異世界エロ文房具小説家

ぶりーき

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第2章

10 文房具を作るのは命がけ

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ここは海 そう海 来たーーー海ーーー とは言えない、なぜなら私たちは今から
命がけのクエストに挑戦するからだ

「ねぁ本当にやるの?カラカラちゃん。」
「やるに決まってんだろ。そもそも文房具作るの言い出したのはお前だろズーコ。」
「どこの世界に、文房具作るのに命かけてからじゃないと始まらない世界があるのよ。」
「それはここ魔界(マカーイ)。」テンション高けーなカラカラちゃん。
「それではみなさん用意はできましたか?」冷静なウィルさんが怖い。
「はい」 「おらよ」 
「それでは参りましょう。これから結界を作るので、それぞれ結界の中に入ってください。この中からでないように。」
「出るとどーなるんだーウィル。」
「ぺしゃんこになって死にます。」
うげー

私たちは、結界に守られたまま海に入る。

海の中は、魔界の海なのに透明度は高い。紫がかった青色の世界。見たこともない生き物が目の前を通り過ぎる。

念話でウィルさんが話しかけてきた。
「クラーケンは深海にいます。まず一人がクラーケンをおびきよせます。次に私が範囲魔法を使いクラーケンに幻影を施します。クラーケンが海面まで上昇するところでとどめを刺してください。」
「はい ウィルさん。」
「なんですか?ズーコ。」
「おびきよせる役は誰がするんですか?」
「もちろんあなたです。ズーコ。」
「あわわわ、あわわわ、し、死にますよ私。」
「クラーケンに捕まればそうでしょうね。」
「大丈夫だズーコ。お前ならできる!!」前向きのカラカラちゃん。アンタはとどめ役だからだろ。

「それでは多数決で決めましょう。」ウィルさんが言い出した。
「ズーコがおびきよせる役がいいと思いま~す。」2対1こんな不正選挙絶対に許さない。選挙管理委員会に訴えてやる。

しょぼくれながら深海へ進む。

「着きましたよ。あなたの活躍にかかっています。ご武運を。」わかりやしたよ、がんばりますよ。
「それじゃ レッツパーリィ!!」カラカラちゃんは戦国武将推しなのか?
戦闘開始である。

暗闇から光が、クラーケンの発光現象である。私はおいしそうなエサに見えているのであろう、触手がものすごい速さで繰り出される。
逃げ足は大抵速いのがサキュバスなので、触手の間を縫うように身をかわす。しかし、触手は何度も繰り出される。
まさか異世界で触手プレイを命がけでやることになるとは。
そうはいってもこちらも捕まるわけにはいかない。幻惑をつかったり、分身をしてみたりしてクラーケンを上に上に引きずり出してきた。

「もういいでしょ。お疲れ様でしたズーコ。そのまま海面に逃げなさい。」ウィルさんから指示が出た。海からでて、海面を見てみるとクラーケンのデカさがよくわかる。やっぱりうねうねしている。
そして、海面が一瞬水しぶきが一斉にあがり、ドンッという音がした。ウィルさんの範囲魔法が発動したらしい。

「オラオラーどけ~~。」カラカラちゃんが天空からロンギヌ☆の槍ならぬサキュバスのタコ殴り棒を突き出して私の横を猛スピードで落ちていった。

ドンッという鈍い音がして、しばらくして半透明の巨体は海面に浮き始めた。
「と、とったど~~!!生きてる!!死んでないよ!!」あたしゃ泣きたいよ。

「勝ちましたね。カラカラちゃんはサキュバスにしていおくのはもったいない位の攻撃力ですね。魔王軍に入った方がいいのではないですか?」
「あたしゃ今の生活が気に入ってるんだ。組織なんて嫌だよ。」かっけーッす姐御。

「なにをぼさっとしてるんですかズーコ。早く解体しないと透明でなくなってしまいますよ?」
「へ?」
「死んでからクラーケンは白く濁るので、早く切り身にしないといけないのです。みんなの魔力で陸に上げますよ。」

こんなに大きい獲物を魔力で吊り上げたのははじめてだったが、二人の魔力の凄まじさでなんなく持ち上がった。というか私いらないのでは?

陸に上げると、ウィルさんの手配した職人さんたちが待っていた。こっちの世界でもすしざん☆いみたいなおじさんっているんだな。クラーケンはものすごいスピードで解体されていった。

ちなみにクラーケンは煮てよし、焼いてよし、魔法素材にしてもよし、三拍子そろった素材らしい。十分な切り身をいただいてからドワーフの工場へ切り身を運んだ。

そして出来上がったのがこちら・・・
見た目はそこそこ元の世界の三角定規と分度器には見える。
少しごついが、目盛りは綺麗にそろっているし、三脚定規にはちゃんと真ん中に穴があいている。が許せないのが一つある。それは、

イカだから、その、あの、イカ臭いのである。

石化魔法がかかっているから硬いのであるが、そこはかとなくイカ臭いこちらの世界では初めての三角定規と分度器ができあがりました。

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いつも御読みいただきありがとうございます。

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ぶりーき
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