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序章
15 対決
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イザベラとイリス豹変予定日1日前。
「というわけで、ディートの証言などを踏まえて考えると禁術使いがイザベラとイリスにとりつく可能性が高いと私は判断した」
帰国したアレクシスが知らせた真実は意外な物だった。
正直なところディートは悪女たちとイザベラたちの繋がりについては半信半疑ではあった。
何かしらつながりがあるかもと思って調べてみたらまさか敵そのものだとは思わなかったのだ。
「アルデア達がこん睡状態になったのは魂移動の禁術で移動するための下準備のためだったんだ」
魂移動の禁術
異界の禁術の一つである。
魂ごと他者にとりつき意のままに操ることが出来る。
はた目には魔力や気配は取りつかれた側の物しか感じ取れないため、魂干渉するか特殊な魔道具を用いなければ正体を見破ることは難しい。
この能力を得るには上級魔族との契約が必須ともされており、危険度ではSSランクとされている。
ソラリヤ王国 シューシ社発行 『禁術魔法危険辞典』より
「でも隣国と言ってもスカイピオ王国とソラリヤ王国ではかなり距離がありますよ?」
レイヴンに渡された『禁術魔法危険辞典』で禁術を確認しながら、ディートは質問する。
それにいい質問だ、と答えてからアレクシスが説明を始めた。
「そのための下準備さ。彼女たちは一定期間動けなくなる代わりに長距離瞬間移動を可能にしたんだよ。ちょうど私が魂に干渉した直後に発動してくれたせいでまんまと逃げられたからね」
軽い口調ではあったがアレクシスの表情は険しかった。かなり悔しかったのだと見て取れる。
「だがそのおかげで直に憑りつかれるのは避けられたんだ~。もしアレクシスの干渉が遅ければ前の時と同じく何もわからないままイザベラ達の体は奪われていただろう~」
先ほどから魔道具をいじっていたレイヴィンが口をはさむ。
「さて、対決といこうかね~」
アレクシスの見立てでは禁術使いの二人の魂はすでにソラリヤ王国国内には入り込んでいるという。
そのため多少前後するものの前の時と同じくらいに憑りつかれる可能性が高い。
だが魂移動の禁術は相手に憑りつくときが一番無防備でもあるのだ。
「では義母上義姉上、今晩だけこちらのお部屋でお願いいたします」
「ええ、わかりました。でも屋根裏の工事って一晩で済むものなんですの?」
「重要な部分ではあるんですが、すぐに直せるところなので大丈夫ですよ」
「そうなの?よく分からないけど大工さんってすごいのね」
屋根裏工事と偽って一晩だけイザベラとイリスを別の部屋に移動させた。
少し無理やりではあったが彼女たちが建築に詳しくないためか怪しまれることは無かった。
今回の作戦では彼女たちの部屋を使うのが重要なポイントの一つなので、滞りなく移動してもらえたのは幸先がいい。
ディートはレイヴンの作った魔道具『身代わりの結晶石』をイザベラとイリスのそれぞれの部屋のベッドに置く。
禁術使いたちにはこの一見きれいな棒状の水晶がイザベラとイリスに見えるのだ。
『身代わりの結晶石』をおとりにして憑りつこうとした瞬間に別の魔道具で捕獲する。
それが今回の作戦だ。
そして夜が更けていく
アレクシスがイザベラ、レイヴンがイリスの部屋にそれぞれ隠れている。
ちなみに彼女たちの部屋は隣り合っている。
ディートはアレクシスとレイヴンが逃がした時のために廊下で待機していた。
すでに3~5時間ほどたっただろうか、緊張感が薄れつつあった時それは現れた。
窓の外からすっと光の玉が入ってきたのだ。
光の玉は『身代わりの結晶石』に吸い込まれるように向かい。
隠れていた二人が捕獲用の魔道具を発動させる。
成功した。
確かに二人はそう思った。
「なんだ!?」
ディートはイザベラ達の部屋から聞こえた爆発音に思わず飛び出した。
捕獲魔道具でこんな爆発は起こらないはず。いったい何があったのだろうか。
「いや~まさか待ち伏せされてたとはね。でも彼女たちは俺様の契約者だからここで捕まえられるわけにはいかないんだよねぇ~」
