を人間の世界で売る。

エロ小説を読んだ人間から自動的に本を通じてマナが回収される。

これで不労所得の出来上がり!!



「カラカラちゃん。このスキームは私たち二人でできなくない?」

「ズーコ。スキームってなんだよ。」

「あらごめんなさい。今回のプロジェクトを成功に導くためにゲームに参加するプレイヤーの数と仕組みのことよ。」

「なんかムカつくな。よし、大声で読んでみるか、あぁ~HBまではいいけどHは硬すぎてダメ―あたまが変になっちゃう~。」

「ごめんなさい、カラカラちゃん。調子乗りました。私が聞きたかったのは、このマナ回収の仕組みは大がかりになりそうで、実現できるのかなと。」

「魔法の方はもうアテはあるんだよズーコ。」

「あるんですか?」

「もう呼んである。もうすぐ来るぞ。」

さすが敏腕社員、仕事が早い。つか誰?来るの。

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ぶりーき


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