壊れた部屋にいたのは黒翼と角の生えた人に似たシルエットをもつ異形ーーーーーーー
魔族だった。
「というわけで、ディートの証言などを踏まえて考えると禁術使いがイザベラとイリスにとりつく可能性が高いと私は判断した」
帰国したアレクシスが知らせた真実は意外な物だった。
正直なところディートは悪女たちとイザベラたちの繋がりについては半信半疑ではあった。
何かしらつながりがあるかもと思って調べてみたらまさか敵そのものだとは思わなかったのだ。
「アルデア達がこん睡状態になったのは魂移動の禁術で移動するための下準備のためだったんだ」
魂移動の禁術
異界の禁術の一つである。
魂ごと他者にとりつき意のままに操ることが出来る。
はた目には魔力や気配は取りつかれた側の物しか感じ取れないため、魂干渉するか特殊な魔道具を用いなければ正体を見破ることは難しい。
この能力を得るには上級魔族との契約が必須ともされており、危険度ではSSランクとされている。
ソラリヤ王国 シューシ社発行 『禁術魔法危険辞典』より
「でも隣国と言ってもスカイピオ王国とソラリヤ王国ではかなり距離がありますよ?」
レイヴンに渡された『禁術魔法危険辞典』で禁術を確認しながら、ディートは質問する。
それにいい質問だ、と答えてからアレクシスが説明を始めた。
「そのための下準備さ。彼女たちは一定期間動けなくなる代わりに長距離瞬間移動を可能にしたんだよ。ちょうど私が魂に干渉した直後に発動してくれたせいでまんまと逃げられたからね」
軽い口調ではあったがアレクシスの表情は険しかった。かなり悔しかったのだと見て取れる。
「だがそのおかげで直に憑りつかれるのは避けられたんだ~。もしアレクシスの干渉が遅ければ前の時と同じく何もわからないままイザベラ達の体は奪われていただろう~」
先ほどから魔道具をいじっていたレイヴィンが口をはさむ。
「さて、対決といこうかね~」
アレクシスの見立てでは禁術使いの二人の魂はすでにソラリヤ王国国内には入り込んでいるという。
そのため多少前後するものの前の時と同じくらいに憑りつかれる可能性が高い。
だが魂移動の禁術は相手に憑りつくときが一番無防備でもあるのだ。
「では義母上義姉上、今晩だけこちらのお部屋でお願いいたします」
「ええ、わかりました。でも屋根裏の工事って一晩で済むものなんですの?」
「重要な部分ではあるんですが、すぐに直せるところなので大丈夫ですよ」
「そうなの?よく分からないけど大工さんってすごいのね」
屋根裏工事と偽って一晩だけイザベラとイリスを別の部屋に移動させた。
少し無理やりではあったが彼女たちが建築に詳しくないためか怪しまれることは無かった。
今回の作戦では彼女たちの部屋を使うのが重要なポイントの一つなので、滞りなく移動してもらえたのは幸先がいい。
ディートはレイヴンの作った魔道具『身代わりの結晶石』をイザベラとイリスのそれぞれの部屋のベッドに置く。
禁術使いたちにはこの一見きれいな棒状の水晶がイザベラとイリスに見えるのだ。
『身代わりの結晶石』をおとりにして憑りつこうとした瞬間に別の魔道具で捕獲する。
それが今回の作戦だ。
そして夜が更けていく
アレクシスがイザベラ、レイヴンがイリスの部屋にそれぞれ隠れている。
ちなみに彼女たちの部屋は隣り合っている。
ディートはアレクシスとレイヴンが逃がした時のために廊下で待機していた。
すでに3~5時間ほどたっただろうか、緊張感が薄れつつあった時それは現れた。
窓の外からすっと光の玉が入ってきたのだ。
光の玉は『身代わりの結晶石』に吸い込まれるように向かい。
隠れていた二人が捕獲用の魔道具を発動させる。
成功した。
確かに二人はそう思った。
「なんだ!?」
ディートはイザベラ達の部屋から聞こえた爆発音に思わず飛び出した。
捕獲魔道具でこんな爆発は起こらないはず。いったい何があったのだろうか。
「いや~まさか待ち伏せされてたとはね。でも彼女たちは俺様の契約者だからここで捕まえられるわけにはいかないんだよねぇ~」
壊れた部屋にいたのは黒翼と角の生えた人に似たシルエットをもつ異形ーーーーーーー
魔族だった。
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